家庭礼拝 2024年10月2日 列王記下 10:1-36 イエフの謀反(2)
賛美歌458信仰こそ旅路を聖書朗読 祈り 奨励説教 一分黙想 全員祈り 主の祈り 賛美歌459飼い主我が主よ
起
今日の聖書の話は前回に続いて、イエフの物語です。預言者エリシャに派遣された若者の手によって、油注がれて王となったイエフは北イスラエルの王ヨラムに対して謀反を起こし、このヨラム王とユダのアハズヤ王を殺し、さらにヨラムの母のイゼベルを殺しました。その父親のアハブは既にアラムとの戦いのときに何気なく放たれた敵の矢が鎧の間に入って傷を負い、そして死んでいました。ですがこのアハブには子供がたくさんいました。その次に王位を継いだイスラエルの王アハズヤもそうであり、この人は子供がなくて事故で死んだために、もう一人の息子ヨラムがその後を継いだのですが、今回のイエフの謀反によって殺されました。ところがこのアハブの子供というのはサマリアに70人もいたのです。この息子たちがどうなるかが今回の話の中心にあります。
イエフは、アハブ王の妻イゼベルが持ち込んだバアル信仰に対して、敵意を抱き、まずその時の王ヨラムを殺し、その母であるイゼベルを殺しました。これだけではイゼベルの持ち込んだ異教信仰を根絶やしにすることはできません。その次にはこのアハブの子供たち70人を殺し、そしてアハブの王家に近いものを皆殺しにして、徹底的にアハブとイゼベルの影響をイスラエルから取り除こうとしたのです。ですからこれだけではなく、この異教信仰に関する祭司たちも集めて皆殺しにしました。これだけ徹底的にアハブ王家の粛清とバアル信仰の粛清をしたのです。これで、もはやその影響はほとんどなくなったのです。ですがこれだけ徹底的に、そのような粛正を行ったのにもかかわらず、一つだけ欠点がありました。それは28と29節にこう書いてあります。
王下 10:28 このようにして、イエフはイスラエルからバアルを滅ぼし去った。
王下 10:29 ただ、イスラエルに罪を犯させたネバトの子ヤロブアムの罪からは離れず、ベテルとダンにある金の子牛を退けなかった。
この様に、徹底的にバアルを滅ぼしたにもかかわらず、イスラエルの神に忠実であろうとはせず、エジプトの信仰の影響である、金の子牛の像は拝んでいたのです。何という片手落ちでしょうか。ですがイエフはイスラエルの神という、見えない神に頼るだけでは不安で、目に見える力強そうな金の子牛の像を拝んで心の支えにしてしまったのです。そのために主はイスラエルを衰退に向かわせたと書かれていますが、それでもイエフは28年間も王位にあり、これは歴代の中でも長い方なのです。神様はバアル信仰の粛清を行ったイエフを祝福し、長い間王位におらせてくださったのかもしれません。今日の話はイエフがイスラエルで行った、そのような粛清の話なのです。
承
まずは1節から11節です。ここにはアハブの70人の子供を殺したいきさつが書いてあります。今日も長い箇所なので、文章の引用はしないで直接説明をしていきます。
二人の王を殺した後、イエフはサマリアにいるアハブの70人の子供たちを攻めることにしました。でもアハブは突然に攻めることをしないで手紙を書き送ったのです。それは、町の指導者、長老たちとアハブの子供の養育者たちにこう伝えるためでした。「今この手紙が届いたら、あなたたちのもとにはあなたたちの主君の子供、それに戦車、軍馬、および砦の町と武器があるのだから、その主君の子供の中から最も優れた正しい人物を選んで、父の王座につけ、あなたたちの主君の家のために戦え。」と言ったのです。王のいない混乱に乗じて、攻め落とすことはしないで、まずサマリアにいる自分たちの王を、その子供たちの中から選び、そこにある戦車や軍馬そして武器を使って、その砦で戦え。そうすれば私も正々堂々と戦うだろう、と言ったのです。イエフはよほど戦いに自信を持っていたようです。するとサマリアの有力者たちは「二人の王でさえ彼に立ち向かえなかったのに、どうして我々が立ち向かうことができよう」と言い、イエフに人を送ってこう言ったのです。「わたしたちはあなたの僕です。あなたがお命じになることは何でもいたします。わたしたちにはだれをも王として立てるつもりがありません。あなたの目に良いと映ることをなさってください。」この様に、王を立てて戦うつもりが無い事、イエフに対して従うことを約束したのです。するとイエフは手紙で、こう言いました。「もしあなたたちがわたしの味方をし、わたしの命令に従うなら、あなたたちの主君の子供たちの首を取り、明日の今ごろ、イズレエルにいるわたしのもとに持って来なさい。」この手紙が届くと、彼らは王子たちを捕らえ、七十人を残らず殺し、その首を籠に入れ、イズレエルにいるイエフのもとに送ったのでした。そして、その首はイエフの命令によって、二つの山に積んで、明朝まで町の入り口にさらしておかれたのです。そしてこのような残虐なことをしたのを正当化するために、イエフはすべての民にこう言ったのです。「あなたたちに罪はない。わたしは主君に対して謀反を起こし、彼を殺した。だが、この者たちすべてを打ち殺したのは誰か。ただ、このことだけは知っておくがいい。主がアハブの家に対してお告げになった主の言葉は一つも地に落ちることがない。主はその僕エリヤによってお告げになったことを実現された。」と言ったのです。イエフは自分は謀反を起こして王を殺したが、この子供たちを殺したのは自分のせいではない、主が、アハブの家に対して預言されたことが実現したのだ。エリヤが言ったとおりになったのだ。私はそれに従っただけだと言ったのです。この様にして、アハブの70人の王子達は皆殺しにされました。
イエフはそれだけではなく、イズレエルに残っていたアハブの家の者およびアハブについていた有力者、親友、祭司を皆打ち殺し、一人も残さなかったのです。ですからアハブの影響の残っているもの、バアル信仰に関係したものを一人も残さず殺したのです。これはとても徹底した粛清でした。これで、バアル信仰に関するものは完全に粛正されたのです。
そして、そんなことが起こっているとは知らずに、姻戚関係にあったユダの王の使い達はイスラエルの王子たちの身を案じて、訪ねてきたのですが、その一行に出会った、イエフはこれ等の者も、アハブに関係する者だと言って、生け捕りにし、その使い達42人を一人も残さず殺したのです。
転
さて、イエフはイズレエルでイスラエルの王子たちの粛清を命じて実行した後、イスラエルの首都であるサマリアに向かったのです。そのサマリアでは、主がエリヤにお告げになった言葉のとおり、アハブの家の者をことごとく打ち殺し、一族を全滅させたのでした。そして、バアルに仕える者たちを皆殺しにし、バアルの神殿をも破壊したのです。イエフの粛清は徹底していたのです。17節から28節です。
バアルに仕える者たちを皆殺しにするために、イエフは策略を用いて一網打尽にしました。それはこう言ったのです。「アハブは少ししかバアルに仕えなかったが、このイエフは大いにバアルに仕えるつもりだ。今バアルのすべての預言者、バアルに仕えるすべての者、すべての祭司をわたしのもとに呼べ。一人も欠席させてはならない。わたしがバアルに大いなるいけにえをささげるからだ。欠席する者はだれも生かしてはおかない。」この様に、イエフは自分がバアルを崇拝するものであり、バアルのために聖なる集会を催すので、イスラエル中からバアルに仕えるものは全部集まれと、使者を遣わしたのです。そして彼らが神殿に集まると、「バアルに仕えるすべての者に祭服を出してやれ」と言って祭服を着させたのです。これは、あとで皆殺しにするときに、バアルに仕えるものと仕えないものとを区別するために着させたのだと思います。ですがそれとは知らない祭司たちは喜んでその祭服を着たと思います。イエフは神殿の外側に80人の人を置いて、このバアルに仕える者たちを逃がしたものは代りに死ななければならないと命じてあったのです。そして焼き尽くす捧げものを捧げ終わった時に、彼らを打てと命じて、皆殺しにしたのです。さらに、神殿を破壊して、これを便所にしたということですから、最大の侮辱を与えたのです。
この様にして、イエフはイスラエルから、バアルを徹底的に滅ぼしていったので、神様からはよしとされました。そしてこう言われたのです。「あなたはわたしの目にかなう正しいことをよく成し遂げ、わたしの心にあった事をことごとくアハブの家に対して行った。それゆえあなたの子孫は四代にわたってイスラエルの王座につく。」この様に褒められたのですが、イエフは心を尽くしてイスラエルの神、主の律法に従って歩もうと努めず、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪を離れなかったのです。それどころか、ベテルとダンにある金の子牛はそのままにしておいたのです。イエフは見えない神であり、厳しい神よりも、豊かな神であり、見える神であるエジプトで祭られていた金の子牛の方を好んだのです。そのために、主はイスラエルを衰退に向かわせられました。ハザエルがイスラエルをその領土の至るところで侵略したのです。それでもイエフはサマリアでイスラエルの王位にあった期間は28年であったと言いますから、かなり長期の王位を保持することが出来たのです。神様からは祝福されていたのです。
結
今日の聖書の箇所はとても血なまぐさく、皆殺しとか、一人も残さずとか、ことごとく撃ち殺しとか、全滅とかとにかくその粛清が徹底的なものであったことがうかがい知れます。幼い王子たちを容赦なく70人も殺したのには人々の批判もあったのだと思いますが、それは主の預言されたことであると、自分の責任を回避しました。でもこれだけ徹底したからこそ、アハブの影響と、バアル信仰の影響をイスラエルからことごとく拭い去ることが出来たのです。その事に対しては神様からも、あなたは私の目に正しいことを成し遂げたと言われ、子孫は四代にわたってイスラエルの王座につくと約束されたのです。
ですがこのように強いイエフにも心の弱さが出ました。イエフは必ずしもイスラエルの神に従いたいという思いはなかったのです。それよりも人にやさしく恵み豊かな金の子牛の方に安らぎを得たのかもしれません。これほど徹底して粛清したイエフにも、心の弱さがあったのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、イエフはイスラエルから徹底的に、アハブとバアル信仰の影響を拭い去りました。その徹底の仕方はそこまでするのかというようなむごいものでしたが、そのような中に、たった一言、ベテルとダンにある金の子牛を退けなかった。という言葉がさりげなく、深い洞穴のようにそこに置いてあるのがイエフの思いを伝えているような気がします。イエフがこの様な非人間的な行いをする心の悩み苦しみを主に対してではなく、金の子牛に託していたのではないかと思います。どうかどのようなすさまじい状況の中にあっても、神の愛と慈しみを信じて、神様に委ねることが出来ますように、お守りください。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇◇列王記下:)>>
王下 10:1 アハブの子供が七十人サマリアにいた。イエフは手紙を書いてサマリアに送り、町の指導者、長老たちとアハブの子供の養育者たちにこう伝えた。
王下 10:2 「今この手紙が届いたら、あなたたちのもとにはあなたたちの主君の子供、それに戦車、軍馬、および砦の町と武器があるのだから、
王下 10:3 その主君の子供の中から最も優れた正しい人物を選んで、父の王座につけ、あなたたちの主君の家のために戦え。」
王下 10:4 彼らは大いに恐れ、「二人の王でさえ彼に立ち向かえなかったのに、どうして我々が立ち向かうことができよう」と言った。
王下 10:5 そこで宮廷長、町の長、長老、養育者たちはイエフに人を送ってこう言わせた。「わたしたちはあなたの僕です。あなたがお命じになることは何でもいたします。わたしたちにはだれをも王として立てるつもりがありません。あなたの目に良いと映ることをなさってください。」
王下 10:6 イエフは彼らにもう一通手紙を書いて、こう言った。「もしあなたたちがわたしの味方をし、わたしの命令に従うなら、あなたたちの主君の子供たちの首を取り、明日の今ごろ、イズレエルにいるわたしのもとに持って来なさい。」七十人の王子たちは、それぞれその養育に当たっていた町の有力者たちのところにいたが、
王下 10:7 この手紙が届くと、彼らは王子たちを捕らえ、七十人を残らず殺し、その首を籠に入れ、イズレエルにいるイエフのもとに送った。
王下 10:8 使者が、「王子の首が届けられました」と知らせに来ると、イエフは、「その首は二つの山に積んで、明朝まで町の入り口にさらしておけ」と命じた。
王下 10:9 翌朝、彼はそこに出て行って立ち、すべての民に言った。「あなたたちに罪はない。私は主君に対して謀反を起こし、彼を殺した。だが、この者たちすべてを打ち札したのは誰か。
王下 10:10 ただ、このことだけは知っておくがいい。主がアハブの家に対してお告げになった主の言葉は一つも地に落ちることがない。主はその僕エリヤによってお告げになったことを実現された。」
王下 10:11 こうしてイエフは、イズレエルに残っていたアハブの家の者およびアハブについていた有力者、親友、祭司を皆打ち殺し、一人も残さなかった。
王下 10:12 イエフは立ってサマリアに向かったが、途中ベト・エケド・ロイムで、
王下 10:13 ユダの王アハズヤの身内の者たちに出会った。「あなたたちは誰か」と尋ねると、彼らは、「わたしたちはアハズヤの身内の者です。王子たち、王妃の子供たちの安否を問いに行くところです」と答えた。
王下 10:14 彼は、「この者たちを皆、生け捕りにせよ」と命じた。部下は彼らを生け捕りにして、ベト・エケドの水溜めのところで、彼ら四十二人を殺し、一人も残さなかった。
王下 10:15 イエフがそこを出て進んで行くと、彼を迎えに出たレカブの子ヨナダブに会った。イエフは彼に挨拶して言った。「わたしの心があなたの心に対して誠実であるように、あなたの心も誠実ですか。」ヨナダブは答えた。「そのとおりです。」イエフが、「そのとおりなら、手を出してください」と言ったので、ヨナダブが手を差し出すと、イエフは彼を引き上げて自分の戦車に乗せ、
王下 10:16 「一緒に来て、主に対するわたしの情熱を見てください」と言った。二人は彼の戦車に一緒に乗り、
王下 10:17 サマリアに行った。彼は主がエリヤにお告げになった言葉のとおり、サマリアでアハブの家の者をことごとく打ち殺し、一族を全滅させた。
王下 10:18 イエフはすべての民を集めて言った。「アハブは少ししかバアルに仕えなかったが、このイエフは大いにバアルに仕えるつもりだ。
王下 10:19 今バアルのすべての預言者、バアルに仕えるすべての者、すべての祭司をわたしのもとに呼べ。一人も欠席させてはならない。わたしがバアルに大いなるいけにえをささげるからだ。欠席する者はだれも生かしてはおかない。」イエフはバアルに仕える者を絶やすために、策略を用いたのである。
王下 10:20 イエフが、「バアルのために聖なる集まりを催せ」と命じたので、彼らはそれを布告した。
王下 10:21 イエフがイスラエル中に使者を遣わすと、バアルに仕える者が皆集まって来た。来ない者は一人もなかった。彼らはバアルの神殿に入り、神殿は隅々まで満ちた。
王下 10:22 イエフは衣装係に、「バアルに仕えるすべての者に祭服を出してやれ」と言った。彼らは祭服を出した。
王下 10:23 そこでイエフはレカブ人ヨナダブと共にバアルの神殿に入り、バアルに仕える者たちに言った。「主に仕える者があなたたちと一緒にいることがないよう、ただバアルに仕える者だけがいるように、よく調べて見よ。」
王下 10:24 二人はいけにえと焼き尽くす献げ物をささげるために入ったが、イエフは外に八十人の人を置き、次のように言った。「わたしがお前たちの手に渡す者を逃がした者は、自分の命をその逃がした者の命に代えなければならない。」
王下 10:25 焼き尽くす献げ物をささげ終わったとき、イエフは近衛兵と侍従たちに言った。「入って、彼らを討て。一人も外に出すな。」近衛兵と侍従たちは彼らを剣にかけて殺し、そこに投げ捨て、更にバアルの神殿の奥まで踏み込み、
王下 10:26 バアルの神殿にある石柱を運び出して焼き捨てた。
王下 10:27 バアルの石柱を破壊してから、バアルの神殿を破壊し、これを便所にした。それは今日に至るまでそうなっている。
王下 10:28 このようにして、イエフはイスラエルからバアルを滅ぼし去った。
王下 10:29 ただ、イスラエルに罪を犯させたネバトの子ヤロブアムの罪からは離れず、ベテルとダンにある金の子牛を退けなかった。
王下 10:30 主はイエフに言われた。「あなたはわたしの目にかなう正しいことをよく成し遂げ、わたしの心にあった事をことごとくアハブの家に対して行った。それゆえあなたの子孫は四代にわたってイスラエルの王座につく。」
王下 10:31 しかしイエフは、心を尽くしてイスラエルの神、主の律法に従って歩もうと努めず、イスラエルに罪を犯させたヤロブアムの罪を離れなかった。
王下 10:32 このころから、主はイスラエルを衰退に向かわせられた。ハザエルがイスラエルをその領土の至るところで侵略したのである。
王下 10:33 侵略はヨルダン川の東側にあるギレアドの全域、ガド、ルベン、マナセの地で行われ、アルノン川の近くにあるアロエルから、ギレアドとバシャンにまで及んだ。
王下 10:34 イエフの他の事績、彼の行ったすべての事、すべての功績は、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。
王下 10:35 イエフは先祖たちと共に眠りにつき、サマリアに葬られた。その子ヨアハズがイエフに代わって王となった。
王下 10:36 イエフがサマリアでイスラエルの王位にあった期間は二十八年であった。