家庭礼拝 2024年10月16日 列王記下 12:1-22 ユダの王ヨアシュ
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起
今日の聖書の箇所はユダの王ヨアシュのことである。この王は在位40年で、ダビデとソロモンと同じ40年であるので、特別に神様から祝福された人であるのです。ですが、この王のしたことに関しては、ここの12章に書かれていることだけに過ぎません、どうしてでしょうか。しかも最後は殺されてしまうのですが、なぜ殺されたのかもわかりません。その生涯の中で神様が現れたのかどうかもわかりません。とても謎です。
さてこの王はどんな王だったのでしょうか。この王様は前回の話で、このヨアシュ王の父がイエフの謀反によって傷を負って死んだとき、その母でありヨアシュの御祖母さんに当たるアタルヤが、ユダの王族をすべて滅ぼそうとしました。その時、ただ一人かくまわれて、神殿で生き延びていたあの赤ん坊の王子なのです。この王子が7才の時祭司ヨヤダによって、油注がれて王となり、それから40年間王であったのですから、なんと神様に守られて生きることのできた人ではないでしょうか。
このヨアシュ王はこのような神殿で育ったせいもあって、祭司ヨヤダの教えを受けて、その生涯を通じて、主の眼に適う正しいことを行ったのです。でもその王位にあった時の業績としては何も語られておらず、ただ一つ、神殿の修復を祭司たちに命じたが、それがうまくできなかったので、神殿の修復を献金によって、工事担当者に命じて行ったということが書かれています。一方、アラム王との戦いのときなどは、正々堂々と戦うことをせず、神殿の宝物庫と王宮にあるすべての金を取り出して、アラムの王に送って帰ってもらうようなことをしたので、ユダはすっかり貧しくなりました。その事もあってか、家臣たちが謀反を起こして、この王を殺してしまったのです。この様なヨアシュ王の生涯が語られているのが、今日の聖書の箇所です。
承
それでは聖書を読んでみましょう。1節から4節です。
王下 12:1 ヨアシュは王位についたとき、七歳であった。
王下 12:2 イエフの治世第七年にヨアシュは王となり、四十年間エルサレムで王位にあった。その母は名をツィブヤといい、ベエル・シェバの出身であった。
王下 12:3 ヨアシュは、祭司ヨヤダの教えを受けて、その生涯を通じて主の目にかなう正しいことを行った。
王下 12:4 ただ聖なる高台は取り除かれず、民は依然として聖なる高台でいけにえを屠り、香をたいた。
この様に、先ほど話をしたように、ヨアシュは7年間神殿にかくまわれていて、7年後に祭司ヨヤダによって油注がれて王となったのです。ですから、殺されそうになった時にはまだ生まれたばかりだったのです。その後40年間エルサレムで王位にあったというのですが、これだけ長く王位にあったのはダビデとソロモンだけです。ですから、このヨアシュの物語もそれに匹敵するものがありそうなものですが、何もないのです。戦いもほとんどしていないので、平和な時代であったのかもしれません。ヨアシュはずっと神殿で育ち、その後も祭司ヨヤダの教えを受けて育ったので、その生涯を通じて主の眼に適う正しいことを行ったと書かれています。その祖母のアタルヤが礼拝した、イスラエルの影響のバアル信仰はすっかり姿を消したのです。ですが聖なる高台は取り除かれず、実は依然として聖なる高台で生け贄を屠り、香をいたとありますから、まだ少し異教信仰の名残があって、その罪を犯していたのです。
転
その様な中で、神殿の修復の話が持ち上がりました。5節から9節です。
王下 12:5 ヨアシュは祭司たちに言った。「主の神殿にもたらされるすべての聖なる献金、すなわち、各人がその割り当てに従って課された献金、主の神殿に自発的にもたらされるすべての献金は、
王下 12:6 祭司たちがおのおの自分の担当の者から受け取り、神殿のどこかに破損が生じたときには、それを用いてその破損を修理しなければならない。」
王下 12:7 だが、ヨアシュ王の治世第二十三年になっても、なお祭司たちは神殿の破損を修理しなかったので、
王下 12:8 ヨアシュ王は祭司ヨヤダおよびほかの祭司たちを呼んで言った。「なぜ神殿の破損を修理しないのか。以後あなたたちはあなたたちの担当の者から献金を受け取ってはならない。それは神殿の破損を修理するために使われるべきものだからだ。」
王下 12:9 祭司たちは民から献金を受け取らず、従って神殿の破損を修理する責任を負わないことに同意した。
この様にヨアシュが祭司達に、神殿の修復をするように意見をしたのが何歳頃かはわかりませんが、主の神殿にもたらされるすべての聖なる献金は、神殿のどこかに破損が生じたときには、それを用いてその破損を修理しなければらないと意見をしたのです。神殿で育てられたヨアシュ王らしく、祭司達に対してもそのように言ったのです。その様な中には、幼い時自分をかくまってくれ、教育係をし、父親代わりにもなった祭司ヨヤダもいたのです。ですからそんなに強くは言えなかったのかもしれません。
ヨアシュ王がこのことを再び言ったのは何と王となって、23年後です。この時は30歳になっていました。まだ神殿の破損の修理をしていなかったのです。ついにヨアシュ王は怒って祭司ヨヤダやほかの祭司たちに向かってこう言ったのです。「なぜ神殿の破損を修理しないのか。以後あなたたちはあなたたちの担当の者から献金を受け取ってはならない。それは神殿の破損を修理するために使われるべきものだからだ。」こう言ったのです。
祭司達は、神殿の修理のための献金を受け取っていながら何十年もそれを怠っていたのには何か理由があったのかもしれませんが、そのことに関しては何も語られていません。ヨアシュ王は神殿の修理をしないなら、その献金を受け取ってはならないと命じたのです。すると祭司たちはその献金を受け取らないことに同意して、その代わり修理の責任も負わないことにしたのです。
これはもっともな話だと思います。それで祭司ヨヤダは、神殿の修復のために、献金を集める別の方法を考えました。10節から13節です。
王下 12:10 祭司ヨヤダは一つの箱を持って来て、その蓋に穴をあけ、主の神殿の入り口の右側、祭壇の傍らにそれを置いた。入り口を守る祭司たちは、主の神殿にもたらされるすべての献金をそこに入れた。
王下 12:11 箱の中に献金がたまったのが認められると、王の書記官と大祭司が上って来て、主の神殿にあるその献金を袋に入れて数えた。
王下 12:12 こうして確かめられた献金は、主の神殿の役人である工事担当者に渡され、主の神殿で働く大工、建築労働者、
王下 12:13 石工、採石労働者たちに支払われ、また神殿の破損を修理するための木材や切り石の買い入れに用いられた。すなわち、それは神殿を修理するためのあらゆる出費に当てられた
この様に、今までは献金がそれぞれの祭司たちのところで止まっていたのを、祭司ヨヤダは一つの箱をもってきて、祭壇の傍らにおいて、神殿にもたらされるすべての献金をそこに入れるようにしたのです。献金を直接箱の中に入れて、今までのように祭司たちにわたるようにはしなかったのです。そして箱の中に献金がたまると、王の書記官と大祭司が、両方立ち会って、その献金を数えて袋に入れたのです。そしてその献金は神殿役人の工事担当者に渡されて、修理をすることが出来たのです。この様にしてやっと神殿の修復が出来るようになりました。
ですがこの献金額だけではすべてをまかなうことはできませんでした。14節から17節です。
王下 12:14 しかし、神殿用の銀の皿、芯切り鋏、鉢、ラッパなど、金の器と銀の器はいずれも、この神殿への献金では製作されなかった。
王下 12:15 その献金は工事担当者に渡され、主の神殿の修理のために用いられた。
王下 12:16 工事担当者に与えるように献金を渡された人々は忠実に仕事をする者であったので、会計監査を受けることはなかった。
王下 12:17 賠償の献げ物のための献金、贖罪の献げ物のための献金は、主の神殿に納入されず、祭司たちのものとなった。
この様に、建物に関しては献金で修復することが出来たようですが、神殿で使用する祭具類の修復はこの献金では行われなかったようです。このお金は工事担当者に渡されて、忠実にその仕事がなされたようです。
一方祭司たちの受け取ることのできる献金は賠償の捧げもののための献金、贖罪の捧げもののための献金などで、純粋に宗教儀式によるものです。これらの献金によって祭司たちは生活することが出来ました。
このヨアシュの時代は、戦争はあまりなかったようです。ヨアシュは神殿で育ったせいか、戦いに関してはあまり、得意ではなかったのかもしれません。ですからそのような争いや戦争をできるだけ避けていたのです。18節から20節です。
王下 12:18 そのころ、アラムの王ハザエルが上って来てガトを攻略し、更にエルサレムに向かって攻め上って来た。
王下 12:19 ユダの王ヨアシュは、先祖であるユダの王ヨシャファト、ヨラム、アハズヤが聖別したすべての聖なる物、自分自身が聖別した物、および主の神殿の宝物庫と王宮にあるすべての金を取り出し、アラムの王ハザエルに送ったので、ハザエルはエルサレムを離れて行った。
王下 12:20 ヨアシュの他の事績、彼の行ったすべての事は、『ユダの王の歴代誌』に記されている。
この様に、何度も戦っている、アラムとの争いでは、ヨアシュは争わず、持っている金銀宝物を全部差し出して、戦わないで済むようにしていたのです。ユダの兵士たちから見れは、威厳のない卑屈な態度に見えたかもしれません。いったいどのような王様であったのか、不思議な気がします。今までのイスラエルにもユダにもいなかったような王様だと思います。この様な平和な王様だったので、40年間も王位につくことが出来たのですが、不思議にその最後は家臣たちの謀反によって殺されるという最後なのです。21節から22節です。
王下 12:21 その家臣たちは立ち上がって謀反を起こし、シラに下って行くヨアシュをベト・ミロで打ち殺した。
王下 12:22 彼を殺したのは、家臣のシムアトの子ヨザバドとショメルの子ヨザバドであった。彼は死んで、ダビデの町に先祖と共に葬られた。その子アマツヤがヨアシュに代わって王となった。
この家臣たちはいったいどうして謀反を起こしたのでしょうか。戦わずして負けるような王様などは、この国には必要ないと思ったのでしょうか。その辺の事情は一切わかりません。この様にして、ヨアシュ王は死に、その子アマツヤが王となったのです。謀反を起こした者たちは政権を取って自分が王となろうとしたのではないようです。この様な王を、いつまでも王にしておいてはいけないと思ったのでしょうか。この様にしてヨアシュの不思議な人生は終わりました。
結
ヨアシュは、平和の王様でした。40年間も王位にあって、戦争をしないで済んだのですから、大変なことです。そして、自分の育った神殿を大切にして、祭司達が行わない神殿の修復を自分たちの力で行いました。ヨアシュは神様の目には正しい人であったと書かれていますが、人の目には物足りない人だったのかもしれません。戦うことをせず、金銀財宝を敵に与えてやるような人だったのです。そして、最後は謀反によって殺されるという弱い人だったのです。それでも神様は、このヨアシュを神の前に正しい人だったと言っているような気がします。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様。ヨアシュ王は今までいた、どのような王様にもない不思議な王様でした。戦うことをせず、神殿を大切にして、40年間王位にありました。この様な平和の王様であったからこそ、神様に祝福されて、40年もの長い王位にあったのかもしれません。格好よく戦って英雄になるよりも、たたかれ打ちのめされても、みんなの平和を守ることの方が良い王だと考えたかもしれません。ヨアシュは、その生涯を通じて主の目にかなう正しいことを行った。と書かれているように、この一言が英雄に勝ることだったのです。どうか私達も人の目にどう映るかではなく、主の眼に正しいことを行うことが出来ますように導いてください。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇◇列王記下:)>>
◆ユダの王ヨアシュ
王下 12:1 ヨアシュは王位についたとき、七歳であった。
王下 12:2 イエフの治世第七年にヨアシュは王となり、四十年間エルサレムで王位にあった。その母は名をツィブヤといい、ベエル・シェバの出身であった。
王下 12:3 ヨアシュは、祭司ヨヤダの教えを受けて、その生涯を通じて主の目にかなう正しいことを行った。
王下 12:4 ただ聖なる高台は取り除かれず、民は依然として聖なる高台でいけにえを屠り、香をたいた。
王下 12:5 ヨアシュは祭司たちに言った。「主の神殿にもたらされるすべての聖なる献金、すなわち、各人がその割り当てに従って課された献金、主の神殿に自発的にもたらされるすべての献金は、
王下 12:6 祭司たちがおのおの自分の担当の者から受け取り、神殿のどこかに破損が生じたときには、それを用いてその破損を修理しなければならない。」
王下 12:7 だが、ヨアシュ王の治世第二十三年になっても、なお祭司たちは神殿の破損を修理しなかったので、
王下 12:8 ヨアシュ王は祭司ヨヤダおよびほかの祭司たちを呼んで言った。「なぜ神殿の破損を修理しないのか。以後あなたたちはあなたたちの担当の者から献金を受け取ってはならない。それは神殿の破損を修理するために使われるべきものだからだ。」
王下 12:9 祭司たちは民から献金を受け取らず、従って神殿の破損を修理する責任を負わないことに同意した。
王下 12:10 祭司ヨヤダは一つの箱を持って来て、その蓋に穴をあけ、主の神殿の入り口の右側、祭壇の傍らにそれを置いた。入り口を守る祭司たちは、主の神殿にもたらされるすべての献金をそこに入れた。
王下 12:11 箱の中に献金がたまったのが認められると、王の書記官と大祭司が上って来て、主の神殿にあるその献金を袋に入れて数えた。
王下 12:12 こうして確かめられた献金は、主の神殿の役人である工事担当者に渡され、主の神殿で働く大工、建築労働者、
王下 12:13 石工、採石労働者たちに支払われ、また神殿の破損を修理するための木材や切り石の買い入れに用いられた。すなわち、それは神殿を修理するためのあらゆる出費に当てられた。
王下 12:14 しかし、神殿用の銀の皿、芯切り鋏、鉢、ラッパなど、金の器と銀の器はいずれも、この神殿への献金では製作されなかった。
王下 12:15 その献金は工事担当者に渡され、主の神殿の修理のために用いられた。
王下 12:16 工事担当者に与えるように献金を渡された人々は忠実に仕事をする者であったので、会計監査を受けることはなかった。
王下 12:17 賠償の献げ物のための献金、贖罪の献げ物のための献金は、主の神殿に納入されず、祭司たちのものとなった。
王下 12:18 そのころ、アラムの王ハザエルが上って来てガトを攻略し、更にエルサレムに向かって攻め上って来た。
王下 12:19 ユダの王ヨアシュは、先祖であるユダの王ヨシャファト、ヨラム、アハズヤが聖別したすべての聖なる物、自分自身が聖別した物、および主の神殿の宝物庫と王宮にあるすべての金を取り出し、アラムの王ハザエルに送ったので、ハザエルはエルサレムを離れて行った。
王下 12:20 ヨアシュの他の事績、彼の行ったすべての事は、『ユダの王の歴代誌』に記されている。
王下 12:21 その家臣たちは立ち上がって謀反を起こし、シラに下って行くヨアシュをベト・ミロで打ち殺した。
王下 12:22 彼を殺したのは、家臣のシムアトの子ヨザバドとショメルの子ヨザバドであった。彼は死んで、ダビデの町に先祖と共に葬られた。その子アマツヤがヨアシュに代わって王となった。