家庭礼拝 2023年11月1日 サムエル記下 17:1-29 アヒトフェルとフシャイ

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起 

今日の話は先週の16章から始まった、元ダビデの側近で、今はアブサロムの側近となったアヒトフェルとフシャイの話です。ですが二人には大きな違いがあります。アヒトフェルは最初から、ダビデを裏切り、アブサロムについたのですが、フシャイはダビデに忠誠をつくしたのですが、アブサロムのもとに入って、その情勢を教えてくれとダビデに頼まれたスパイのようなものです。そしてダビデからは、何かあったら、アヒトフェルの助言を覆してほしいと頼まれていました。二人とも優秀な参謀であり軍師でした。そしてライバルだったのです。

前回の話ではアブサロムが都に入った後、これからどうしたらよいか二人で策を練ってくれとアヒトフェルに頼んだのです。するとアヒトフェルは二人で相談することなく、自分の考えで、御父上の側女のところに入るのが良いでしょうと進言して、アブサロムはそのようにしたのです。アヒトフェルの言葉にはそれほど大きな影響力があったのです。

そのあと今日の17章の話になるのですが、今度はアヒトフェルの方から、アブサロムに進言したのです。それはダビデの軍勢が逃亡で疲れ切って弱っている間に、アヒトフェルに12000の兵を与えてくれれば追撃して、討ち取ることが出来ます。と言ったのです。しかもダビデ王のみを打ち取り、ほかの兵士全員を無事にあなたのもとに連れ戻します。と言ったのです。この進言はアブサロムにも長老全員にも正しく思われました。

ですが不思議なことに今度はすぐに決断せず、フシャイを呼べと言って彼の意見も聞いてみようと言ったのです。呼び出されたフシャイが、アヒトフェルの提言をどう思うかと問われると、それは良いとは思われないと言って、少ない兵士ですぐに出動するよりも、全イスラエルの兵士を集めて、完全を期してから攻めるべきですと提言するのです。この提言は、兵を準備するのに時間がかかるので、その間に、この情報をダビデに伝えて、逃げられるようにした策なのです。フシャイはダビデに頼まれたように、アヒトフェルの素晴らしい提言を覆して、ダビデに逃げる時間を与えたのです。

この様にして、アヒトフェルの提言が覆されると、アヒトフェルはひどく落胆して、自分の家に帰り、首をつって死んでしまったのです。なぜそこまでしたのかというと、アヒトフェルは、非常に優秀な戦略家であったので、そんなことをすれば、そのうちダビデに打ち負かされて、自分も殺されるだろうと予測したのです。ダビデを打ち取るにはアヒトフェルの提言に従うしかなかったのです。でもアブサロムがその提言にすぐに従わずに、フシャイの提言を聞き、フシャイの提言に従ったというのは、単にフシャイの戦略が良かったというよりも、神様がそのように導いてくださったということが正しいのです。神様がアブサロムにフシャイの意見を聞くようにさせ、フシャイの意見を聞くとアブサロムもほかの者たちもみなこのフシャイの意見の方がいいと思わせたのです。ここには神様の名は出てきませんが、見えないところで神様が働いていたのです。

それでは聖書の言葉を呼んでいきましょう。1節から3節です。

サム下 17:1 アヒトフェルはアブサロムに言った。「一万二千の兵をわたしに選ばせてください。今夜のうちに出発してダビデを追跡します。

サム下 17:2 疲れて力を失っているところを急襲すれば、彼は恐れ、彼に従っている兵士も全員逃げ出すでしょう。わたしは王一人を討ち取ります。

サム下 17:3 兵士全員をあなたのもとに連れ戻します。あなたのねらっておられる人のもとに、かつてすべての者が帰ったように。そうすれば、民全体が平和になります。」

この様に、アヒトフェルはライバルのフシャイが出てくる前に、アブサロムの信頼を勝ち取ろうとして、フシャイとは相談せずに、側女のところに入るように進言したり、12000の追撃隊を出して、今すぐ襲撃すればダビデを倒せると進言したのです。すぐにダビデを倒さなければ、裏切った自分も危険になると思っていたのです。その作戦は理に適っていました。疲れて力を失っているところを急襲すれば、皆逃げ出して、王一人を打ち取ることが出来るでしょうというのです。そうすれば他の兵士を傷つけずに、あなたのもとに連れ戻すことができますというのです。

さてアブサロムはどのような決断をするでしょうか。側女の時のように、すぐに同意するのでしょうか。4節から6節です。

サム下 17:4 この言葉はアブサロムにも、イスラエルの長老全員の目にも正しいものと映った。

サム下 17:5 アブサロムは、「アルキ人フシャイも呼べ。彼の言うことも聞いてみよう」と言い、

サム下 17:6 フシャイがアブサロムのもとに呼び出された。アブサロムは言った。「これこれのことをアヒトフェルは提言したが、そうすべきだと思うか。反対なら、お前も提言してみよ。」

この様に、アヒトフェルの進言は、アブサロムにもイスラエルの長老全員にも正しいものと映ったのです。ですから普通ならばすぐにそのことに同意して決断するはずだったのですがこの時はそれをしませんでした。不思議な力が働いたのです。そして、アブサロムはフシャイを呼んで、彼の意見も聞いてみようと言ったのです。そして呼び出したフシャイに、アヒトフェルの提言を語って、賛成か反対か、反対ならお前も提言せよと言ったのです。これは二人を試しているような感じです。 

さてフシャイは何を言うのでしょうか。7節から14節です。

サム下 17:7 フシャイはアブサロムに、「今回アヒトフェルが提案したことは良いとは思えません」と言い、

サム下 17:8 こう続けた。「父上とその軍がどれほど勇敢かはご存じのとおりです。その上、彼らは子を奪われた野にいる熊のように気が荒くなっています。父上は戦術に秀でた方ですから、兵と共にはお休みにならず、

サム下 17:9 今ごろは、洞穴かどこかを見つけて身を隠しておられることでしょう。最初の攻撃に失敗すれば、それを聞いた者は、アブサロムに従う兵士が打ち負かされた、と考え、

サム下 17:10 獅子のような心を持つ戦士であっても、弱気になります。父上も彼に従う戦士たちも勇者であることは、全イスラエルがよく知っているからです。

サム下 17:11 わたしはこう提案いたします。まず王の下に全イスラエルを集結させることです。ダンからベエル・シェバに至る全国から、海辺の砂のように多くの兵士を集結させ、御自身で率いて戦闘に出られることです。

サム下 17:12 隠れ場の一つにいる父上を襲いましょう。露が土に降りるように我々が彼に襲いかかれば、彼に従う兵が多くても、一人も残ることはないでしょう。

サム下 17:13 父上がどこかの町に身を寄せるなら、全イスラエルでその町に縄をかけ、引いて行って川にほうり込み、小石一つ残らなくしようではありませんか。」

サム下 17:14 アブサロムも、どのイスラエル人も、アルキ人フシャイの提案がアヒトフェルの提案にまさると思った。アヒトフェルの優れた提案が捨てられ、アブサロムに災いがくだることを主が定められたからである。

この様に、フシャイはアヒトフェルの提案に反対しました。というのもこの提案が素晴らしかったので、実行されたら、ダビデに連絡する間もなく、すぐに攻撃されて殺されてしまうかもしれません。これではフシャイがスパイとして入っている意味がありません。だからフシャイは時間稼ぎの提案をもっともらしく理屈をつけて言ったのです。

アヒトフェルの提案がダビデだけを殺すことを目的にしていることの弱点を取って、まず、ダビデとその軍はとても勇敢で、子を奪われた熊のように気が荒くなっていること。そしてダビデは決して、兵と一緒には居らず、どこかの洞窟に隠れているだろうことから、最初の攻撃で、ダビデを殺すことはかなり難しいことを話しました。そしてその攻撃で殺すことが出来ないと、失敗したということになって、ほかの兵士たちは弱気になって、敗北するかもしれないと言ったのです。フシャイは、アブサロムと兵士たちがダビデの力を恐れていることを利用して、弱気にさせたのです。

そしてフシャイはそれに代わる作戦として、全イスラエルを集結させて、アブサロム自らが先頭に立って進んでいくこと。海辺の砂のように多いその大軍をもってすれば、ダビデの軍といえどもかなわないでしょうと言ったのです。すると、アブサロムも、どのイスラエル人も、フシャイの提案がアヒトフェルの提案にまさると思ったのでした。この提案は安全確実に見え、アブサロムが先頭に立って行っても大丈夫だろうと思わせたのです。ですがこれが主の計画であり、アブサロムに災いがくだることを主が定められたことだとは気が付かなかったのです。聖書には、アヒトフェルの優れた提案が捨てられ、アブサロムに災いがくだることを主が定められたからである、と書かれています。

作戦からすればすぐに攻撃を仕掛ける、アヒトフェルの提案の方がよかったのに、その案は捨てられて、フシャイの提案した、大軍で、確実にダビデを捕らえて滅ぼすことのできる案の方が良いと思ったのです。ところがこの案には欠点がありました。それはそれだけの大群をそろえるには時間がかかるということです。その間にダビデに連絡して、逃がしてやることが出来るのです。フシャイはその事を狙っていたのです。ですがアブサロムと長老たちはその事に気が付きませんでした。フシャイの案の方が一番安全確実な作戦だと思ったのです。それは神様がそのように思わせて、アブサロムに災いが下るようにと定められたのだということなのです。

 さて、フシャイはダビデに危険が迫っていることを伝えようとしました。でもそのことは簡単ではなかったのです。15節から23節までです。

サム下 17:15 フシャイは祭司ツァドクとアビアタルに言った。「アヒトフェルはアブサロムとイスラエルの長老たちにこれこれの提案をしたが、わたしはこれこれの提案をした。

サム下 17:16 急いで、使者をダビデに送り、こう告げなさい。荒れ野の渡し場で夜を過ごさず、渡ってしまわなければなりません。王と王に従う兵士が全滅することのないように。」

サム下 17:17 ヨナタンとアヒマアツは、都に入って見つかってはならない、とエン・ロゲルにとどまっていた。使いの女が行って二人に知らせ、彼らがダビデ王に伝えに行くことにしたのである。

サム下 17:18 ところが一人の若者が彼らを見てアブサロムに知らせたので、彼らは急いで立ち去り、バフリムのある男の家に入った。その家の内庭に井戸があったので二人はその中に降り、

サム下 17:19 その家の妻が井戸の上に覆いをかけ、その上に脱穀した麦を広げた。何も気づかれることはなかった。

サム下 17:20 アブサロムの部下がその家の妻のところに来て、「アヒマアツとヨナタンはどこにいる」と言った。女が、「ここを通り過ぎて川の方へ行きました」と言うと、彼らは捜しに行き、発見できずにエルサレムへ戻った。

サム下 17:21 彼らが去った後、二人は井戸から上って来てダビデ王のもとに行き、こう知らせた。「直ちに川を渡ってください。アヒトフェルはあなたたちを討つためにこういう提案をしました。」

サム下 17:22 王は同行していた兵士全員と共に、直ちにヨルダンを渡った。夜明けの光が射すころには、ヨルダンを渡れずに残された者は一人もいなかった。

サム下 17:23 アヒトフェルは自分の提案が実行されなかったことを知ると、ろばに鞍を置き、立って家に帰ろうと自分の町に向かった。彼は家の中を整え、首をつって死に、祖先の墓に葬られた。

この様に、アヒトフェルの提案を覆したフシャイはすぐにその状況をダビデに伝えるために、味方になって都にとどまっている、祭司ツァドクとアビアタルと連絡を取りました。そしてダビデにヨルダン川を渡って向こう側の荒れ野に逃れるように指示したのです。この情報は、連絡係になっている、息子のヨナタンとアヒマアツに伝えなければならないのですが、二人は、都に入って見つかってはならない、とエン・ロゲルにとどまっていたのです。それで使いの女を遣わして、息子たちにその話を伝えました。二人がその連絡を聞いて、ダビデのところに行こうとしているときに、運悪く一人の若者に見つかり、アブサロムに伝えられたのです。それで二人の息子はすぐに逃げ去って、バフリムのある男の家に入ったのです。その家の内庭に井戸があったので二人はその中に降り、その家の妻が井戸の上に覆いをかけ、その上に脱穀した麦を広げて他の人にはわからないようにしたのです。その後にアブサロムの追っ手がやってきて、二人の息子はどこにいるかと聞かれた時、二人は川の向こう側に逃げていったと言いました。結局追っ手は見つけることが出来なかったので、エルサレムに戻りました。そのあと二人は井戸から出てきて、ダビデ王のところに行って、アヒトフェルの提案したことを話したので、ダビデ王と兵士全員はすぐにヨルダン川を渡り、夜明けまでにはすべて渡り終えたのでした。この様に、かなりきわどい連絡手段をもって、この情報は無事にダビデまで伝えられました。ここには神様の導きがなければ、この様にうまくはいかなかったでしょう。

アヒトフェルは、自分の最善と思われる提案を覆されて、その後に起こる出来事に悲観しました。きっとダビデはこの危機を逃れて、また力をつけて、結局自分たちは殺されるだろうと思ったのです。そして自分のその最善の策を採用せず、フシャイの案を採用したアブサロムにも落胆したのです。アヒトフェルはその後、自分の家に帰って、身辺整理をして、首をつって死んだのです。アヒトフェルは神様がダビデの方についていることを感じていて、その裏切った罪を悔いていたのかもしれません。これはイエス様を裏切って死んだ、ユダと同じかもしれません。

さて、この後はダビデとアブサロムの本格的な会戦となりますが、その前にその戦闘の準備が始まりました。24節から29節です。

サム下 17:24 ダビデがマハナイムに着いたころ、アブサロムと彼に従うイスラエルの兵は皆、共にヨルダンを渡った。

サム下 17:25 アブサロムはヨアブの代わりにアマサを軍の司令官に任命した。アマサはイトラというイスラエル人の子で、イトラの妻はナハシュの娘アビガル、ヨアブの母ツェルヤの姉妹だった。

サム下 17:26 イスラエル軍は、アブサロムに従ってギレアドの地に陣を敷いた。

サム下 17:27 ダビデがマハナイムに着くと、ラバ出身のアンモン人ナハシュの子ショビ、ロ・デバル出身のアミエルの子マキル、ロゲリム出身のギレアド人バルジライとが、

サム下 17:28 寝具、たらい、陶器、小麦、大麦、麦粉、炒り麦、豆、レンズ豆、炒り麦、

サム下 17:29 蜂蜜、凝乳、羊、チーズを食糧としてダビデと彼の率いる兵に差し出した。兵士が荒れ野で飢え、疲れ、渇いているにちがいないと思ったからである。

このように、戦いの場面はヨルダン川の東側に移りました。ダビデは先にヨルダン川を渡り北に上って、東側では大きな町、マナハイムまでやってきました。アブサロムとイスラエルの兵たちもヨルダン川を渡って、東側に出ました。この東側一体のヨルダン川平原はギレアドの地と呼ばれていました。そこにイスラエル軍は陣を敷いたのです。

一方ダビデの方はその北にあるマナハイムまでやってくると、マキルとバルジライという人がダビデを支援するために食料や生活用品をいろいろ持ってきて、ダビデと兵士のために差し出したのです。まだダビデ達を支援する人たちがたくさんいたのです。

 この様にダビデとアブサロムの戦いは熾烈を極めます。そこには参謀同士のアヒトフェルとフシャイの戦いがありました。でもその陰には神様の御手の働きがあったのです。アヒトフェルはダビデを倒す、素晴らしい作戦を出しましたが、フシャイの提言によってそれは否定され、フシャイの作戦を採用することになりました。これは、アブサロムに災いがくだることを主が定められたからだったのです。その後、ダビデにその情報を伝えようとしたヨナタンとアヒマアツが、追っ手の兵士に見つからずに隠れて、ダビデの元に無事に行けたのも、神様の御手の業なのです。そしてマナハイムについたダビデ達に支援の手を差し伸べ、多くの食料と生活用品を与えてくれたのも、神様の御手の業なのです。神様が共にいて下さるのなら、恐れるものは何もないのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、多くの人間的な戦い、思いの裏にはあなたの御手の業があり、多くの働きがあることを覚えます。ダビデにはあなたが付いておりました。その事によって、すべてのことが守られて、よき方向へと導かれていったのです。あなたを信じあなたに従うものには、恐れがありません。あなたがすべてを備えてくださることを信じるからです。私たちの信仰もまたあなたによって導かれるものでありますように。

この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇サムエル記下)>>  

 

サム下 17:1 アヒトフェルはアブサロムに言った。「一万二千の兵をわたしに選ばせてください。今夜のうちに出発してダビデを追跡します。

サム下 17:2 疲れて力を失っているところを急襲すれば、彼は恐れ、彼に従っている兵士も全員逃げ出すでしょう。わたしは王一人を討ち取ります。

サム下 17:3 兵士全員をあなたのもとに連れ戻します。あなたのねらっておられる人のもとに、かつてすべての者が帰ったように。そうすれば、民全体が平和になります。」

サム下 17:4 この言葉はアブサロムにも、イスラエルの長老全員の目にも正しいものと映った。

サム下 17:5 アブサロムは、「アルキ人フシャイも呼べ。彼の言うことも聞いてみよう」と言い、

サム下 17:6 フシャイがアブサロムのもとに呼び出された。アブサロムは言った。「これこれのことをアヒトフェルは提言したが、そうすべきだと思うか。反対なら、お前も提言してみよ。」

サム下 17:7 フシャイはアブサロムに、「今回アヒトフェルが提案したことは良いとは思えません」と言い、

サム下 17:8 こう続けた。「父上とその軍がどれほど勇敢かはご存じのとおりです。その上、彼らは子を奪われた野にいる熊のように気が荒くなっています。父上は戦術に秀でた方ですから、兵と共にはお休みにならず、

サム下 17:9 今ごろは、洞穴かどこかを見つけて身を隠しておられることでしょう。最初の攻撃に失敗すれば、それを聞いた者は、アブサロムに従う兵士が打ち負かされた、と考え、

サム下 17:10 獅子のような心を持つ戦士であっても、弱気になります。父上も彼に従う戦士たちも勇者であることは、全イスラエルがよく知っているからです。

サム下 17:11 わたしはこう提案いたします。まず王の下に全イスラエルを集結させることです。ダンからベエル・シェバに至る全国から、海辺の砂のように多くの兵士を集結させ、御自身で率いて戦闘に出られることです。

サム下 17:12 隠れ場の一つにいる父上を襲いましょう。露が土に降りるように我々が彼に襲いかかれば、彼に従う兵が多くても、一人も残ることはないでしょう。

サム下 17:13 父上がどこかの町に身を寄せるなら、全イスラエルでその町に縄をかけ、引いて行って川にほうり込み、小石一つ残らなくしようではありませんか。」

サム下 17:14 アブサロムも、どのイスラエル人も、アルキ人フシャイの提案がアヒトフェルの提案にまさると思った。アヒトフェルの優れた提案が捨てられ、アブサロムに災いがくだることを主が定められたからである。

サム下 17:15 フシャイは祭司ツァドクとアビアタルに言った。「アヒトフェルはアブサロムとイスラエルの長老たちにこれこれの提案をしたが、わたしはこれこれの提案をした。

サム下 17:16 急いで、使者をダビデに送り、こう告げなさい。荒れ野の渡し場で夜を過ごさず、渡ってしまわなければなりません。王と王に従う兵士が全滅することのないように。」

サム下 17:17 ヨナタンとアヒマアツは、都に入って見つかってはならない、とエン・ロゲルにとどまっていた。使いの女が行って二人に知らせ、彼らがダビデ王に伝えに行くことにしたのである。

サム下 17:18 ところが一人の若者が彼らを見てアブサロムに知らせたので、彼らは急いで立ち去り、バフリムのある男の家に入った。その家の内庭に井戸があったので二人はその中に降り、

サム下 17:19 その家の妻が井戸の上に覆いをかけ、その上に脱穀した麦を広げた。何も気づかれることはなかった。

サム下 17:20 アブサロムの部下がその家の妻のところに来て、「アヒマアツとヨナタンはどこにいる」と言った。女が、「ここを通り過ぎて川の方へ行きました」と言うと、彼らは捜しに行き、発見できずにエルサレムへ戻った。

サム下 17:21 彼らが去った後、二人は井戸から上って来てダビデ王のもとに行き、こう知らせた。「直ちに川を渡ってください。アヒトフェルはあなたたちを討つためにこういう提案をしました。」

サム下 17:22 王は同行していた兵士全員と共に、直ちにヨルダンを渡った。夜明けの光が射すころには、ヨルダンを渡れずに残された者は一人もいなかった。

サム下 17:23 アヒトフェルは自分の提案が実行されなかったことを知ると、ろばに鞍を置き、立って家に帰ろうと自分の町に向かった。彼は家の中を整え、首をつって死に、祖先の墓に葬られた。

◆会戦の準備

サム下 17:24 ダビデがマハナイムに着いたころ、アブサロムと彼に従うイスラエルの兵は皆、共にヨルダンを渡った。

サム下 17:25 アブサロムはヨアブの代わりにアマサを軍の司令官に任命した。アマサはイトラというイスラエル人の子で、イトラの妻はナハシュの娘アビガル、ヨアブの母ツェルヤの姉妹だった。

サム下 17:26 イスラエル軍は、アブサロムに従ってギレアドの地に陣を敷いた。

サム下 17:27 ダビデがマハナイムに着くと、ラバ出身のアンモン人ナハシュの子ショビ、ロ・デバル出身のアミエルの子マキル、ロゲリム出身のギレアド人バルジライとが、

サム下 17:28 寝具、たらい、陶器、小麦、大麦、麦粉、炒り麦、豆、レンズ豆、炒り麦、

サム下 17:29 蜂蜜、凝乳、羊、チーズを食糧としてダビデと彼の率いる兵に差し出した。兵士が荒れ野で飢え、疲れ、渇いているにちがいないと思ったからである。