家庭礼拝 2025年4月30日 ヨブ記 13:1-28 ヨブは答える②

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起 

今日の箇所は、先週に続いて「ヨブは答える」の二回目です。ここで、ヨブは本格的に、友人の言っていることに激しく反論します。そんなことは知っていると言い、私はあなたたちに劣ってはいないと言い返します。さらに、神様にへつらってそんなことを言うのか、それは神を侮っているのではないか。むしろ黙っててくれ、私は直接神様と話がしたいのだ。この様に友人の言うことをはねつけたうえで、神様にこう言うのです。私にどれほどの罪と悪があるのかを示してください。何故私を敵とみなされるのですか。たとえ死ぬことがあっても、私は神様に直接訴えたいのです。返事をしてください。とヨブは切々と神様に訴えるのです。

きっとヨブも、自分がこの様な災難に合わなければ、友人たちと同じように、因果応報で、物事を決めつけていたのかもしれません。だから友人たちの言おうとしていることは皆、手に取るように分かるのです。ですが実際、様々な災いが降り注ぎ、その苦しみの中で考えると、そのような因果応報では割り切れないものを感じたのです。正しいものが報われず、悪を行っているものは平安であるのはどうしてなのかと、その不条理に悩むのです。本当に神様はいるのですかと悩むような問題なのです。

ですがヨブのすごさは、ここでこのような不条理があるならば神はいないのではないかと疑うのではなく、神様は絶対にいる。だがどうしてこういうことが起こるのか、神様を直接つかまえてどうしても納得の行く答えを与えてほしいと思っていることなのです。そのようなことをすれば、神様に近づきすぎて、滅ぼされるかもしれないのです。ですがヨブはたとえ滅んでもいい、それでも自分は神様の答えを聞きたいと、激しく求めていくのです。これはまるで、ヤコブがヤボクの渡しで、神の使いと格闘をして、その使いを放そうとしなかったときの話に似ています。ヨブは神様と格闘して放そうとしなかったのです。それは神様がいると言うことを、微塵も疑っていないからなのです。

実は、私達はこのようにヨブのように、神様をつかまえようとするまで近くに居たいと思っていないのです。神様にいろいろ願いつつも、あまり近づくと反って怖いと思って、距離を置いているのです。神様に願って、神様に教えてくださいと願いつつ、自分の手に余ることを命じられたらどうしようとか、神様に近づきすぎて、自分が変えられて自分でなくなったらどうしようなどという恐れを抱いているのです。だから、適当に距離を保って、神様には近づきすぎず、離れすぎず、適当な距離を保っているのです。

この様な恐れは、私自身持っています。神様にもっと近づきたいと思いつつも、もし神様の声が聞こえてきて、アブラハムのように、ロシアの地に行きなさいと言われたらどうしようとか、金持ちの青年のように、持っているものを全部売り払って、私についてきなさいと言われたらどうしようとかという恐れは持っているのです。私にはまだその覚悟がないので、あまり近づこうとしていないのかもしれません。

でもヨブは違います。神様と語り合えるならば、どのような事でも受け入れようと言う覚悟があるのです。一方この友人たちにもまだその覚悟がないのです。言い伝えられている因果応報の教えを、さも神様の立場を理解しているふりをして、実は自分自身は神様から距離を置いているのです。ですからヨブはその偽善を見抜き、あなたたちは皆、偽りの薬を塗る、役に立たない医者だと、言い切るのです。ヨブのこのすさまじい言葉を聞いてみましょう。

まず1節から3節を読んでみましょう。ヨブはこう言います。

ヨブ 13:1 そんなことはみな、わたしもこの目で見/この耳で聞いて、よく分かっている。

ヨブ 13:2 あなたたちの知っていることぐらいは/わたしも知っている。あなたたちに劣ってはいない。

ヨブ 13:3 わたしが話しかけたいのは全能者なのだ。わたしは神に向かって申し立てたい。

この様に、ヨブはそんなことは皆良く分かっていると言いました。そんなこととは、今まで語られてきたように、神様がどのような方であり、どのような力を持っているか、私もこの目で見、この耳で聞いて良く分かっている、と言いました。私は直接神様を知っているのだ。あなたたちに教えてもらうほどあなたたちに劣ってはいないと反撃します。そして私が欲しいのはあなたたちの忠告ではなく、直接神様に話しかけて、神様に自分の言い分を申し上げることなのだと言ったのです。これがヨブの本音なのです。

そしてヨブは、友達に対しても神様に対しても、もう遠慮することなく、自分の本音を語り始めるのです。それは自分の命をかけた激しいものでした。4節から16節です。

ヨブ 13:4 あなたたちは皆、偽りの薬を塗る/役に立たない医者だ

ヨブ 13:5 どうか黙ってくれ/黙ることがあなたたちの知恵を示す。

ヨブ 13:6 わたしの議論を聞き/この唇の訴えに耳を傾けてくれ。

ヨブ 13:7 神に代わったつもりで、あなたたちは不正を語り/欺いて語るのか

ヨブ 13:8 神に代わったつもりで論争するのか。そんなことで神にへつらおうというのか。

ヨブ 13:9 人を侮るように神を侮っているが/神に追及されてもよいのか。

ヨブ 13:10 たとえひそかにでも、へつらうなら/神は告発されるであろう。

ヨブ 13:11 その威厳は、あなたたちを脅かし/恐れがふりかかるであろう。

ヨブ 13:12 あなたたちの主張は灰の格言/弁護は土くれの盾にすぎない。

ヨブ 13:13 黙ってくれ、わたしに話させてくれ。どんなことがふりかかって来てもよい。

ヨブ 13:14 たとえこの身を自分の歯にかけ/魂を自分の手に置くことになってもよい。

ヨブ 13:15 そうだ、神はわたしを殺されるかもしれない。だが、ただ待ってはいられない。わたしの道を神の前に申し立てよう。

ヨブ 13:16 このわたしをこそ/神は救ってくださるべきではないか。神を無視する者なら/御前に出るはずはないではないか。

 この様にまず、ヨブは三人の友に対してこう言うのです。「あなたたちは皆、偽りの薬を塗る/役に立たない医者だ」と言ったのです。それは、この三人の友が語っているのは、神様に対してはこのようにすべきだと言う理屈を語っているのであって、本当に神様の言葉を聞いて言っているものではない。じぶんを神様の側において、いい子になろうとしている見せかけの言葉だ。だからその言葉で私を癒そうとしても癒すことが出来ず、役に立たない医者のようなものだと激しく言葉を返すのです。そしてどうか黙っててくれと言いました。そんな偽善的な言葉は聞きたくないと言っているのです。神に代わったつもりでそんなことを語っているが、それは神様にへつらっていい子になろうとしている、それは、あなたたちが不正を語り/欺いて語るのと同じことだと言ったのです。神様から直接聞いたわけでもない話を、さも神様の代理として裁いているような気持ちになっている友を、厳しくさばいたのです。そして、神様にへつらうことは神様を侮ることだ。そうなればあなたたちは告発され、恐れに陥るだろう。あなた方の主張は何の役にも立たない。だからもう黙っててくれ、私は直接神様に訴えたいのだ。その事によって、私の命が奪われるようになるとも、もう待ってはいられない。私は神様と直接話したいのだと言うのです。そして、このわたしをこそ/神は救ってくださるべきではないか。神を無視する者なら/御前に出るはずはないではないか。と言って、自分こそ本当に神を信じ神の御言葉に従うものであり、もし、自分が神を無視する者なら、この様に、神様に直接話したいなどと思うはずがないではないかというのです。それに対して友の意見は、神様に対してそれは横暴だ、早く悔い改めて、自分の罪を認め、神様の憐れみを乞うべきだと言う考えなのです。直接神様と対決するのを恐れているのです。権威や権力のあるものに対して卑屈になっているようなものなのです。それをヨブは、あなたたちは神様にへつらっていると言っているのです。

そしてヨブは、三人の友に対してと、神様に対して、自分の願いをこの様に切々と語るのでした。17節から22節です。

ヨブ 13:17 よく聞いてくれ、わたしの言葉を。わたしの言い分に耳を傾けてくれ。

ヨブ 13:18 見よ、わたしは訴えを述べる。わたしは知っている、わたしが正しいのだ。

ヨブ 13:19 わたしのために争ってくれる者があれば/もはや、わたしは黙って死んでもよい。

ヨブ 13:20 ただ、やめていただきたいことが二つあります/御前から逃げ隠れはいたしませんから。

ヨブ 13:21 わたしの上から御手を遠ざけてください。御腕をもって脅かすのをやめてください。

ヨブ 13:22 そして、呼んでください、お答えします。わたしに語らせてください、返事をしてください。

 この様に、ヨブはまず、三人の友に対して願いを語りました。それは私の言い分に耳を傾けてくれ、ということなのです。それは、三人の友にとって、神様に対して自分は正しいなどと言うことは、とても横暴では議論にもならないと思っているのですが、その友に対して、私が正しいと言う言い分を、反対せずによく聞いてくれと言っているのです。そしてそのことを理解して、私の味方になり、私のために争ってくれるものがあれば、私は黙って死んでも良いと言っているのです。それほどヨブは孤独なのです。誰も味方がいないのです。神様と自分の間に立って、弁護してくれるものがいたなら死んでも良いと言うのです。私達にはこの弁護者が与えられているのです。それがイエス様なのです。神様と私たちの間に立って弁護してくださるのです。ヨブにその方が与えられていたならどんなに救われたでしょうか。

 その後で、ヨブは神様に対して願いを言いました。一つは、神様の圧倒的な力で、私を脅かすのをやめてください、ということです。それほどヨブは神の力に圧迫されて苦しんでいたのです。もう一つは、私を呼んでくださいと言うことです。神様と直接会って話をさせてください、返事を下さいと言うことなのです。この様にヨブは力を振り絞って、友と神とに自分の願いを語ったのでした。

その後ヨブは、神様の憐れみを乞うように、少し穏やかになって、この様につぶやくように言うのです。23節から28節です。

ヨブ 13:23 罪と悪がどれほどわたしにあるのでしょうか。わたしの罪咎を示してください。

ヨブ 13:24 なぜ、あなたは御顔を隠し/わたしを敵と見なされるのですか。

ヨブ 13:25 風に舞う木の葉のようなわたしをなお震えさせ/乾いたもみ殻のようなわたしを追いまわされる。

ヨブ 13:26 わたしに対して苦い定めを書き記し/若い日の罪をも今なお負わせられる。

ヨブ 13:27 わたしに足枷をはめ、行く道を見張り続け/一歩一歩の跡を刻みつけておかれる。

ヨブ 13:28 このようにされれば/だれでもしみに食われた衣のようになり/朽ち果てるほかはありません。

 この様にヨブは神様に対して、つぶやくように言うのです。私に罪と悪がどれほどあるのでしょうか。それを教えてください。何故神様は身を隠して、私を毛嫌いされるのですか。私は木の葉のような、もみ殻のような軽い存在なのに、私に目を止めて、恐れさせ、追いかけてくるのですか。と言ったのです。

ヨブにとって、神様のなさっていることは、ヨブに苦しい運命を負わせて、身動きできないようにし、いつも監視し、すべてのことを見ておられるようなものですと言ったのです。だから誰でも、この様にされれば、すり減って、朽ち果てるしかありませんと言って、神様のなさることがどうしてこのようにむごいのですかと訴えているのです。この様に言いつつ、ヨブは神様の憐れみを待っているのです。

ついにヨブは、友に対しても神様に対しても、何も隠さず、本音で語り始めたのです。最初のころは、神様のなさることはすべて正しいと受け入れ、生まれることなく死んでいればよかったと言っていたのですが、ここではそのような聖人ぶったところは全てかなぐり捨てて、自分は正しい、三人の言うことは偽善で、神様にへつらっている。神様はどうして隠れて出てこないのか、私はたとえ死んでも、神様に直接話したいのだと、訴えたのです。これはヨブが飾りをすべて捨てて、裸になって神様に立ち向かったからなのです。ここにこの物語の中心があるのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、私達はあなたに対して良き信仰者であるような、仮面をかぶり、あなたから距離を置いて、あなたに従うようなふりをしています。ですがヨブのような苦難にあった人にはそのような虚飾は何の意味もなくなります。ヨブはたとえ死んでも神様と直接語りたいと訴えました。これほどの気迫真実があるでしょうか。私たちがいつも何かに隠れて、神様に直接対面するのを逃れようとしていますが、どうかあなたが私たちの弱さを取り除いてください、あなたの御声を直接聞くものへと変えさせてください。

この祈りを主、イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨブ記:)>>  

 

ヨブ 13:1 そんなことはみな、わたしもこの目で見/この耳で聞いて、よく分かっている。

ヨブ 13:2 あなたたちの知っていることぐらいは/わたしも知っている。あなたたちに劣ってはいない。

ヨブ 13:3 わたしが話しかけたいのは全能者なのだ。わたしは神に向かって申し立てたい。

ヨブ 13:4 あなたたちは皆、偽りの薬を塗る/役に立たない医者だ。

ヨブ 13:5 どうか黙ってくれ/黙ることがあなたたちの知恵を示す。

ヨブ 13:6 わたしの議論を聞き/この唇の訴えに耳を傾けてくれ。

ヨブ 13:7 神に代わったつもりで、あなたたちは不正を語り/欺いて語るのか。

ヨブ 13:8 神に代わったつもりで論争するのか。そんなことで神にへつらおうというのか。

ヨブ 13:9 人を侮るように神を侮っているが/神に追及されてもよいのか。

ヨブ 13:10 たとえひそかにでも、へつらうなら/神は告発されるであろう。

ヨブ 13:11 その威厳は、あなたたちを脅かし/恐れがふりかかるであろう。

ヨブ 13:12 あなたたちの主張は灰の格言/弁護は土くれの盾にすぎない。

ヨブ 13:13 黙ってくれ、わたしに話させてくれ。どんなことがふりかかって来てもよい。

ヨブ 13:14 たとえこの身を自分の歯にかけ/魂を自分の手に置くことになってもよい。

ヨブ 13:15 そうだ、神はわたしを殺されるかもしれない。だが、ただ待ってはいられない。わたしの道を神の前に申し立てよう。

ヨブ 13:16 このわたしをこそ/神は救ってくださるべきではないか。神を無視する者なら/御前に出るはずはないではないか。

ヨブ 13:17 よく聞いてくれ、わたしの言葉を。わたしの言い分に耳を傾けてくれ。

ヨブ 13:18 見よ、わたしは訴えを述べる。わたしは知っている、わたしが正しいのだ。

ヨブ 13:19 わたしのために争ってくれる者があれば/もはや、わたしは黙って死んでもよい。

ヨブ 13:20 ただ、やめていただきたいことが二つあります/御前から逃げ隠れはいたしませんから。

ヨブ 13:21 わたしの上から御手を遠ざけてください。御腕をもって脅かすのをやめてください。

ヨブ 13:22 そして、呼んでください、お答えします。わたしに語らせてください、返事をしてください。

ヨブ 13:23 罪と悪がどれほどわたしにあるのでしょうか。わたしの罪咎を示してください。

ヨブ 13:24 なぜ、あなたは御顔を隠し/わたしを敵と見なされるのですか。

ヨブ 13:25 風に舞う木の葉のようなわたしをなお震えさせ/乾いたもみ殻のようなわたしを追いまわされる。

ヨブ 13:26 わたしに対して苦い定めを書き記し/若い日の罪をも今なお負わせられる。

ヨブ 13:27 わたしに足枷をはめ、行く道を見張り続け/一歩一歩の跡を刻みつけておかれる。

ヨブ 13:28 このようにされれば/だれでもしみに食われた衣のようになり/朽ち果てるほかはありません。