家庭礼拝 2025年9月17日 ヨブ記 32:1-22 エリフの言葉①

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起 

今日の32章からはエリフの言葉が始まります。ですがヨブのところに来た友人たちは3人であったはずなのですが、いったいエリフはどこから来たのでしょうか。エリフは友人ではなくその友人についてきた付き人なのでしょうか。年が若いと言うのでそうなのかもしれません。

しかし、一度友人たちとヨブとの話は決着がついたのかと思ったら、ここでエリフが登場して、その意見を滔々と述べはじめるのです。誰も反発も同意もしません。何とエリフは32章から37章までの6章を一人で語り続けるのです。エリフはさらに言った、という言葉につながれて語り続けていくのです。これは後世の加筆ではないかともいわれていますが、なぜこのようなエリフの言葉か続けられていったのでしょうか。それを、聖書を読む中で、知ることが出来たら幸いです。  

さて、このエリフとは何者なのでしょうか。三人の友人よりは年若くそれまでは口をはさむのは差し控えていたと言います。この人はブズ出身でラム族のバラクエルの子である。と書いてあります。エリフという名前の意味は、「彼は神である、」という意味だそうで、その言葉は神から来たものと考えたほうが良いかもしれません。エリフはブズ出身であることから、アブラハムの兄弟ナホルの二番目の子ブズの子孫であると考えられます。すなわち、ヨブと同じ出身地域の同じアブラハムの系統のものであるという事が考えられます。三人の友人たちはテマン人エリファズ。シュア人ビルダド、ナアマ人ツォファルであって、ヨブやエリフとは違う地域の外国人なのです。ですから、エリフはこれ等の外国人とは違う、ヘブル人としての見識を示そうとしているのです。

このエリフの語る言葉に対して、誰も口をはさみません。神様が現れて友人たちのことを語った時でさえ、このエリフのことは一言も語られていないのです。このエリフの言葉は、ここだけで一つの話となっているかのように、他の人たちからの応答はないのです。ですからこの話はあとから付け加えられたのではないかという説が強くあります。ですがこの個所はヨブ記にとってとても大切な個所だと言います。それは、三人の友と、ヨブでさえも、その論法は因果応報の範囲を出ていないのです。ですが、このエリフの語ることはそれを超越して語っているからです。すなわち神様の語る言葉に近いのです。ですからこのエリフの言葉がないとこのヨブ記は完成しないとも言われているのです。それでは三人の友とは違った、エリフのヘブル的な神学の言葉を聞いてみましょう。

今日の32章ではまだエリフの本格的な主張は語られていません。その前にどうして自分が語らざるを得なかったのか、その理由を語りだすのです。1節から5節です。

ヨブ 32:1 ここで、この三人はヨブに答えるのをやめた。ヨブが自分は正しいと確信していたからである。

ヨブ 32:2 さて、エリフは怒った。この人はブズ出身でラム族のバラクエルの子である。ヨブが神よりも自分の方が正しいと主張するので、彼は怒った。

ヨブ 32:3 また、ヨブの三人の友人が、ヨブに罪のあることを示す適切な反論を見いだせなかったので、彼らに対しても怒った。

ヨブ 32:4 彼らが皆、年長だったので、エリフはヨブに話しかけるのを控えていたが、

ヨブ 32:5 この三人の口から何の反論も出ないのを見たので怒ったのである。

 この様に、エリフが語りだしたのは三人の友が、ヨブを説得するのをあきらめたからなのです。ヨブは自分が正しいと思っているので、これ以上言ってもダメだと言う思いに捕らわれていたのです。

その時、黙って聞いていたエリフが怒ったのです。ヨブが神様よりも自分の方が正しいと主張し、一方で友人たちがその間違いを適切に反論できなかったので、その友人たちに対しても怒ったのです。まるで、エリフは神様から遣わされた天使のように、神様の立場に立って怒ったのです。エリフは三人の友人たちが自分より年上だったので遠慮して、話さなかったのですが、ここに至って三人の口からは何の反論もしなくなったので、エリフは怒りだしたのです。エリフには因果応報ではない、別の視点からの考えがあったのです。それはヘブル人としての考え方なのです。

エリフは今まで自分が黙って聞いていたのは、三人が自分より年長者であるので遠慮していたからだと言いました。6節から9節です。

ヨブ 32:6 ブズ人バラクエルの子、エリフは言った。わたしは若く/あなたたちは年をとっておられる。だからわたしは遠慮し/わたしの意見をあえて言わなかった。

ヨブ 32:7 日数がものを言い/年数が知恵を授けると思っていた。

ヨブ 32:8 しかし、人の中には霊があり/悟りを与えるのは全能者の息吹なのだ。

ヨブ 32:9 日を重ねれば賢くなるというのではなく/老人になればふさわしい分別ができるのでもない。

この様にエリフは三人の人たちが年長者なので遠慮して、自分は黙って聞いていたと言いました。それは、年長者の方が、いろいろと知っており、知恵を語るにふさわしいと思っていた。だがそうでは無い事が分かった。年齢が多ければ賢くなると言うのではなく、老人になれば、それ相応の分別が備わるわけでもないと言いました。悟りを与えるのは全能者の息吹であって、それを受け取る霊がなければ悟ることはできない。だからそれは、年齢が増し加わったからと言っても、知恵がまし加わるのではなく、霊によって悟りが与えられなければ知ることはできないのだと言っているのです。

そして自分が語らざるを得ない理由をこの様に言うのです。10節から14節です。

ヨブ 32:10 それゆえ、わたしの言うことも聞いてほしい。わたしの意見を述べてみたいと思う。

ヨブ 32:11 わたしはあなたたちの言葉を待ち/その考えに耳を傾け/言葉を尽くして論じるのを聞き

ヨブ 32:12 その論拠を理解しようとした。だが、あなたたちの中にはヨブを言い伏せ/彼の言葉に反論しうる者がない。

ヨブ 32:13 「いい知恵がある。彼を負かすのは神であって人ではないと言おう」などと考えるべきではない。

ヨブ 32:14 ヨブはわたしに対して議論したのではないが/わたしはあなたたちのような論法で/答えようとは思わない。

 この様に、エリフは私の言うことも聞いてほしいと言って、その理由を語りました。エリフは三人の友とヨブの会話をずっと聞き、その考え方を理解しようとしたが、あなた達三人の中には、ヨブを説得しヨブの言葉に反論しうるものがいないと分かった。だからと言って、彼を説得し言い負かすのは神であって人ではないから、お前など言わなくても良い、などとは言わないでほしい。私に語らせてください。ヨブは私と議論しているのではないが、私はあなたたちと同じような論法の、因果応報で答えようとは思はないのだと言ったのです。

さて、このようにエリフは三人に言ったのですが、この三人はどうしたでしょうか。15節から22節です。

ヨブ 32:15 彼らは気を挫かれて、答えようとせず/言うべき言葉を失っている。

ヨブ 32:16 わたしは待ったが、彼らは語らず/行き詰まり、もう答えようとしない。

ヨブ 32:17 それならわたしが/自分の言い分を述べさせてもらおう。わたしの意見を言わせてもらおう。

ヨブ 32:18 言いたいことはたくさんある。腹の内で霊がわたしを駆り立てている。

ヨブ 32:19 見よ、わたしの腹は封じられたぶどう酒の袋/新しい酒で張り裂けんばかりの革袋のようだ。

ヨブ 32:20 わたしも話して、気持を静めたい。唇を開いて、答えたい。

ヨブ 32:21 いや、わたしはだれの顔を立てようともしない。人間にへつらうことはしたくない。

ヨブ 32:22 気づかずにへつらうようなことを言ったら/どうか造り主が/直ちにわたしを退けてくださるように。

 この様にエリフは言ったのですが、15節16節はヨブに対しての言葉かエリフに対しての言葉かどちらにもとれる感じです。すなわち、15節の「彼らは気を挫かれて、答えようとせず/言うべき言葉を失っている。」の言葉が、一見すると、ヨブの考えの強さに、三人の友の気が挫かれて、答える言葉が無くなったと見えるのですが、エリフの言っている、あなた方はヨブを説き伏せる力がなく、そんな論法ではだめだと言っていることに対して、気を挫かれて答えようとしなかったのかどちらでも取れるのです。この三人の友はエリフの言ったことにも何の反論もしていないからです。16節の「わたしは待ったが、彼らは語らず/行き詰まり、もう答えようとしない。」というのも、エリフが三人の友がヨブに反論するのを待ったが、行き詰ってこたえようとしなかった、と見ることも、エリフの言ったことに対して、三人の友がエリフに反論するのを待ったのか、どちらの意味にも取れるのです。

いずれにしても、この三人の友は反論してこないので、それなら私の言い分を聞いてもらおうと切り出すのです。そして、腹の中では霊がわたしを駆り立てている。と言って、言いたいことが新しい葡萄酒のように発酵し、新しい革袋をパンパンに膨らませるように、と言って、ヨブに対して言いたいことが山ほどあることを語るのです。そして、わたしも話して、気持を静めたい。と言ってヨブの語り掛けることを高ぶった気持ちで、語っているのです。そして私は誰のためにでも無く、公平にそのことを判断し、人間にへつらうことはしたくない。そんなことをしたら、どうか造り主が/直ちにわたしを退けてくださるように、とさえ言うのです。 

第四の人エリフが登場しました。何の前触れもなく、何のかかわりもなく突然現れて、多くのことを語っていくのです。それはまるで風のようであり、誰もそれに注意も反論もしないのです。それを知っているのはこれを読んでいる読者だけなのです。エリフは怒って登場しました。それはヨブが自分の方が神様よりも正しいと言い、三人の友はそれに対して、何の反論もできなかったので、エリフは両者に対して、怒りを掲げ、三人とは違った視点で、自分の意見を言おうとしています。今日はその前段階のことで、次回にその意見の中身が分かります。エリフの話は後世が付け加えたと言う話もあるのですが、これがないとヨブ記は完成しないとも言われています。その話を次回からじっくり聞いて行きたいと思います。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、エリフが登場しました。私にはエリフは神様が遣わした天使のように思われます。三人とヨブの議論の中で何が足りないのかを教えてくれるからです。あなたはいつも必要なことを与えてくださる方です。私達は自分たちのできることをすればよいのです。そして足りないところは聖霊様が来てくださって、その補いをしてくださるからです。その事を信じて、あなたに委ねて歩ませてください。

この祈りを主、イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨブ記:)>>  

◆エリフの言葉

ヨブ 32:1 ここで、この三人はヨブに答えるのをやめた。ヨブが自分は正しいと確信していたからである。

ヨブ 32:2 さて、エリフは怒った。この人はブズ出身でラム族のバラクエルの子である。ヨブが神よりも自分の方が正しいと主張するので、彼は怒った。

ヨブ 32:3 また、ヨブの三人の友人が、ヨブに罪のあることを示す適切な反論を見いだせなかったので、彼らに対しても怒った。

ヨブ 32:4 彼らが皆、年長だったので、エリフはヨブに話しかけるのを控えていたが、

ヨブ 32:5 この三人の口から何の反論も出ないのを見たので怒ったのである。

ヨブ 32:6 ブズ人バラクエルの子、エリフは言った。わたしは若く/あなたたちは年をとっておられる。だからわたしは遠慮し/わたしの意見をあえて言わなかった。

ヨブ 32:7 日数がものを言い/年数が知恵を授けると思っていた。

ヨブ 32:8 しかし、人の中には霊があり/悟りを与えるのは全能者の息吹なのだ。

ヨブ 32:9 日を重ねれば賢くなるというのではなく/老人になればふさわしい分別ができるのでもない。

ヨブ 32:10 それゆえ、わたしの言うことも聞いてほしい。わたしの意見を述べてみたいと思う。

ヨブ 32:11 わたしはあなたたちの言葉を待ち/その考えに耳を傾け/言葉を尽くして論じるのを聞き

ヨブ 32:12 その論拠を理解しようとした。だが、あなたたちの中にはヨブを言い伏せ/彼の言葉に反論しうる者がない。

ヨブ 32:13 「いい知恵がある。彼を負かすのは神であって人ではないと言おう」などと考えるべきではない。

ヨブ 32:14 ヨブはわたしに対して議論したのではないが/わたしはあなたたちのような論法で/答えようとは思わない。

ヨブ 32:15 彼らは気を挫かれて、答えようとせず/言うべき言葉を失っている。

ヨブ 32:16 わたしは待ったが、彼らは語らず/行き詰まり、もう答えようとしない。

ヨブ 32:17 それならわたしが/自分の言い分を述べさせてもらおう。わたしの意見を言わせてもらおう。

ヨブ 32:18 言いたいことはたくさんある。腹の内で霊がわたしを駆り立てている。

ヨブ 32:19 見よ、わたしの腹は封じられたぶどう酒の袋/新しい酒で張り裂けんばかりの革袋のようだ。

ヨブ 32:20 わたしも話して、気持を静めたい。唇を開いて、答えたい。

ヨブ 32:21 いや、わたしはだれの顔を立てようともしない。人間にへつらうことはしたくない。

ヨブ 32:22 気づかずにへつらうようなことを言ったら/どうか造り主が/直ちにわたしを退けてくださるように。