家庭礼拝 2024年3月27日 列王記上 11:1-43 ソロモンの背信とその結果
起
今まで見てきたソロモンは、何もかもが順調で、知恵も、力も、富も、国もすべて平和のうちに豊かになっていくように思われます。ところがその様な平和と、繁栄の中から、ソロモンに反抗する者たちが現れてくることを語っているのが、この11章からです。ソロモンの繁栄がピークを越えて、いろいろな問題が出てくるのです。その問題の原因となっているのは、ソロモンが神の戒めに従わず、自分の富と異国の女に心を奪われていったからなのです。聖書にも書いてあるように、人は神と富とに仕えることは出来ないと言われているように、ソロモンもだんだんと神様から離れていくのです。これがダビデとは違う所なのです。ダビデは死ぬまで神様に従順でした。過ちを犯しても悔い改めました。ですが、ソロモンは、形式は神殿礼拝を尊重していますが、多くの異国の妻がもたらす、異教の神々のためにいろいろな祭壇を作っているのです。
王が守るべき規定は、申命記17章の14節からに書かれています。そこには王は馬を増やしてはならないこと、王は大勢の妻を娶ってはいけないこと、王は銀や金を大量に蓄えてはならないことなどが書かれています。ですがソロモンはこれを全部守りませんでした。その事が神様の怒りを買うことになります。ソロモンに神様は何度か戒めたのですが、ソロモンはそれでも悔い改めることをしなかったのです。
神様は、平和で強大に思えたイスラエルの国に敵対するものを養いました。周辺の属国となっていた国々もイスラエルに敵対するようになっていったのです。エジプトと婚姻関係にあったにもかかわらず、エジプトさえ、ソロモンに敵対するものをかくまったりしたのです。
この様にして、ソロモン亡き後のイスラエルは分裂し、滅亡し、一部の部族だけしか残らなくなってしまったのです。それがもたらされたのは、ソロモンが神様に対して、従順でなかったためだと、聖書は語っているのです
承
まず最初に、ソロモンの罪として、多くの外国の女を愛したことが書かれています。1節には
王上 11:1 ソロモン王はファラオの娘のほかにもモアブ人、アンモン人、エドム人、シドン人、ヘト人など多くの外国の女を愛した。
と書かれています。多くの外国の女を妻とし、その数はなんと七百人の王妃と三百人の側室がいたと言うのです。この妻たちがソロモンの心を迷わせたのです。特にソロモンが年老いてからは、その妻たちは、ソロモンを他の神々の方に向かわせて、色々な国のいろいろな神のために祭壇を築いたり、生贄を捧げたり、香をたいたりして、神様の戒めに背かせたのです。すなわちソロモンは、神の国よりも妻たちを愛することを選んでしまったのです。これは父ダビデとは全く違っていました。
主は彼に対してお怒りになりました。主は二度も彼に現れ、他の神々に従ってはならないと戒められたのですが、ソロモンは主の戒めを守らなかったのです。すると神様はソロモンに厳しくこう言われたのです。11節から13節です。
王上 11:11 そこで、主は仰せになった。「あなたがこのようにふるまい、わたしがあなたに授けた契約と掟を守らなかったゆえに、わたしはあなたから王国を裂いて取り上げ、あなたの家臣に渡す。
王上 11:12 あなたが生きている間は父ダビデのゆえにそうしないでおくが、あなたの息子の時代にはその手から王国を裂いて取り上げる。
王上 11:13 ただし、王国全部を裂いて取り上げることはしない。わが僕ダビデのゆえに、わたしが選んだ都エルサレムのゆえに、あなたの息子に一つの部族を与える。」
この様に、神様はソロモンが契約と掟を守らなかったので、あなたの王国を割いてあなたの家臣に渡すと言ったのです。ですが、それはソロモンの時代ではなく息子の時代にこの王国を割いて取り上げると言ったのです。割いて取り上げるという意味は、今のイスラエル王国を北イスラエルと南ユダ王国に分けて、ソロモンの子孫には南ユダ王国だけを与えるという意味なのです。
転
この事を実行するために、神様はソロモンに敵対するものを作りました。その一人はエドム人ハダドでエドム王家のものでした。ですがダビデの時代に、エドム王家は滅ぼされ、男子はことごとく殺されたのです。この時、少年であったハダドは、家臣と共にエジプトに逃亡したのです。エジプトのファラオは彼を大変気に入って、住まいや食料を与え、さらにはファラオの妻の妹を妻として与えられたのです。その後、ダビデが死に、殺戮を犯した司令官のヨアブも死んだことを聞くと、ハダドは、ファラオに、「故国に帰らせてください」と申し出たのでした。この様にして、ハダドは故国エドムに帰ってソロモンに反乱を起こすものとなったのです。エドム人の復讐をしようとしたのです。
もう一人のソロモンに敵対するものは、エルヤダの子レゾンです。ツォバの国のものでしたが、
ダビデがツォバを攻めて、人々を撃ち殺したとき、レゾンはその国の王を捨てて、逃亡して、仲間を集めて、自ら首領となったのです。そして、彼らはダマスコに行って住み着き、ダマスコで支配者となったのです。このレゾンとハダドはイスラエルを憎んで、ソロモンが生きている時から、イスラエルに多くの災いをもたらしたのです。
三人目の敵対するものは、イスラエルの中から出てきました。ネバトの子ヤロブアムで、彼は有能な人物だったので、ソロモンはこの若者の働きぶりを見て、ヨセフ族の労役全体の監督に任命したのでした。ところがシロの預言者アヒヤが道で彼に出会った時、アヒヤは着ていた真新しい外套を手にとり、十二切れに引き裂き、ヤロブアムにこう言ったのです。「十切れを取るがよい。イスラエルの神、主はこう言われる。『わたしはソロモンの手から王国を裂いて取り上げ、十の部族をあなたに与える。ただ一部族だけは、わが僕ダビデのゆえに、またわたしが全部族の中から選んだ都エルサレムのゆえにソロモンのものとする。』と言ったのです。その理由は、ソロモンが、わたしの道を歩まず、わたしの目にかなう正しいことを行わず、父ダビデのようには、掟と法を守らなかったからである、と言うのです。そして神様はヤロブアムに、約束してこう言ったのです。「わたしはあなたを選ぶ。自分の望みどおりに支配し、イスラエルの王となれ。あなたがわたしの戒めにことごとく聞き従い、わたしの道を歩み、わたしの目にかなう正しいことを行い、わが僕ダビデと同じように掟と戒めを守るなら、わたしはあなたと共におり、ダビデのために家を建てたように、あなたのためにも堅固な家を建て、イスラエルをあなたのものとする。」この様にしてヤロブアムは、ソロモンに仕える身でありながら、ソロモンに敵対するものとなったのです。すると、ソロモンはヤロブアムを殺そうとしたのですが、ヤロブアムは直ちにエジプトの王シシャクのもとに逃亡し、ソロモンが死ぬまで、エジプトにとどまったのでした。
この様に、ソロモンはエジプトのファラオの娘を妻にしたのですが、エジプトとは必ずしもしっくりいっていないのです。エジプトはソロモンに敵対するものをかくまい、養い、イスラエルが分割されることを推し進める働きをしているのです。ですがソロモンが生きている間はイスラエルは安泰でしたが、ソロモンが死ぬとそれらの敵対活動が活発になってくるのです。
そして最後にこう書かれています。42節と43節です。
王上 11:42 ソロモンがエルサレムで全イスラエルを治めたのは四十年であった。
王上 11:43 ソロモンは先祖と共に眠りにつき、父ダビデの町に葬られ、その子レハブアムがソロモンに代わって王となった。
この様に、ソロモンは40年間全イスラエルを治め、その大いなる繁栄と、神殿や宮殿の建築をしたのですが。神様からは、厳しく戒めを受けました。そしてそのあとはその子レハブアムが王となるのですが、ソロモンの罪の代価はこのレハブアムが支払うことになってくるのです。
結
ソロモンは神様から知恵を与えられて、国を大いに富ませ、神殿や宮殿も作ってイスラエルを繁栄させました。その一方で、神様の戒めを守ることなく、異邦の国々の神をあがめたり祭壇を作って生け贄を捧げたりしました。そうなった一番の理由は、異国の妻を何百人も持ち、それらを喜ばせるために、神様の戒めを軽んじたのです。神様はソロモンに罰を与えましたが、それはソロモンの時代ではなくその子孫の時代に与えられることになりました。それは神様がダビデを愛し喜んだゆえでした。
ソロモンは、立派な神殿を作ったのにもかかわらず、富と多くの妻によって惑わされて罪を犯し、罰を与えられたのですが、ダビデの信仰によって、ソロモンが生きている間は、その罰が延期されて救われたのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、ダビデは大いなる知恵と大いなる富とを兼ね備えて豊かな生活をした人ですが、その老年期は多くの妻たちを愛したがゆえに迷わされて、異国の神をも愛し、イスラエルの神様に罪を犯してしました。どんなに、自分の思い通りにしても、空しさを感じ、本当の幸せには至らなかったのかもしれません。天の父なる神様、私たちの求めるものがソロモンと同じものであるとすれば、私達も空しいものとなります。どうかダビデのように、あなたに忠実に、あなたの御許に悔い改めて生きるものでありますように。それが本当に満たされた生き方であることを悟ることが出来ますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇列王記上:)>>
◆ソロモンの背信とその結果
王上 11:1 ソロモン王はファラオの娘のほかにもモアブ人、アンモン人、エドム人、シドン人、ヘト人など多くの外国の女を愛した。
王上 11:2 これらの諸国の民については、主がかつてイスラエルの人々に、「あなたたちは彼らの中に入って行ってはならない。彼らをあなたたちの中に入れてはならない。彼らは必ずあなたたちの心を迷わせ、彼らの神々に向かわせる」と仰せになったが、ソロモンは彼女たちを愛してそのとりことなった。
王上 11:3 彼には妻たち、すなわち七百人の王妃と三百人の側室がいた。この妻たちが彼の心を迷わせた。
王上 11:4 ソロモンが老境に入ったとき、彼女たちは王の心を迷わせ、他の神々に向かわせた。こうして彼の心は、父ダビデの心とは異なり、自分の神、主と一つではなかった。
王上 11:5 ソロモンは、シドン人の女神アシュトレト、アンモン人の憎むべき神ミルコムに従った。
王上 11:6 ソロモンは主の目に悪とされることを行い、父ダビデのようには主に従い通さなかった。
王上 11:7 そのころ、ソロモンは、モアブ人の憎むべき神ケモシュのために、エルサレムの東の山に聖なる高台を築いた。アンモン人の憎むべき神モレクのためにもそうした。
王上 11:8 また、外国生まれの妻たちすべてのためにも同様に行ったので、彼女らは、自分たちの神々に香をたき、いけにえをささげた。
王上 11:9 ソロモンの心は迷い、イスラエルの神、主から離れたので、主は彼に対してお怒りになった。主は二度も彼に現れ、
王上 11:10 他の神々に従ってはならないと戒められたが、ソロモンは主の戒めを守らなかった。
王上 11:11 そこで、主は仰せになった。「あなたがこのようにふるまい、わたしがあなたに授けた契約と掟を守らなかったゆえに、わたしはあなたから王国を裂いて取り上げ、あなたの家臣に渡す。
王上 11:12 あなたが生きている間は父ダビデのゆえにそうしないでおくが、あなたの息子の時代にはその手から王国を裂いて取り上げる。
王上 11:13 ただし、王国全部を裂いて取り上げることはしない。わが僕ダビデのゆえに、わたしが選んだ都エルサレムのゆえに、あなたの息子に一つの部族を与える。」
王上 11:14 こうして主は、ソロモンに敵対する者としてエドム人ハダドを起こされた。彼はエドムの王家の血筋を引く者であった。
王上 11:15 かつてダビデがエドムを征服したとき、軍の司令官ヨアブが戦死者を葬るために上って行き、エドムの男子をことごとく打ち殺した。
王上 11:16 ヨアブは、すべてのイスラエル人と共に六か月にわたり駐留し、エドムのすべての男子を滅ぼした。
王上 11:17 このとき少年であったハダドは、父の家臣のエドム人数人と共に逃亡し、エジプトに向かった。
王上 11:18 ミディアンを出発してパランに行き、パランから同行する従者たちを加えてエジプトに入り、エジプト王ファラオのもとに来た。ファラオは、彼に住まいを与え、食糧を手配し、土地を与えた。
王上 11:19 ハダドは、ファラオに大変気に入られ、ファラオの妻、王妃タフペネスの妹を妻として与えられた。
王上 11:20 タフペネスの妹は、彼との間に男児ゲヌバトを産み、タフペネスはその子をファラオの宮殿の中で育てた。ゲヌバトは、ファラオの宮殿でその王子たちの中に加わっていた。
王上 11:21 エジプトでハダドは、ダビデが先祖たちと共に眠りにつき、また軍の司令官ヨアブも死んだと伝え聞くと、ファラオに、「故国に帰らせてください」と申し出た。
王上 11:22 ファラオは、「故国に帰りたいとは、わたしに何か不満でもあるのか」とただしたが、ハダドは、「いいえ、ただ帰らせてほしいのです」と答えた。
王上 11:23 また神は、ソロモンに敵対する者としてエルヤダの子レゾンを起こされた。彼は、自分の主君ツォバの王ハダドエゼルを捨てて逃亡し、
王上 11:24 ダビデがツォバの人々を打ち殺したとき、仲間を集めて、自ら首領となった。彼らはダマスコに行って住み着き、ダマスコで支配者となった。
王上 11:25 レゾンは、ソロモンの存命中、絶えずイスラエルに敵対して、ハダドのように災いをもたらし、イスラエルを憎んだ。彼はまたアラムをも支配下に置いた。
王上 11:26 ネバトの子ヤロブアムはツェレダの出身でエフライムに属し、その母は名をツェルアといい、寡婦であった。彼はソロモンに仕えていたが、やがて王に対して反旗を翻した。
王上 11:27 彼が王に反旗を翻すに至った事情は次のとおりである。ソロモンがミロを築き、父ダビデの町の破れをふさいでいたときのことである。
王上 11:28 このヤロブアムは有能な人物だったので、ソロモンはこの若者の働きぶりを見て、ヨセフ族の労役全体の監督に任命した。
王上 11:29 そのころ、ヤロブアムがエルサレムを出ると、シロの預言者アヒヤが道で彼に出会った。預言者は真新しい外套を着ていた。野には二人のほかだれもいなかった。
王上 11:30 アヒヤは着ていた真新しい外套を手にとり、十二切れに引き裂き、
王上 11:31 ヤロブアムに言った。「十切れを取るがよい。イスラエルの神、主はこう言われる。『わたしはソロモンの手から王国を裂いて取り上げ、十の部族をあなたに与える。
王上 11:32 ただ一部族だけは、わが僕ダビデのゆえに、またわたしが全部族の中から選んだ都エルサレムのゆえにソロモンのものとする。
王上 11:33 わたしがこうするのは、彼がわたしを捨て、シドン人の女神アシュトレト、モアブの神ケモシュ、アンモン人の神ミルコムを伏し拝み、わたしの道を歩まず、わたしの目にかなう正しいことを行わず、父ダビデのようには、掟と法を守らなかったからである。
王上 11:34 しかし、わたしは彼の手から王国全部を奪いはしない。わたしの戒めと掟を守った、わたしの選んだ僕ダビデのゆえに、彼をその生涯にわたって君主としておく。
王上 11:35 わたしは彼の息子の手から王権を取り上げ、それを十部族と共にあなたに与える。
王上 11:36 彼の息子には一部族を与え、わたしの名を置くためにわたしが選んだ都エルサレムで、わが僕ダビデのともし火がわたしの前に絶えず燃え続けるようにする。
王上 11:37 だが、わたしはあなたを選ぶ。自分の望みどおりに支配し、イスラエルの王となれ。
王上 11:38 あなたがわたしの戒めにことごとく聞き従い、わたしの道を歩み、わたしの目にかなう正しいことを行い、わが僕ダビデと同じように掟と戒めを守るなら、わたしはあなたと共におり、ダビデのために家を建てたように、あなたのためにも堅固な家を建て、イスラエルをあなたのものとする。
王上 11:39 こうしてわたしはダビデの子孫を苦しめる。しかし、いつまでもというわけではない。』」
王上 11:40 ソロモンはヤロブアムを殺そうとしたが、ヤロブアムは直ちにエジプトの王シシャクのもとに逃亡し、ソロモンが死ぬまで、エジプトにとどまった。
王上 11:41 ソロモンの他の事績、彼の行ったすべての事、彼の知恵は、『ソロモンの事績の書』に記されている。
王上 11:42 ソロモンがエルサレムで全イスラエルを治めたのは四十年であった。
王上 11:43 ソロモンは先祖と共に眠りにつき、父ダビデの町に葬られ、その子レハブアムがソロモンに代わって王となった。