家庭礼拝 2024年8月21日 列王記下 6:1-33 エリシャの奇跡(3)アラム軍
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起
エリヤからエリシャの時代になったら、預言者と言うのは奇跡をおこなう人のことなのかと思うほど、奇跡物語の連続です。今日も二つの奇跡物語があります。一つは水の中に沈んだ斧が、浮き上がってくる話、二つ目はアラム軍が敗退する話です。アラム軍が敗退する話は、二つあって、今日はその一つ目です。7章に入って、二つ目のアラム軍の敗退の話が出てきますが、どれも、エリシャの奇跡によってもたらされます。
この様に、多くの奇跡が語られているのは、イスラエルの人々が、奇跡にしか希望を見出せなくなっており、周囲の状況がいかに困難な閉塞した状況にあったのかと思わされます。
イエス様が現れた時にも、人々は預言者に奇跡を求めしるしを求めました。5千人の人々が食事をした奇跡の後に、イエス様にもっと奇跡をしてほしいと願う貪欲な人々がイエス様にさらにしるしを見せてほしいと言った時に、イエス様はこう言いました。
マタ 16:4 よこしまで神に背いた時代の者たちはしるしを欲しがるが、ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない。」そして、イエスは彼らを後に残して立ち去られた。
この様にイエス様は、奇跡やしるしを求めるのではなく、愛と神の国を求めることを願っていたのです。私達も、このエリシャの奇跡に心を奪われることなく、人々がこの様な奇跡を求めた時代背景などを考えつつ学んでいきたいと思っております。
承
さて、最初の奇跡は鉄の斧が、水に浮いたという奇跡の話です。1節から7節です。
王下 6:1 預言者の仲間たちがエリシャに言った。「御覧のように、わたしたちがあなたと共に住んでいるこの場所は、わたしたちには狭すぎます。
王下 6:2 ヨルダンに行き、梁にする材木を各自一本ずつ取って来て、わたしたちの住む場所を造りましょう。」エリシャは、「行きなさい」と言った。
王下 6:3 一人が、「どうぞあなたもわたしたちと一緒に来てください」と頼んだので、「わたしも行こう」と言って、
王下 6:4 エリシャも彼らと共に行った。彼らはヨルダンに来て、木を切り出した。
王下 6:5 そのうちの一人が梁にする木を切り倒しているとき、鉄の斧が水の中に落ちてしまった。彼は、「ああ、御主人よ、あれは借り物なのです」と叫んだ。
王下 6:6 神の人は、「どこに落ちたのか」と尋ね、その場所が示されると、枝を切り取ってそこに投げた。すると鉄の斧が浮き上がった。
王下 6:7 「拾い上げよ」と言われて、その人は手を伸ばし、それを取った。
これはエリシャと予言者の仲間たちが、狭くなった彼らの居場所を新しくするためにヨルダンに行って、家を建てるための木材を取りに行った時の話です。木を伐りだしているときに、鉄の斧が水の中に落ちてしまったのです。たぶんヨルダン川に落ちたのだと思います。するとその人はエリシャに縋り付いて、「ああ、御主人よ、あれは借り物なのです」と叫んで、助けてほしいと願ったのです。するとエリシャはどこに落ちたのかと聞き、その場所を教えられると、枝を切り取ってそこに投げたのです。するとその鉄の斧が浮き上がったということです。鉄の斧が水に浮きあがるはずのないことが、エリシャの奇跡の力によって行われたという、伝承があったのかもしれません。エリシャにはこのように、困ったときに願えば、不思議なことが何でもできるという、力強いイメージがあったようです。
次はいよいよ、アラムとイスラエルが戦った時の話です。ここでは二度戦った話がありますが、その最初の戦いの話です。ナアマンの奇跡の話の時には、アラムの王がイスラエルの王に手紙を出して、ナアマンの重い皮膚病を癒してくださるようにとお願いしたりしているので、案外うまくやっているのかなと思ったりもしますが、やはり、イスラエルとアラムは争いが絶えなかったのです。一方、エリシャとイスラエルの関係は、イエス様が、預言者は故郷では敬われないものであることを、エリシャが異邦人のナアマンを癒したことを例にして話をするほど、エリシャとイスラエルの王との間には冷たいものがあったのです。ところがここではエリシャはイスラエルの王と、かなり良い協力関係にあるのです。8節から10節です。
王下 6:8 アラムの王がイスラエルと戦っていたときのことである。王は家臣を集めて協議し、「これこれのところに陣を張ろう」と言った。
王下 6:9 しかし、神の人はイスラエルの王のもとに人を遣わし、「その場所を通らないように注意せよ。アラム軍がそこに下って来ている」と言わせた。
王下 6:10 イスラエルの王は神の人が知らせたところに人を送った。エリシャが警告したので、王はそこを警戒するようになった。これは一度や二度のことではなかった。
この様に、アラムがイスラエルと戦っていた時に、アラム王が作戦を練って、イスラエルを襲うための陣を張って待っていると、その事を予言者の見通す力で知ったエリシャはイスラエルの王に、その場所にはいかないようにと忠告したのです。イスラエルは警戒してそこには近づかなかったのです。その様なことが、一度や二度ではなくて、何度も起こったのでアラムの王は、自分の作戦がうまくいかないので、怒り出したのです。11節から14節です。
王下 6:11 アラムの王の心はこの事によって荒れ狂い、家臣たちを呼んで、「我々の中のだれがイスラエルの王と通じているのか、わたしに告げなさい」と言った。
王下 6:12 家臣の一人が答えた。「だれも通じていません。わが主君、王よ、イスラエルには預言者エリシャがいて、あなたが寝室で話す言葉までイスラエルの王に知らせているのです。」
王下 6:13 アラムの王は言った。「行って、彼がどこにいるのか、見て来るのだ。わたしは彼を捕らえに人を送る。」こうして王に、「彼はドタンにいる」という知らせがもたらされた。
王下 6:14 王は、軍馬、戦車、それに大軍をそこに差し向けた。彼らは夜中に到着し、その町を包囲した。
この様にアラムの王は自分の作戦がうまくいかないのを、誰か自分たちのうちに裏切り者がいて、イスラエルに作戦を知らせているのだろうと思い、怒り狂ったのですが、家臣の一人が、イスラエルにはエリシャと言う預言者がいて、あなたが話す言葉をみな聞いており、それをイスラエルの王に知らせているのですよと教えたのです。すると今度はアラムの王はそのエリシャを捕らえると言って、大軍をエリシャのもとに差し向けて、エリシャの町を包囲したのです。
転
アラムの大群に包囲されたエリシャはどうしたでしょうか。15節から19節です。
王下 6:15 神の人の召し使いが朝早く起きて外に出てみると、軍馬や戦車を持った軍隊が町を包囲していた。従者は言った。「ああ、御主人よ、どうすればいいのですか。」
王下 6:16 するとエリシャは、「恐れてはならない。わたしたちと共にいる者の方が、彼らと共にいる者より多い」と言って、
王下 6:17 主に祈り、「主よ、彼の目を開いて見えるようにしてください」と願った。主が従者の目を開かれたので、彼は火の馬と戦車がエリシャを囲んで山に満ちているのを見た。
王下 6:18 アラム軍が攻め下って来たので、エリシャが主に祈って、「この異邦の民を打って目をくらましてください」と言うと、主はエリシャの言葉どおり彼らを打って目をくらまされた。
王下 6:19 エリシャは彼らに、「これはあなたたちの行く道ではない。これはあなたたちの求める町ではない。わたしについて来なさい。あなたたちの捜している人のところへわたしが連れて行ってあげよう」と言って、彼らをサマリアに連れて行った。
この様に、この町が包囲されているのに気が付いて驚いたのはエリシャの召使でした。朝早くに起きてみると、軍隊が町を包囲していたのです。エリシャの従者たちは恐ろしくなり、どうすればいいのですかと慌てふためきました。するとエリシャは「恐れてはならない。わたしたちと共にいる者の方が、彼らと共にいる者より多い」と言って、主に祈り、「主よ、彼の目を開いて見えるようにしてください」と願った。主が従者の目を開かれたので、彼は火の馬と戦車がエリシャを囲んで山に満ちているのを見たというのです。見えない人の目を開かれる預言者の奇跡はイエス様も何度も行っています。ですがここでは目の見える人の目ではなく、心の霊の眼を開かれたのです。すると今まで見えなかった、神の軍勢がエリシャの周りにたくさんいることが見えたのです。これが今日のアラム軍に対する最初の奇跡です。この時はエリシャは主に祈りました。
さらにエリシャは、主に祈って、この異邦の民を打って目をくらましてください、と言うと彼らは催眠状態のようになって、エリシャが、私についてきなさいという言葉に従ってついて行き、サマリアまでついて行ったのです。そこはイスラエルの軍隊のいるところです。
サマリアのイスラエル軍のいる中に連れ込まれたアラムの軍はどうしたでしょうか。20節から21節です。
王下 6:20 彼らがサマリアに着くと、エリシャは、「主よ、彼らの目を開いて見えるようにしてください」と言った。主が彼らの目を開かれ、彼らは見えるようになったが、見たのは自分たちがサマリアの真ん中にいるということであった。
王下 6:21 イスラエルの王は彼らを見て、エリシャに、「わたしの父よ、わたしが打ち殺しましょうか、打ち殺しましょうか」と言ったが、
王下 6:22 エリシャは答えた。「打ち殺してはならない。あなたは捕虜とした者を剣と弓で打ち殺すのか。彼らにパンと水を与えて食事をさせ、彼らの主君のもとに行かせなさい。」
王下 6:23 そこで王は彼らのために大宴会を催した。彼らは食べて飲んだ後、自分たちの主君のもとに帰って行った。アラムの部隊は二度とイスラエルの地に来なかった。
この様に、サマリアの軍隊の中に連れ込むと、エリシャはアラムの軍の眼を開いて見えるようにすると驚きました。すっかり包囲されていたからです。イスラエルの王はエリシャに、彼らを撃ち殺しましょうかと言うと、エリシャは撃ち殺してはならないと言い、彼らにパンと水を与えて食事をさせ、アラムの王のもとに帰らせなさいと言ったのです。そして彼らとともに大宴会をして、帰らせたので二と度イスラエルの地に来ることはなかったのです。
ここでのエリシャの奇跡は、心の目を開いたり閉じたりする奇跡でした。従者たちは心の目を開かれて、神の大群を見、アラムの軍隊は心の目を閉じられて、何が何だか分からなくなり、心の目を開かれて、敵の真ん中にいることに気が付いたのです。
これで戦いは終わりかと思うとそうでは無かったのです。アラムの王は再びイスラエルを攻めてきました。24節から31節です。
王下 6:24 その後、アラムの王ベン・ハダドは全軍を召集し、攻め上って来て、サマリアを包囲した。
王下 6:25 サマリアは大飢饉に見舞われていたが、それに包囲が加わって、ろばの頭一つが銀八十シェケル、鳩の糞四分の一カブが五シェケルで売られるようになった。
王下 6:26 イスラエルの王が城壁の上を通って行くと、一人の女が彼に向かって叫んだ。「わが主君、王よ、救ってください。」
王下 6:27 王は言った。「主が救ってくださらなければ、どのようにしてわたしがあなたを救えよう。麦打ち場にあるものによってか、それとも酒ぶねにあるものによってか。」
王下 6:28 王は更に、「何があったのか」と尋ねると、彼女は言った。「この女がわたしに、『あなたの子供をください。今日その子を食べ、明日はわたしの子供を食べましょう』と言うので、
王下 6:29 わたしたちはわたしの子供を煮て食べました。しかしその翌日、わたしがこの女に、『あなたの子供をください。その子を食べましょう』と言いますと、この女は自分の子供を隠してしまったのです。」
王下 6:30 王はこの女の話を聞いて、衣を裂いた。王は城壁の上を通っていたので、それが民に見えた。王の肌着は粗布であった。
王下 6:31 王は言った。「シャファトの子エリシャの首が今日も彼についているなら、神が幾重にもわたしを罰してくださるように。」
この様に、この時の戦いはイスラエルにとって凄惨なものとなりました。イスラエルの首都サマリヤはアラムの王によって包囲されたうえ、大飢饉に見舞われて、食べるものがなくなっていたのです。ですからロバの頭など誰も食べないようなものが、銀80シュケルで取引されたりしていたのです。さらには、一人の女が城壁の上を歩いているイスラエルの王に、王よ救ってくださいと大声で呼び求めると、王は何があったのかと聞きました。すると、「この女がわたしに、『あなたの子供をください。今日その子を食べ、明日はわたしの子供を食べましょう』と言うので、わたしたちはわたしの子供を煮て食べました。ですが次の時にはこの女は自分の子供を隠したのです。と訴えたのです。これを聞いて、イスラエルの王は怒り狂い、この様になったのはあのエリシャがあの時にとらえたアラムの軍勢を皆殺しにさせなかったからだとエリシャを逆恨みしたのです。そしてエリシャを殺すように神に誓ったのです。
さてエリシャはどうなるのでしょうか。32節から33節です。
王下 6:32 エリシャは自分の家に座り、長老たちも一緒に座っていた。王は彼に向けて人を遣わしたが、この使者が着く前に、彼は長老たちに言った。「分かりますか。あの人殺しはわたしの首をはねるために人を遣わしました。見よ、使者が来たら、戸を閉じ、戸のところでその人を押し返してください。その後に、彼の主君の足音が聞こえるではありませんか。」
王下 6:33 エリシャがまだ彼らと話しているうちに、使者が彼のところに下って来て言った。「この不幸は主によって引き起こされた。もはや主に何を期待できるのか。」
この様に、エリシャはイスラエルの王がエリシャを殺しに来たのを事前に知ることが出来ました。そしてそのことを長老たちに言っていたのです。そして戸を閉じてその人を押し返してくださいと頼んでおいたのです。するとその、エリシャを殺すために着いた使者が、エリシャの家の前に来ると「この不幸は主によって引き起こされた。もはや主に何を期待できるのか。」と言ったのです。イスラエルの王は、この様は悲惨な不幸はイスラエルの神によって引き起こされたのだから、もう神に何も期待できないとして、その神の使いであるエリシャを殺そうとしたのです。ここからどうなるのかは次の7章によって語られます。そこでもエリシャの奇跡が行われるのです。
結
エリシャはいろいろな奇跡を行いましたが、今日の奇跡は今までと違って、目に見える奇跡とは違いました。それは心の目を開いたり閉じたりする奇跡でした。心の目が開かれると、神様がなさることが見えるようになり、心の目を閉じられると、自分が何をしようとしているのかわからなくなるのです。そのような心の目を開いたり、閉じたりして、誰も傷つけずに、安心させ、和解させて無事に敵を帰らせることが出来たのです。
私たちが与えられる神の恵みと言うものも、この心の目が開かれた結果見えるようになったものです。神の恵みは悪人にも善人にも雨のように降り注いでいます。ですが、心の目が開かれた人にはそれが恵として、喜んで受け取られますが、心の目の開かれていない人には、それが呪いとなって、憎しみに変わるのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様。どうか心の目が霊の目が開かれますように。そしてあなたがどのような恵みを私たちに注いでくださっているのかに気が付くものでありますように。そしていつもそのことに喜びを覚えて感謝と賛美を捧げるものでありますように。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇◇列王記下:)>>
王下 6:1 預言者の仲間たちがエリシャに言った。「御覧のように、わたしたちがあなたと共に住んでいるこの場所は、わたしたちには狭すぎます。
王下 6:2 ヨルダンに行き、梁にする材木を各自一本ずつ取って来て、わたしたちの住む場所を造りましょう。」エリシャは、「行きなさい」と言った。
王下 6:3 一人が、「どうぞあなたもわたしたちと一緒に来てください」と頼んだので、「わたしも行こう」と言って、
王下 6:4 エリシャも彼らと共に行った。彼らはヨルダンに来て、木を切り出した。
王下 6:5 そのうちの一人が梁にする木を切り倒しているとき、鉄の斧が水の中に落ちてしまった。彼は、「ああ、御主人よ、あれは借り物なのです」と叫んだ。
王下 6:6 神の人は、「どこに落ちたのか」と尋ね、その場所が示されると、枝を切り取ってそこに投げた。すると鉄の斧が浮き上がった。
王下 6:7 「拾い上げよ」と言われて、その人は手を伸ばし、それを取った。
◆アラム軍の敗退
王下 6:8 アラムの王がイスラエルと戦っていたときのことである。王は家臣を集めて協議し、「これこれのところに陣を張ろう」と言った。
王下 6:9 しかし、神の人はイスラエルの王のもとに人を遣わし、「その場所を通らないように注意せよ。アラム軍がそこに下って来ている」と言わせた。
王下 6:10 イスラエルの王は神の人が知らせたところに人を送った。エリシャが警告したので、王はそこを警戒するようになった。これは一度や二度のことではなかった。
王下 6:11 アラムの王の心はこの事によって荒れ狂い、家臣たちを呼んで、「我々の中のだれがイスラエルの王と通じているのか、わたしに告げなさい」と言った。
王下 6:12 家臣の一人が答えた。「だれも通じていません。わが主君、王よ、イスラエルには預言者エリシャがいて、あなたが寝室で話す言葉までイスラエルの王に知らせているのです。」
王下 6:13 アラムの王は言った。「行って、彼がどこにいるのか、見て来るのだ。わたしは彼を捕らえに人を送る。」こうして王に、「彼はドタンにいる」という知らせがもたらされた。
王下 6:14 王は、軍馬、戦車、それに大軍をそこに差し向けた。彼らは夜中に到着し、その町を包囲した。
王下 6:15 神の人の召し使いが朝早く起きて外に出てみると、軍馬や戦車を持った軍隊が町を包囲していた。従者は言った。「ああ、御主人よ、どうすればいいのですか。」
王下 6:16 するとエリシャは、「恐れてはならない。わたしたちと共にいる者の方が、彼らと共にいる者より多い」と言って、
王下 6:17 主に祈り、「主よ、彼の目を開いて見えるようにしてください」と願った。主が従者の目を開かれたので、彼は火の馬と戦車がエリシャを囲んで山に満ちているのを見た。
王下 6:18 アラム軍が攻め下って来たので、エリシャが主に祈って、「この異邦の民を打って目をくらましてください」と言うと、主はエリシャの言葉どおり彼らを打って目をくらまされた。
王下 6:19 エリシャは彼らに、「これはあなたたちの行く道ではない。これはあなたたちの求める町ではない。わたしについて来なさい。あなたたちの捜している人のところへわたしが連れて行ってあげよう」と言って、彼らをサマリアに連れて行った。
王下 6:20 彼らがサマリアに着くと、エリシャは、「主よ、彼らの目を開いて見えるようにしてください」と言った。主が彼らの目を開かれ、彼らは見えるようになったが、見たのは自分たちがサマリアの真ん中にいるということであった。
王下 6:21 イスラエルの王は彼らを見て、エリシャに、「わたしの父よ、わたしが打ち殺しましょうか、打ち殺しましょうか」と言ったが、
王下 6:22 エリシャは答えた。「打ち殺してはならない。あなたは捕虜とした者を剣と弓で打ち殺すのか。彼らにパンと水を与えて食事をさせ、彼らの主君のもとに行かせなさい。」
王下 6:23 そこで王は彼らのために大宴会を催した。彼らは食べて飲んだ後、自分たちの主君のもとに帰って行った。アラムの部隊は二度とイスラエルの地に来なかった。
王下 6:24 その後、アラムの王ベン・ハダドは全軍を召集し、攻め上って来て、サマリアを包囲した。
王下 6:25 サマリアは大飢饉に見舞われていたが、それに包囲が加わって、ろばの頭一つが銀八十シェケル、鳩の糞四分の一カブが五シェケルで売られるようになった。
王下 6:26 イスラエルの王が城壁の上を通って行くと、一人の女が彼に向かって叫んだ。「わが主君、王よ、救ってください。」
王下 6:27 王は言った。「主が救ってくださらなければ、どのようにしてわたしがあなたを救えよう。麦打ち場にあるものによってか、それとも酒ぶねにあるものによってか。」
王下 6:28 王は更に、「何があったのか」と尋ねると、彼女は言った。「この女がわたしに、『あなたの子供をください。今日その子を食べ、明日はわたしの子供を食べましょう』と言うので、
王下 6:29 わたしたちはわたしの子供を煮て食べました。しかしその翌日、わたしがこの女に、『あなたの子供をください。その子を食べましょう』と言いますと、この女は自分の子供を隠してしまったのです。」
王下 6:30 王はこの女の話を聞いて、衣を裂いた。王は城壁の上を通っていたので、それが民に見えた。王の肌着は粗布であった。
王下 6:31 王は言った。「シャファトの子エリシャの首が今日も彼についているなら、神が幾重にもわたしを罰してくださるように。」
王下 6:32 エリシャは自分の家に座り、長老たちも一緒に座っていた。王は彼に向けて人を遣わしたが、この使者が着く前に、彼は長老たちに言った。「分かりますか。あの人殺しはわたしの首をはねるために人を遣わしました。見よ、使者が来たら、戸を閉じ、戸のところでその人を押し返してください。その後に、彼の主君の足音が聞こえるではありませんか。」
王下 6:33 エリシャがまだ彼らと話しているうちに、使者が彼のところに下って来て言った。「この不幸は主によって引き起こされた。もはや主に何を期待できるのか。」