家庭礼拝 2025年8月27日 ヨブ記 29:1-25 ヨブの嘆き①

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起 

前回の28章は神の知恵の賛美という小見出しが出ている、神様を賛美する歌でした。それまでの長い議論に終止符を打つかのような、格調の高い神の知恵の賛美でした。そして、最後に、「主を畏れ敬うこと、それが知恵、悪を遠ざけること、それが分別と」言い切ったのですが、果たしてこれは本当にヨブの歌だったのでしょうか。この後続く、今日の29章のヨブの嘆きを聞くと、28章の神の知恵の賛美は、ヨブがこの時に語った言葉というよりはこれから始まる、第二幕の間の間奏曲と言った感じがします。

28章の格調の高さに比べて、29章はまた現実のどろどろした喜怒哀楽の渦に巻き込まれていくような気がするのです。29章からヨブの嘆きが始まるのですが、これは31章までの3章にわたって書かれています。そして今日の29章は神様に祝福されて幸せだった時代のことを思い返して、いかに自分が幸せだったか、いかに神様に祝福されていたかを思って、今はない、その失われた日々を嘆いたいるのです。そして次の30章では、だが今はそうでは無いと現在の現実の悲惨さを語るのです。そしてその次の31章では、自分が決して間違ったことをしていないことを主張し、神様がどうして自分をこんな目に合わせるのか、どうして私の言うことを聞いてくださらないのかと嘆くのです。この様にして、ヨブは自分の言いたいことをすべて語り尽くすのです。

ですから、今日の29章は昔はこんなに良かったと懐かしんで、思い返している話だけで終わるので、それほど語るべきことはありません。ですが改めて、ヨブはこんなに恵まれた評判の良い人だったのかと、知ることのできる章です。そのような神様に祝福されている人でも、災いから逃れることはできないという事なのでしょうか。

ヨブは昔の幸せだったころを思い起こして、このように語りだしました。1節から6節です。

ヨブ 29:1 ヨブは言葉をついで主張した。

ヨブ 29:2 どうか、過ぎた年月を返してくれ/神に守られていたあの日々を。

ヨブ 29:3 あのころ、神はわたしの頭上に/灯を輝かせ/その光に導かれて/わたしは暗黒の中を歩いた。

ヨブ 29:4 神との親しい交わりがわたしの家にあり/わたしは繁栄の日々を送っていた。

ヨブ 29:5 あのころ、全能者はわたしと共におられ/わたしの子らはわたしの周りにいた。

ヨブ 29:6 乳脂はそれで足を洗えるほど豊かで/わたしのためには/オリーブ油が岩からすら流れ出た。

この様にヨブは、過ぎ去った昔の幸せな時を返してくれと訴えるのです。その頃は神様がヨブの頭上に光を輝かせていて、ヨブを導いてくださっていた。そして、神様は私と共におられ、私の子供たちは私の周りにたくさんいて幸せだった。自分は豊かに恵まれており、乳脂で足を洗えるほどであり、オリーブ油が岩から流れ出るほど、満ち足りていた。この様な日々があったのに、神様はどうしてそれを私から奪ってしまったのか、その日々を私に返してくれと嘆くのです。

そしてヨブは、家族の事だけでなく、社会にあっても自分がどれだけ尊敬され、尊ばれていたかを思い起こしてこう語るのです。7節から18節です。

ヨブ 29:7 わたしが町の門に出て/広場で座に着こうとすると

ヨブ 29:8 若者らはわたしを見て静まり/老人らも立ち上がって敬意を表した。

ヨブ 29:9 おもだった人々も話すのをやめ/口に手を当てた。

ヨブ 29:10 指導者らも声をひそめ/舌を上顎に付けた。

ヨブ 29:11 わたしのことを聞いた耳は皆、祝福し/わたしを見た目は皆、賞賛してくれた。

ヨブ 29:12 わたしが身寄りのない子らを助け/助けを求める貧しい人々を守ったからだ。

ヨブ 29:13 死にゆく人さえわたしを祝福し/やもめの心をもわたしは生き返らせた。

ヨブ 29:14 わたしは正義を衣としてまとい/公平はわたしの上着、また冠となった。

ヨブ 29:15 わたしは見えない人の目となり/歩けない人の足となった。

ヨブ 29:16 貧しい人々の父となり/わたしにかかわりのない訴訟にも尽力した。

ヨブ 29:17 不正を行う者の牙を砕き/その歯にかかった人々を奪い返した。

ヨブ 29:18 わたしはこう思っていた/「わたしは家族に囲まれて死ぬ。人生の日数は海辺の砂のように多いことだろう。

 この様に、ヨブがどれほど、町の人々から尊敬され、称賛され、またヨブが多くの善行を行ったので、ヨブ自身も自分はきっと神様から祝福され、長寿を全うして、家族に囲まれて幸せに死ぬだろう。そう思っていたのです。

町の門の前には広場がありました。そこでは時々町の大切な話し合いが行われるので、町の人々が集まって会議をするのですが、ヨブがそこに行って、いつも座る座に着こうとすると、若者たちはヨブを見て静まり、老人らも立ち上がって敬意を示したと言うのです。町の主だった有力者たちも、話をやめ、声をひそめて、ヨブの居ることに、畏れと敬意を示したのでした。それほどヨブは町の中では、ずば抜けた力ある人だったのです。

それは、ヨブがしていた素晴らしい善行を、祝福し、賞賛していたからだったのです。それはヨブが身寄りのない子らを助け、助けを求める貧しい人々を守っていたからなのです。それはまさに死のうとしている人でさえも、ヨブを祝福し、やもめとなって、絶望している人々をも励ましたのです。ヨブは正義と公正を行い、見えない人の目となり歩けない人の足となり、貧しい人の父となり、訴訟に苦しむ人を助け、多くの弱い人々を助けたのです。だからヨブは、自分は神様に祝福されているから、長寿を全うし、家族に囲まれて、幸せな人生を締めくくるだろうと思っていたのです。

そしてヨブはさらに、自分の存在が人々にとってどれほど大切なものであり、自分がどのように歩んだかを、このように語るのです。19節から25節です。

ヨブ 29:19 わたしは水際に根を張る木/枝には夜露を宿すだろう。

ヨブ 29:20 わたしの誉れは常に新しく/わたしの弓はわたしの手にあって若返る。」

ヨブ 29:21 人々は黙して待ち望み/わたしの勧めに耳を傾けた。

ヨブ 29:22 わたしが語れば言い返す者はなく/わたしの言葉は彼らを潤した。

ヨブ 29:23 雨を待つように/春の雨に向かって口を開くように/彼らはわたしを待ち望んだ。

ヨブ 29:24 彼らが確信を失っているとき/わたしは彼らに笑顔を向けた。彼らはわたしの顔の光を/曇らせることはしなかった。

ヨブ 29:25 わたしは嘆く人を慰め/彼らのために道を示してやり/首長の座を占め/軍勢の中の王のような人物であった。

 この様に、私は家族に囲まれて死ぬだろうと言ったヨブは、さらに、私は水際に根を張る木/枝には夜露を宿すだろう、と言って、砂漠の乾燥した土地の中にあって、みずみずしい命にあふれたものであって、私の誉れは常に新しいもので賛美され、私の力は力尽きることなく若返っていく、そのように自分の人生を考えていたのです。

そして自分がどれほど、尊敬され重要視されていたかを誇らしくこのように語るのです。人々は私の勧めに耳を傾け、私が語れば言い返すものはなく、その教えは彼らを潤す教えだった。だから、雨を待つように彼らは私の教えを待ち望んだと言うのです。人々が確信を失っているときには笑顔を向けて励まし、嘆く人を慰め、道を示し、まるで王様のように威厳あるものだったとヨブは言うのです。

ヨブはこのように、自分の過去を振り返りました。そこには神様に祝福されて、家族に恵まれ、豊かな財産で裕福に生活している姿がありました。また社会にあっては有力な人物であり誰からも尊敬され、敬愛される人だったのです。それは弱い人や貧しい人を助け励まし、また多くの人々に生きる道を尊厳をもって教え導いてきたからでした。その姿はまるで王のようであったとさえ書かれているのです。この様に神様から祝福されて豊かな人生を送っていたヨブに突然災いが起こるのです。ですからどんなに自分は良いことをやって神様から祝福されているので、大丈夫だと言う様な事はないのです。災いはいつどのような形で降りてくるかわからないのです。その時にしっかりと神様につながっているものは救われるのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様。ヨブは神様に祝福されて幸せだったころを思い起こして、自分はこんなにも恵まれていたと語ります。家族においても社会においても申し分のない、恵みが与えられていたのです。ですがそのヨブに災いが落ちてきました。ヨブは自分にはそのようなものは来ないと思っていたのです。自分は幸せに、家族に見守られて、長寿を全うするだろうと思っていたのです。ですが神様のご計画はそうでは無いのです。私たちが勝手に思い込んでいることと違うと恐れうろたえてしまいます。私達には私たちの思いを超えた出来事がやってくるのです。その時に神様から離れることなくそれることなく、信じとおすものが本当の信仰者としての救いを得るのだと思います。神様、どうか私達もまた、愚直にあなたに心を向け、すべての運命を受け入れて、あなたの与えてくださいますことを喜んで受け入れるものでありますように。全てをあなたに委ねて歩ませてください。

この祈りを主、イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨブ記:)>>  

◆ヨブの嘆き

ヨブ 29:1 ヨブは言葉をついで主張した。

ヨブ 29:2 どうか、過ぎた年月を返してくれ/神に守られていたあの日々を。

ヨブ 29:3 あのころ、神はわたしの頭上に/灯を輝かせ/その光に導かれて/わたしは暗黒の中を歩いた。

ヨブ 29:4 神との親しい交わりがわたしの家にあり/わたしは繁栄の日々を送っていた。

ヨブ 29:5 あのころ、全能者はわたしと共におられ/わたしの子らはわたしの周りにいた。

ヨブ 29:6 乳脂はそれで足を洗えるほど豊かで/わたしのためには/オリーブ油が岩からすら流れ出た。

ヨブ 29:7 わたしが町の門に出て/広場で座に着こうとすると

ヨブ 29:8 若者らはわたしを見て静まり/老人らも立ち上がって敬意を表した。

ヨブ 29:9 おもだった人々も話すのをやめ/口に手を当てた。

ヨブ 29:10 指導者らも声をひそめ/舌を上顎に付けた。

ヨブ 29:11 わたしのことを聞いた耳は皆、祝福し/わたしを見た目は皆、賞賛してくれた。

ヨブ 29:12 わたしが身寄りのない子らを助け/助けを求める貧しい人々を守ったからだ。

ヨブ 29:13 死にゆく人さえわたしを祝福し/やもめの心をもわたしは生き返らせた。

ヨブ 29:14 わたしは正義を衣としてまとい/公平はわたしの上着、また冠となった。

ヨブ 29:15 わたしは見えない人の目となり/歩けない人の足となった。

ヨブ 29:16 貧しい人々の父となり/わたしにかかわりのない訴訟にも尽力した。

ヨブ 29:17 不正を行う者の牙を砕き/その歯にかかった人々を奪い返した。

ヨブ 29:18 わたしはこう思っていた/「わたしは家族に囲まれて死ぬ。人生の日数は海辺の砂のように多いことだろう。

ヨブ 29:19 わたしは水際に根を張る木/枝には夜露を宿すだろう。

ヨブ 29:20 わたしの誉れは常に新しく/わたしの弓はわたしの手にあって若返る。」

ヨブ 29:21 人々は黙して待ち望み/わたしの勧めに耳を傾けた。

ヨブ 29:22 わたしが語れば言い返す者はなく/わたしの言葉は彼らを潤した。

ヨブ 29:23 雨を待つように/春の雨に向かって口を開くように/彼らはわたしを待ち望んだ。

ヨブ 29:24 彼らが確信を失っているとき/わたしは彼らに笑顔を向けた。彼らはわたしの顔の光を/曇らせることはしなかった。

ヨブ 29:25 わたしは嘆く人を慰め/彼らのために道を示してやり/首長の座を占め/軍勢の中の王のような人物であった。