家庭礼拝 2026年1月7日 ダニエル書 1:1-21 バビロンの宮廷でのダニエル

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起 

今日から、ダニエル書を学びます。これは預言書などと違って、物語風なので理解しやすいからです。小さな子供たちへの童話などにも良く書かれています。ダニエルは夢説きをする預言者ですが、少年時代に、ユダヤの国から隣の大国バビロンに連れてこられて、そこの王に仕えるものとして教育されるのです。そこにはダニエルだけでなく王族や貴族の子供の中から特に選ばれたもの建ちが三年間教育されて、王に仕えることになるのです。この者たちは容姿端麗で、知恵に満ちた信仰深い子供たちでした。ですが異国で、異教の神の元に暮らすためにいろいろなことが起こりました。火の中をくぐらされたり、ライオンの穴に放り込まれたり、どうなることかとひやひやする物語として、よく童話などに表わされています。

ですがこの物語は、実は旧約聖書で唯一の、本格的黙示文学として、みなされているのです。ダニエルの登場するのは、紀元前6世紀頃の話で、この頃はすでに北イスラエルは滅亡し、南ユダは何とか生き延びているのですが、小国の悲しさで、エジプトやバビロンの言いなりになっているようなふがいない国となっていたのです。この時代を舞台にして書かれていますが実際に書かれたのはそれよりもずっと後になってからなのです。紀元前2世紀頃に書かれたと言われています。ですからこの物語が事実としてあったと言うよりは、その後の時代のことを反映して、この物語の迫害の出来事から、同じような迫害にあっているこの時代の人を励ますために書かれているような書物なのです。ダニエルのような強い信仰をもって生きれば、必ず神様が助けの手を伸ばしてくださるから、それを信じて歩みなさいと言っているのです。

ダニエル書にはこのような意図があるという事を、頭にとめながら、単に面白い物語というだけでなく、その中で、迫害にあっている人たちに何を伝えようとしていたのかという事を思い起こして、読んでいきたいと思います。このダニエル書は12章の短い物語ですから、注意深く読んでいきたいと思います。

さて、物語はこのようにして始まります。1節と2節です。

ダニ 1:1 ユダの王ヨヤキムが即位して三年目のことであった。バビロンの王ネブカドネツァルが攻めて来て、エルサレムを包囲した。

ダニ 1:2 主は、ユダの王ヨヤキムと、エルサレム神殿の祭具の一部を彼の手中に落とされた。ネブカドネツァルはそれらをシンアルに引いて行き、祭具類は自分の神々の宝物倉に納めた。

この様に、南ユダ王国はエジプトとバビロンの二つの大国に挟まれた小国でした。当時の王はいつもどちらかの言いなりにされていました。その頃バビロンにはネブガドネツァルというとても強い王がいたのです。そのバビロンの王が、ユダの新しい王のヨヤキムが、3年目の時に、エルサレムを包囲したのです。これはヨヤキムが当時エジプトよりも力の強くなったバビロンの王に従っていたのですが、我慢できなくなって反逆したのです。それでバビロンの王がエルサレムを包囲して、このヨヤキム王とエルサレム神殿の祭具類で金銀宝石などで作られている高価なものをみな持って行ったのです。そしてシンアルに運んで、祭具類は自分の神々の宝物庫に納めたとあります。シンアルというのはバビロンの昔からの呼び名であって、すなわちバビロンのことです。この捕囚の時に、王族や貴族の子供たちも捕囚として連れてこられて、その中にダニエルもいたのです。

さて、ここからが、ダニエルたちの登場です。3節から7節です。

ダニ 1:3 さて、ネブカドネツァル王は侍従長アシュペナズに命じて、イスラエル人の王族と貴族の中から、

ダニ 1:4 体に難点がなく、容姿が美しく、何事にも才能と知恵があり、知識と理解力に富み、宮廷に仕える能力のある少年を何人か連れて来させ、カルデア人の言葉と文書を学ばせた。

ダニ 1:5 王は、宮廷の肉類と酒を毎日彼らに与えるように定め、三年間養成してから自分に仕えさせることにした。

ダニ 1:6 この少年たちの中に、ユダ族出身のダニエル、ハナンヤ、ミシャエル、アザルヤの四人がいた。

ダニ 1:7 侍従長は彼らの名前を変えて、ダニエルをベルテシャツァル、ハナンヤをシャドラク、ミシャエルをメシャク、アザルヤをアベド・ネゴと呼んだ。

この様に、ネブガドネツァル王は捕囚の貴族の中から、体に難点がなく、容姿が美しく、何事にも才能と知恵があり、知識と理解力に富み、宮廷につかえる能力のある少年を選び出し、その少年たちにカルデア人の言葉と文書を学ばせることにしたのです。何と優しい王ではないかと思うかもしれませんが、ここには王の思惑があって、この少年たちをこのバビロンの文化になじませれば、一緒に連れてきたほかのユダヤ人たちも、自分達の信仰や文化を捨てて、カルデヤ人と同じになるだろうと考えていたのです。ユダヤ人というものをすっかりなくそうとしていたのです。

そこでこの王様はこの選ばれた少年たちに宮廷の肉類と酒を毎日彼らに与えるように命じて、三年間要請したら自分に仕えさせるようにしたのです。その少年たちの中に、この四人の少年たちがおり、ユダ族出身のダニエル、ハナンヤ、ミシャエル、アザルヤの四人だったのです。

そんな贅沢をさせてくれる王様なら良いではないかと思うのですが、ここにも王の思惑があるのです。というのも宮廷の肉類は、皆カルデアの神々にいけにえとして捧げられた動物の肉なのです。ですからこれを食べると言うのは、ユダの神様に背くことになるのです。この様にしてこの少年たちを、ユダヤ人ではなく、カルデア人に仕立てていくと言うのが王の計画だったのです。

この4人の少年の教育を担当する侍従長は四人の名前をユダヤ人の名前からカルデヤ人の名前に変えました。それは名前には皆それぞれの神様のイメージを残しているからです。ダニエルやミシャエルのエルという言葉はユダヤの神のことを指しているし、他の人の名前もそのようなものを持っているのです。一方新しい名前にはカルデヤの神の名前がどこかに織り込まれているのです。この様に、名前まで変えられて、すっかりユダヤ人ではなくカルデヤ人にされそうになっていたのです。

この様に、王から宮廷の肉類と酒を与えて食べさせるようにと言われた、ダニエルたちはどうしたでしょうか。8節から16節です。

ダニ 1:8 ダニエルは宮廷の肉類と酒で自分を汚すまいと決心し、自分を汚すようなことはさせないでほしいと侍従長に願い出た。

ダニ 1:9 神の御計らいによって、侍従長はダニエルに好意を示し、親切にした。

ダニ 1:10 侍従長はダニエルに言った。「わたしは王様が恐ろしい。王様御自身がお前たちの食べ物と飲み物をお定めになったのだから。同じ年ごろの少年に比べてお前たちの顔色が悪くなったら、お前たちのためにわたしの首が危うくなるではないか。」

ダニ 1:11 ダニエルは、侍従長が自分たち四人の世話係に定めた人に言った。

ダニ 1:12 「どうかわたしたちを十日間試してください。その間、食べる物は野菜だけ、飲む物は水だけにさせてください。

ダニ 1:13 その後、わたしたちの顔色と、宮廷の肉類をいただいた少年の顔色をよくお比べになり、その上でお考えどおりにしてください。」

ダニ 1:14 世話係はこの願いを聞き入れ、十日間彼らを試した。

ダニ 1:15 十日たってみると、彼らの顔色と健康は宮廷の食べ物を受けているどの少年よりも良かった。

ダニ 1:16 それ以来、世話係は彼らに支給される肉類と酒を除いて、野菜だけ与えることにした。

この様に、ダニエルたちはせっかくの王の好意ではあるが、宮廷の肉類と酒で自分を汚すまいと決心し、自分を汚すようなことはさせないでほしいと侍従長に願い出たのでした。先ほど説明したように、この肉というのは異教の神にささげられた肉であり、しかもしっかり血抜きをしていない肉なのです。ユダヤ人たちは異教の神にささげた肉や、血の付いた肉を食べてはならないと戒められていたのです。酒もまた身を汚すものとして、避けていたのです。この侍従長は神様の導きによって、ダニエルたちに親切にしていたのです。それでも、王様の命令に背いてそんなことをするのは恐ろしいと言って、もし肉や酒を飲まずにいると、他の少年よりも顔色が悪くなって、王様の命令に背いたことが分かり、私の首が危険になるではないかと言って、すぐには承諾しなかったのです。するとダニエルは、今度は4人の少年の世話役係の人に「どうかわたしたちを十日間試してください。その間、食べる物は野菜だけ、飲む物は水だけにさせてください。その後、わたしたちの顔色と、宮廷の肉類をいただいた少年の顔色をよくお比べになり、その上でお考えどおりにしてください。」と言ったのです。野菜以外は食べないことにしたのです。ダニエルには自信があったのです。神様がきっと計らってくださるだろうと信じていたのです。世話係はこの願いを聞き入れ、十日間彼らを野菜だけで試したのでした。十日たってみると、彼らの顔色と健康は宮廷の食べ物を受けているどの少年よりも良かったと言います。神様がこの四人を守ってくださって、健康な体にしてくださったのです。それでそれからはこの世話係は、ダニエルたちに肉と酒を除いて、野菜だけを与えるようにしたのです。この様にしてダニエルたちの信仰は守られたのです。

この様にしてダニエルたちは、王の定めた教育を受けて、王に仕えるものとなって行ったのでした。17節から21節です。

ダニ 1:17 この四人の少年は、知識と才能を神から恵まれ、文書や知恵についてもすべて優れていて、特にダニエルはどのような幻も夢も解くことができた。

ダニ 1:18 ネブカドネツァル王の定めた年数がたつと、侍従長は少年たちを王の前に連れて行った。

ダニ 1:19 王は彼らと語り合ったが、このダニエル、ハナンヤ、ミシャエル、アザルヤと並ぶ者はほかにだれもいなかったので、この四人は王のそばに仕えることになった。

ダニ 1:20 王は知恵と理解力を要する事柄があれば彼らに意見を求めたが、彼らは常に国中のどの占い師、祈祷師よりも十倍も優れていた。

ダニ 1:21 ダニエルはキュロス王の元年まで仕えた。

この様に、四人はもともと知恵と才能のあるものが選ばれたので、カルデヤの教育を受け、知識と才能をさらに磨き、文書や知恵についてもすべて優れていたと書かれています。その中でも特にダニエルはどのような幻も夢も解くことが出来ると言う才能を持っていたのです。この様にしてこの四人は3年間、カルデヤ人の言葉と文書を学んで、成長したので、侍従長はこの四人を含めて選ばれた少年たちをお王の前に連れて行ったのです。すると王はこの四人とも語り合いました。どの程度優れているかテストしたのだと思います。すると、この四人に勝るものは誰もいなかったので、王のそばに仕えることになったのです。この四人の外にも大勢、同じように教育されて仕えている少年たちがいたのでした。その中でも一番優れていたのです。

それからは、王は知恵と理解力を要する事柄があれば、彼らに意見を求めたと言うのです。良く分からないことが起きると、それはどういう意味かと聞いたのです。そういう時には、占い師や祈祷師も答えることが出来るのですが、この四人の意見はどの占い師、祈祷師よりも十倍も優れていたと言われます。その中でもダニエルは代々の王様に気に入られて、キュロス王の元年まで、仕えることが出来たという事です。

この様にして、ダニエル書の話は始まるのですが、ユダヤの国はバビロンのネブガドネザル王に攻められて、滅ぼされてしまったのです。その時に王様も貴族も職人たちも商人たちも大勢の人々がバビロンに連れていかれたのです。これがバビロン捕囚といわれるもので、ユダヤ人たちはこのバビロンで自分たちの信仰と文化を守って行ったのです。

キュロス王とはこの強かったバビロンをも滅ぼしたペルシャの王様です。エジプトも征服してこの世界を統一しました。このキュロス王はバビロンに連れてこられた人々を開放して、ユダヤの国へ帰ることを許したのです。ダニエルたちには、それまでにいろいろな出来事が起こるのですが、果たしてダニエルたちはそれをどのように乗り越えていくのでしょうか。それがこの物語なのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、ダニエルたちは、王に選ばれた貴族の中の優秀な子供たちでしたが、王が差し出した、豊かな食物の肉や酒には手を出さず、自分の身を汚さないために野菜だけで成長していきました。ですが神様はダニエルたちを見守っていてくださって、野菜だけでも健康にそして優秀な少年へと成長していきました。捕囚として連れてこられて、自分たちの文化や信仰を守ることなどとても難しい状況でしたが、それでも神様が働いてくださっていることを信じて、信仰を守り通したのです。人間の作り出す状況はどんどん変化していきます。ですが、神様はいついかなる時も変わらず信じるものを導いてくださっているのです。それを信じたダニエルの信仰に学んでいくことが出来ますように。

この祈りを主、イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ダニエル書:)>>  

◆バビロンの宮廷でのダニエル

ダニ 1:1 ユダの王ヨヤキムが即位して三年目のことであった。バビロンの王ネブカドネツァルが攻めて来て、エルサレムを包囲した。

ダニ 1:2 主は、ユダの王ヨヤキムと、エルサレム神殿の祭具の一部を彼の手中に落とされた。ネブカドネツァルはそれらをシンアルに引いて行き、祭具類は自分の神々の宝物倉に納めた。

ダニ 1:3 さて、ネブカドネツァル王は侍従長アシュペナズに命じて、イスラエル人の王族と貴族の中から、

ダニ 1:4 体に難点がなく、容姿が美しく、何事にも才能と知恵があり、知識と理解力に富み、宮廷に仕える能力のある少年を何人か連れて来させ、カルデア人の言葉と文書を学ばせた。

ダニ 1:5 王は、宮廷の肉類と酒を毎日彼らに与えるように定め、三年間養成してから自分に仕えさせることにした。

ダニ 1:6 この少年たちの中に、ユダ族出身のダニエル、ハナンヤ、ミシャエル、アザルヤの四人がいた。

ダニ 1:7 侍従長は彼らの名前を変えて、ダニエルをベルテシャツァル、ハナンヤをシャドラク、ミシャエルをメシャク、アザルヤをアベド・ネゴと呼んだ。

ダニ 1:8 ダニエルは宮廷の肉類と酒で自分を汚すまいと決心し、自分を汚すようなことはさせないでほしいと侍従長に願い出た。

ダニ 1:9 神の御計らいによって、侍従長はダニエルに好意を示し、親切にした。

ダニ 1:10 侍従長はダニエルに言った。「わたしは王様が恐ろしい。王様御自身がお前たちの食べ物と飲み物をお定めになったのだから。同じ年ごろの少年に比べてお前たちの顔色が悪くなったら、お前たちのためにわたしの首が危うくなるではないか。」

ダニ 1:11 ダニエルは、侍従長が自分たち四人の世話係に定めた人に言った。

ダニ 1:12 「どうかわたしたちを十日間試してください。その間、食べる物は野菜だけ、飲む物は水だけにさせてください。

ダニ 1:13 その後、わたしたちの顔色と、宮廷の肉類をいただいた少年の顔色をよくお比べになり、その上でお考えどおりにしてください。」

ダニ 1:14 世話係はこの願いを聞き入れ、十日間彼らを試した。

ダニ 1:15 十日たってみると、彼らの顔色と健康は宮廷の食べ物を受けているどの少年よりも良かった。

ダニ 1:16 それ以来、世話係は彼らに支給される肉類と酒を除いて、野菜だけ与えることにした。

ダニ 1:17 この四人の少年は、知識と才能を神から恵まれ、文書や知恵についてもすべて優れていて、特にダニエルはどのような幻も夢も解くことができた。

ダニ 1:18 ネブカドネツァル王の定めた年数がたつと、侍従長は少年たちを王の前に連れて行った。

ダニ 1:19 王は彼らと語り合ったが、このダニエル、ハナンヤ、ミシャエル、アザルヤと並ぶ者はほかにだれもいなかったので、この四人は王のそばに仕えることになった。

ダニ 1:20 王は知恵と理解力を要する事柄があれば彼らに意見を求めたが、彼らは常に国中のどの占い師、祈祷師よりも十倍も優れていた。

ダニ 1:21 ダニエルはキュロス王の元年まで仕えた。