家庭礼拝 2024年10月9日 列王記下 11:1-20 祭司ヨヤダとアタルヤ

賛美歌461みめぐみゆたけき聖書朗読 祈り 奨励説教 一分黙想 全員祈り 主の祈り 賛美歌463わが行く道

 

起 

今日の話はちょっと分かりにくい話です。何が起こっているのか良く分からないけれども権力闘争が起こっているようです。祭司ヨヤダとアタルヤと言う人がなじみがあまりないので分かりにくいのです。

 まずアタルヤですが、この人はイスラエルから来たユダの王妃です。8章の25節から27節にこの様に書いてあります。

王下 8:25 イスラエルの王、アハブの子ヨラムの治世第十二年に、ユダの王ヨラムの子アハズヤが王となった。

王下 8:26 アハズヤは二十二歳で王となり、一年間エルサレムで王位にあった。その母は名をアタルヤといい、イスラエルの王オムリの孫娘であった。

王下 8:27 アハズヤはこのようにアハブの家と姻戚関係にあったため、アハブの家の道を歩み、アハブの家と同じように主の目に悪とされることを行った。

王下 8:28 彼はアハブの子ヨラムと共にアラムの王ハザエルと戦うため、ラモト・ギレアドに行った。しかし、アラム兵がヨラムに傷を負わせた。

 この様に、イスラエルからユダ来たアタルヤ王妃は、有名なイスラエルのイゼベル王妃と同じくバアル信仰を広め、ユダ王国の主を神とする信仰に対して罪を犯していました。アタルヤはユダ王国のその時の王アハズヤの母であり、そのアハズヤが姻戚関係にあったイスラエルのヨラム王と同盟を結んで、アラムと戦いをしていたのです。その時にイスラエルの王ヨラムは傷を負ってしまい、治療のため国に戻りました。ユダの王アハズヤはその傷を負ったヨラム王の見舞いに行っていた時に、前回学んだイエフの謀反が起こったのです。そこでヨラム王は殺され、ユダの王アハズヤも殺されました。イゼベルも殺されました。イスラエル王国に関係する王族が皆殺され、アタルヤだけが残ったのです。

 今日の話はそこから始まるのです。息子のアハズヤ王がその戦いで死んだことを知らされた母のアタルヤはすぐに、ユダ王族すべてを滅ぼそうとしたのです。これはどうしてでしょうか。ここが分かりにくいところですが、ユダ王国はダビデの系統を引き継いでおり、その系統のものが王となって、主なる神に仕えていたのです。ところがアタルヤはバアル信仰をする者であり、息子の王だけがそれを支えていたのです。ですから、その息子の王がいなくなれば、それを支持する人はいなくなるのです。だから、バアル信仰を守るために、主なる神を信じるユダ王族をすべて滅ぼして、ユダ王国を自分の影響下に置こうとしたのです。自分の子供や孫でさえ、皆殺そうとしたのです。正統的な王は、きっとバアルを滅ぼすと思ったのです。

 これに対して、祭司ヨヤダは主なる神に仕える人です。この人はユダ王家の正統的な王を守るために奔走したのです。アタルヤが、そのユダ王家の正統的な王となりそうなものを皆殺しにしていた時、死んだアハズヤの王子ヨアシュを守ろうとした人人と共に、6年間乳母と共に主の神殿に隠していたのです。そして7年目にこの王子を王に即位させ、アタルヤを殺させたのです。祭司ヨヤダは、主と王と民の間に、主の民となる契約を結び、王と民の間でも契約を結んだのでした。この様に、神との間に契約を結び、その正当性を表わしているのはこのユダ王国の王しかいないのです。イスラエルの王は、そのような神との契約とは無縁なところで、力だけで何の正統性もない王となっているのです。

 この様に、ユダ王国ではその正当性をめぐるすさまじい権力闘争があったのですが、祭司ヨヤダが正当なる王を王として、ユダ王国から、バアル信仰を放逐したのです。

今日はそのような、信仰をめぐる戦いを学んでみたいと思います。

それではイエフの謀反の後、ユダのアハズヤ王が死んだ後のことを見てみましょう。1節から3節です。

王下 11:1 アハズヤの母アタルヤは息子が死んだのを見て、直ちに王族をすべて滅ぼそうとした。

王下 11:2 しかし、ヨラム王の娘で、アハズヤの姉妹であるヨシェバが、アハズヤの子ヨアシュを抱き、殺されようとしている王子たちの中からひそかに連れ出し、乳母と共に寝具の部屋に入れておいた。人々はヨアシュをアタルヤからかくまい、彼は殺されずに済んだ。

王下 11:3 こうして、アタルヤが国を支配していた六年の間、ヨアシュは乳母と共に主の神殿に隠れていた。

この様に、息子のアハズヤ王が死んだとき、この母のアルタヤは、すぐに王族すべてを滅ぼそうとしたのです。自分がバアル信仰を進めて、主なる神に敵対しているため、息子がいなければ自分もバル信仰も滅ぼされると思ったのです。ですから次の王となるものが出てこないようにすべてを滅ぼそうとしたのです。自分の孫さえもです。そしてそれを実行し、アタルヤはもう自分に代わって王となるものがいないと思っていたのです。アタルヤはダビデ王家の血を引いていないので、ユダ王国の王とはなれませんでしたが、権力だけは握っていたのです。

ところがアハズヤ王の姉妹がその王子ヨアシュを抱いて、連れ出し、乳母と一緒に寝具の部屋に入れておいたのです。この事を支援する人たちがいたので、ヨアシュ王子はアタルヤからかくまわれ殺されずに済んだのです。その中心になっていたのが祭司ヨヤダなのです。ヨアシュは王子たちの中からひそかに連れ出されたとありますから、他の王子たちは皆殺されたのです。これらもみなアタルヤの孫なのです。この様にして、アタルヤは王に変わって、ユダ王国を支配していたのです。それは6年もの長い間だったのです。ヨヤダはその間、忍耐強く、ヨアシュ王子を神殿の中でかくまって、成長するのを待っていたのです。

そして7年目になり、祭司ヨヤダが事を起こす時期となりました。それは正当な血筋を持つた、ただ一人の子、ヨアシュ王子をユダ王国の王とすることなのです。4節から11節です。 

王下 11:4 七年目に、ヨヤダは人を遣わして、カリ人と近衛兵からなる百人隊の長たちを神殿にいる自分のところに連れて来させ、彼らと契約を結んだ。彼は主の神殿の中で彼らに誓いを立てさせ、王子を見せて、

王下 11:5 こう命じた。「あなたたちがなすべきことはこれである。あなたたちのうち、安息日が出番に当たる者の三分の一は王宮の警備に就き、

王下 11:6 ほかの三分の一はスルの門に詰め、残る三分の一は近衛兵の背後の門に詰め、こうしてあなたたちは交代で王宮の警備に当たれ。

王下 11:7 安息日が非番に当たるほかの二組は主の神殿で王のそばにいて警備に当たれ。

王下 11:8 おのおの武器を手にして、王の周囲を固めなければならない。隊列を侵す者は殺されなければならない。王が出るときも、入るときも、王と行動を共にせよ。」

王下 11:9 百人隊の長たちは、すべて祭司ヨヤダが命じたとおり行い、おのおの安息日が出番に当たる部下と非番に当たる部下を引き連れ、祭司ヨヤダのもとに来た。

王下 11:10 祭司は主の神殿に納められているダビデ王の槍と小盾を百人隊の長たちに渡した。

王下 11:11 近衛兵たちはおのおの武器を手にして、祭壇と神殿を中心に神殿の南の端から北の端まで王の周囲を固めた。

この様に祭司ヨヤダは、百人隊の長たちを神殿に呼び集めて、契約を結び、誓を立てさせたのです。それはたぶん、これからヨヤダが百人隊長たちに語ることは神が示されたことで、それを決して口外してはならないこと、そしてこれから起こすクーデターによって、あなたたちの身分は保証されることなどを契約し誓を立てさせたのでしょう。そしてそこで初めて、ユダ王国に正統な後継者がまだ一人生き延びていることを話し、その王子を見せたのです。この事は兵士たちにとって大きな驚きだったと思います。

祭司ヨヤダは、さっそくその王子を正式な王位継承の儀式を通じて、王とすることを説明し、そのためのクーデターの手順を示して兵士たちに指示したのです。そして王宮の警備に着くもの、神殿の警備に着いて王を守るものなど、具体的な指示を与えたのです。そして祭司ヨヤダは百人隊の長たちに、この任務が正当なものであることを表わすために、神殿に納められているダビデ王の槍と小盾を百人隊の長たちに渡したのです。そして、近衛兵たちはおのおの武器を手にして、祭壇と神殿を中心に神殿の南の端から北の端まで王の周囲を固めました。この様にしてその時を迎えたのです。

この様に準備した祭司ヨヤダはいよいよ王子を王とする正式な儀式を始めたのです。12節から16節です。

王下 11:12 そこでヨヤダが王子を連れて現れ、彼に冠をかぶらせ、掟の書を渡した。人々はこの王子を王とし、油を注ぎ、拍手して、「王万歳」と叫んだ

王下 11:13 アタルヤは近衛兵と民の声を聞き、主の神殿の民のところに行った。

王下 11:14 彼女が見ると、慣例どおり柱の傍らに王が立ち、その傍らには将軍たちと吹奏隊が立ち並び、また国の民は皆喜び祝い、ラッパを吹き鳴らしていた。アタルヤは衣を裂いて、「謀反、謀反」と叫んだ。

王下 11:15 祭司ヨヤダは、軍を指揮する百人隊の長たちに、「彼女を隊列の間から外に出せ。彼女について行こうとする者は剣にかけて殺せ」と命じた。祭司が、「彼女を主の神殿で殺してはならない」と言ったからである。

王下 11:16 彼らはアタルヤを捕らえ、馬の出入り口を通って王宮に連れて行った。彼女はそこで殺された。

この様に、王子ヨアシュを王とする儀式には百人隊長たちの外にも将軍たちと、吹奏隊が並んでおり、民衆も呼び集められていました。そこへ祭司ヨヤダが王子を連れて現れ、冠をかぶらせ、掟の書を渡しました。そして油を注いで王とすると、皆拍手をして、「王万歳」と叫んだのでした。何も知らなかったアタルヤは、神殿のところで民衆が騒いでいるのを聞いてそこへ行ってみたのです。すると柱の側に王が立ち、その傍らに将軍たちと吹奏隊がおり、民衆はみな喜び祝い、ラッパを吹き鳴らしていたのです。これは正式な王位継承の儀式であることが分かったのです。それを見たアタルヤは衣を裂いて、「謀反、謀反」と叫びました。アタルヤは前の王の王妃ということで、それなりの権力をもってはいたのですが、正式には王ではないのです。ここに新しい王が出来るとアタルヤには何も残らなかったのです。「謀反、謀反」と叫びましたが、誰もそれに従うものはありませんでした。かえって、祭司ヨヤダは、軍を指揮する百人隊の長たちに、「彼女を隊列の間から外に出せ。彼女について行こうとする者は剣にかけて殺せ」と命じたのでした。こうしてアタルヤは捕られ、馬の出入り口を通って王宮に連れて行かれ、彼女はそこで殺されたのでした。

アタルヤは殺されましたが、アタルヤの残したバアル信仰はまだ残っていました。ヨヤダはそれらをイスラエルから取り除くために、それらを徹底的に破壊したのです。17節から20節です

王下 11:17 ヨヤダは、主と王と民の間に、主の民となる契約を結び、王と民の間でも契約を結んだ。

王下 11:18 国の民は皆、バアルの神殿に行き、それを祭壇と共に破壊し、像を徹底的に打ち砕き、バアルの祭司マタンを祭壇の前で殺した。祭司ヨヤダは主の神殿の監督を定め、

王下 11:19 更に百人隊の長、カリ人、近衛兵および国の民全員を率いて、王を主の神殿から連れ下り、近衛兵の門を通って王宮に導き、王座につけた。

王下 11:20 こうして、国の民は皆喜び祝った。アタルヤが王宮で剣にかけられて殺された後、町は平穏であった。

この様にイスラエルにはまだ主なる神と、バアルの神とが混在していたのです。そこでまずヨヤダは、王と民に対して主の民となる契約を結んだのです。イスラエルの主なる神に従いますと契約したのです。そして王と民の間でも契約を結び、民がこの新しい王に対して忠誠を尽くすように契約したのです。するともうバアルは邪教の神でしかないので、国民はバアルの神殿を祭壇と共に破壊し、像を徹底的に打ち砕き、その祭司を祭壇の前で殺したのです。

祭司ヨヤダは、神殿で王となったヨアシュを近衛兵と国民を率いて王宮に導いて王座に付けたのです。こうしてイスラエルに新しい王が出来、バアル信仰は粛清されたので国民はみな喜び祝いました。アタルヤが王宮で剣で殺されましたが、そのことで暴動が起こるようなことはなく、町は平穏だったのです。国中がそのことを喜んでいたのです。

この様に、北イスラエルのイエフの謀反によって、南ユダの王アハズヤが、たまたま北イスラエルのヨラム王を見舞いに行ったときに、一緒に殺されてしまいそのことによって、南ユダに大きな混乱が起こりました。バアル信仰を守ろうとする、アハズヤ王の母アタルヤが、後継者となるべき王族の者達を、自分の孫まで含めて皆殺しにしたからです。そして、南ユダの権力を6年間にわたって握っていたのです。ですがヨアシュという王子が乳母と共にアタルヤの手を逃れて、神殿にかくまわれていたのです。それをかくまっていたのは祭司ヨヤダで、王子が大きくなった7年後に、百人隊長たちを呼び寄せて誓わせ、王子に正式に油注ぎの儀式をして、正式な王としたのです。この事によってアタルヤの権力は消滅し、捕らえられ殺されました。そしてイスラエルからバアル信仰に関する神殿、祭壇、バアルの像、祭司などみな破壊され、殺されたのです。この様にして、イエフの謀反は北イスラエルにも、南ユダにもバアル信仰の粛清を行う、大きな機会となったのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、あなたが油注がれた、北イスラエルのイエフの謀反によって、北イスラエルには新しいイエフ王が出来、南ユダにはヨアシュという新しい王が出来ました。この出来事は人間の目には不思議に見えます。たまたまイスラエルの王ヨラムの見舞いに行っていたユダの王アハズヤがイエフの謀反のトバッチリを受けて死んでしまったために起こった南ユダの粛清でした。でもこれが出来るまでには7年間待たなければなりませんでした。これらすべてがあなたの御心の計画によって行われたのです。当事者たちは何も気が付かなかったかもしれません。でもそこにはあなたの御手の働きがあったことを覚えます。どうかすべての出来事の中にあなたの働きがあり意味が隠されていることを知るものでありますように。そしてそれらを受け入れることが出来ますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇◇列王記下:)>>  

 

◆祭司ヨヤダとアタルヤ

王下 11:1 アハズヤの母アタルヤは息子が死んだのを見て、直ちに王族をすべて滅ぼそうとした。

王下 11:2 しかし、ヨラム王の娘で、アハズヤの姉妹であるヨシェバが、アハズヤの子ヨアシュを抱き、殺されようとしている王子たちの中からひそかに連れ出し、乳母と共に寝具の部屋に入れておいた。人々はヨアシュをアタルヤからかくまい、彼は殺されずに済んだ。

王下 11:3 こうして、アタルヤが国を支配していた六年の間、ヨアシュは乳母と共に主の神殿に隠れていた。

王下 11:4 七年目に、ヨヤダは人を遣わして、カリ人と近衛兵からなる百人隊の長たちを神殿にいる自分のところに連れて来させ、彼らと契約を結んだ。彼は主の神殿の中で彼らに誓いを立てさせ、王子を見せて、

王下 11:5 こう命じた。「あなたたちがなすべきことはこれである。あなたたちのうち、安息日が出番に当たる者の三分の一は王宮の警備に就き、

王下 11:6 ほかの三分の一はスルの門に詰め、残る三分の一は近衛兵の背後の門に詰め、こうしてあなたたちは交代で王宮の警備に当たれ。

王下 11:7 安息日が非番に当たるほかの二組は主の神殿で王のそばにいて警備に当たれ。

王下 11:8 おのおの武器を手にして、王の周囲を固めなければならない。隊列を侵す者は殺されなければならない。王が出るときも、入るときも、王と行動を共にせよ。」

王下 11:9 百人隊の長たちは、すべて祭司ヨヤダが命じたとおり行い、おのおの安息日が出番に当たる部下と非番に当たる部下を引き連れ、祭司ヨヤダのもとに来た。

王下 11:10 祭司は主の神殿に納められているダビデ王の槍と小盾を百人隊の長たちに渡した。

王下 11:11 近衛兵たちはおのおの武器を手にして、祭壇と神殿を中心に神殿の南の端から北の端まで王の周囲を固めた。

王下 11:12 そこでヨヤダが王子を連れて現れ、彼に冠をかぶらせ、掟の書を渡した。人々はこの王子を王とし、油を注ぎ、拍手して、「王万歳」と叫んだ。

王下 11:13 アタルヤは近衛兵と民の声を聞き、主の神殿の民のところに行った。

王下 11:14 彼女が見ると、慣例どおり柱の傍らに王が立ち、その傍らには将軍たちと吹奏隊が立ち並び、また国の民は皆喜び祝い、ラッパを吹き鳴らしていた。アタルヤは衣を裂いて、「謀反、謀反」と叫んだ。

王下 11:15 祭司ヨヤダは、軍を指揮する百人隊の長たちに、「彼女を隊列の間から外に出せ。彼女について行こうとする者は剣にかけて殺せ」と命じた。祭司が、「彼女を主の神殿で殺してはならない」と言ったからである。

王下 11:16 彼らはアタルヤを捕らえ、馬の出入り口を通って王宮に連れて行った。彼女はそこで殺された。

王下 11:17 ヨヤダは、主と王と民の間に、主の民となる契約を結び、王と民の間でも契約を結んだ。

王下 11:18 国の民は皆、バアルの神殿に行き、それを祭壇と共に破壊し、像を徹底的に打ち砕き、バアルの祭司マタンを祭壇の前で殺した。祭司ヨヤダは主の神殿の監督を定め、

王下 11:19 更に百人隊の長、カリ人、近衛兵および国の民全員を率いて、王を主の神殿から連れ下り、近衛兵の門を通って王宮に導き、王座につけた。

王下 11:20 こうして、国の民は皆喜び祝った。アタルヤが王宮で剣にかけられて殺された後、町は平穏であった。