家庭礼拝 2025年10月15日 ヨブ記 36:1-33 エリフの言葉⑤
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起
今日の聖書の箇所は、エリフがヨブに苦難の意味を説き聞かせる箇所です。このヨブ記の中心的なテーマです。何故正しい人が苦難に会い苦しまなければならないのか、なぜ悪を行うものが安穏に生きていけるのかというテーマである。それに対する答えを与えています。
それは、正しい人が受ける苦難はそれを通して、成長するためであると言うのです。苦難を通してでなければ、理解できないようなことがあり、苦難を通してでなければ用いることのできない力があるとエリフは言います。そして、神様は良き教師であると言います。そのよき教師が愛する者に、苦難を与え、成長させようとしているのだと言うのが、今日のエリフの答えなのです。
今日の箇所は三つに分かれています。第一段は、神様は完全な方であるという事を一般的に語っています。完全な知識を持っており、その教えは正しいと言っているのです。第二段は、苦難を通して神様がなさろうとしていることを語ります。苦難の中に救いがあり、苦難の中で耳が開かれることを語っているのです。第三段は、そのような苦難を与えて、救おうとしている神様は、まことの教師であると言っています。その教師がどのような方であるかを語っています。
今日もエリフは一方的に語ります。この言葉を聞いたヨブがどのような反応を示したのかは書かれていません。でもヨブは、この苦しみの意味を理解し受け入れ、自分の過ちに気が付いたのだと思います。今までは必死になって神様に訴えて、自分の正当性を分かってもらいたいと思っていたのが、ただ静かにその苦難を受け入れる気持ちに変わって行ったのかもしれません。そして耳が開かれて、神の声を聴くことが出来るようになるのかもしれません。
それはこの先、ヨブがどのように応答していくのかを、聞いて行きたいと思います。
承
まず最初は、エリフの序言の言葉で始まります。1節から3節です。
ヨブ 36:1 エリフは更に言葉を続けた。
ヨブ 36:2 待て、もう少しわたしに話させてくれ。神について言うべきことがまだある。
ヨブ 36:3 遠くまで及ぶわたしの考えを述べて/わたしの造り主が正しいということを示そう。
この様にエリフは、まだもう少し神様について語らせてくれと言って、神様が作り主が正しいという事をさらに示そうと言って、語りだすのです。エリフは、神様を弁護するものとなっています。
エリフはまず、神様が完全な知識を持っておられる方であることを示しました。4節から7節です。
ヨブ 36:4 まことにわたしの言うことに偽りはない。完全な知識を持つ方をあなたに示そう。
ヨブ 36:5 まことに神は力強く、たゆむことなく/力強く、知恵に満ちておられる。
ヨブ 36:6 神に逆らう者を生かしてはおかず/貧しい人に正しい裁きをしてくださる。
ヨブ 36:7 神に従う人から目を離すことなく/王者と共に座につかせ/とこしえに、彼らを高められる。
この様に、エリフは神様の完全性を語りました。まず自分の言うことに偽りが無い事を言って、神様のことを語りだしたのです。それは、まことに神は力強く、たゆむことなく/力強く、知恵に満ちておられる。という事でした。ヨブが神様は何もしてくれないと叫んでいるが、神様は全て知っておられ、すべてを力強く成し遂げられている。ヨブが、神様が怠慢で、公平さに対する配慮がないのではないかと思っているが、決してそうでは無い事を言っているのです。
神様は、逆らう者に罰を与え、従う人に正しい裁きをしてくださり、目を離すことなく、彼らを高められると言っています。ヨブに対しても、神様は、正しい裁きをしていつも見守っており、高めようとしておられるのだという事です。
そして、苦悩の中にある人には、どのようにしてくださっているかをこのように言うのです。8節から14節です。
ヨブ 36:8 捕われの身となって足枷をはめられ/苦悩の縄に縛られている人がいれば
ヨブ 36:9 その行いを指摘し/その罪の重さを指し示される。
ヨブ 36:10 その耳を開いて戒め/悪い行いを改めるように諭される。
ヨブ 36:11 もし、これに耳を傾けて従うなら/彼らはその日々を幸いのうちに/年月を恵みのうちに全うすることができる。
ヨブ 36:12 しかし、これに耳を傾けなければ/死の川を渡り、愚か者のまま息絶える。
ヨブ 36:13 神を無視する心を持つ者は/鎖につながれていても/怒りに燃え、助けを求めようとしない。
ヨブ 36:14 彼らの魂は若いうちに死を迎え/命は神殿男娼のように短い。
この様に、苦難と苦悩にがんじがらめになっている人に対しては、その苦悩を通して、その行いの過ちを指摘して、その罪の重さを指し示されると言います。その時に、その苦悩を通して耳が開かれ、悪い行いを改めるようにという神様の言葉を聞くことになるのです。そしてその声を聴いて聞き従うなら、幸いを得て、長寿を全うすることになるだろうと言いました。
ですがこれに耳を傾けなければ、三途の川を渡ってしまい、そのまま帰ることなく愚か者のまま息絶えるであろう、と言いました。この様に神様の言葉を聞こうとせず、神を無視するものは、少しも反省せず、神様の声に耳を傾けることなく、かえって、鎖につながれれば怒りに燃えて、神様を恨み、助けを求めようともしないだろう。だから彼らの魂は若いうちに死を迎え、その結果早死にするであろうとエリフは言うのです。
果たしてヨブはどの人に当たるのでしょうか。ヨブは決して、神様の言葉を聞こうとせず、神様を無視する人ではありませんが、その苦悩の中で叫び続けるだけで、まだ、耳が開かれておらず、その声を聴くことが出来ないでいるのです。だからエリフはヨブに対して改めるようにと説得しているのです。
転
さて、ヨブは自分に苦しみが与えられているのは不当だと叫んでいるのです。それに対して、エリフはどのように答えるのでしょうか。15節から21節です。
ヨブ 36:15 神は貧しい人をその貧苦を通して救い出し/苦悩の中で耳を開いてくださる
ヨブ 36:16 神はあなたにも/苦難の中から出ようとする気持を与え/苦難に代えて広い所でくつろがせ/あなたのために食卓を整え/豊かな食べ物を備えてくださるのだ。
ヨブ 36:17 あなたが罪人の受ける刑に服するなら/裁きの正しさが保たれるだろう。
ヨブ 36:18 だから注意せよ/富の力に惑わされないように。身代金が十分 あるからといって/道を誤らないように。
ヨブ 36:19 苦難を経なければ、どんなに叫んでも/力を尽くしても、それは役に立たない
ヨブ 36:20 夜をあえぎ求めるな。人々がその場で消え去らねばならない夜を。
ヨブ 36:21 警戒せよ/悪い行いに顔を向けないように。苦悩によって試されているのは/まさにこのためなのだ。
この様に、エリフはまずこう言いました。「神は貧しい人をその貧苦を通して救い出し/苦悩の中で耳を開いてくださる」というのです。神様は、その乏しさ、苦しみを通して、心の貧しい人、従順な人をその苦しみの中から、救い出してくださると言うのです。救いを得るためには、一度苦しみを通らなければならないと言うのです。そして、その苦悩の中で、耳を開かれて、神様の言葉を聞くものとならねばならないという事なのです。すなわち、神様は神様に従順なものに苦難を与え、その苦しみの中で、神様の声が聞こえるようにしてくださり、その苦難から救い出してくださり、本当の救いが得られるようにしてくださるのだと言うことなのです。
エリフはさらにヨブに語り掛けるように「あなたと」いう言葉を何度も使って語り掛けます。
まずヨブに苦しみが与えられているのは、ヨブがその苦難から出ようとする気持ちを与えるためだと言うのです。そしてそこから出たならば豊かな恵みが備えられているのです。そして次には、ヨブが、自分は正しいと主張することなく、罪びととしての刑に服するならば、その裁きが正しいことが分かる。ヨブが不公平だと言っていることも消えるだろう。いくら不満でも、富の力に頼ってはいけないと言いました。そして、「苦難を経なければ、どんなに叫んでも/力を尽くしても、それは役に立たない」と言いました。どんなに叫んでも、努力しても、自分の力に頼っている間はそれは役には立たない。苦難を経て、すべてを受け入れ、耳が開かれて、神の言葉を聞くようにならなければ、語ることも力を尽くすことも無意味なのだと教えているのです。だからヨブに、自分の正当性を叫び続けるのではなく、貧しいものとなって、その苦難を受け入れ、神様の言葉を聞くものとなりなさいと言っているのです。そしてエリフはヨブに警戒すべきことを語りました。この様な苦しみが続くと、神様から離れて、悪い行いに誘惑されるからです。エリフは「苦悩によって試されているのは/まさにこのためなのだ。」と言いました。苦悩の中で、神様から離れ、悪い行いをするようになるか、反って神様に近づき耳が開かれるようになるか、そのことを試すために試練が与えられているのだと言うのです。
ヨブに一通り言い聞かせたエリフは、神様を賛美してこう言います。22節から26節です。
ヨブ 36:22 まことに神は力に秀でている。神のような教師があるだろうか。
ヨブ 36:23 誰が神の道を見張り/「あなたのすることは悪い」と言えようか。
ヨブ 36:24 世の人は神の御業に賛美の歌をうたう。あなたも心して、ほめたたえよ。
ヨブ 36:25 人は皆、御業を仰ぎ/はるかかなたから望み見ている。
ヨブ 36:26 まことに神は偉大、神を知ることはできず/その齢を数えることもできない
この様に、エリフは神様のことを、このような教師があるだろうかと讃えます。苦難を与え、そこから耳を開かせ、神の声を聴かせ、救いを与えてくださる神様を、力ある教師だとたたえているのです。この様な神様を、誰があなたのすることは悪い、と言えようかと言っています。これはヨブが、神様が、正しいことをしている自分に苦しみを与えるのは間違っていると言っていたことを批判しているのです。世の人は神の御業に賛美の歌を歌っているのだから、ヨブも心して、神様をほめたたえよと命じています。神様は偉大であり、神様のことを人間が知ることはできず、その年齢がいくつなのかを数えることも出来ないほど、人の思いを超えて、長くおられる方なのだと、人間の小ささを知って神様をほめたたえよと言っています。
そして、神様がどのような事をなさっているのかを、雲を例えにして、神様を賛美しつつその偉大さを語ります。27節から33節です。
ヨブ 36:27 神は水滴を御もとに集め/霧のような雨を降らす。
ヨブ 36:28 雲は雨となって滴り/多くの人の上に降り注ぐ。
ヨブ 36:29 どのように雨雲が広がり/神の仮庵が雷鳴をとどろかせるかを/悟りうる者があろうか。
ヨブ 36:30 神はその上に光を放ち/海の根を覆われる。
ヨブ 36:31 それによって諸国の民を治め/豊かに食べ物を与えられる。
ヨブ 36:32 神は御手に稲妻の光をまとい/的を定め、それに指令し
ヨブ 36:33 御自分の思いを表される。悪に対する激しい怒りを。
この様にエリフは雲を例えにして神様の偉大さを語りました。神様は、水滴を身元に集めて、霧のような雨を降らせる。雲は雨となって多くの人の上に降り注ぐ。それによって諸国の民に豊かに食べ物を与えて、民を治めている。どのように雨雲が広がり雷鳴がなるのかを知るものがいるだろうか。皆、神様がしていることなのだ。神様は稲妻をも手にして、悪を行うものを的にして、激しい怒りを表わされるとも語りました。神様は多くの自然現象を自由に扱って、人々に恵みを与え、悪いものには裁きを与える方だと言っているのです。
結
エリフは、ヨブに対しては神様の弁護者なのです。ヨブが、神様を批判するようになり、悪い方向に進まないようにするために、神様を弁護しヨブに説得するために現れたのです。そして、ヨブの一番の関心事の、どうして正しいものに苦難が与えられるのか。それは悪を行って罰を与えられているという事なのかという問いに答えるのです。エリフの答えは因果応報ではありませんでした。神様は、人々に苦難を与えるのは、その苦難の中からまことの救いを与えるためでした。苦難の中で、神様の声を聴く耳を与えられて救われるようになるためでした。人間の成長のためには苦難が必要だったのです。反対に悪いものには苦難は躓きの石となって、神様から完全に離れて死に至る試練となるのです。ここに苦難に対する、因果応報ではない、それを超えた解釈が与えられたのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、あなたは私たちが本当に成長するため、本当の救いに入るために苦難を与え、聞く耳を開かれ、あなたの声に導かれるものとさせてくださいます。だから苦難にあって、抵抗するのではなく、叫ぶのでもなく、ただ静かに受け入れて、あなたの救いの時を、待ち望むものでありますように。心の目が開かれ、耳が開かれて、あなたの恵みを知るものでありますように。
この祈りを主、イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨブ記:)>>
◆エリフの言葉
ヨブ 36:1 エリフは更に言葉を続けた。
ヨブ 36:2 待て、もう少しわたしに話させてくれ。神について言うべきことがまだある。
ヨブ 36:3 遠くまで及ぶわたしの考えを述べて/わたしの造り主が正しいということを示そう。
ヨブ 36:4 まことにわたしの言うことに偽りはない。完全な知識を持つ方をあなたに示そう。
ヨブ 36:5 まことに神は力強く、たゆむことなく/力強く、知恵に満ちておられる。
ヨブ 36:6 神に逆らう者を生かしてはおかず/貧しい人に正しい裁きをしてくださる。
ヨブ 36:7 神に従う人から目を離すことなく/王者と共に座につかせ/とこしえに、彼らを高められる。
ヨブ 36:8 捕われの身となって足枷をはめられ/苦悩の縄に縛られている人がれば
ヨブ 36:9 その行いを指摘し/その罪の重さを指し示される。
ヨブ 36:10 その耳を開いて戒め/悪い行いを改めるように諭される。
ヨブ 36:11 もし、これに耳を傾けて従うなら/彼らはその日々を幸いのうちに/年月を恵みのうちに全うすることができる。
ヨブ 36:12 しかし、これに耳を傾けなければ/死の川を渡り、愚か者のまま息絶える。
ヨブ 36:13 神を無視する心を持つ者は/鎖につながれていても/怒りに燃え、助けを求めようとしない。
ヨブ 36:14 彼らの魂は若いうちに死を迎え/命は神殿男娼のように短い。
ヨブ 36:15 神は貧しい人をその貧苦を通して救い出し/苦悩の中で耳を開いてくださる
ヨブ 36:16 神はあなたにも/苦難の中から出ようとする気持を与え/苦難に代えて広い所でくつろがせ/あなたのために食卓を整え/豊かな食べ物を備えてくださるのだ。
ヨブ 36:17 あなたが罪人の受ける刑に服するなら/裁きの正しさが保たれるだろう。
ヨブ 36:18 だから注意せよ/富の力に惑わされないように。身代金が十分 あるからといって/道を誤らないように。
ヨブ 36:19 苦難を経なければ、どんなに叫んでも/力を尽くしても、それは役に立たない
ヨブ 36:20 夜をあえぎ求めるな。人々がその場で消え去らねばならない夜を。
ヨブ 36:21 警戒せよ/悪い行いに顔を向けないように。苦悩によって試されているのは/まさにこのためなのだ。
ヨブ 36:22 まことに神は力に秀でている。神のような教師があるだろうか。
ヨブ 36:23 誰が神の道を見張り/「あなたのすることは悪い」と言えようか。
ヨブ 36:24 世の人は神の御業に賛美の歌をうたう。あなたも心して、ほめたたえよ。
ヨブ 36:25 人は皆、御業を仰ぎ/はるかかなたから望み見ている。
ヨブ 36:26 まことに神は偉大、神を知ることはできず/その齢を数えることもできない
ヨブ 36:27 神は水滴を御もとに集め/霧のような雨を降らす。
ヨブ 36:28 雲は雨となって滴り/多くの人の上に降り注ぐ。
ヨブ 36:29 どのように雨雲が広がり/神の仮庵が雷鳴をとどろかせるかを/悟りうる者があろうか。
ヨブ 36:30 神はその上に光を放ち/海の根を覆われる。
ヨブ 36:31 それによって諸国の民を治め/豊かに食べ物を与えられる。
ヨブ 36:32 神は御手に稲妻の光をまとい/的を定め、それに指令し
ヨブ 36:33 御自分の思いを表される。悪に対する激しい怒りを。