家庭礼拝 2024年5月22日 列王記上 17:1-24 預言者エリヤ、干ばつを予言する

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起 

いよいよ預言者たちの時代が始まります。エリヤやエリシャなど、ユダヤ教にとって最も重要な予言者が出てくる時代なのです。なぜこのような時代が起こったかと言うと、イスラエルの信仰が危機に瀕していたからです。南のユダではエルサレム神殿を中心にして、イスラエルの神の信仰を保っていましたが、それがなかった北イスラエルではそれに対抗する神をまつって、自分達の守り神にしようとしていたのです。

北イスラエルでは、目まぐるしく王の暗殺などにより、政権が変わっていました。それを落ち着かせたのがオムリがイスラエルの王となってからです。オムリは12年間王位にありましたが、これはユダ王国に比べると短いですが、北イスラエル王国ではダビデやソロモンに次ぐ長さなのです。このオムリは、イスラエル部族の土地ではないサマリアの土地を買い取って、そこに都を築き、そこに祭壇も築いて、異教の神をまつったのです。これは南ユダが、当時まだイスラエル部族のものとなっていなかったエルサレムを攻め落として、ダビデがそこに都を築き、神殿を築いたことに倣ったようです。この様にして、北イスラエルと南ユダは競い合い争っていたのですが、北イスラエルはますます異教の神にのめり込んでいくことになるのです。その時にこの様な予言者たちがその信仰の危機を感じて現れたのです。そのオムリの子アハブもまた安定した政権となり、22年間王位にあったのですが、アハブはシドン人の王エトバアルの娘イゼベルを妻に迎えて、進んでバアルに仕え、サマリアにバアルの神殿と祭壇を築いたのです。シドン人の王エトバアルの名の意味とは、バアルと共にと言う意味ですから、完全にバアル信仰の人であり、その娘もまたそうなのです。この様に北イスラエルが、どんどんバアル信仰へと傾いていった時代に、預言者たちが現れたのです。そしてその最初が預言者エリヤなのです。

エリヤの最初の登場は、北イスラエルの王アハブに、直接、イスラエルの神、主が生きておられる、ということ言ったことから始まります。1節です。

王上 17:1 ギレアドの住民である、ティシュベ人エリヤはアハブに言った。「わたしの仕えているイスラエルの神、主は生きておられる。わたしが告げるまで、数年の間、露も降りず、雨も降らないであろう。

この様に、エリヤはギレアドの出身です。この地はヨルダン川の東側で、ガリラヤ湖から死海に至る東側の荒れ地です。そこから出てきたエリアがバアル信仰を進めている北イスラエルの王アハブに、イスラエルの神、主は生きておられる、と言ったのです。そして、わたしが告げるまで、数年の間、露も降りず、雨も降らないであろう。と言ったのです。北イスラエルが、生きている神、主を捨てたので、罰として長い飢饉が与えられることを告げたのです。

こんなことを王様に言ったなら、その命はとても危険です。いつ殺されてもおかしくないのです。それで神様はエリヤをしばらくかくまうことにしたのです。2節から7節です。

王上 17:2 主の言葉がエリヤに臨んだ。

王上 17:3 「ここを去り、東に向かい、ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに身を隠せ。

王上 17:4 その川の水を飲むがよい。わたしは烏に命じて、そこであなたを養わせる。」

王上 17:5 エリヤは主が言われたように直ちに行動し、ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに行き、そこにとどまった。

王上 17:6 数羽の烏が彼に、朝、パンと肉を、また夕べにも、パンと肉を運んで来た。水はその川から飲んだ。

王上 17:7 しばらくたって、その川も涸れてしまった。雨がこの地方に降らなかったからである。

この様に、神様はエリヤに、「ここを去り、東に向かい、ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに身を隠せ。」と言ったのです。この場所はエリヤの出身のギレアドの地であり、ケリト川と言うのは山奥の小さな川なので、今ではどの川なのかははっきりしません。そこに身を隠せと言ったのです。ここなら見つかる心配がなかったからです。ですがそこは荒れ地なので、食べるものがないのです。神様が言ったのは、「その川の水を飲むがよい。わたしは烏に命じて、そこであなたを養わせる。」と言ったのです。これがもし自分だったらこの言葉に従えるでしょうか。何も食べるものがないところに行って、小川の水を飲み、カラスが餌を運んでくれるからそれを食べろと言っているのです。カラスなんてあてにできるでしょうか。カラスの運ぶ食べ物で生きることが出来るでしょうか。ですがエリヤはカラスをあてにしたのではなく、カラスを用いてくださる神様を信じてあてにしたのです。そして信じてそこに行ったのです。

すると、数羽の烏が彼に、朝、パンと肉を、また夕べにも、パンと肉を運んで来たのです。カラスはあてにできなくても、神様はあてにできるのです。この様にして、食べ物を食べ、水を川の水飲んで生きていました。ですがしばらくして、その川も枯れてしまったのです。エリヤが預言したように、この地帯一体に大飢饉が起こって雨が一滴も降らなくなったからです。

すると、神様がまたエリヤに現れて、指示を出しました。8節と9節です。

王上 17:8 また主の言葉がエリヤに臨んだ。

王上 17:9 「立ってシドンのサレプタに行き、そこに住め。わたしは一人のやもめに命じて、そこであなたを養わせる。」

この様に、神様はエリヤにギレアドの山奥から、フェニキアの地中海の海岸にある町シドンのサレプタに行きなさいと言いました。この辺はイエス様が異邦人伝道で、カナンの女に救いを与えた奇跡などで知られる、ティルスからシドンに至る道の中ほどにあるところです。娘から悪霊を追い出していただきたくて、食卓の下の子犬も、子供のパンくずはいただきますと言ったところです。ギレアドからはおおよそ150kmから200kmほど離れたところにありますので、歩いていくにはとても遠かったと思います。しかもそこでエリヤを養ってくれるのは、一人のやもめです。当時やもめと言うのは経済力がなかったのでとても貧しい人が多かったので、そのような人に養ってもらえと言われても、養えるだろうかと思うのが普通です。ですが神様はエリヤに、そのやもめに養ってもらえと命じたのです。カラスよりはましかとは思いますが、エリアはこの時もやもめの力を信じるのではなく、神様の力を信じてサレプタに向かったのです。

そこでそのやもめに出会うと、そのやもめは貧しさのために死のうとしている人でした。エリヤを養うどころではありませんでした。10節から12節です。

王上 17:10 彼は立ってサレプタに行った。町の入り口まで来ると、一人のやもめが薪を拾っていた。エリヤはやもめに声をかけ、「器に少々水を持って来て、わたしに飲ませてください」と言った。

王上 17:11 彼女が取りに行こうとすると、エリヤは声をかけ、「パンも一切れ、手に持って来てください」と言った。

王上 17:12 彼女は答えた。「あなたの神、主は生きておられます。わたしには焼いたパンなどありません。ただ壺の中に一握りの小麦粉と、瓶の中にわずかな油があるだけです。わたしは二本の薪を拾って帰り、わたしとわたしの息子の食べ物を作るところです。わたしたちは、それを食べてしまえば、あとは死ぬのを待つばかりです。」

この様にエリヤがサレプタの町の入り口まで来ると、一人のやもめが薪を拾っていたのです。パンを焼くための薪です。エリヤは声をかけて、水を飲ませてくださいと声を掛けました。その女が水を取りに行こうとするとパンも一切れお願いしますと言ったのです。するとその女は、怒りを込めて言ったのだと思うのです。私には焼いたパンなどありません。ただ壺の中に一握りの小麦粉と、わずかな油があるだけです。それをこの二本の薪で、焼いて私と息子の食べ物を作るところです。それを食べてしまえば、あとは死ぬのを待つばかりです、と言ったのです。そこにはあなたにあげるパンなどありませんと言う意味を含ませているのです。

するとエリヤはこう言ったのです。13節から16節です。

王上 17:13 エリヤは言った。「恐れてはならない。帰って、あなたの言ったとおりにしなさい。だが、まずそれでわたしのために小さいパン菓子を作って、わたしに持って来なさい。その後あなたとあなたの息子のために作りなさい。

王上 17:14 なぜならイスラエルの神、主はこう言われる。主が地の面に雨を降らせる日まで/壺の粉は尽きることなく/瓶の油はなくならない。」

王上 17:15 やもめは行って、エリヤの言葉どおりにした。こうして彼女もエリヤも、彼女の家の者も、幾日も食べ物に事欠かなかった。

王上 17:16 主がエリヤによって告げられた御言葉のとおり、壺の粉は尽きることなく、瓶の油もなくならなかった。

この様に、やもめが自分たちはあとは死ぬしかないと言った言葉を聞いて、エリヤは恐れてはならないと言いました。そして、家に帰って、私のための小さいパン菓子を作って私に持ってきなさい。その後あなたとあなたの息子のために作りなさいと言ったのです。きっとやもめはどうしてそんなことをしなくてはいけないのだろうと思ったと思うのです。エリヤはこう言いました。

「なぜならイスラエルの神、主はこう言われる。主が地の面に雨を降らせる日まで/壺の粉は尽きることなく/瓶の油はなくならない。」エリヤはその壺の粉と便の油はなくならないと言ったのです。それは自分が言うのではなく主が言われるのであると言ったのです。このやもめはこの言葉を聞いて、この予言者の言うことを聞こうと思ったのです。そしてその通りにすると、その言葉の通り壺の粉も瓶の油もなくならなかったのです。これが最初の奇跡でした。

この後でもう一つエリヤの奇跡の物語が起こります。17節から24節です。

王上 17:17 その後、この家の女主人である彼女の息子が病気にかかった。病状は非常に重く、ついに息を引き取った。

王上 17:18 彼女はエリヤに言った。「神の人よ、あなたはわたしにどんなかかわりがあるのでしょうか。あなたはわたしに罪を思い起こさせ、息子を死なせるために来られたのですか。」

王上 17:19 エリヤは、「あなたの息子をよこしなさい」と言って、彼女のふところから息子を受け取り、自分のいる階上の部屋に抱いて行って寝台に寝かせた。

王上 17:20 彼は主に向かって祈った。「主よ、わが神よ、あなたは、わたしが身を寄せているこのやもめにさえ災いをもたらし、その息子の命をお取りになるのですか。」

王上 17:21 彼は子供の上に三度身を重ねてから、また主に向かって祈った。「主よ、わが神よ、この子の命を元に返してください。」

王上 17:22 主は、エリヤの声に耳を傾け、その子の命を元にお返しになった。子供は生き返った。

王上 17:23 エリヤは、その子を連れて家の階上の部屋から降りて来て、母親に渡し、「見なさい。あなたの息子は生きている」と言った。

王上 17:24 女はエリヤに言った。「今わたしは分かりました。あなたはまことに神の人です。あなたの口にある主の言葉は真実です。」

この様に、ここで起こったもう一つの奇跡とは死人がよみがえったことです。このやもめの女の息子が重篤な病気になり、死んでしまったのです。この女は、悲しみのあまり、我を忘れて、あなたは私に罪を思い起こさせるために来て息子を死なせたのですかと、エリヤに食って掛かるのです。すると、エリヤは、「あなたの息子をよこしなさい」と言って、彼女のふところから息子を受け取り、自分のいる階上の部屋に抱いて行って寝台に寝かせました。まだ懐に入る息子ですから乳飲み子かまだ幼い子供だったのです。エリヤは神に祈って、三度子供の上に身を重ねて、から、「主よ、わが神よ、この子の命を元に返してください。」と祈りました。するとその子供は生き返ったのです。そしてその子供を母親に渡し、「見なさい。あなたの息子は生きている」と言ったのです。新約聖書の話の中にも、死人の復活を信じないサドカイ派の人々と、復活を信じるパリサイ派の人々の争いのことが書いてありますが、この復活の出来事はイエス様の時からあったのではなく、遠くこのエリアの時代からあったのです。子供を受け取った母親は、あなたはまことの神の人ですと信仰告白をすることになるのです。

このシドンのやもめの話はルカ福音書のイエス様の話の中にも出てきます。ルカ4章です。

ルカ 4:24 そして、言われた。「はっきり言っておく。預言者は、自分の故郷では歓迎されないものだ。

ルカ 4:25 確かに言っておく。エリヤの時代に三年六か月の間、雨が降らず、その地方一帯に大飢饉が起こったとき、イスラエルには多くのやもめがいたが、

ルカ 4:26 エリヤはその中のだれのもとにも遣わされないで、シドン地方のサレプタのやもめのもとにだけ遣わされた。

この様に、イエス様の話では預言者が、自分の古郷では歓迎されないものである例として、このイザヤがサレプタのやもめのところに行ったことが語られているのです。

今日の話は、預言者エリヤとはどんな人であるかの紹介のような話です。まずエリヤはギレアドの出身であり、北イスラエルの王アハブに、イスラエルの神、主は生きておられると言い、さらにアハブの犯している罪により、数年間干ばつになると言ったのです。このために、バアルを崇拝しているアハブに命を狙われることになるのです。エリヤは主に命じられたように、ギレアドの山奥の荒れ地に隠れて、カラスによって養われて食べ物を得、川の水を飲んで命をつないでいたのです。そこの川の水が枯れたのちは、シドンのサレプタにいるやもめの所へ行けと命じられてそこへ行き、尽きない食べ物の奇跡をおこなったのです。そしてさらにはそのやもめの死んだ息子をよみがえらせました。この様に、エリヤは主の命じることに堅く従い、大きな奇跡と印を行うことのできた人であり、北イスラエルのアハブ王から命を狙われる、預言者だったのです。この大預言者がこれからいよいよ、アハブ王と対決することになるのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、イザヤは、どんなことでも神様の命じることならそれを信じて従うことのできる人でした。アハブ王に、主は生きておられる、と言った後、逃げて、カラスに養ってもらえとかサレプタのやもめに養ってもらえとか言われても、それは無理でしょうとは言わず、神様が必ず何とかしてくださるとの信仰に立って、その御言葉に従うのです。そして、神様に願えば何でもかなえられるとの信仰をもって、尽きない食べ物を与え、やもめの息子を復活させたのです。信じるものには何でもできるという神の言葉を実践しているのです。この様な信仰が私たちの上にも与えられますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇列王記上:)>>  

 

◆預言者エリヤ、干ばつを預言する

王上 17:1 ギレアドの住民である、ティシュベ人エリヤはアハブに言った。「わたしの仕えているイスラエルの神、主は生きておられる。わたしが告げるまで、数年の間、露も降りず、雨も降らないであろう。」

王上 17:2 主の言葉がエリヤに臨んだ。

王上 17:3 「ここを去り、東に向かい、ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに身を隠せ。

王上 17:4 その川の水を飲むがよい。わたしは烏に命じて、そこであなたを養わせる。」

王上 17:5 エリヤは主が言われたように直ちに行動し、ヨルダンの東にあるケリトの川のほとりに行き、そこにとどまった。

王上 17:6 数羽の烏が彼に、朝、パンと肉を、また夕べにも、パンと肉を運んで来た。水はその川から飲んだ。

王上 17:7 しばらくたって、その川も涸れてしまった。雨がこの地方に降らなかったからである。

王上 17:8 また主の言葉がエリヤに臨んだ。

王上 17:9 「立ってシドンのサレプタに行き、そこに住め。わたしは一人のやもめに命じて、そこであなたを養わせる。」

王上 17:10 彼は立ってサレプタに行った。町の入り口まで来ると、一人のやもめが薪を拾っていた。エリヤはやもめに声をかけ、「器に少々水を持って来て、わたしに飲ませてください」と言った。

王上 17:11 彼女が取りに行こうとすると、エリヤは声をかけ、「パンも一切れ、手に持って来てください」と言った。

王上 17:12 彼女は答えた。「あなたの神、主は生きておられます。わたしには焼いたパンなどありません。ただ壺の中に一握りの小麦粉と、瓶の中にわずかな油があるだけです。わたしは二本の薪を拾って帰り、わたしとわたしの息子の食べ物を作るところです。わたしたちは、それを食べてしまえば、あとは死ぬのを待つばかりです。」

王上 17:13 エリヤは言った。「恐れてはならない。帰って、あなたの言ったとおりにしなさい。だが、まずそれでわたしのために小さいパン菓子を作って、わたしに持って来なさい。その後あなたとあなたの息子のために作りなさい。

王上 17:14 なぜならイスラエルの神、主はこう言われる。主が地の面に雨を降らせる日まで/壺の粉は尽きることなく/瓶の油はなくならない。」

王上 17:15 やもめは行って、エリヤの言葉どおりにした。こうして彼女もエリヤも、彼女の家の者も、幾日も食べ物に事欠かなかった。

王上 17:16 主がエリヤによって告げられた御言葉のとおり、壺の粉は尽きることなく、瓶の油もなくならなかった。

王上 17:17 その後、この家の女主人である彼女の息子が病気にかかった。病状は非常に重く、ついに息を引き取った。

王上 17:18 彼女はエリヤに言った。「神の人よ、あなたはわたしにどんなかかわりがあるのでしょうか。あなたはわたしに罪を思い起こさせ、息子を死なせるために来られたのですか。」

王上 17:19 エリヤは、「あなたの息子をよこしなさい」と言って、彼女のふところから息子を受け取り、自分のいる階上の部屋に抱いて行って寝台に寝かせた。

王上 17:20 彼は主に向かって祈った。「主よ、わが神よ、あなたは、わたしが身を寄せているこのやもめにさえ災いをもたらし、その息子の命をお取りになるのですか。」

王上 17:21 彼は子供の上に三度身を重ねてから、また主に向かって祈った。「主よ、わが神よ、この子の命を元に返してください。」

王上 17:22 主は、エリヤの声に耳を傾け、その子の命を元にお返しになった。子供は生き返った。

王上 17:23 エリヤは、その子を連れて家の階上の部屋から降りて来て、母親に渡し、「見なさい。あなたの息子は生きている」と言った。

王上 17:24 女はエリヤに言った。「今わたしは分かりました。あなたはまことに神の人です。あなたの口にある主の言葉は真実です。」