家庭礼拝 2025年7月2日 ヨブ記 22:1-30 ヨブと三人の友の議論Ⅲ

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起 

今日から、ヨブと三人の友の議論の三回戦目となります。また同じことの繰り返しが始まるのでしょうか。今は22章ですが、このヨブ記は42章までありますから、まだ半分ほどしか進んでいないことになります。いったいどうなるのだろうかと、ちょっと心配せざるを得ません。

やはり三回戦も、エリファズから始まります。この22章がそのエリファズの主張です。その後、23勝と24章の二章にわたって、ヨブの反論が続きます。ですがその後から、今までとは違った展開となります。その後に語るのはビルダドですが、ビルダドが語るのは短い25章の中で、たったの5節だけです。そしてその後に語るヨブの言葉は26章から31章までの5章にわたってヨブの長い言葉が続くのです。しかもその後、三人目の友のツォファルの言葉はもう出てこないのです。

これはヨブの語る言葉が、三人の友人の言葉を圧倒したのか、どうしてもその考えを変えることしようとしないヨブに根負けしたのか、もう三人の友の言葉は弱弱しくなってくるのです。そしてヨブに答えるのを止めてしまうのです。すると突然、4人目の人エリフという若者が語りだしました。これは後世の追加した箇所ではないかともいわれています。実にこのエリフの主張は三人の友の代わりに32章から37章まで語り続けるのです。これはまるで、ヨブが26章から31章まで語った言葉に対抗するように語るのです。

このエリフの言葉が終わると、それに答えたのはヨブではなくて、神様がヨブに嵐の中から答えたのです。ヨブがあれほど願った神様の言葉を聞くことが出来たのです。この神様の言葉は38章から41章まで4章にわたって語られます。そして最後の42章で、ヨブはやっと、神様と語り合えたことに、感動を覚えて、悔い改めの言葉を語るのです。こうして、ヨブ記の話は終わるのです。最後に神様は三人の友人がヨブのように正しく語らなかったことに対して怒っていると言い、でもヨブに願って祈ってもらえば罰を与えないことにすると言ったのです。そしてその後は、ヨブは再び祝福され、以前にもまして、繫栄するようになったのです。

後半のヨブ記の展開を、かいつまんで説明しましたが、この様にこの後の展開は今までとは違ったものになるのです。ですが、今日のエリファズの三回目の議論は、今までと同じように展開されます。これから先のヨブ記の展開を頭に置きつつ、今日のエリファズの言葉を読んでみましょう。

3回目のエリファズはこのように話を切り出しました。1節から10節です。

ヨブ 22:1 テマン人エリファズは答えた。

ヨブ 22:2 人間が神にとって有益でありえようか。賢い人でさえ、有益でありえようか。

ヨブ 22:3 あなたが正しいからといって全能者が喜び/完全な道を歩むからといって/神の利益になるだろうか。

ヨブ 22:4 あなたが神を畏れ敬っているのに/神があなたを責め/あなたを裁きの座に引き出されるだろうか。

ヨブ 22:5 あなたは甚だしく悪を行い/限りもなく不正を行ったのではないか。

ヨブ 22:6 あなたは兄弟から質草を取って何も与えず/既に裸の人からなお着物をはぎ取った。

ヨブ 22:7 渇き果てた人に水を与えず/飢えた人に食べ物を拒んだ。

ヨブ 22:8 腕力を振るう者が土地をわがものとし/もてはやされている者がそこに住む。

ヨブ 22:9 あなたはやもめに何も与えず追い払い/みなしごの腕を折った。

ヨブ 22:10 だからこそ/あなたの周りには至るところに罠があり/突然の恐れにあなたはおびえる。

この様に、エリファズはまず、人間は神にとっては小さいものであり、どんなに賢い人でも正しい人でも、それが神様にとって有益だの喜ぶだのすることはないのだと、人間のすることの小ささを語ります。ヨブが自分が正しいと言うことに対して、そんなことは神の前では何の役にも立たないことだと言っているのです。

そしてエリファズはヨブを一方的に裁き始めます。エリファズの論拠は他の友と同じように、ヨブが、このような災いを受けていると言うのは神に対して、罪を犯し罰を与えられているからだと言うことに尽きるのです。だから、ヨブが自分はそのような罪を犯していないと言っても、罪を犯していないなら、神があなたを責め、あなたを裁きの座に引き出されるはずがないではないか。あなたは罪を犯し、悪を行っているのだ。そう言って、ヨブに対して、根拠のない濡れ衣を着せるのです。それは多くの罪びとがしているように、あなたも同じようなことをしているのだろう。あなたは兄弟から質草を取って何も与えず、既に裸の人からなお着物をはぎ取った。渇き果てた人に水を与えず、飢えた人に食べ物を拒んだ。と言い切っているのです。ですが、本当にヨブがそのようなことをしたと言うよりは、このような罰を受ける罪びとならそのようなことをしているだろうと言うことなのです。推測でいい加減なことを言っているのです。これが後に神様から、友人たちは正しく語っていないと裁かれることになるのです。さらにエリファズのいい加減な言葉は、この様に続きます。腕力を振るう者が土地をわがものとし、もてはやされている者がそこに住む。あなたはやもめに何も与えず追い払い、みなしごの腕を折った。だからこそ/あなたの周りには至るところに罠があり、突然の恐れにあなたはおびえる。とこの様に推測だけでヨブを非難しているのです。どうしてもヨブを悪者だと認めさせたいのです。

 エリファズは、どうしてもヨブの罪を認めさせたいがため、神様に対してもこの様な罪を犯していると、ヨブが言った言葉の上げ足を取るように、しかもその言葉を別の意味に解釈してヨブを攻め立てるのです。イエス様が裁判にかけられた時もそうであったように、ありもしないことをさもイエス様が言ったように言い、イエス様の語ったことを別の意味に解釈して攻め立てたように、罪びとにするためには手段を選ばなくなるのです。11節から20節です。

ヨブ 22:11 また、暗黒に包まれて何も見えず/洪水があなたを覆っているので

ヨブ 22:12 あなたは言う。「神がいますのは高い天の上で/見よ、あのように高い星の群れの頭なのだ。」

ヨブ 22:13 だからあなたは言う。「神が何を知っておられるものか。濃霧の向こうから裁くことができようか。

ヨブ 22:14 雲に遮られて見ることもできず/天の丸天井を行き来されるだけだ」と。

ヨブ 22:15 あなたは昔からの道に/悪を行う者の歩んだ道に気をつけよ。

ヨブ 22:16 彼らは時ならずして、取り去られ/流れがその基までぬぐい去った。

ヨブ 22:17 神に向かって彼らは言っていた。「ほうっておいてくれ/全能者と呼ばれる者に何ができる。」

ヨブ 22:18 それに対してあなたは言った。「神はその彼らの家を富で満たされる。神に逆らう者の考えはわたしから遠い。」

ヨブ 22:19 神に従う人なら見抜いて喜び/罪のない人なら嘲笑って言うであろう。

ヨブ 22:20 「彼らの財産は確かに無に帰し/残ったものも火になめ尽くされる。」

この様にエリファズはヨブの言葉を使ってことごとく反撃に出ます。まずエリファズはヨブが災いに陥って、暗黒にいるため、「神がいますのは高い天の上で/見よ、あのように高い星の群れの頭なのだ。」と言っていると非難した口調で言いますが、これは何も非難に当たるものではなく、この友人たちも、ヨブも同じことを言っているのです。そしてこう言うのです。だからあなたは言う。「神が何を知っておられるものか。濃霧の向こうから裁くことができようか。雲に遮られて見ることもできず/天の丸天井を行き来されるだけだ」と。これはヨブがそう考えていることではなくて、21章で悪人たちはそのように考えているが、私の考えとは違うと言っているのです。それをさも悪人のヨブが言っていると言うように言っているのです。

さらにこうも言っています。あなたは昔からの道に/悪を行う者の歩んだ道に気をつけよ。彼らは時ならずして、取り去られ/流れがその基までぬぐい去った。神に向かって彼らは言っていた。「ほうっておいてくれ/全能者と呼ばれる者に何ができる。」それに対してあなたは言った。「神はその彼らの家を富で満たされる。神に逆らう者の考えはわたしから遠い。」これらの言葉も、同じことで、ヨブが悪人たちを非難して言ったことを、ヨブが悪人たちと同じように考えているように言うのです。ヨブの話を聞いていても、ヨブは神に逆らう罪びとだと言うバイアスが働いて、まともに話が聞けないでいるのです。これはイエス様を裁こうとしていたユダヤ人と同じです。

そして自分は全て見通しているとでもいうように、こう言うのです。

ヨブ 22:19 神に従う人なら見抜いて喜び/罪のない人なら嘲笑って言うであろう。

ヨブ 22:20 「彼らの財産は確かに無に帰し/残ったものも火になめ尽くされる。」

この様にエリファズはヨブを悪人と決めつけるのに躍起となって、素直に言葉を聞けなくなっているのです。

そしてエリファズは、自分が裁判官でもあるかのようにこの様に言いました。21節から30節です。

ヨブ 22:21 神に従い、神と和解しなさい。そうすれば、あなたは幸せになるだろう

ヨブ 22:22 神が口ずから授ける教えを受け/その言葉を心に納めなさい。

ヨブ 22:23 もし、全能者のもとに立ち帰り/あなたの天幕から不正を遠ざけるなら/あなたは元どおりにしていただける。

ヨブ 22:24 黄金を塵の中に/オフィルの金を川床に置くがよい。

ヨブ 22:25 全能者こそがあなたの黄金/あなたにとっての最高の銀となり

ヨブ 22:26 あなたは全能者によって喜びを得/神に向かって顔を上げ

ヨブ 22:27 あなたが祈れば聞き入れられ/満願の献げ物をすることもできるだろう。

ヨブ 22:28 あなたが決意することは成就し/歩む道には光が輝くことだろう。

ヨブ 22:29 倒れている者に、立ち上がれとあなたが言えば/目を伏せていた者は救われる。

ヨブ 22:30 清くない者すら/あなたの手の潔白によって救われる。

 エリファズの言うことはとても正しいことなのです。ですが、もし、ヨブが本当に神様に対して、罪を犯し逆らう者であったとしたらという事なのです。エリファズは最初から、ヨブを罪びと、神に逆らう者と決めつけて、いくらヨブが、自分はその様なものではないと言っても聞かなかったのです。それはヨブが神様から裁きを受けて災いのもとにあると信じているからです。ヨブの何が悪いのかと言われてもそれははっきりと指摘せず、悪人たちは皆、利己的で、自分勝手なことをしているから、ヨブもきっとそうであるに違いないと言っているだけなのです。ヨブの罪を本当には何も指摘できていないのです。ユダヤ人たちがイエス様を裁こうとしたときも何も証拠を上げることが出来ず、イエス様の言ったことを反対の意味に解釈して、神様を冒涜したと決めつけて、死刑にしようとしたのと同じなのです。

エリファズは上から目線でヨブにこう言います。神に従い、神と和解しなさい。そうすれば、あなたは幸せになるだろう。この様に行って、ヨブが早く自分の罪を認めて神と和解するようにというのです。そして、もし、全能者のもとに立ち帰り/あなたの天幕から不正を遠ざけるなら/あなたは元どおりにしていただける。と言って、ヨブの罪が確定しているかのように言うのです。この後もエリファズはとてもいいことを言っているのです。ですがそれらはヨブが罪を犯し、神に逆らうものであるという事を前提にしているのです。

エリファズは、ヨブにとても良いことを勧めて新しい生活ができるようになると、励ましているように見えて、実はヨブを理解しようとせず、一方的に罪びと、悪人と決めつけているのです。

この様なことは良く宗教家には起こることです。自分が裁きの座に立っていて、神の代行者だと思っているので、何か悪いことが起こった人には、それはあなたが罪を犯したからだ、立ち返りなさいと一方的に決めつけて、神の権威を振るおうとするのです。正しく物事を理解しようとせず、一つのパターンで裁いて行くのです。それに背くものはますます、大きな罪びとだと認めさせようとするのです。これがヨブと三人の友の間に起こっていたのです。

この様にエリファズは、最後までヨブを理解しようとはせず、ただヨブを罪びとと決めつけ、神の権威を振りかざして、悔い改めよ、立ち返れと叫び続けたのです。これが最後には神様から、ヨブは正しく語ったがあなた方はそうでは無かったと裁かれることになるのです。

罰を受けるものは皆悪いもので、悪い者たちは皆同じで同じような悪いことをしていると、思い込んでしまうことがあるものです。あんな不幸が起こったのは何か悪いことをしているからではないのかと、つい簡単な解決方法で、人を裁いてしまうのです。ですから聖書でも、主が再び来られるときまでは先走って裁いてはならない、と言われるのです。私達には裁く力も権威もないのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、私達は外見だけを見て、すぐに人を裁いてしまいます。その方が簡単な解決方法で、自分も安心するからです。ですが裁かれるものには多くの苦しみが与えられます。私達が教えられているのは裁くものとなるのではなく愛するものとなりなさいという事です。どうか相手と同じ立場に立って、受け入れ、愛し合うことが出来ますように導いてください。裁くことはただあなただけにお委ね致します。私たちのなすべきことをなすことが出来ますように。この祈りを主、イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨブ記:)>>  

◆ヨブと三人の友の議論三

ヨブ 22:1 テマン人エリファズは答えた。

ヨブ 22:2 人間が神にとって有益でありえようか。賢い人でさえ、有益でありえようか。

ヨブ 22:3 あなたが正しいからといって全能者が喜び/完全な道を歩むからといって/神の利益になるだろうか。

ヨブ 22:4 あなたが神を畏れ敬っているのに/神があなたを責め/あなたを裁きの座に引き出されるだろうか。

ヨブ 22:5 あなたは甚だしく悪を行い/限りもなく不正を行ったのではないか。

ヨブ 22:6 あなたは兄弟から質草を取って何も与えず/既に裸の人からなお着物をはぎ取った。

ヨブ 22:7 渇き果てた人に水を与えず/飢えた人に食べ物を拒んだ。

ヨブ 22:8 腕力を振るう者が土地をわがものとし/もてはやされている者がそこに住む。

ヨブ 22:9 あなたはやもめに何も与えず追い払い/みなしごの腕を折った。

ヨブ 22:10 だからこそ/あなたの周りには至るところに罠があり/突然の恐れにあなたはおびえる。

ヨブ 22:11 また、暗黒に包まれて何も見えず/洪水があなたを覆っているので

ヨブ 22:12 あなたは言う。「神がいますのは高い天の上で/見よ、あのように高い星の群れの頭なのだ。」

ヨブ 22:13 だからあなたは言う。「神が何を知っておられるものか。濃霧の向こうから裁くことができようか。

ヨブ 22:14 雲に遮られて見ることもできず/天の丸天井を行き来されるだけだ」と。

ヨブ 22:15 あなたは昔からの道に/悪を行う者の歩んだ道に気をつけよ。

ヨブ 22:16 彼らは時ならずして、取り去られ/流れがその基までぬぐい去った。

ヨブ 22:17 神に向かって彼らは言っていた。「ほうっておいてくれ/全能者と呼ばれる者に何ができる。」

ヨブ 22:18 それに対してあなたは言った。「神はその彼らの家を富で満たされる。神に逆らう者の考えはわたしから遠い。」

ヨブ 22:19 神に従う人なら見抜いて喜び/罪のない人なら嘲笑って言うであろう。

ヨブ 22:20 「彼らの財産は確かに無に帰し/残ったものも火になめ尽くされる。」

ヨブ 22:21 神に従い、神と和解しなさい。そうすれば、あなたは幸せになるだろう。

ヨブ 22:22 神が口ずから授ける教えを受け/その言葉を心に納めなさい。

ヨブ 22:23 もし、全能者のもとに立ち帰り/あなたの天幕から不正を遠ざけるなら/あなたは元どおりにしていただける。

ヨブ 22:24 黄金を塵の中に/オフィルの金を川床に置くがよい。

ヨブ 22:25 全能者こそがあなたの黄金/あなたにとっての最高の銀となり

ヨブ 22:26 あなたは全能者によって喜びを得/神に向かって顔を上げ

ヨブ 22:27 あなたが祈れば聞き入れられ/満願の献げ物をすることもできるだろう。

ヨブ 22:28 あなたが決意することは成就し/歩む道には光が輝くことだろう。

ヨブ 22:29 倒れている者に、立ち上がれとあなたが言えば/目を伏せていた者は救われる。

ヨブ 22:30 清くない者すら/あなたの手の潔白によって救われる。