家庭礼拝 2024年9月4日 列王記下 8:1-29 シュネムの婦人への返済

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起 

 列王記下は4章から、ずっとエリシャの奇跡物語が続き、列王記と言うよりもエリシャ記ではないのかと思うほどですが、この8章では少し列王記らしく、王様の物語に戻ります。でもエリシャの奇跡物語は続いています。

 今日の8章の話は、前半は今までと同じようなエリシャに関する物語が語られます。最初はシュネム婦人への返済と言うことで、7年開飢饉のために他の土地に移り住んでいたシュネムの婦人が帰ってきたときに、エリシャがその子をよみがえらせたという話を聞いた王様がこの婦人に畑と家だけでなく、その間に収穫された分まで返しなさいと命じた話です。二つ目はアラムの王が病気の時に、この病気が直るかどうかエリシャに聞いてほしいと言われて、聞きに行ったハザエルに、エリシャはこう言いました。王は必ず治る、しかし、主は彼が必ず死ぬと言われたという言葉を与えました。そしてハザエルにはあなたはイスラエルの人々に災いをもたらすと言ったのです。三つめはユダの王ヨラムのことです。ユダ王国は主の教えを守っていたのですが、ヨラムはイスラエルの王の娘を妻としたために影響を受けて、異邦の神を祭るようになったのです。四つ目はこれもユダの王のことで、ヨラムの息子のアハズヤが王となった時、その母親がイスラエルのアハブの家と姻戚関係にあったため、同じように、異邦の神をまつって、主に対して罪を犯したと書かれています。

 この様に、この章では前半では奇跡と言うわけではありませんが、エリシャに関係したこと、後半ではユダの王に関したことが書かれていて、今回はイスラエルの王については語られていません。ですがイスラエルの王家の悪い信仰の影響がユダにも浸透してきたことが書かれています。

それでは最初はシュネムの婦人への返済、についての出来事です。何が返済されたのでしょうか。1節から6節です。

王下 8:1 エリシャは、かつてその子供を生き返らせてやったことのある婦人に言った。「あなたは家族と共に立ち去り、住める所に移り住みなさい。主が飢饉を呼び起こし、それはこの地にも及んで七年も続くからだ。」

王下 8:2 婦人は直ちに神の人の言葉どおりに行動し、家族と共に立ち去り、ペリシテ人の地に七年間住んだ。

王下 8:3 七年たってから、その婦人はペリシテ人の地から帰り、王のもとに自分の家と畑の返還を求めて訴え出た。

王下 8:4 そのとき、王は神の人の従者ゲハジに話しかけ、「エリシャの行った大いなる業をすべて語り聞かせてくれ」と言っていた。

王下 8:5 神の人が死人を生き返らせたことをゲハジが王に語り聞かせていると、ちょうどそのとき、かつて子供を生き返らせてもらった婦人が、自分の家と畑のことで訴えに来たのであった。ゲハジは、「わたしの主君、王よ、これがその婦人です。またこれがその子で、エリシャはこの子を生き返らせたのです」と言った。

王下 8:6 婦人は王の求めに応じてその事実を語った。そこで王は彼女のために、一人の宦官に次のように命じた。「この婦人の物をすべて返しなさい。またこの地を後にした日から今に至るまでの畑のすべての収穫も返しなさい。」

この様に、シュネムの婦人と言うのは列王記下の4章で、エリシャによって授かった息子を日射病で死なせてしまったが、エリシャの奇跡によって生き返らせたことのあった婦人です。この婦人はエリシャに対して大変よく尽くしたので、エリシャもこの婦人のためにいろいろと面倒を見たのです。そして今回はこの地に7年もの飢饉が起こるから、ほかの地に移り住みなさいという勧めを受けて、この婦人はペリシテの地に移り住んだのです。ところが7年後に帰ってくると、その家も畑も没収されていたので、それを返してくれるように訴えていました。

ちょうどその頃、王は元エリシャの従者ゲハジに話しかけ、「エリシャの行った大いなる業をすべて語り聞かせてくれ」と言っていたというのです。このゲハジは欲の深い人で、エリシャがアラム王の軍司令官ナアマンの重い皮膚病を直してあげたとき、お礼の品物を受け取らなかったので、自分が嘘をついて、その品物を横取りしたため、その重い皮膚病にかかって、エリシャの元から追い出された人なのです。その人がなぜ、この王のもとにいるかはわかりません。この王はシュネムを支配しているので、イスラエルの王だと思います。ゲハジはこの王の求めに応じて、シュネムの婦人の息子が死んで生き返った奇跡の話をしていました。ちょうどその時、このシュネムの婦人が家と畑を返してもらうためにやってきたので、ゲハジは驚いて、ゲハジは、「わたしの主君、王よ、これがその婦人です。またこれがその子で、エリシャはこの子を生き返らせたのです」と言ったのです。王様も驚いて、そのことが本当なのかとその婦人に聞き、その婦人が飢饉のために7年間家を空けていたら、その家と土地が没収されていたことを知りました。すると、その王様は家来に命じて、「この婦人の物をすべて返しなさい。またこの地を後にした日から今に至るまでの畑のすべての収穫も返しなさい。」と言ったという話です。

これはエリシャが行った奇跡ではないのですが、エリシャの以前の奇跡のおかげで、幸運に至った人の話なのです。

二つ目の話しは、ダマスコでアラムの王の病気に対して行ったエリシャの預言です。

アラムの王ベン・ハダドは病気であった時、「神の人がここに来た」と知らせる者があったので、従者のハザエルに命じて、「贈り物を持って神の人を迎えに行き、わたしのこの病気が治るかどうか、彼を通して主の御旨を尋ねよ。」と言いました。この頃はよく預言者に、病気のことを尋ねたようです。ハザエルはお礼の品を沢山エリシャのもとに持って行って、そのことを尋ねました。するとエリシャは、行って王に言うがいい。『あなたは必ず治る』と。しかし、主は彼が必ず死ぬことをわたしに示された。」と言ったのです。これはいったいどういうことでしょうか、病気は治るが死ぬと言ったのです。病気以外で死ぬということでしょうか。

するとエリシャは、ハザエルが恥じ入るほど、じっと彼を見つめ、そして泣き出したというのです。ハザエルも不思議に思って、「どうしてあなたは泣かれるのですか」と尋ねると、「わたしはあなたがイスラエルの人々に災いをもたらすことを知っているからです。あなたはその砦に火を放ち、若者を剣にかけて殺し、幼子を打ちつけ、妊婦を切り裂きます。」と予言したのです。エリシャにはそのことがはっきりと分かったのです。そして、「主はあなたがアラムの王になることをわたしに示された」この時、ハザエルは本当にそんなことになるとは思っていなかったのかもしれません。「この僕、この犬にどうしてそんな大それた事ができましょうか」と答えたほどなのです。ですがこの事は主が示されたことなので、エリシャにも止めることはできなかったのです。

 ハザエルが王のもとに帰ると王は、「エリシャはお前に何と言ったか」と尋ねたので、「必ず治ると彼は言いました」と答えました。ですがその翌日、彼は布を取って水に浸し、王の顔を覆ったので、王は窒息して死んでしまいました。そして、ハザエルが彼に代わって王となったのです。この話はエリシャの奇跡の話ではなく、預言の話です。ハザエルはエリシャに会うまでは、本当に自分が王を殺して王になるとは思っていなかったのかもしれません。エリシャが「主はあなたがアラムの王になることをわたしに示された」と言う言葉を聞いて、これが天命かもしれないと思ってやったのかもしれません。不思議なことです。ですがそのあとはイスラエルに災いをもたらす人となってしまうのです。

次の三つ目と四つ目はユダの王が、イスラエルの誤った信仰に染まっていく話です。

三つめはユダの王ヨラムのことについてです。16節から24節です。

王下 8:16 イスラエルの王アハブの子ヨラムの治世第五年に、――ヨシャファトがユダの王であったが――ユダの王ヨシャファトの子ヨラムが王となった。

王下 8:17 彼は三十二歳で王となり、八年間エルサレムで王位にあった。

王下 8:18 彼はアハブの娘を妻としていたので、アハブの家が行ったように、イスラエルの王たちの道を歩み、主の目に悪とされることを行った。

王下 8:19 しかし、主はその僕ダビデのゆえに、ユダを滅ぼそうとはされなかった。主は、ダビデとその子孫に絶えずともし火を与えると約束されたからである。

王下 8:20 ヨラムの治世に、エドムがユダに反旗を翻してその支配から脱し、自分たちの王を立てた。

王下 8:21 ヨラムは全戦車隊を率いてツァイルに進み、夜襲を試みて、自分を包囲するエドム兵とその戦車隊の長たちを打ち破った。しかし、その民は自分の天幕に逃げ帰った。

王下 8:22 こうしてエドムはユダに反旗を翻してその支配から脱し、今日に至っている。そのころ、同時にリブナが反旗を翻した

王下 8:23 ヨラムの他の事績、彼の行ったすべての事は、『ユダの王の歴代誌』に記されている。

王下 8:24 ヨラムは先祖と共に眠りにつき、先祖と共にダビデの町に葬られた。その子アハズヤがヨラムに代わって王となった。

この様にユダ王国は変わっていくのですが、もともとユダ王国にはエルサレム神殿があって、主の正しい信仰を継承していました。それに対してイスラエルはそれに対抗するために、異邦の信仰に染まっていって主の眼に罪とされることをしていたのです。しばらくの間、北イスラエルと南ユダは争いが絶えなかったので、その状態が保たれていたのですが、平和がやってきて、ユダ王国にイスラエル王国の娘が王妃として入ってくるようになってから、その信仰が崩れていくのです。イスラエルの異邦の信仰に染まった、王の娘たちがユダの王妃となっていその影響がしみ込んできたのです。

ユダの王ヨラムがイスラエルの王アハブの娘を妻としたために、イスラエルの王たちの道を歩み、主の目に悪とされることを行ったと書かれています。妻による影響はこのように大きなものです。しかし、主はその僕ダビデのゆえに、ユダを滅ぼそうとはされなかった。主は、ダビデとその子孫に絶えずともし火を与えると約束されたからである、とも書かれています。神様はダビデのゆえに、まだユダ王国をいつくしんでいたのです。ところが災いは起こりました。エドムがユダに反旗を翻して、自分達の王を立てたのです。これと似たような話が列王記下の3章にもあります。この時はモアブの王がイスラエルに反旗を翻し、ユダの王と共にその征伐に行くのですが、この時はエドムの王と共にモアブに立ち向かったのです。この様に北イスラエルも南ユダ王国も弱体化して、周りの部族たちもどんどん独立するようになってきたのです。リブナも反旗を翻したと書かれています。これも主の眼に悪とするようなことを行ったせいなのでしょうか。

四つ目の話は、ユダの王アハズヤの話です。25節から29節です。

このアハズヤは先ほどのヨラム王の子であり南ユダを統治するのですが、その母親がイスラエルの王オムリの孫娘なのです。オムリと言うのはイスラエル軍の司令官でしたが、ジムリと言うものが謀反を起こしてイスラエルの王を殺したので、それを平定して自分が王となったのです。そしてその子がアハブなのです。アハズヤの母親がオムリの孫娘となっていて、アハブの娘となっていないのは別の兄弟の子なのかもしれません。いずれにしてもユダの王アハズヤは母親がイスラエルの王家の血筋なので、その影響を受けて、アハズヤもまた、アハブの家と同じように主の目に悪とされることを行ってしまうことになるのです。このアハズヤは北イスラエルの王ヨラムと同盟して、アラムと戦うのですが、その時傷を負って、帰ってきました。ここではそこまでしか書かれていません。

この様に北イスラエルと南ユダは分裂した最初のころはたがいに戦ってばかりいましたが、その後互いに同盟しあって、協力し合いアラムと対抗していたのです。ですが南ユダは北イスラエルと姻戚関係を作ってその絆を強くすれはするほど、北イスラエルの異邦の信仰が南ユダに浸透してきて、主の眼に悪を行うことになってしまったのです。この結果はどうなるのでしょうか。

この章ではエリシャの奇跡のことはあまり語られていません。エリシャによる影響のこととエリシャの預言のことが語られています。それにしても王たちはこのエリシャの奇跡や預言の力に大きな影響を受けていたのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、いろいろな出来事の陰に、あなたの力強い働きのあることを覚えます。目に見える世界を王たちが支配していても、目に見えない世界で、神様がすべてを支配し導いているのです。どうかその目の見えない世界の力をいつも覚えつつ、物事の出来事の中にあなたの働きを見出すことが出来ますように。その御心を知ることが出来ますように導いてください。

この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇◇列王記下:)>>  

 

シュネムの婦人への返済

王下 8:1 エリシャは、かつてその子供を生き返らせてやったことのある婦人に言った。「あなたは家族と共に立ち去り、住める所に移り住みなさい。主が飢饉を呼び起こし、それはこの地にも及んで七年も続くからだ。」

王下 8:2 婦人は直ちに神の人の言葉どおりに行動し、家族と共に立ち去り、ペリシテ人の地に七年間住んだ。

王下 8:3 七年たってから、その婦人はペリシテ人の地から帰り、王のもとに自分の家と畑の返還を求めて訴え出た。

王下 8:4 そのとき、王は神の人の従者ゲハジに話しかけ、「エリシャの行った大いなる業をすべて語り聞かせてくれ」と言っていた。

王下 8:5 神の人が死人を生き返らせたことをゲハジが王に語り聞かせていると、ちょうどそのとき、かつて子供を生き返らせてもらった婦人が、自分の家と畑のことで訴えに来たのであった。ゲハジは、「わたしの主君、王よ、これがその婦人です。またこれがその子で、エリシャはこの子を生き返らせたのです」と言った。

王下 8:6 婦人は王の求めに応じてその事実を語った。そこで王は彼女のために、一人の宦官に次のように命じた。「この婦人の物をすべて返しなさい。またこの地を後にした日から今に至るまでの畑のすべての収穫も返しなさい。」

ダマスコでのエリシャの預言

王下 8:7 エリシャがダマスコに来たとき、アラムの王ベン・ハダドは病気であった。「神の人がここに来た」と知らせる者があって、

王下 8:8 王はハザエルに言った。「贈り物を持って神の人を迎えに行き、わたしのこの病気が治るかどうか、彼を通して主の御旨を尋ねよ。」

王下 8:9 ハザエルは贈り物としてダマスコのすべての価値あるものをらくだ四十頭に載せて携え、エリシャを迎えに行った。彼はエリシャの前に立って言った。「あなたの子、アラムの王ベン・ハダドがわたしをあなたに遣わしました。この病気が治るかどうかと言っています。」

王下 8:10 エリシャは言った。「行って王に言うがいい。『あなたは必ず治る』と。しかし、主は彼が必ず死ぬことをわたしに示された。」

王下 8:11 神の人は、ハザエルが恥じ入るほど、じっと彼を見つめ、そして泣き出したので

王下 8:12 ハザエルは、「どうしてあなたは泣かれるのですか」と尋ねた。エリシャは答えた。「わたしはあなたがイスラエルの人々に災いをもたらすことを知っているからです。あなたはその砦に火を放ち、若者を剣にかけて殺し、幼子を打ちつけ、妊婦を切り裂きます。」

王下 8:13 ハザエルは、「この僕、この犬にどうしてそんな大それた事ができましょうか」と言ったが、エリシャは、「主はあなたがアラムの王になることをわたしに示された」と答えた。

王下 8:14 彼はエリシャのもとを離れ、自分の主君のところに帰ると、王は、「エリシャはお前に何と言ったか」と尋ねたので、「必ず治ると彼は言いました」と答えた。

王下 8:15 しかし翌日、彼は布を取って水に浸し、王の顔を覆ったので、王は死んだ。ハザエルが彼に代わって王となった。

◆ユダの王ヨラム

王下 8:16 イスラエルの王アハブの子ヨラムの治世第五年に、――ヨシャファトがユダの王であったが――ユダの王ヨシャファトの子ヨラムが王となった。

王下 8:17 彼は三十二歳で王となり、八年間エルサレムで王位にあった。

王下 8:18 彼はアハブの娘を妻としていたので、アハブの家が行ったように、イスラエルの王たちの道を歩み、主の目に悪とされることを行った。

王下 8:19 しかし、主はその僕ダビデのゆえに、ユダを滅ぼそうとはされなかった。主は、ダビデとその子孫に絶えずともし火を与えると約束されたからである。

王下 8:20 ヨラムの治世に、エドムがユダに反旗を翻してその支配から脱し、自分たちの王を立てた。

王下 8:21 ヨラムは全戦車隊を率いてツァイルに進み、夜襲を試みて、自分を包囲するエドム兵とその戦車隊の長たちを打ち破った。しかし、その民は自分の天幕に逃げ帰った。

王下 8:22 こうしてエドムはユダに反旗を翻してその支配から脱し、今日に至っている。そのころ、同時にリブナが反旗を翻した。

王下 8:23 ヨラムの他の事績、彼の行ったすべての事は、『ユダの王の歴代誌』に記されている。

王下 8:24 ヨラムは先祖と共に眠りにつき、先祖と共にダビデの町に葬られた。その子アハズヤがヨラムに代わって王となった。

◆ユダの王アハズヤ

王下 8:25 イスラエルの王、アハブの子ヨラムの治世第十二年に、ユダの王ヨラムの子アハズヤが王となった。

王下 8:26 アハズヤは二十二歳で王となり、一年間エルサレムで王位にあった。その母は名をアタルヤといい、イスラエルの王オムリの孫娘であった。

王下 8:27 アハズヤはこのようにアハブの家と姻戚関係にあったため、アハブの家の道を歩み、アハブの家と同じように主の目に悪とされることを行った。

王下 8:28 彼はアハブの子ヨラムと共にアラムの王ハザエルと戦うため、ラモト・ギレアドに行った。しかし、アラム兵がヨラムに傷を負わせた。

王下 8:29 ヨラム王は、アラムの王ハザエルとのラマにおける戦いでアラム兵に負わされた傷をいやすため、イズレエルに戻った。ユダの王、ヨラムの子アハズヤは、病床にあるアハブの子ヨラムを見舞うため、イズレエルに下って行った。