家庭礼拝 2023年5月17日 サムエル記上 26:1-25 ダビデ、サウルを寛大に扱う
起
今回の26章の話は、先々週にした24章の話にとても良く似ています。話の構造がほとんど同じで、状況がちょっと違うだけです。同じ内容の並行記事で、サウルがまた同じ過ちを犯したとも取れます。それに対して、ダビデはまたもやサウルに寛大に対応しているのです。部下たちが言うように、ここで殺してしまえば将来の問題がなくなるように思えるのですが、ダビデは決して主が油を注がれた方に手をかけようとはしません。それを裁くのは神であり、ダビデはそれに委ねるだけなのです。もし自分勝手に手を下したら、神から罰を受けると考えているのです。イエス様が言われた言葉にも、「悪人に手向かってはならない。もし誰かがあなたの右のほほを打つなら左のほほをも出しなさい。もしあなたを訴えて下着を取ろうとする者には、上着をも与えなさい。」と言って、手向かって復讐してはいけないことが言われています。ダビデはまさにこのことを実践しているのです。ただ神様の裁きに委ねているのです。
この26章と並行記事の24章の間に前回の25章のサムエルの死とナバルの妻アビガイルの働きのことが書かれていました。この二つの並行記事が同時に行われたことではないことを印象付けるために間に別の物語を置いて、この事が繰り返し起こったということを印象付けようとしているのだと思います。
私たちもいつもお許しくださいと祈り、悔い改めますと言いつつ、また同じことの罪を繰り返し犯してしまう愚かなものです。この事はこのサウルと同じだということなのです。サウルもまた24章でダビデのしたことに感動し、悔い改めて、お前は私より正しいと言い、声をあげて泣き、今私は悟ったと悔い改めたはずなのに、この26章ではまた、サウルは精鋭の兵を起こし、ダビデを追撃し始めるのです。そして同じ罪を犯し、ダビデは同じように、サウルの槍と水差しを取り、主があなたを私の手に渡されたと言ったのです。その言葉を聞いてサウルはまたもや悔い改めて、帰って行ったのです。今回はこの24章とどこが違っているのかを比較しながら読んでみたいと思っています。
承
では事の始まりから読んでみましょう。1節から4節です。
サム上 26:1 ジフ人がギブアに来てサウルに、「砂漠の手前、ハキラの丘にダビデが隠れている」と告げた。
サム上 26:2 サウルは立ってイスラエルの精鋭三千を率い、ジフの荒れ野に下って行き、ダビデをジフの荒れ野で捜した。
サム上 26:3 サウルは、砂漠の手前、道に沿ったハキラの丘に陣を敷いた。ダビデは荒れ野にとどまっていたが、サウルが彼を追って荒れ野に来たことを知り、
サム上 26:4 斥候を出して、サウルが来たことを確認した。
この様に、今回の26章では、ジフ人がサウルにハキラの丘にダビデが隠れていると教えました。サウルのいるところはエルサレムの少し北にある、ギブアという所を拠点としていました。まだエルサレムは都になっていないときのことです。ジフというのはギブアから南に40kmほど離れた山の中にあり荒れ地です。ここには前にもダビデはこの荒れ地の中に隠れていました。23章に書かれています。きっと、隠れて住むに丁度良い場所がたくさんあったのだと思います。今回はジフ人がサウルに知らせに来て、ダビデはハキラの丘に隠れていると教えたのです。このハキラというのもジフの近くの荒れ地にあるのだと思います。
前回の24章では、「ダビデはエンゲディの荒れ野にいると伝えるものがあったと書かれており、だれが伝えたのかは書かれていないのです。
サウルはジフ人の知らせを聞くと3000人の精鋭を引き連れて、ダビデを追ったのです。これは前回と同じです。サウルはハキラに付くとすぐ陣を敷きました。ダビデと戦う準備をしたのです。ダビデは斥候を出して、そこにサウルが来たことを確認しました。前回の24章では、サウルは目的地に行く途中の洞窟で用を足すために入ったところ、その奥にダビデ達が隠れていたのですから、この出会い方は全く違います。この時にはサウルは自分からダビデの前に現れたのですが、今回の26章では斥候を出してサウルの場所を探し当てたのです。
次のダビデがサウルのところに行く場面は前回にはなかったところです。なぜなら、前回はサウルがダビデの前に現れたからです。5節から7節です。
サム上 26:5 ダビデは立って、サウルが陣を敷いている所に近づき、サウルとサウルの軍の司令官、ネルの子アブネルが寝ている場所を見つけた。サウルは幕営の中で寝ており、兵士がその周りに宿営していた。
サム上 26:6 ダビデは、ヘト人アヒメレクとヨアブの兄弟、ツェルヤの子アビシャイに問いかけた。「サウルの陣地に、わたしと下って行くのは誰だ。」アビシャイが、「わたしがあなたと行きましょう」と答えた。
サム上 26:7 ダビデとアビシャイは夜になって兵士に近寄った。サウルは幕営の中に横になって眠り込んでおり、彼の槍はその枕もとの地面に突き刺してあった。アブネルも兵士もその周りで眠っていた。
この様に、今回はサウルはしっかりと陣を敷き、軍の司令官アブネルが、サウルを守っており、兵士がその周りに宿営していたのですから、前回とは全くその警護の様子が違います。その警護されているサウルのところにダビデと一緒に行くものがいるかと、アビメレクとアビシャイに尋ねると、アビシャイが私が行くと言いました。それで夜になると二人は警護の兵士たちの間をすり抜け眠り込んでいるサウルのところまで行ったのです。
ダビデ達は、まんまと敵をすり抜け、サウルの近くまで来たのです。どうしたでしょうか。8節から12節です。
サム上 26:8 アビシャイはダビデに言った。「神は、今日、敵をあなたの手に渡されました。さあ、わたしに槍の一突きで彼を刺し殺させてください。一度でしとめます。」
サム上 26:9 ダビデはアビシャイに言った。「殺してはならない。主が油を注がれた方に手をかければ、罰を受けずには済まない。」
サム上 26:10 更に言った。「主は生きておられる。主がサウルを打たれるだろう。時が来て死ぬか、戦に出て殺されるかだ。
サム上 26:11 主が油を注がれた方に、わたしが手をかけることを主は決してお許しにならない。今は、枕もとの槍と水差しを取って立ち去ろう。」
サム上 26:12 ダビデはサウルの枕もとから槍と水差しを取り、彼らは立ち去った。見ていた者も、気づいた者も、目を覚ました者もなかった。主から送られた深い眠りが彼らを襲い、全員眠り込んでいた。
この様に、ダビデ達は寝ているサウルのそばまで来たので、一緒に行ったアビシャイは「神は、今日、敵をあなたの手に渡されました。さあ、わたしに槍の一突きで彼を刺し殺させてください。一度でしとめます。」と言ったのです。前回の24章でも、ダビデの兵が「主があなたに、『私はあなたの敵をあなたの手に渡す。思い通りにするがよい』と約束されたのはこの時のことです。と言ってこの絶好の機会を逃さず、サウルを殺すことを進めたのです。
ダビデはこのどちらの時にもその勧めに従わなかったのです。そして「主が油を注がれた方に、わたしが手をかけることを主は決してお許しにならない。」と言って、自分から手をかけることには反対したのです。そして今回は槍と水差しを取って帰りました。前回はサウルの上着の端を切って持って行ったのです。サウルのすぐそばまで行ったという証拠として持って行ったのです。ダビデは自分では手を下さないが神様が裁いて下さることを信じていました。こう言ったのです。「主は生きておられる。主がサウルを打たれるだろう。時が来て死ぬか、戦に出て殺されるかだ。」と、その将来を覚めた目で見ていたのです。
転
さて、ダビデは安全なところまで戻りました。そしてサウルの陣営に対し、軍の司令官アブネルに向かって呼びかけたのです。13節から18節です。
サム上 26:13 ダビデは向こう側に渡り、遠く離れた山の頂に立った。サウルの陣営との隔たりは大きかった。
サム上 26:14 ダビデは兵士に向かって、またネルの子アブネルに向かって呼ばわった。「アブネル、答えないのか。」アブネルは答えた。「王に呼ばわるお前は誰だ。」
サム上 26:15 ダビデはアブネルに言った。「お前も男だろう。お前に比べられる者は、イスラエルにいない。そのお前が、なぜ自分の主人である王を守れなかったのだ。敵兵が一人、お前の主人である王を殺そうと忍び込んだのだ。
サム上 26:16 お前の行いは良くない。主は生きておられる。お前たちは死に値する。主が油を注がれた方、お前たちの主人を守れなかったからだ。さあ、枕もとの槍と水差しがどこにあるか見てみよ。」
サム上 26:17 サウルはダビデの声と気づいて、言った。「この声はわが子、ダビデではないか。」ダビデは答えた。「わが主君、王よ。わたしの声です。」
サム上 26:18 ダビデは続けた。「わが主君はなぜわたしを追跡なさるのですか。わたしが何をしたというのでしょう。わたしの手にどんな悪があるというのでしょうか。
この様に、相手に呼び掛けるのは同じですが、前回の24章とは大きく違います。前回はダビデは直接サウルの背後から呼びかけ、顔を地に伏せ、礼をしてサウルに言ったのです。どうして噂に耳を貸して、私を殺そうとするのですかと言ったのです。ですが今回は直接サウルではなく、司令官アブネルに呼び掛け、しかもずっと離れた山の頂から呼びかけているのです。ダビデはアブネルを非難しました。アブネルは司令官で、王を守るべきものなのに、王を殺そうと忍び込んだものを容易に近づけ王を守れなかったと言ったのです。その証拠に、枕もとの槍と水差しを見てみろと言ったのです。それはダビデ達が持って行ったのです。
アブネルはその叫んでいるものが誰であるかわからず、王に呼ばわるお前は誰だ、と言っていたのですが、サウルはその声がダビデの声と気づいて、この声はダビデではないかと言ったのです。するとダビデはそれにこたえて、王よ、私の声ですと答えました。そして、サウルに、どうして私を追跡するのですか、私がどんな悪いことをしたというのですかと言ったのです。この様に、サウルにダビデが、自分に何の非もないのにどうして殺そうとするのですか、というのが両方とも同じ内容なのです。
ダビデがサウルを殺せるのに殺さなかったことを理解したサウルは、ダビデの言葉を聞いて、再び悔い改めたのです。19節から21節です。
サム上 26:19 わが主君、王よ。僕の言葉をお聞きください。もし、王がわたしに対して憤られるように仕向けられたのが主であるなら、どうか、主が献げ物によってなだめられますように。もし、人間であるなら、主の御前に彼らが呪われますように。彼らは、『行け、他の神々に仕えよ』と言って、この日、主がお与えくださった嗣業の地からわたしを追い払うのです。
サム上 26:20 どうか、わたしの血が主の御前を遠く離れた地で流されませんように。まことにイスラエルの王は、山でしゃこを追うかのように、蚤一匹をねらって出陣されたのです。」
サム上 26:21 サウルは言った。「わたしが誤っていた。わが子ダビデよ、帰って来なさい。この日わたしの命を尊んでくれたお前に、わたしは二度と危害を加えようとはしない。わたしは愚かであった。大きな過ちを犯した。」
この様に、ダビデの言葉は恨みにこもっているのではなく油注がれたものに対する敬意で満ちています。ここでもダビデは、サウルのことを、わが主君、王よ、僕の言葉をお聞きください、とサウルを王と崇め、ダビデは忠実な僕の態度を取ります。そしてサウルの敵意に対して、それをサウルのせいにしないで、そのようにさせるのは主なのか、もしそうならば捧げものによってなだめられますようにと言い、またそのようにさせるのが人間であり、あなたに悪い考えを起こさせるのなら、主によって呪われますように、と言って、サウルを呪っているわけではなく、そうさせる人間を呪っているのです。
この様なダビデの善意の言葉を聞いて、またもやサウルは「わたしが誤っていた。わが子ダビデよ、帰って来なさい。この日わたしの命を尊んでくれたお前に、わたしは二度と危害を加えようとはしない。わたしは愚かであった。大きな過ちを犯した。」と言って本当に悔い改めるのです。これも前回の24章の時と同じです。ですがこれもまた繰り返し行われる罪のためにどうなるかわかりません。
最後にダビデは王の槍を返すことを約束します。そして、ダビデは神様に対して、そして王に対してどのように思っているのかを語りました。22節から25節です。
サム上 26:22 ダビデは答えた。「王の槍はここにあります。従者を一人よこし、これを運ばせてください。
サム上 26:23 主は、おのおのに、その正しい行いと忠実さに従って報いてくださいます。今日、主はわたしの手にあなたを渡されましたが、主が油を注がれた方に手をかけることをわたしは望みませんでした。
サム上 26:24 今日、わたしがあなたの命を大切にしたように、主もわたしの命を大切にされ、あらゆる苦難からわたしを救ってくださいますように。」
サム上 26:25 サウルはダビデに言った。「わが子ダビデよ。お前に祝福があるように。お前は活躍し、また、必ず成功する。」ダビデは自分の道を行き、サウルは自分の場所に戻って行った。
この様にダビデは王の槍を返した後、サウルにこう言ったのです。主は各々に、その正しい行いと忠実さに従って報いてくださいます、と言ったのです。ダビデは自分は主の前に何の恥じることもなく正しく忠実であったことを証言しているのです。一方サウルがそうでないことを言おうとしています。そして、私があなたの命を大切にしたように、あなたも私の命を大切にし殺そうなどと思わないでください、と言うのかと思うとそうではないのです。ダビデはサウルに対しては何の要求もせず、ただ主に対してこの様に祈ったのです。主も私の命を大切にされ、あらゆる苦難から私を救ってくださいますようにと祈ったのです。この言葉を聞くとサウルは心から悔い改めて、ダビデを祝福し、あなたは必ず成功すると伝えるのです。このあとダビデとサウルはそれぞれの場所に帰って行ったのです。24章では、サウルはダビデに、お前は必ず王となり、イスラエル王国はお前の手によって確立される、と言って祝福するのです。基本的な構造は24章の時と同じなのです。
結
サウルは一度悔い改めましたが、またもや同じ罪を犯し、ダビデを殺そうとしました。しかしダビデは主はあなたを私の手に渡されましたが、私はあなたを殺しませんでした、と言って、王に忠実であることを言ったのです。すると再び、サウルは自分の罪を悔い改め、ダビデに主が共にあることを知ったのです。ダビデは復讐することをしませんでした。復讐することは主にゆだねたのです。
この二つの物語の間にあった、25章のナバルの妻アビガイルの話は、ダビデの使いを侮辱したナバルに対して復讐しようとしたとき、アビガイルがそのような復讐をしてあなたの手を血で汚してはいけませんと言われて、ダビデは我に返り、その復讐を思いとどまったのです。この三つの章は、神様は人が復讐するのを思いとどまらせて、主にゆだねることを願っておられることを表す、物語なのです。
(一分間黙想)(お祈り)
私たちは侮辱されたり傷つけられたり、自分の方が正しいと思うとき、相手に対して、復讐してやろうと思います。ですが神様はそのような時であっても、人間が自分の手で復讐されることを思いとどまらせようとします。それは相手にとっても自分にとっても不幸なことになるからです。神様、私たちが復讐したいと思うとき、どうかあなたに全てをゆだねて、あなたがなさる裁きに委ねることが出来ますように。復讐することが決して良い結果ではないことを悟ることが出来ますように。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇サムエル記上)>>
◆ダビデ、サウルを寛大に扱う
サム上 26:1 ジフ人がギブアに来てサウルに、「砂漠の手前、ハキラの丘にダビデが隠れている」と告げた。
サム上 26:2 サウルは立ってイスラエルの精鋭三千を率い、ジフの荒れ野に下って行き、ダビデをジフの荒れ野で捜した。
サム上 26:3 サウルは、砂漠の手前、道に沿ったハキラの丘に陣を敷いた。ダビデは荒れ野にとどまっていたが、サウルが彼を追って荒れ野に来たことを知り、
サム上 26:4 斥候を出して、サウルが来たことを確認した。
サム上 26:5 ダビデは立って、サウルが陣を敷いている所に近づき、サウルとサウルの軍の司令官、ネルの子アブネルが寝ている場所を見つけた。サウルは幕営の中で寝ており、兵士がその周りに宿営していた。
サム上 26:6 ダビデは、ヘト人アヒメレクとヨアブの兄弟、ツェルヤの子アビシャイに問いかけた。「サウルの陣地に、わたしと下って行くのは誰だ。」アビシャイが、「わたしがあなたと行きましょう」と答えた。
サム上 26:7 ダビデとアビシャイは夜になって兵士に近寄った。サウルは幕営の中に横になって眠り込んでおり、彼の槍はその枕もとの地面に突き刺してあった。アブネルも兵士もその周りで眠っていた。
サム上 26:8 アビシャイはダビデに言った。「神は、今日、敵をあなたの手に渡されました。さあ、わたしに槍の一突きで彼を刺し殺させてください。一度でしとめます。」
サム上 26:9 ダビデはアビシャイに言った。「殺してはならない。主が油を注がれた方に手をかければ、罰を受けずには済まない。」
サム上 26:10 更に言った。「主は生きておられる。主がサウルを打たれるだろう。時が来て死ぬか、戦に出て殺されるかだ。
サム上 26:11 主が油を注がれた方に、わたしが手をかけることを主は決してお許しにならない。今は、枕もとの槍と水差しを取って立ち去ろう。」
サム上 26:12 ダビデはサウルの枕もとから槍と水差しを取り、彼らは立ち去った。見ていた者も、気づいた者も、目を覚ました者もなかった。主から送られた深い眠りが彼らを襲い、全員眠り込んでいた。
サム上 26:13 ダビデは向こう側に渡り、遠く離れた山の頂に立った。サウルの陣営との隔たりは大きかった。
サム上 26:14 ダビデは兵士に向かって、またネルの子アブネルに向かって呼ばわった。「アブネル、答えないのか。」アブネルは答えた。「王に呼ばわるお前は誰だ。」
サム上 26:15 ダビデはアブネルに言った。「お前も男だろう。お前に比べられる者は、イスラエルにいない。そのお前が、なぜ自分の主人である王を守れなかったのだ。敵兵が一人、お前の主人である王を殺そうと忍び込んだのだ。
サム上 26:16 お前の行いは良くない。主は生きておられる。お前たちは死に値する。主が油を注がれた方、お前たちの主人を守れなかったからだ。さあ、枕もとの槍と水差しがどこにあるか見てみよ。」
サム上 26:17 サウルはダビデの声と気づいて、言った。「この声はわが子、ダビデではないか。」ダビデは答えた。「わが主君、王よ。わたしの声です。」
サム上 26:18 ダビデは続けた。「わが主君はなぜわたしを追跡なさるのですか。わたしが何をしたというのでしょう。わたしの手にどんな悪があるというのでしょうか。
サム上 26:19 わが主君、王よ。僕の言葉をお聞きください。もし、王がわたしに対して憤られるように仕向けられたのが主であるなら、どうか、主が献げ物によってなだめられますように。もし、人間であるなら、主の御前に彼らが呪われますように。彼らは、『行け、他の神々に仕えよ』と言って、この日、主がお与えくださった嗣業の地からわたしを追い払うのです。
サム上 26:20 どうか、わたしの血が主の御前を遠く離れた地で流されませんように。まことにイスラエルの王は、山でしゃこを追うかのように、蚤一匹をねらって出陣されたのです。」
サム上 26:21 サウルは言った。「わたしが誤っていた。わが子ダビデよ、帰って来なさい。この日わたしの命を尊んでくれたお前に、わたしは二度と危害を加えようとはしない。わたしは愚かであった。大きな過ちを犯した。」
サム上 26:22 ダビデは答えた。「王の槍はここにあります。従者を一人よこし、これを運ばせてください。
サム上 26:23 主は、おのおのに、その正しい行いと忠実さに従って報いてくださいます。今日、主はわたしの手にあなたを渡されましたが、主が油を注がれた方に手をかけることをわたしは望みませんでした。
サム上 26:24 今日、わたしがあなたの命を大切にしたように、主もわたしの命を大切にされ、あらゆる苦難からわたしを救ってくださいますように。」
サム上 26:25 サウルはダビデに言った。「わが子ダビデよ。お前に祝福があるように。お前は活躍し、また、必ず成功する。」ダビデは自分の道を行き、サウルは自分の場所に戻って行った。