家庭礼拝 2025年7月30日 ヨブ記 26:1-14 ヨブは答えた
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起
前回、ビルダドの答え方が少し変わってきたように、今回のヨブの答え方も変わってきました。前回ビルダドが変わったのは、今までのように、知識を語るのではなく、神様と向き合って語っているような語り口になってきたからです。そして、どうして人が神の前に正しくあり得よう。どうして、女から生まれたものが清くあり得ようと、自分達も神様の前に立つならば、どうして自分たちの方が正しいと言えようかと、自分達の立場をも反省しだしたからです。
それに対してヨブはどのように答えるのでしょうか。友達と仲直りできるのでしょうか。ヨブは今まで三人の友と議論し、お互いに一歩も譲らない、激しい討論をしてきたのです。
そのときのヨブの答える相手は、目の前の人ではなくて、三人の友の語る一般論に答えてきましたが、今回のヨブは、ビルダドに対して、直接ビルダドだけに答えているのです。最初に語ったように、
ヨブ 26:2 あなた自身はどんな助けを力のない者に与え/どんな救いを無力な腕にもたらしたというのか。
というように、ヨブの答えは一般的な話ではなく、あなた自身がいったい何をしたのかという、二人称単数の呼びかけに変わっているのです。ですがこれで二人の仲が理解し合えるようになったわけではなく、ヨブの心にはまだまだ友達の心が本当に神様に向かっているのか、又はただ単に形だけを装っているのかという疑いをもって、ビルダドに答えているのです。ですが今までのような、知識の応酬ではなくて、あなたはいったい神の前に何者なのかという、根源的な問いに変わっているような気がします。
今日もとても短い章です。たぶん前回に続いて二番目に短い章かもしれません。14節だけですが、ヨブの言葉はこの後31章まで続く、とても長いものです。ここからヨブが何を語ろうとしているのか、その本音を聞いて行きたいと思います。
承
ビルダドの、どうして人が神の前に正しくあり得よう、と言った言葉に対して、ヨブはこのように反応したのです。1節から4節です。
ヨブ 26:1 ヨブは答えた。
ヨブ 26:2 あなた自身はどんな助けを力のない者に与え/どんな救いを無力な腕にもたらしたというのか。
ヨブ 26:3 どんな忠告を知恵のない者に与え/どんな策を多くの人に授けたというのか。
ヨブ 26:4 誰の言葉を取り次いで語っているのか。誰の息吹があなたを通して吹いているのか。
ここでヨブの語り口調は今までとは違っています。ヨブはビルダドに対して、あなたはと言い返しているのです。そして誰がそう言っているのかと、今までのような一般的な知識の展開ではなくて、あなたは、そして、誰が、と具体的に働いている人たちを対象に、名指しで、議論を始めているのです。ヨブには、ビルダドの言った言葉がまだ信じられないのです。一方では自分の言っていることを初めて理解してくれたのかという驚きとともに、いや、まだまだ信用できない、言葉だけかもしれない、と言う用心深さがあって、このような問いかけになっているのです。ヨブは、ビルダドが本当に神様の前に悔い改めようとしているならば、あなた自身はどんな助けを力のない者に与え、どんな救いを、無力な腕にもたらしたのかと、まるでヤコブの手紙のヤコブが言っているような、行為の伴わない信仰は役に立たないではないかと言っているようです。そして、どんな忠告を知恵のないものに与え、どんな策を多くの人に授けたと言うのかと、ビルダドの本音を探ろうとしているのです。言葉だけではなく、本当に何をしようとしているのかと問いかけているのです。ビルダドの語る言葉が、本当に神様の言葉を取り次いで語っているのかを確認するように。誰の言葉を取り次いで語っているのか、誰の息吹があなたを通して吹いているのかと問いかけているのです。ヨブはビルダドが本当に神様の御心を受けついて語っていることを願っているのです。
転
そして続けてこういうのです。5節から14節です。
ヨブ 26:5 亡者たち、陰府の淵に住む者たちは/水の底でのたうち回る。
ヨブ 26:6 陰府も神の前ではあらわであり/滅びの国も覆われてはいない。
ヨブ 26:7 神は聖なる山を茫漠としたさかいに横たわらせ/大地を空虚の上につるされた。
ヨブ 26:8 密雲の中に水を蓄えられても/雲の底は裂けない。
ヨブ 26:9 神は御自分の雲を広げて/玉座を覆い隠される。
ヨブ 26:10 原始の海の面に円を描いて/光と暗黒との境とされる。
ヨブ 26:11 天の柱は揺らぎ/その叱咤に動転する。
ヨブ 26:12 神は御力をもって海を制し/英知をもってラハブを打たれた。
ヨブ 26:13 風をもって天をぬぐい/御手は逃げる大蛇を刺し貫いた。
ヨブ 26:14 だが、これらは神の道のほんの一端。神についてわたしたちの聞きえることは/なんと僅かなことか。その雷鳴の力強さを誰が悟りえよう。
この様にヨブが言ったのは、ビルダドが、どうして人が神の前に正しくあり得ようか、どうして女から生まれたものが清くあり得ようかと、まるで悟ったかのように言っていることに対して、あなたの悟ったことはほんのわずかである。私か神について知ったことを知るがよいと言って、自分の悟ったことをビルダドに披露しているのです。陰府も滅びの国も神様の前ではあらわにされ、大地でさえも神様は空中につるされている。雲も、原始の海も、天の柱も、風も皆神様の力によって、制御され、治められている。だがこれらのことでさえ、神様の道のほんのわずかなことである。ヨブはビルダドに、あなたは自分が何か悟ったようなことを言っているが、神についてわたしたちの、聞きえることは、なんと僅かなことか。その雷鳴の力強さを誰が悟りえよう。と言って、ビルダドの言っていることは、まだまだ浅いのだ、と言って非難しているのです。せっかくビルダドが、ヨブの立場に立って、ヨブを理解しようとしたのですが。ヨブはまだまだビルダドの言うことをそのままには受け入れられず、このように言って非難したのです。
ですがここの箇所の解釈にはもう一つあって、それはこの個所の言葉はビルダドの言った言葉の続きではないかという解釈です。25章のビルダドの言葉はとても短いので、25章のビルダドの言葉はこの26章の前に付けても後ろに付けてもうまくつながるのです。例えば前に付ければ、その接続する箇所は
26章の最後の
ヨブ 26:14 だが、これらは神の道のほんの一端。神についてわたしたちの聞きえることは/なんと僅かなことか。その雷鳴の力強さを誰が悟りえよう。
という言葉と25章の4節からの言葉の
ヨブ 25:4 どうして、人が神の前に正しくありえよう。どうして、女から生まれた者が清くありえよう。
ヨブ 25:5 月すらも神の前では輝かず/星も神の目には清らかではない。
ヨブ 25:6 まして人間は蛆虫/人の子は虫けらにすぎない。
という風に自然に繋がり、
また、同様に後ろにつないだとしてもごく自然に繋がって、
ヨブ 25:6 まして人間は蛆虫/人の子は虫けらにすぎない。
ヨブ 26:5 亡者たち、陰府の淵に住む者たちは/水の底でのたうち回る。
と、もともと一つの文章ではなかったのかと言われるような自然なつながりがあるのです。
ですが、現在はこの文章はヨブの語った言葉であって、ビルダドのではないと言う理解が一般的です。
結
この様に、ビルダドの考え方と、ヨブの主張とが、チョット近くはなってきたのですが、まだそこには一致に至る道は見出せません。ですがヨブはビルダドの心に入り込むように、あなたはと言い、そしてその悟ったことを、誰がそれを語っているのか、人か神様か、と神様に踏み込んだ訊ね方をしているのです。というのも今までは、人の語った受け売りのような言葉ばかりだったので、もしかして、ビルダドは自分の同じ神様の立場に立ったのではないかと希望を持ったのかもしれません。人は同じ立場に立たない限り、理解し合うことは難しいのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、私達が理解し合うことは難しいものです。自分の立場を離れない限り、相手の立場を理解することはできないのです。私たちが、自分の立場を離れて、神様の御前に立つ時、神様は私達に導きの手を与えてくださいます。其の事を信じて、恐れずに、自分の立場を手放して、あなたに委ねることが出来ますように。
この祈りを主、イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨブ記:)>>
◆ヨブと三人の友の議論三
ヨブ 26:1 ヨブは答えた。
ヨブ 26:2 あなた自身はどんな助けを力のない者に与え/どんな救いを無力な腕にもたらしたというのか。
ヨブ 26:3 どんな忠告を知恵のない者に与え/どんな策を多くの人に授けたというのか。
ヨブ 26:4 誰の言葉を取り次いで語っているのか。誰の息吹があなたを通して吹いているのか。
ヨブ 26:5 亡者たち、陰府の淵に住む者たちは/水の底でのたうち回る。
ヨブ 26:6 陰府も神の前ではあらわであり/滅びの国も覆われてはいない。
ヨブ 26:7 神は聖なる山を茫漠としたさかいに横たわらせ/大地を空虚の上につるされた。
ヨブ 26:8 密雲の中に水を蓄えられても/雲の底は裂けない。
ヨブ 26:9 神は御自分の雲を広げて/玉座を覆い隠される。
ヨブ 26:10 原始の海の面に円を描いて/光と暗黒との境とされる。
ヨブ 26:11 天の柱は揺らぎ/その叱咤に動転する。
ヨブ 26:12 神は御力をもって海を制し/英知をもってラハブを打たれた。
ヨブ 26:13 風をもって天をぬぐい/御手は逃げる大蛇を刺し貫いた。
ヨブ 26:14 だが、これらは神の道のほんの一端。神についてわたしたちの聞きえることは/なんと僅かなことか。その雷鳴の力強さを誰が悟りえよう。