家庭礼拝 2024年3月13日 列王記上 9:1-28 主の顕現

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起 

ソロモンは神殿を7年かけて作りました。それは今までにない、幕屋ではない神殿でした。それには莫大なお金と人とをつぎ込んで作られたのです。そしてその後には13年かけて宮殿も作りました。契約の箱は、ダビデの町から運び出され、この新しい神殿に移されて、人々は多くの生贄と燔祭とを捧げて喜び歌いました。

今日の箇所は、そのあと神様がソロモンに現れて何を言ったかです。その新しい神殿を作ってもらって喜んだのでしょうか。ソロモンにこれからの栄華を約束したのでしょうか。それが今日の話のテーマになるのです。私達も大変な犠牲を払って、大きな教会を作ると、そのことによって神様が喜んでくれるのではないか、私達も神様に祝されるのではないかと当然期待するのです。ですが神様が望まれるのはそのような外見の豪華さの問題ではないということが今日の話によって知らされるのです。

さて、ソロモンに現れた神様はいったい何を言ったのでしょうか。1節から3節です。

王上 9:1 ソロモンが主の神殿と王宮の建築を終え、造ろうと望んでいたものすべてについての念願を果たしたとき、

王上 9:2 主はかつてギブオンで現れたように、再びソロモンに現れ、

王上 9:3 こう仰せになった。「わたしはあなたがわたしに憐れみを乞い、祈り求めるのを聞いた。わたしはあなたが建てたこの神殿を聖別し、そこにわたしの名をとこしえに置く。わたしは絶えずこれに目を向け、心を寄せる。

この様に、ソロモンが主の神殿と王宮の建築を20年かけて作り終え、やるべきことを果たしたと思っていた時に、神様が、かつてギブオンで現れたように、再びソロモンに現れたのです。かつてギブオンで現れた時と言うのは、ソロモンがまだ王になったばかりのころ、まだ神殿がなかったので、ギブオンの高台でいけにえを捧げていたのです。ソロモンもまたこの聖なる高台に行って、一千頭もの焼き尽くす捧げものを捧げたとき、そのギブオンの夢枕に主が立って、何事でも願うがよい、あなたに与えようと、言われたのです。その時ソロモンは、どうかあなたの民を正しくさばき善と悪を判断することが出来るように、この僕に聞き分ける心をお与えくださいと願ったのです。その時と同じように再びソロモンに現れたというのですから、それから20年以上たって、やはり夢枕に主が立たれたのだと思います。そしてこう言ったのです。「わたしはあなたがわたしに憐れみを乞い、祈り求めるのを聞いた。わたしはあなたが建てたこの神殿を聖別し、そこにわたしの名をとこしえに置く。わたしは絶えずこれに目を向け、心を寄せる。」と言ったのです。神様はソロモンが、憐みを請い祈り求めたから、この神殿を聖別し、そこに私の名をとこしえに置く、と言ったのです。そこに神様が住むとは言いませんでした。その代わり、私は絶えずこれに目を向け、心を寄せると言って、神殿にいつも心を寄せることを約束されたのです。これはソロモンにとって、願ってもない神様の言葉だったと思います。でもそれは無条件の祝福ではなかったのです。

神様は話をつづけました。そして、それには条件があることを詳しく語ったのでした。それは神様にとって本当に大切なことは、このような外見の華やかさでも大きな神殿でもないことを語った言葉だったのです。4節から9節です。

王上 9:4 もしあなたが、父ダビデが歩んだように、無垢な心で正しくわたしの前を歩み、わたしがあなたに命じたことをことごとく行い、掟と法を守るなら、

王上 9:5 あなたの父ダビデに、『イスラエルの王座につく者が断たれることはない』と約束したとおり、わたしはイスラエルを支配するあなたの王座をとこしえに存続させる。

王上 9:6 もしあなたたちとその子孫がわたしに背を向けて離れ去り、わたしが授けた戒めと掟を守らず、他の神々のもとに行って仕え、それにひれ伏すなら、

王上 9:7 わたしは与えた土地からイスラエルを断ち、わたしの名のために聖別した神殿もわたしの前から捨て去る。こうしてイスラエルは諸国民の中で物笑いと嘲りの的となる。

王上 9:8 この神殿は廃虚となり、そのそばを通る人は皆、驚いて口笛を鳴らし、『この地とこの神殿に、主はなぜこのような仕打ちをされたのか』と問うであろう。

王上 9:9 そのとき人々は、『それは彼らが自分たちの先祖をエジプトの地から導き出した神、主を捨て、他の神々に付き従い、これにひれ伏し、仕えたからだ。それゆえ、主は彼らの上にこのすべての災いをもたらされたのだ』と答えるであろう。」

この様に、一つ目の条件は、もしあなたが、父ダビデが歩んだように、無垢な心で正しくわたしの前を歩み、わたしがあなたに命じたことをことごとく行い、掟と法を守るなら、と言う条件でした。神様は、ソロモンよりも、ダビデの無垢な心の信仰の方を喜んでいたのです。ダビデのように、掟と法を守るならと言う条件を付けたのです。と言うのもソロモンは、エジプトのファラオの娘を妻とし異邦の神をも宮殿に受け入れていたからです。そしてソロモンはダビデのようにいつも神のみ前に悔い改めることをしていなかったからです。だからダビデのようにするならば、ダビデに約束した、イスラエルを支配するあなたの王座をとこしえに存続させる、と言う約束を果たそうというのです。

その反対に、もしあなたたちとその子孫が神様に背を向けて離れ、戒めと掟を守らず、他の神を拝むなら、イスラエルを断ち、神殿も捨て去り、この神殿は廃墟になると言ったのです。神様は立派な神殿を作ったソロモンを評価しつつも、それ以上に大切なのは、神様が命じた掟と法を守ることだと言ったのです。それが出来ないなら、この神殿は捨て去ると言ったのです。

私達は立派な神殿、立派な教会を作るとそれを自分の手柄のように思ってしまいますが、そのようなものは神様が、簡単に作ることもでき捨て去ることもできるものなのです。それ以上に大切なのは外見のことではなく、内側のことなのです。私たちの内側にイエス様が言ったように、立派な神殿を築くことなのです。その神殿こそが、神様の住まわれる神殿なのです。神様は外側の神殿に捕らわれてはいけないことを言っているのです。もっと大切な神殿のことを言っているのです。

この章の後半ではソロモンが20年かけて神殿と宮殿を作ったほかにどんなことをしたのかが書かれています。城壁を築き、町を築き、船団を編成したのです。ソロモンは建物を作ることが好きだったようです。生涯はいろいろな建物を作るのに費やされたようです。その時、特に、ソロモンによく協力してくれたティルスの王ヒラムのことが詳しく書かれているのです。10節から14節です。

王上 9:10 ソロモンは、二十年を費やして二つの建物、主の神殿と王の宮殿を建て終わったとき、

王上 9:11 ティルスの王ヒラムがソロモンの望みどおりにレバノン杉と糸杉の材木や金を提供してくれたので、ソロモンはヒラムにガリラヤ地方の二十の町を贈った。

王上 9:12 ヒラムはソロモンから贈られた町々を視察するためティルスから出て来た。しかし、この町々は彼の気に入らなかったので、

王上 9:13 ヒラムは、「わたしの兄弟よ、あなたがくださったこの町々は一体何ですか」と言った。そのため、この町々は「カブルの地(値打ちのない地)」と呼ばれ、今日に至っている。

王上 9:14 ヒラムは王に金百二十キカルを贈っていた。

 この様に、ソロモンと親密な関係のあったティルスの王ヒラムはソロモンにレバノンの杉を与えたり、金を与えたりして協力して、この神殿と宮殿を作り上げたのでした。それには20年もかかりました。その褒美としてか、感謝の気持ちとしてか、ソロモンはヒラムにガリラヤ地方の二十の町を贈ったのでした。これは普通に考えればギブアンドテイクで当然のように行われることですが、事イスラエルの地にあってはそれは大きな問題となるのです。と言うのもイスラエルの土地はソロモンのものではなく、神のものだからです。神の嗣業として与えたものなのです。それをソロモンが勝手に、異国の王に与えられるものではないのです。まして、与えようとしたのがガリラヤ地方ですから、イエス様の現れる土地です。不思議な因縁もあるものです。この事はその時には何の問題にはなっていません、ただ、もらったヒラムは、その土地と町々を気に入らなかったのです。そして、あなたが下さった町々はいったい何ですかと言って、文句を言ったのです。ヒラムがソロモン王に送った金は120キカルであり、1キカルは34.2kgであり、約4トンにもなる金の量であったからです。結局ソロモンが送った町々はカブルの町すなわち値打ちのない町と呼ばれて今日に至っているというのです。すなわちガリラヤ地方は、価値のない町だったのです。このカブルと言う言葉がガリラヤと言う言葉になったのかもしれません。

ソロモンはこれらの神殿と宮殿以外にもいろいろなものを作りました。城壁を作り、軍事上の拠点を作り、町々を作りました。そしてそれらの事業をするために多くの奴隷を用いましたが、それらの奴隷は、イスラエルの中にいるイスラエル人では無い部族のものを労役に服させて作ったのであって、ソロモンはイスラエル人を一人も奴隷としなかったと語っています。ですが、5章の27節には神殿を作る時、ソロモン王はイスラエル全国に労役を課した。そのために徴用された男子は3万人であった。と書かれています。これは普通に考えれば奴隷のようなものですが、ここで改めて、ソロモンはイスラエル人を一人も奴隷としなかったと言い直しているのは、徴用されたイスラエル人は奴隷ではないということを言いたいからだと思います。

また、ソロモンが海上交易をしたことが語られています。もともとイスラエルには海がなかったのでそのような海上交易が考えられなかったのですが、ソロモンの勢力が遠く海にまで及んだので、「ソロモンは、エツヨン・ゲベルで船団を編成した。そこはエドムの地の葦の海の海岸にあるエイラトの近くにあった。」と書かれています。このエツヨン・ゲベルで船団を編成したというのは、ここで造船もしたようです。この場所はシナイ半島にある二つの大きな湾のうち、東側にある葦の海と呼ばれたアカバ湾です。その一番奥にあるのが、このエツヨン・ゲベルと言う所なのです。シナイ半島の西側の大きな湾は、紅海と呼ばれたスエズ湾です。あのスエズ運河がここを通って作られました。

ここでもティルスの王ヒラムは活躍します。ティルスは地中海交易をしているのでそのような船団を持っていました。そのヒラムが船団を組んで、自分の家臣で航海の心得のある船員たちを送り、ソロモンの家臣たちに合流させた、とあります。きっと、ソロモンの船団を指導するために経験の深い船員たちをおくりこんだのだと思います。ですがここでは人だけではなく船団を組んで送り込んだとありますが、どのようにしてその船がアカバ湾まで来たのでしょうか。ヒラムの船団は地中海にいるので、アフリカの喜望峰を回ってくるとは思えないし、ましてスエズ運河もまだありません。スエズ湾かアカバ湾にもヒラムの船団の拠点があったのでしょうか。その詳細は分かりません。

 ソロモンは、今でいうと事業家なのかもしれません。その生涯をいろいろな建築や建設に費やしました。神殿と宮殿だけでも20年も費やしました。そのほかにも城壁や町々を作り造船もして港湾をつくり、船団を持ちました。この様に大きな事業を次々にしていったのです。その時の材料となった、木材や金はティルスの王ヒラムから得ることが出来ました。ソロモンは国際的な感覚も優れていたので、このようなティルスの王との協力や、エジプトの娘との姻戚関係や、遠くエチオピアとの関係、船団を作っての海外との関係など広く発展していきました。ですがそこには神様との関係がおろそかになって行ったのです。異国の神を信じる娘を妻とし、異国の王との関係を強めてその援助を受けて神殿を作ったり、神の約束の地カナンの一部を外国に譲渡したりして、それが、いつしか神様の意に沿わないものとなっていくのです。いくら立派な神殿を築いても、その心に神殿のないものはいつしか崩れ去るのです。このソロモンの後、イスラエルは南北の王朝に分かれ、北イスラエル王国とユダ王国になります。そして先に北イスラエル王国は滅亡し、ユダ王国のエルサレムの神殿も最後に滅ぼされるときが来るのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、栄華を極めたソロモンでさえ、と言う言葉があるほどソロモンは栄華を極めましたが、その信仰においてはダビデのような、無垢な心で正しく主の前を歩み、その掟と法を守ろうとする思いがありませんでした。そして、知らず知らずのうちに、神様に頼るのではなく、自分の力を頼み、異国の力を頼み、金銀財宝を頼るようになってしまったのです。ソロモンが生きている間は、守られてきたイスラエルの国はそこを頂点として、あとは滅亡への道を歩んでいくのです。私たちに必要なのは大きな立派な神殿を作ることではありません。心の中にあなたの住まわれる立派な神殿を築いて、あなたに正しく従っていくことです。この事をソロモンから教えられるものです。どうか見えるものに捉われることなく、見えない神殿を崇めつつ、あなたの御前を正しく歩んでいくことが出来ますように、導いてください。

この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇列王記上:)>>  

 

◆主の顕現

王上 9:1 ソロモンが主の神殿と王宮の建築を終え、造ろうと望んでいたものすべてについての念願を果たしたとき、

王上 9:2 主はかつてギブオンで現れたように、再びソロモンに現れ、

王上 9:3 こう仰せになった。「わたしはあなたがわたしに憐れみを乞い、祈り求めるのを聞いた。わたしはあなたが建てたこの神殿を聖別し、そこにわたしの名をとこしえに置く。わたしは絶えずこれに目を向け、心を寄せる。

王上 9:4 もしあなたが、父ダビデが歩んだように、無垢な心で正しくわたしの前を歩み、わたしがあなたに命じたことをことごとく行い、掟と法を守るなら

王上 9:5 あなたの父ダビデに、『イスラエルの王座につく者が断たれることはない』と約束したとおり、わたしはイスラエルを支配するあなたの王座をとこしえに存続させる。

王上 9:6 もしあなたたちとその子孫がわたしに背を向けて離れ去り、わたしが授けた戒めと掟を守らず、他の神々のもとに行って仕え、それにひれ伏すなら、

王上 9:7 わたしは与えた土地からイスラエルを断ち、わたしの名のために聖別した神殿もわたしの前から捨て去る。こうしてイスラエルは諸国民の中で物笑いと嘲りの的となる。

王上 9:8 この神殿は廃虚となり、そのそばを通る人は皆、驚いて口笛を鳴らし、『この地とこの神殿に、主はなぜこのような仕打ちをされたのか』と問うであろう。

王上 9:9 そのとき人々は、『それは彼らが自分たちの先祖をエジプトの地から導き出した神、主を捨て、他の神々に付き従い、これにひれ伏し、仕えたからだ。それゆえ、主は彼らの上にこのすべての災いをもたらされたのだ』と答えるであろう。」

◆ソロモンの諸事業

王上 9:10 ソロモンは、二十年を費やして二つの建物、主の神殿と王の宮殿を建て終わったとき、

王上 9:11 ティルスの王ヒラムがソロモンの望みどおりにレバノン杉と糸杉の材木や金を提供してくれたので、ソロモンはヒラムにガリラヤ地方の二十の町を贈った。

王上 9:12 ヒラムはソロモンから贈られた町々を視察するためティルスから出て来た。しかし、この町々は彼の気に入らなかったので、

王上 9:13 ヒラムは、「わたしの兄弟よ、あなたがくださったこの町々は一体何ですか」と言った。そのため、この町々は「カブルの地(値打ちのない地)」と呼ばれ、今日に至っている。

王上 9:14 ヒラムは王に金百二十キカルを贈っていた。

王上 9:15 ソロモン王が主の神殿、王宮、ミロ、エルサレムの城壁、ハツォル、メギド、ゲゼルを築くために課した労役についての事情はこうであった。

王上 9:16 エジプトの王ファラオが攻め上って来てゲゼルを占領し、火を放って焼き払い、その町に住んでいたカナン人を殺し、ソロモンの妃となった自分の娘にそれを贈り物として与えた。

王上 9:17 ソロモンはゲゼル、下ベト・ホロン、

王上 9:18 バアラト、この地の荒れ野にあるタドモル、

王上 9:19 ソロモンに属する補給基地の町、戦車隊の町、騎兵隊の町を築いた。ソロモンはエルサレム、レバノン、および彼の支配下にある全地域に、築こうと望んだ町を築き上げた。

王上 9:20 イスラエル人ではない者、アモリ人、ヘト人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の生き残りの民のすべて、

王上 9:21 彼らの後、この地に生き残った子孫で、イスラエル人が滅ぼし尽くすことのできなかった者を、ソロモンは奴隷として労役に服させ、今日に至っている。

王上 9:22 しかしソロモンは、イスラエル人を一人も奴隷としなかった。彼らは戦士、王の家臣、将軍、精鋭、戦車隊と騎兵隊の長であった。

王上 9:23 ソロモンの工事に配置された監督は五百五十名で、工事に従事する人々の指揮をとった。

王上 9:24 ファラオの娘が、ダビデの町から彼女のために建てられた宮殿に移って間もないころ、ソロモンはミロを建てた。

王上 9:25 ソロモンは、主のために築いた祭壇に年に三度、焼き尽くす献げ物と和解の献げ物をささげ、主の御前で香をたいた。こうして彼は神殿を完成した。

王上 9:26 ソロモン王はまたエツヨン・ゲベルで船団を編成した。そこはエドムの地の葦の海の海岸にあるエイラトの近くにあった。

王上 9:27 ヒラムは船団を組み、自分の家臣で航海の心得のある船員たちを送り、ソロモンの家臣たちに合流させた。

王上 9:28 彼らはオフィルに行き、金四百二十キカルを手に入れ、ソロモン王のもとにもたらした。