家庭礼拝 2023年6月日14 サムエル記上 30:1-31 アマレク人に対するダビデ

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起 

サムエル記上は今日の30章と次の31章で終わります。この二つの章はとても波乱にとんだ二人の運命を分ける章となります。今日の30章ではダビデが兵士を引き連れて、家を留守にしている間に、その拠点をアマレク人に襲われて、家族も財産もみな奪われ、家も焼かれて、ひどく落胆しただけではなく、兵士たちはそのことに怒って、ダビデを石で撃ち殺そうとさえ考えていたのです。それで、ダビデはとても悩み苦しんだのです。このアマレク人というのは、ダビデがペリシテに住んでから、ユダヤを襲うふりをして襲って略奪していたのがアマレク人でした。ですからその仕返しをしたのかもしれません。このアマレク人たちは南のエジプト側の山地に住んでいる人々でした。家族が奪われて、ダビデはもう立ち上がる気力も失ったのですが、最後の力の源として、主によって力を振るい起したのです。そして最後には家族も財産もみな取り戻すことが出来たのです。

一方次の31章は、ペリシテ軍とイスラエルの戦いです。アマレク人が南側の山地に住んでいる人々なのに対し、ペリシテ人は西側の海側に住んでいる人々です。このペリシテ人はイスラエル軍を破って、ギルボア山にサウルたちを追い詰めたのです。そしてそこでヨナタンは殺され、サウルはそこですっかり絶望し、剣の上に倒れこんで自殺したのです。神様に拒まれたサウルはその苦難にあって、最後に頼るものがなかったのです。

どんなにひどい苦しみや困難の中にあっても、最後に頼ることのできる方を持っているのは大きな幸せであり希望なのです。本当の不幸とはそのような困難の中にあって、何の頼るものも持たないことなのです。この二つの章で、信仰を持つ者と持たないもの、神に寄り頼むものと寄り頼まないものの大きな分かれ道が示されているのです。

それでは今日の聖書の箇所を読んでみましょう。1節から3節です。

サム上 30:1 三日目、ダビデとその兵がツィクラグに戻る前に、アマレク人がネゲブとツィクラグに侵入した。彼らはツィクラグを攻撃して、町に火をかけ、

サム上 30:2 そこにいた女たち、年若い者から年寄りまで、一人も殺さずに捕らえて引いて行った。

サム上 30:3 ダビデとその兵が町に戻ってみると、町は焼け落ち、妻や息子、娘たちは連れ去られていた。

ダビデ達がイスラエルを襲うため、ペリシテ軍の戦列に加わっていた時に、ペリシテの武将達から、このヘブライ人たちは何者だと問い詰められ、裏切られる心配があるから、その戦列から離れて、自分の家に帰れと言われて、結局帰ることになりました。ところが自分たちがその拠点としていたツィクラグに戻る前に、そのすきにアマレク人がネゲブとツィクラグに侵入して、ツィクラグを攻撃して、町に火をかけ、そこにいた女たち、年若い者から年寄りまで、一人も殺さずに捕らえて引いて行ったのでした。ダビデとその兵が町に戻ってみると、町は焼け落ち、妻や息子、娘たちは連れ去られていたのでした。

きっとアマレク人たちはダビデがイスラエルを襲うためのペリシテ軍に加わって、しばらく戻ってこれないことを知っていたのだと思います。ですから、ダビデ達がペリシテの戦列から追い返されて、戻ってきたのは不幸中の幸いなのです。さらに幸いしたのは、アマレク人たちは一人も殺さず捕えて引いていったことでした。その中にはダビデの妻たちや、兵士たちの家族である親や子供たちがたくさんいたのです。

でも最初この悲惨な状況を見た人々は大いに悲しみ落胆しました。4節から6節です。

サム上 30:4 ダビデも彼と共にいた兵士も、声をあげて泣き、ついには泣く力もなくなった。

サム上 30:5 ダビデの二人の妻、イズレエルのアヒノアムとカルメルのナバルの妻であったアビガイルも連れ去られていた。

サム上 30:6 兵士は皆、息子、娘のことで悩み、ダビデを石で打ち殺そうと言い出したので、ダビデは苦しんだ。だが、ダビデはその神、主によって力を奮い起こした。

この様に、帰ってきてみると、家は焼かれ、家族は連れていかれ、財産は略奪され、何も残っていない状況を見て、ダビデも、兵士たちもみな声をあげて泣き、泣く力もなくなるほどだったのです。ダビデの妻の二人もつれていかれたのです。兵士たちは自分たちの息子や娘のことを思うあまり、こんなことになった責任をダビデに負わせて、ダビデを石で撃ち殺そうというものまで現れたのです。ダビデはこの様に自分の内側にも危険な状況が迫ってくるのを知り、とても悩み苦しみ立ち上がる力もなくなったのですが、ダビデはその神、主によって力を奮い起こしたのです。自分には何の力も残されていなくても、神様が力を与えてくださるのです。

そしてダビデは神様に祈り求めてその声に従うことにしたのです。7節から9節です。

サム上 30:7 ダビデは、アヒメレクの子、祭司アビアタルに命じた。「エフォドを持って来なさい。」アビアタルがダビデにエフォドを持って来ると、

サム上 30:8 ダビデは主に託宣を求めた。「この略奪隊を追跡すべきでしょうか。追いつけるでしょうか。」「追跡せよ。必ず追いつき、救出できる。」という答えであった。

サム上 30:9 ダビデと彼に従う兵六百人は出立した。ベソル川に着くと、そこで落伍者が出た。

この様にダビデは祭司アビアタルにエフォドを持ってきなさいと命じました。エフォドというのは祭司が正式な儀式のときに付ける、宝石のついたエプロンのような形をしたものです。ダビデがエフォドを着るというのは正式に祭司としての働きをするということです。ダビデにはこれが許されていたのですが、サムエルがいたときのサウルにはこれが許されておらず、勝手に祭司の務めをしたということが大きな罰になって、ペリシテによってその死をむかえることになるのです。ダビデはこのエフォドを着て、神様に託宣を求めました。「この略奪隊を追跡すべきでしょうか。追いつけるでしょうか。」すると神様は、「追跡せよ。必ず追いつき、救出できる。」という答えが返ってきました。この様にダビデは、最後は神様により頼み、神様の御心に聞いて、その判断をゆだねているのです。神様は追跡せよと命じたので、ダビデは追跡を始めることになります。

ですがこの追跡は困難を極めたのです。激しく急いで追跡したので多くの落後者が出ました。9節から12節です。

サム上 30:9 ダビデと彼に従う兵六百人は出立した。ベソル川に着くと、そこで落伍者が出た。

サム上 30:10 ダビデと四百人の兵は追跡を続けたが、二百人は疲れすぎていてベソル川を渡れなかったので、そこにとどまった。

サム上 30:11 兵士たちは野原で一人のエジプト人を見つけ、ダビデのもとに連れて来た。パンを与えて食べさせ、水を飲ませ、

サム上 30:12 更に干しいちじく一かたまりと干しぶどう二房を与えて食べさせると元気を取り戻した。彼は、三日三晩、飲まず食わずでいたからである。

 

この様にダビデの追跡隊は,はじめ兵600人で出発しました。あまり急ぎすぎたので、べソル川に着くと多くの落後者が出ました。この川は大きかったので、疲れすぎているものには渡れなかったのです。そこで落伍者の200名はそこにとどまって、荷物の番をしていたのです。そして残りの400人で追跡を続けました。しばらく行くと、兵士たちは野原で一人のエジプト人を見つけてダビデのもとに連れてきました。とても弱っていたのでパンを与え食べさせ、水も飲ませました。このエジプト人がアマレクに関する情報を持っているのではないかと思って、助けたのです。というのもここは砂漠地帯なので、アマレク人たちがどこに行ったのかが分からなくなっていたのです。このエジプト人は干しイチジクと干しブドウを食べて元気になりました。どちらもとても甘くすぐに力が出てくる食べ物です。彼は三日三晩飲まず食わずでいたので、食べて元気になったのです。ですがもう少しで死ぬところだったのです。

この様にエジプト人を介抱して、エジプト人は元気になりました。13節から15節です。

サム上 30:13 ダビデが彼に、「お前は誰の配下の者で、どこから来たのか」と問うと、「わたしはエジプトからの従者で、アマレク人の奴隷になっていました。三日前に病にかかり、主人に捨てられました。

サム上 30:14 クレタ人のネゲブ、ユダに属するネゲブ、カレブのネゲブに侵入し、ツィクラグに火をかけたのは我々です。」

サム上 30:15 ダビデは尋ねた。「お前はその略奪隊のもとへわたしを案内できるか。」「あなたが、わたしを殺さない、主人に引き渡さないと神にかけて誓ってくだされば、あの略奪隊のところに御案内します。」

 この様に、ダビデはその人に、「お前は誰の配下の者で、どこから来たのか」と尋ねると、「わたしはエジプトからの従者で、アマレク人の奴隷になっていました。三日前に病にかかり、主人に捨てられました。」と言ったのです。アマレク人の奴隷として戦いに参加していたのですが、病気になったらすぐに、主人に捨てられて、砂漠で死ぬ目にあっていたのです。ですからアマレク人の主人には恨みを持っていたと思います。奴隷は役に立たなければ捨てられるのです。ですがこのエジプト人は驚くべきことを語りました。それはネゲブやツィクラグに侵入して略奪し、火をかけたのは我々ですと言ったのです。これこそ、ダビデ達が知りたいことだったのです。ダビデはすぐに、「お前はその略奪隊のもとへわたしを案内できるか。」と言うと、「あなたが、わたしを殺さない、主人に引き渡さないと神にかけて誓ってくだされば、あの略奪隊のところに御案内します。」と言ったのです。このエジプト人はアマレク人たちの行き先を知っていたのです。この事を教えなければダビデ達に殺されるだろうし、教えれば元の主人に殺されるので、身の安全を守ると誓ってくれれば案内しますと言ったのです。

このエジプト人に案内されて、ダビデ達はアマレク人たちのところに向かいました。16節から20節です。

サム上 30:16 彼はダビデを案内して行った。見ると彼らはその辺り一面に広がり、ペリシテの地とユダの地から奪った戦利品がおびただしかったので、飲んだり食べたり、お祭り騒ぎをしていた。

サム上 30:17 夕暮れになるとダビデは攻撃をかけ、翌日の夕方まで続けた。らくだに乗って逃げた四百人の若者を除いて、逃れた者は一人もなかった。

サム上 30:18 ダビデはアマレク人が奪って行ったものをすべて取り戻し、二人の妻も救い出した。

サム上 30:19 年若い者も年寄りも、息子も娘も、戦利品として奪われたものもすべて、ダビデは残らず取り返した。

サム上 30:20 更に、ダビデは羊と牛をことごとく奪った。一行はこの家畜の群れを引いて行きながら、言った。「これはダビデの戦利品だ。」

この様に、そのエジプト人はダビデを案内してペリシテ人のいるところまで行きました。どのくらい離れていたのかはわかりませんが、エジプト人が病気で、飲まず食わずで3日間さまよっていたのですから、もし馬を使えばすぐでしょうが、きっと徒歩で一日くらいかけて行ったのだと思います。このアマレク人たちは、ネゲブと呼ばれるペリシテの地とユダの地から奪ったもので一杯だったので、飲んだり食べたり、お祭り騒ぎをしていたのです。まさかダビデ達が来ると思っていなかったので、すっかり油断していました。

ダビデ達は夕暮れに攻撃をかけ、翌日の夕方まで、攻撃を続けたのです。アマレクの方が人数が多かったのですが、不意を突かれて動揺し、逃げたものは、ラクダに乗って逃げた若者たちだけで400人ほどだったのです。攻撃したダビデの兵も400人ですから、アマレクの方が兵力としてはあったと思うのですが、恐怖に駆られて逃げだしてしまい、残ったものはみな殺されたのです。そして、ダビデはアマレク人が奪って行ったものをすべて取り戻し、二人の妻も救い出しました。年若い者も年寄りも、息子も娘も、戦利品として奪われたものもすべて、ダビデは残らず取り返しました。自分たちの奪われたものだけでなくほかのユダヤの町々を襲って奪ったものなどもあったので、たくさんの羊と牛がいました。これらの家畜の群れをも引いて行って、これはダビデの戦利品だと言って、自分たちのものにしたのです。ダビデ達は羊や牛は持っていなかったのです。

この様にして、ダビデ達は自分たちの家族を取り戻し、財産や家畜をたくさん連れて元の道を戻ってきたのです。そしてべソル川で待っていた200人の兵のもとまでやってきました。21節から25節です。

サム上 30:21 やがて、疲労のためダビデに従うことができず、ベソル川にとどまっていた二百人の兵のもとに戻って来ると、彼らはダビデとダビデに従った兵士たちを迎えに出て来た。ダビデはこの兵士たちに近づくと、彼らの安否を尋ねた。

サム上 30:22 ダビデに従って行った者の中には、悪意を持つならず者がいて、言った。「彼らは我々と共に行かなかったのだ。我々が取り戻した戦利品を与える必要はない。ただ妻と子供を受け取り、連れて行くがよい。」

サム上 30:23 しかし、ダビデは言った。「兄弟たちよ、主が与えてくださったものをそのようにしてはいけない。我々を守ってくださったのは主であり、襲って来たあの略奪隊を我々の手に渡されたのは主なのだ。

サム上 30:24 誰がこのことについてあなたたちに同意するだろう。荷物のそばにとどまっていた者の取り分は、戦いに出て行った者の取り分と同じでなければならない。皆、同じように分け合うのだ。」

サム上 30:25 この日から、これがイスラエルの掟、慣例とされ、今日に至っている

この様にべソル川には、疲れ果ててついてくることのできなかった200名の兵士が待っていました。そしてダビデ達を出迎えました。ダビデはその兵士たちに大丈夫だったか尋ねてねぎらいました。ところが、戦ってきた兵士たちの中には、「彼らは我々と共に行かなかったのだ。我々が取り戻した戦利品を与える必要はない。ただ妻と子供を受け取り、連れて行くがよい。」というものがいたのです。普通に起こりそうな考えです。何もしなかったのだから、その分け前にあずかる資格はないというわけです。しかしダビデの考えは違いました。この戦いに勝てたのは主のおかげであり、自分たちの力ではない。この戦利品を与えてくださったのも主が与えてくださったのだ。だから、荷物のそばにとどまっていたものの取り分は戦いに出て行ったものと同じように公平でなければならないと言ったのです。さすがはダビデです。神様が与えてくださったのだから共に公平に分かち合おうということなのです。これは私たちの生活でも同じです。神様が与えてくださった力や、能力や、幸運のおかげで私たちは裕福になるわけですから、それを持たない人たちと公平に分かち合おうというのは大切な考えです。すべて自分の物ではないのです。神様が与えてくださったものなのです。この様な考えはその後、イスラエルの掟となり、慣例となったと記されています。

そしてダビデは、自分たちの本拠地のツィクラグに帰ると、友人であるユダの長老たちに戦利品の中から贈り物をしました。26節から31節です。

サム上 30:26 ダビデはツィクラグに帰ると、友人であるユダの長老たちに戦利品の中から贈り物をして、「これがあなたたちへの贈り物です。主の敵からの戦利品の一部です」と言った。

サム上 30:27 その送り先は、ベテル、ラモト・ネゲブ、ヤティル、

サム上 30:28 アロエル、シフモト、エシュテモア、

サム上 30:29 ラカル、エラフメエル人の町々、カイン人の町々、

サム上 30:30 ホルマ、ボル・アシャン、アタク、

サム上 30:31 ヘブロン、そして、ダビデとその兵がかつてさまよい歩いたすべての所の長老たちである。

この様にダビデは、本拠地のツィクラグに帰るとユダの長老たちに戦利品から贈り物をしたのです。確かにユダの地も、このアマレク人によって略奪されたのですが、それだけでなく15の町の長老たちに贈り物をしたのです。この町の長老たちとはダビデとその兵たちがサウルから逃げ回っていた時に、親切にしてくれた友人の長老たちなのです。ダビデはこのようにユダの地を追われていても、お世話になった、その人々に感謝を忘れない人だったのです。

ダビデは、無事にアマレク人たちから、自分たちの家族と財産を取り戻すことが出来ました。そのほかにも多くの戦利品を獲ることが出来たのです。ところが兵士たちのうちにはその戦利品を戦いに出なかったものには分け与える必要がないというものもいました。その時ダビデはこの戦いは神様の導きと力とによって勝利することが出来たのだから、この戦利品も神様から与えられたものだ。だから、戦いに直接参加できなかった人にも公平に分配すべきだと言って分け与えたのです。この様にダビデは決して自分の力によって出来たとは考えず、神様の恵みによって与えられたと考えていたのです。だから神様のものは公平に分かち合おうとしたのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様。ダビデは自分たちの勝利も戦利品も決して自分の力で得たとは考えませんでした。すべて神様の力によるものであり、神様から与えられたのだから、公平に分かち合おうと考えました。また多くのお世話になった長老たちに感謝の贈り物をすることをも忘れませんでした。この様な人たちの力によって自分が生かされているということを知っていたからです。ダビデは本当に謙遜な人であり、神様の恵によって生かされ、神様の栄光を表した人であることを思います。神様、私たちに与えられたすべてのものが神様の物であり、私たちに預けられたものであることを覚えて、みんなのために大切に使うことが出来ますように導いてください。そしてそのことによって神様の栄光を表すことが出来ますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇サムエル記上)>>  

 

◆アマレク人に対するダビデの出撃

サム上 30:1 三日目、ダビデとその兵がツィクラグに戻る前に、アマレク人がネゲブとツィクラグに侵入した。彼らはツィクラグを攻撃して、町に火をかけ、

サム上 30:2 そこにいた女たち、年若い者から年寄りまで、一人も殺さずに捕らえて引いて行った。

サム上 30:3 ダビデとその兵が町に戻ってみると、町は焼け落ち、妻や息子、娘たちは連れ去られていた。

サム上 30:4 ダビデも彼と共にいた兵士も、声をあげて泣き、ついには泣く力もなくなった。

サム上 30:5 ダビデの二人の妻、イズレエルのアヒノアムとカルメルのナバルの妻であったアビガイルも連れ去られていた。

サム上 30:6 兵士は皆、息子、娘のことで悩み、ダビデを石で打ち殺そうと言い出したので、ダビデは苦しんだ。だが、ダビデはその神、主によって力を奮い起こした。

サム上 30:7 ダビデは、アヒメレクの子、祭司アビアタルに命じた。「エフォドを持って来なさい。」アビアタルがダビデにエフォドを持って来ると、

サム上 30:8 ダビデは主に託宣を求めた。「この略奪隊を追跡すべきでしょうか。追いつけるでしょうか。」「追跡せよ。必ず追いつき、救出できる。」という答えであった。

サム上 30:9 ダビデと彼に従う兵六百人は出立した。ベソル川に着くと、そこで落伍者が出た。

サム上 30:10 ダビデと四百人の兵は追跡を続けたが、二百人は疲れすぎていてベソル川を渡れなかったので、そこにとどまった。

サム上 30:11 兵士たちは野原で一人のエジプト人を見つけ、ダビデのもとに連れて来た。パンを与えて食べさせ、水を飲ませ、

サム上 30:12 更に干しいちじく一かたまりと干しぶどう二房を与えて食べさせると元気を取り戻した。彼は、三日三晩、飲まず食わずでいたからである。

サム上 30:13 ダビデが彼に、「お前は誰の配下の者で、どこから来たのか」と問うと、「わたしはエジプトからの従者で、アマレク人の奴隷になっていました。三日前に病にかかり、主人に捨てられました。

サム上 30:14 クレタ人のネゲブ、ユダに属するネゲブ、カレブのネゲブに侵入し、ツィクラグに火をかけたのは我々です。」

サム上 30:15 ダビデは尋ねた。「お前はその略奪隊のもとへわたしを案内できるか。」「あなたが、わたしを殺さない、主人に引き渡さないと神にかけて誓ってくだされば、あの略奪隊のところに御案内します。」

サム上 30:16 彼はダビデを案内して行った。見ると彼らはその辺り一面に広がり、ペリシテの地とユダの地から奪った戦利品がおびただしかったので、飲んだり食べたり、お祭り騒ぎをしていた。

サム上 30:17 夕暮れになるとダビデは攻撃をかけ、翌日の夕方まで続けた。らくだに乗って逃げた四百人の若者を除いて、逃れた者は一人もなかった。

サム上 30:18 ダビデはアマレク人が奪って行ったものをすべて取り戻し、二人の妻も救い出した。

サム上 30:19 年若い者も年寄りも、息子も娘も、戦利品として奪われたものもすべて、ダビデは残らず取り返した。

サム上 30:20 更に、ダビデは羊と牛をことごとく奪った。一行はこの家畜の群れを引いて行きながら、言った。「これはダビデの戦利品だ。」

サム上 30:21 やがて、疲労のためダビデに従うことができず、ベソル川にとどまっていた二百人の兵のもとに戻って来ると、彼らはダビデとダビデに従った兵士たちを迎えに出て来た。ダビデはこの兵士たちに近づくと、彼らの安否を尋ねた。

サム上 30:22 ダビデに従って行った者の中には、悪意を持つならず者がいて、言った。「彼らは我々と共に行かなかったのだ。我々が取り戻した戦利品を与える必要はない。ただ妻と子供を受け取り、連れて行くがよい。」

サム上 30:23 しかし、ダビデは言った。「兄弟たちよ、主が与えてくださったものをそのようにしてはいけない。我々を守ってくださったのは主であり、襲って来たあの略奪隊を我々の手に渡されたのは主なのだ。

サム上 30:24 誰がこのことについてあなたたちに同意するだろう。荷物のそばにとどまっていた者の取り分は、戦いに出て行った者の取り分と同じでなければならない。皆、同じように分け合うのだ。」

サム上 30:25 この日から、これがイスラエルの掟、慣例とされ、今日に至っている。

サム上 30:26 ダビデはツィクラグに帰ると、友人であるユダの長老たちに戦利品の中から贈り物をして、「これがあなたたちへの贈り物です。主の敵からの戦利品の一部です」と言った。

サム上 30:27 その送り先は、ベテル、ラモト・ネゲブ、ヤティル、

サム上 30:28 アロエル、シフモト、エシュテモア、

サム上 30:29 ラカル、エラフメエル人の町々、カイン人の町々、

サム上 30:30 ホルマ、ボル・アシャン、アタク、

サム上 30:31 ヘブロン、そして、ダビデとその兵がかつてさまよい歩いたすべての所の長老たちである。