家庭礼拝 2023年9月27日 サムエル記下 12:1-31 ナタンの叱責
起
前回の、ウリヤの妻バト・シェバに関しては、ダビデは明らかに罪を犯しました。自分の情欲のために、自分の部下の妻と姦淫を犯し、その夫を危険な戦場に追いやって、死に至らしめるという罪です。そして、その妻を自分の妻とした罪です。この様な罪を犯したダビデに、神様はいったいどんな罰を与えるでしょうか。そしてダビデはその罰をどのように受け入れるでしょうか。それが今日の問題です。
主が、ナタンと言う予言者をダビデに遣わしました。このナタンと言うのは7章に出てきて、ダビデから神の神殿を建てようと思うがどう思うかと相談した時に、「心にあることは何でも実行なさるがよいでしょう。主はあなたと共におられます。」と言った預言者です。ですが主はナタンに臨んで、そのようなことはやめなさいと告げたのです。そのナタンに主が再び望んで、ダビデが妻にしたバト・シェバのことでダビデのもとに遣わしたのです。
ナタンはいきなりダビデを裁くようなことは言わずに、自分で判断させるために、豊かな男と貧しい男のたとえ話をしました。その話の中で、豊かな男が貧しい男から可愛がっていた小羊を取り上げて、自分の客にふるまったことを話しました。すると、ダビデはその豊かな男のしたことに激怒して、そんなことをした男は死罪だと言ったのです。するとナタンは、ダビデに、その男はあなただ、と言ったのです。すなわち、ナタンはダビデにそのたとえ話をして、自分を裁かせたのです。自分のことは良く分からなくても、他人のことは良く分かるのです。自分の罪には気が付かなくても、他人の罪にはすぐ気が付くのです。ナタンはそのことを用いて、ダビデに自分を裁かせたのです。その結果、ダビデは自分が罪を犯したことに気が付いたのです。
人間は誰でも罪を犯します。罪を犯さない人間はいないのです。ダビデも同様でした。ですが、罪を犯したときに、そのことを認め悔い改めるかどうかが問題なのです。ダビデはそのことに気が付くと素直に罪を認め、悔い改め、その罪のために苦しみ嘆いたのです。そしてその罪の結果として、バト・シェバの生んだ最初のダビデの子を打たれて、7日目に死んだのです。ダビデはその子供の命が助かるようにと懸命に祈りましたが、無駄でした。これがその罪に対する罰だったのです。
ですがそのあとバト・シェバはダビデの次の子供を産みました。その子の名はソロモンでした。この子は主に愛されて育ったのです。ダビデの後継者となるソロモンには、このようないきさつがあったので、ダビデのこの罪のことも隠さず、聖書の中であらわされることになったのです。
承
では聖書に戻ります。ダビデがウリヤの妻バト・シェバを自分の妻として王宮に迎えた後に、主はナタンと言う予言者をダビデのもとに遣わして、ダビデと話をさせました。1節から4節です。
サム下 12:1 主はナタンをダビデのもとに遣わされた。ナタンは来て、次のように語った。「二人の男がある町にいた。一人は豊かで、一人は貧しかった。
サム下 12:2 豊かな男は非常に多くの羊や牛を持っていた。
サム下 12:3 貧しい男は自分で買った一匹の雌の小羊のほかに/何一つ持っていなかった。彼はその小羊を養い/小羊は彼のもとで育ち、息子たちと一緒にいて/彼の皿から食べ、彼の椀から飲み/彼のふところで眠り、彼にとっては娘のようだった。
サム下 12:4 ある日、豊かな男に一人の客があった。彼は訪れて来た旅人をもてなすのに/自分の羊や牛を惜しみ/貧しい男の小羊を取り上げて/自分の客に振る舞った。」
この様に、主から遣わされたナタンはダビデを裁くために来たのですが、すぐに裁きの話はしないで、世間話のようにある二人の男の話をしました。一人は豊かで一人は貧しかったのです。豊かな男は非常に多くの羊や牛を持っていました。貧しい男は一匹の雌の小羊の外には何も持っていませんでした。でも彼はその小羊を自分の娘のようにかわいがり、一緒に生活し、一緒に食べ、一緒に眠っていたのです。ところが、ある日、豊かな男に一人の客があったので、その客をもてなすのに、自分の羊や牛を使うのはもったいないと思い、貧しい男の羊を取り上げて、自分の客にふるまったのです。この豊かな男は貧しい男に対して、そういうことが出来るほど、お金を貸したり、面倒を見てやったりしていたのかもしれません。でもその貧しい男は、かわいがっていた小羊を取られ、食べられたのですからとても悲しんだはずです。
この様な話をダビデが聞いて、とても怒ってこう言ったのです。5節と6節です。
サム下 12:5 ダビデはその男に激怒し、ナタンに言った。「主は生きておられる。そんなことをした男は死罪だ。
サム下 12:6 小羊の償いに四倍の価を払うべきだ。そんな無慈悲なことをしたのだから。」
この様にダビデはこの話を聞いてとても怒りました。ダビデは人の心のわかる、同情心のある人だったのです。だからその男に激怒して、「主は生きておられる。そんなことをした男は死罪だ。小羊の償いに四倍の価を払うべきだ。そんな無慈悲なことをしたのだから。」と言ったのです。ダビデにはその豊かな男のしたことが、無慈悲で、死罪に当たるほど、主の御心に背いていると思ったのです。そう言った意味では、ダビデは神の教えを大切にする、信仰深い人だったのです。
すると突然ナタンは、ダビデを裁くようにこう言われたのです。7節から12節です。
サム下 12:7 ナタンはダビデに向かって言った。「その男はあなただ。イスラエルの神、主はこう言われる。『あなたに油を注いでイスラエルの王としたのはわたしである。わたしがあなたをサウルの手から救い出し、
サム下 12:8 あなたの主君であった者の家をあなたに与え、その妻たちをあなたのふところに置き、イスラエルとユダの家をあなたに与えたのだ。不足なら、何であれ加えたであろう。
サム下 12:9 なぜ主の言葉を侮り、わたしの意に背くことをしたのか。あなたはヘト人ウリヤを剣にかけ、その妻を奪って自分の妻とした。ウリヤをアンモン人の剣で殺したのはあなただ。
サム下 12:10 それゆえ、剣はとこしえにあなたの家から去らないであろう。あなたがわたしを侮り、ヘト人ウリヤの妻を奪って自分の妻としたからだ。』
サム下 12:11 主はこう言われる。『見よ、わたしはあなたの家の者の中からあなたに対して悪を働く者を起こそう。あなたの目の前で妻たちを取り上げ、あなたの隣人に与える。彼はこの太陽の下であなたの妻たちと床を共にするであろう。
サム下 12:12 あなたは隠れて行ったが、わたしはこれを全イスラエルの前で、太陽の下で行う。』」
この様にナタンは、その豊かな無慈悲な男とは、あなたのことだと言ったのです。ナタンはこの豊の男と貧しい男の話を、ダビデとウリヤの立場に替えて、話したのです。ダビデは自分のことはそれが罪だとはよくわからなかったのですが、他人のことになるとそれが良く分かるので、それは死罪に値するとまで言ったのですが、それは自分のしたことが死罪に値すると言っているのと同じだったのです。ですから何も言い返せず、認めることしかできませんでした。
ナタンはその後、イスラエルの神の裁きの言葉をダビデに伝えました。そしてこう言ったのです。「なぜ主の言葉を侮り、わたしの意に背くことをしたのか。あなたはヘト人ウリヤを剣にかけ、その妻を奪って自分の妻とした。ウリヤをアンモン人の剣で殺したのはあなただ。」この様にダビデの罪を、明確に言い表したのです。そしてその罪の代償として、「剣はとこしえにあなたの家から去らないであろう。あなたがわたしを侮り、ヘト人ウリヤの妻を奪って自分の妻としたからだ。」とダビデの家に血で血を争う出来事が絶えないことを予言したのです。
そしてさらに、その罰として、ダビデの一族の中から、あなたに対して悪を行うものを起こすと言ったのです。その者は、あなたの目の前で妻たちを取り上げ、あなたの隣人に与える、と言ったのです。ダビデが人の妻を取り上げたから、あなたの一族の中から同じようにあなたの妻を取り上げるものが出てくるというのです。ダビデの子供たちが成人すると、いろいろな問題が起こり、家族はバラバラになり、親子で血で血を争う憎しみの戦いの場になってくるのです。これもまた、このナタンの預言の実現なのでしょうか。
このナタンの主の御言葉を聞いて、ダビデは罪を認め悔い改めました。そしてこう言ったのです。13節から18節です。
サム下 12:13 ダビデはナタンに言った。「わたしは主に罪を犯した。」ナタンはダビデに言った。「その主があなたの罪を取り除かれる。あなたは死の罰を免れる。
サム下 12:14 しかし、このようなことをして主を甚だしく軽んじたのだから、生まれてくるあなたの子は必ず死ぬ。」
サム下 12:15 ナタンは自分の家に帰って行った。主はウリヤの妻が産んだダビデの子を打たれ、その子は弱っていった。
サム下 12:16 ダビデはその子のために神に願い求め、断食した。彼は引きこもり、地面に横たわって夜を過ごした。
サム下 12:17 王家の長老たちはその傍らに立って、王を地面から起き上がらせようとしたが、ダビデはそれを望まず、彼らと共に食事をとろうともしなかった。
サム下 12:18 七日目にその子は死んだ。家臣たちは、その子が死んだとダビデに告げるのを恐れ、こう話し合った。「お子様がまだ生きておられたときですら、何を申し上げてもわたしたちの声に耳を傾けてくださらなかったのに、どうして亡くなられたとお伝えできよう。何かよくないことをなさりはしまいか。」
この様に、ダビデはナタンの語る主の御言葉を聞いて、罪を認め、「わたしは主に罪を犯した。」と言いました。するとナタンは「その主があなたの罪を取り除かれる。あなたは死の罰を免れる。」と言ったのです。主が罪を取り除いてくださるので、死の罰は逃れることが出来ると言ったのです。だがその代わりに、生まれてくるあなたの子は必ず死ぬと言ったのです。すなわち罪の代償として死ぬものが必要だったのです。これは私たちの罪の贖いのためにイエス・キリストが死んでくださったことと似ています。
この後、ナタンは帰っていきますが、その後、ウリヤの妻が生んだダビデの子はだんだん弱っていきました。ダビデはその子のために神に祈り、断食し、一晩中地面の上に座って、祈っていたのですが、ダビデは食事をとろうともせずそこを動かなかったのです。それでも7日目にはその子が死んでしまいました。家臣たちはその子が死んだことをダビデに告げることが恐ろしくて、言うことが出来なかったのです。告げたものが殺されることもありうるのです。
ダビデは家臣たちの様子でなんとなく子供が死んだことが分かりました。19節から23節です。
サム下 12:19 ダビデは家臣がささやき合っているのを見て、子が死んだと悟り、言った。「あの子は死んだのか。」彼らは答えた。「お亡くなりになりました。」
サム下 12:20 ダビデは地面から起き上がり、身を洗って香油を塗り、衣を替え、主の家に行って礼拝した。王宮に戻ると、命じて食べ物を用意させ、食事をした。
サム下 12:21 家臣は尋ねた。「どうしてこのようにふるまわれるのですか。お子様の生きておられるときは断食してお泣きになり、お子様が亡くなられると起き上がって食事をなさいます。」
サム下 12:22 彼は言った。「子がまだ生きている間は、主がわたしを憐れみ、子を生かしてくださるかもしれないと思ったからこそ、断食して泣いたのだ。
サム下 12:23 だが死んでしまった。断食したところで、何になろう。あの子を呼び戻せようか。わたしはいずれあの子のところに行く。しかし、あの子がわたしのもとに帰って来ることはない。」
この様に、ダビデは家臣たちの様子で子供が死んだ事が分かり、「あの子は死んだのか。」と言うと、「お亡くなりになりました。」答えました。するとダビデは今までと様子がすっかり変わり、起き上がって、身を洗って、衣を変え、礼拝し王宮に戻り、食事をしたのです。家臣はダビデの様子の変わり方に驚いて、「どうしてこのようにふるまわれるのですか。お子様の生きておられるときは断食してお泣きになり、お子様が亡くなられると起き上がって食事をなさいます。」と、その態度がすっかり変わってしまったのに驚いて言いました。するとダビデは、「子がまだ生きている間は、主がわたしを憐れみ、子を生かしてくださるかもしれないと思ったからこそ、断食して泣いたのだ。だが死んでしまった。断食したところで、何になろう。」と言って断食するのも嘆くのもやめてしまったのです。これは合理的と言うのか、非情と言うのか何とも言えない割り切り方です。
転
この様なことがあったのちに、ダビデとバド・シェバは次の子を産んだのです。24節と25節です。
サム下 12:24 ダビデは妻バト・シェバを慰め、彼女のところに行って床を共にした。バト・シェバは男の子を産み、ダビデはその子をソロモンと名付けた。主はその子を愛され、
サム下 12:25 預言者ナタンを通してそのことを示されたので、主のゆえにその子をエディドヤ(主に愛された者)とも名付けた。
この様に次の子はソロモンです。ダビデの後継者になる王です。主はその子を愛されたと言います。そのことはナタンによって知らされたのです。そのためにエディドヤ(主に愛された者)とも名付けられたのです。
ウリヤの妻バド・シェバとナタンの叱責の話が長くてインパクトがあったので周りの状況を忘れてしまいそうになりますが、実はまだ隣のアンモンとの戦いの最中で、これらの事件はそのさなかに起こった出来事なのです。それで話はまた、アンモンとの戦いの場面に戻ります。26節から31節です。
サム下 12:26 ヨアブはアンモン人の町ラバと戦い、この王の町を陥れた。
サム下 12:27 ヨアブは使者をダビデに送って言わせた。「わたしはラバと戦い、『水の町』を陥れました。
サム下 12:28 直ちに残りの兵士を集結させ、この町に対して陣を敷き、陥れてください。わたしがこの町を陥れると、この町はわたしの名で呼ばれてしまいます。」
サム下 12:29 ダビデは兵士全員を集結させ、ラバに出撃して戦い、これを陥れた。
サム下 12:30 ダビデはその王の冠を王の頭から奪い取った。それは一キカルの金で作られ、宝石で飾られていた。これはダビデの頭を飾ることになった。ダビデがこの町から奪い去った戦利品はおびただしかった。
サム下 12:31 そこにいた人々を引き出し、のこぎり、鉄のつるはし、鉄の斧を持たせて働かせ、れんが作りをさせた。また、アンモン人のほかの町々もすべてこのようにした。それからダビデと兵士は皆、エルサレムに凱旋した。
この様に、これらの事件の最中にもヨアブがアンモンと戦っていたのです。そしてアンモン人の町ラバを陥れました。この町はアンモン人の王の住んでいる首都の町です。今のヨルダンの首都アンマンです。ヨアブは忠実な家臣で、この町を陥れそうになった時、ダビデを呼んでダビデにこの町を陥れさせたのです。そうでないとこの町が陥れたヨアブの名でよばれてしまうかららしいのです。その知らせにダビデは兵士全員をラバに出撃させて、これを陥れ、王の冠を王の頭から奪い取ったと言います。それは一キカルの金で作られ宝石で飾られた立派なものであったので、そのあとはダビデの王冠となったのです。この様にしてアンモンを征服し、そこの人々を奴隷として働かせて、エルサレムに凱旋しました。一キカルと言うのは34.2㎏だと言いますからずいぶん重たい王冠だったと思います。
結
ダビデは罪を犯しましたがその罪を自分では気が付きませんでした。そのことをナタンが別の話を引き合いにして、気が付かせました。ダビデは自分の犯した罪の大きさにおののいて、罪を認めました。ダビデの命は助かりますが、代わりにその子が死にます。その子の命を救うためにダビデは断食して祈りましたが、かないませんでした。そして、新しく、ソロモンが生まれて、その子は神様に愛されるものとなったのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、ダビデは罪を犯し悔い改めましたが、その子が代りに死ぬことになりました。どうしてその子が代りに死ななければならないのかとも思いますが、罪の代償としての死は誰かが負わなければならないのかもしれません。私たちの罪の代償の死はイエス様が負って下さいました。この事によって私たちの罪が許され、神様のみもとに行くことが許されていますことに感謝いたします。どうか人の罪ばかりでなく自分の罪に気が付いて、悔い改めるものとなることが出来ますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇サムエル記下)>>
◆ナタンの叱責
サム下 12:1 主はナタンをダビデのもとに遣わされた。ナタンは来て、次のように語った。「二人の男がある町にいた。一人は豊かで、一人は貧しかった。
サム下 12:2 豊かな男は非常に多くの羊や牛を持っていた。
サム下 12:3 貧しい男は自分で買った一匹の雌の小羊のほかに/何一つ持っていなかった。彼はその小羊を養い/小羊は彼のもとで育ち、息子たちと一緒にいて/彼の皿から食べ、彼の椀から飲み/彼のふところで眠り、彼にとっては娘のようだった。
サム下 12:4 ある日、豊かな男に一人の客があった。彼は訪れて来た旅人をもてなすのに/自分の羊や牛を惜しみ/貧しい男の小羊を取り上げて/自分の客に振る舞った。」
サム下 12:5 ダビデはその男に激怒し、ナタンに言った。「主は生きておられる。そんなことをした男は死罪だ。
サム下 12:6 小羊の償いに四倍の価を払うべきだ。そんな無慈悲なことをしたのだから。」
サム下 12:7 ナタンはダビデに向かって言った。「その男はあなただ。イスラエルの神、主はこう言われる。『あなたに油を注いでイスラエルの王としたのはわたしである。わたしがあなたをサウルの手から救い出し、
サム下 12:8 あなたの主君であった者の家をあなたに与え、その妻たちをあなたのふところに置き、イスラエルとユダの家をあなたに与えたのだ。不足なら、何であれ加えたであろう。
サム下 12:9 なぜ主の言葉を侮り、わたしの意に背くことをしたのか。あなたはヘト人ウリヤを剣にかけ、その妻を奪って自分の妻とした。ウリヤをアンモン人の剣で殺したのはあなただ。
サム下 12:10 それゆえ、剣はとこしえにあなたの家から去らないであろう。あなたがわたしを侮り、ヘト人ウリヤの妻を奪って自分の妻としたからだ。』
サム下 12:11 主はこう言われる。『見よ、わたしはあなたの家の者の中からあなたに対して悪を働く者を起こそう。あなたの目の前で妻たちを取り上げ、あなたの隣人に与える。彼はこの太陽の下であなたの妻たちと床を共にするであろう。
サム下 12:12 あなたは隠れて行ったが、わたしはこれを全イスラエルの前で、太陽の下で行う。』」
サム下 12:13 ダビデはナタンに言った。「わたしは主に罪を犯した。」ナタンはダビデに言った。「その主があなたの罪を取り除かれる。あなたは死の罰を免れる。
サム下 12:14 しかし、このようなことをして主を甚だしく軽んじたのだから、生まれてくるあなたの子は必ず死ぬ。」
サム下 12:15 ナタンは自分の家に帰って行った。主はウリヤの妻が産んだダビデの子を打たれ、その子は弱っていった。
サム下 12:16 ダビデはその子のために神に願い求め、断食した。彼は引きこもり、地面に横たわって夜を過ごした。
サム下 12:17 王家の長老たちはその傍らに立って、王を地面から起き上がらせようとしたが、ダビデはそれを望まず、彼らと共に食事をとろうともしなかった。
サム下 12:18 七日目にその子は死んだ。家臣たちは、その子が死んだとダビデに告げるのを恐れ、こう話し合った。「お子様がまだ生きておられたときですら、何を申し上げてもわたしたちの声に耳を傾けてくださらなかったのに、どうして亡くなられたとお伝えできよう。何かよくないことをなさりはしまいか。」
サム下 12:19 ダビデは家臣がささやき合っているのを見て、子が死んだと悟り、言った。「あの子は死んだのか。」彼らは答えた。「お亡くなりになりました。」
サム下 12:20 ダビデは地面から起き上がり、身を洗って香油を塗り、衣を替え、主の家に行って礼拝した。王宮に戻ると、命じて食べ物を用意させ、食事をした。
サム下 12:21 家臣は尋ねた。「どうしてこのようにふるまわれるのですか。お子様の生きておられるときは断食してお泣きになり、お子様が亡くなられると起き上がって食事をなさいます。」
サム下 12:22 彼は言った。「子がまだ生きている間は、主がわたしを憐れみ、子を生かしてくださるかもしれないと思ったからこそ、断食して泣いたのだ。
サム下 12:23 だが死んでしまった。断食したところで、何になろう。あの子を呼び戻せようか。わたしはいずれあの子のところに行く。しかし、あの子がわたしのもとに帰って来ることはない。」
◆ソロモンの誕生
サム下 12:24 ダビデは妻バト・シェバを慰め、彼女のところに行って床を共にした。バト・シェバは男の子を産み、ダビデはその子をソロモンと名付けた。主はその子を愛され、
サム下 12:25 預言者ナタンを通してそのことを示されたので、主のゆえにその子をエディドヤ(主に愛された者)とも名付けた。
◆ラバの占領
サム下 12:26 ヨアブはアンモン人の町ラバと戦い、この王の町を陥れた。
サム下 12:27 ヨアブは使者をダビデに送って言わせた。「わたしはラバと戦い、『水の町』を陥れました。
サム下 12:28 直ちに残りの兵士を集結させ、この町に対して陣を敷き、陥れてください。わたしがこの町を陥れると、この町はわたしの名で呼ばれてしまいます。」
サム下 12:29 ダビデは兵士全員を集結させ、ラバに出撃して戦い、これを陥れた。
サム下 12:30 ダビデはその王の冠を王の頭から奪い取った。それは一キカルの金で作られ、宝石で飾られていた。これはダビデの頭を飾ることになった。ダビデがこの町から奪い去った戦利品はおびただしかった。
サム下 12:31 そこにいた人々を引き出し、のこぎり、鉄のつるはし、鉄の斧を持たせて働かせ、れんが作りをさせた。また、アンモン人のほかの町々もすべてこのようにした。それからダビデと兵士は皆、エルサレムに凱旋した。