家庭礼拝 2023年2月22日 サムエル記上 15:24-34 アマレク人との戦い②
起
今日の箇所は先週の小見出しにある、アマレク人との戦いの後半です。先週の話では、サウルはサムエルの告げた主の命令に従って、アマレク人たちを打倒しましたが、すべてを滅ぼせという命令には従わず、自分たちの気に入ったものは分捕り品としてとっておいたのです。それは人の中では王のアガクであり、家畜では羊や牛たちの良いものであったのです。そのことをサムエルに叱咤されて、あなたはその王位を失う、と言われてしまったのです。
それからどうなったのかと言うのが今日の話となります。サウルは主のみ言葉に従わなかったことを後悔し、サウルに縋り付いて、私は主を礼拝しますから、どうか罪をお許しくださいと許しを願うのです。この言葉からも、サウルが形だけの礼拝で、本当に礼拝をしていたとは思えないのです。ですがサウルはサムエルに厳しい言葉を返します。神は、偽ったり気が変わったりすることのない方だ。この方は人間のように気が変わることはない。とサウルに言ったのです。神様は約束されたことは必ず実行するのです。簡単に気が変わったりはしないのです。それでもサウルはサムエルに縋り付いて、どうかわたしを許してください、一緒に帰ってください、主を礼拝しますからと言うのです。サムエルは、結局サウルと一緒に帰りますが、そこでアガグの首をはねるのです。サウルはその首をはねることはできなかったのですが、主の言葉を忠実に行うサムエルは、すぐにそのアマネクの王を、情けに流されることなく打ち取ったのです。そしてそれぞれ自分の住むところに帰りましたが、それからはサウルとサムエルは合うことがなかったと言います。決定的な決裂となったわけです。サムエルは戦いには優れていたのですが、主に対して忠実であることには劣っていたのです。そのために、サウルの王権は長く続かず、次のダビデへと受け継がれていくのです。
承
では聖書の箇所に戻ります。24節と25節です。
サム上 15:24 サウルはサムエルに言った。「わたしは、主の御命令とあなたの言葉に背いて罪を犯しました。兵士を恐れ、彼らの声に聞き従ってしまいました。
サム上 15:25 どうぞ今、わたしの罪を赦し、わたしと一緒に帰ってください。わたしは、主を礼拝します。」
この様にサウルは、主とサムエルの言葉に背いて罪を犯したことは認めますが、王であるのに、その原因を兵士たちのせいにします。兵士を恐れ、彼らの声に聞き従ってしまいましたと言うのです。すなわち、サウルはまだ、この世的な考えのある人なのです。見えない神様よりも、見える人々の方に心が傾いて、そちらの方に流されて、神様をないがしろにしてしまうのです。そして、サウルはサムエルに、どうぞ今、わたしの罪を赦し、わたしと一緒に帰ってください。わたしは、主を礼拝します。と、許しを希うのです。主を礼拝しますという形だけのことをすれば許されると思っているところがあるのです。神様はその形よりも、その心の信仰を見られているのです。
この様にサウルが許しを願った時サムエルはどうしたでしょうか。26節から29節です。
サム上 15:26 サムエルはサウルに言った。「あなたと一緒に帰ることはできない。あなたが主の言葉を退けたから、主はあなたをイスラエルの王位から退けられたのだ。」
サム上 15:27 サムエルが身を翻して立ち去ろうとすると、サウルは彼の上着の裾をつかんだ。上着は裂けた。
サム上 15:28 サムエルは彼に言い渡した。「今日、主はイスラエルの王国をあなたから取り上げ、あなたよりすぐれた隣人にお与えになる。
サム上 15:29 イスラエルの栄光である神は、偽ったり気が変わったりすることのない方だ。この方は人間のように気が変わることはない。」
この様にサムエルの姿勢ははっきりしていました。「あなたと一緒に帰ることはできない。あなたが主の言葉を退けたから、主はあなたをイスラエルの王位から退けられたのだ。」と言ったのです。サウルの罪は主の言葉を退けた事なのです。そうするものは主から退けられ、たとえ王であっても、その王位を退けられるのです。
そしてサムエルが立ち去ろうとすると、サウルはサムエルに縋り付き、サムエルの上着をつかみました。あまりに強く引いたので、サムエルの上着は引き裂かれたというのです。どれほどサウルが必死だったが、分かります。
サムエルはそのサウルを見て、さらに詳しく神様の意向を伝えます。それはこういうことでした。
「今日、主はイスラエルの王国をあなたから取り上げ、あなたよりすぐれた隣人にお与えになる。イスラエルの栄光である神は、偽ったり気が変わったりすることのない方だ。この方は人間のように気が変わることはない。」と言ったのです。サウルの王権はサウルよりも優れた隣人に与えられるということ。そして神様は一度語ったことは、偽ったり気が変わったりすることなく、必ず成し遂げられるということを語ったのです。この言葉はサウルに対してあてつけていったかもしれません。サウルの意思の弱さ、信仰の弱さを言ったのかもしれません。サウルは、神様が、許しを願えば許してくれるかもしれないと必死で願ったのですが、サムエルは神様はそのような方ではない、そんなことで気が変わる方ではないとはねつけたのです。お前のような人間とは違うのだということを言っているのだと思います。
サムエルから、今日、主はイスラエルの王国をあなたから取り上げ、あなたよりすぐれた隣人にお与えになる。と言われたのですが、サウルはどのように反応したでしょうか。30節と31節です。
サム上 15:30 サウルは言った。「わたしは罪を犯しました。しかし、民の長老の手前、イスラエルの手前、どうかわたしを立てて、わたしと一緒に帰ってください。そうすれば、あなたの神、主を礼拝します。」
サム上 15:31 サムエルは彼について帰り、サウルは主を礼拝した。
この様に、サウルは私は罪を犯しましたと、悔い改めているように見えます。ですがサウルは事の重大さをまだよくわかっていないのです。サウルはサムエルにこう言ったのです。「民の長老の手前、イスラエルの手前、どうかわたしを立てて、わたしと一緒に帰ってください。そうすれば、あなたの神、主を礼拝します。」これは、サムエルが神様は、サウルから王位を他の人に移すと、重大なことを言ったのに、サウルはそんなことを言ったら私のメンツが立たなくなります。長老の手前、イスラエルの手前、私を立ててください。と、神様の思いよりも人からどう思われるかに心を配っているのです。そして何事もなかったことにして、私と一緒に帰ってください。そうすれば、あなたの神、主を礼拝します、と言いました。ここでもサウルの信仰がどのようなものであるかが分かります。サウルの言っている神様は、自分の神様と言うよりもサウルの神様だと言うことなのです。一緒に帰ってくれれば、あなたの神、主を礼拝しますと恩着せがましく言っているのです。この様にサウルは、神様を自分の神様として、王位を与えてくださった神様として信じているのではなく、サウルが語っている神様としか受け取っていなかったのです。
転
この様にして、サウルの願いを哀れに思ったサムエルはサウルと一緒に帰ったのです。そこでももう一つの事件がありました。31節から33節です。
サム上 15:31 サムエルは彼について帰り、サウルは主を礼拝した。
サム上 15:32 サムエルは命じた。「アマレクの王アガグを、わたしのもとに連れて来なさい。」アガグは、喜んで彼のもとに出て来た。これで死の苦しみは免れる、と思ったからである。
サム上 15:33 しかし、サムエルは言った。「お前の剣は女たちから子供を奪った。そのようにお前の母も子を奪われた女の一人となる。」こうしてサムエルは、ギルガルで主の御前にアガグを切り殺した。
この様に、サムエルがサウルの願いを聞いて、一緒について帰ると、約束通りサウルは主を礼拝しました。するとそのあと、サムエルはサウルに、「アマレクの王アガグを、わたしのもとに連れて来なさい。」と命じました。アガグはもしかして助かるのかと思って、喜んでサムエルのもとに出てきました。するとサムエルはこう言ったのです。「お前の剣は女たちから子供を奪った。そのようにお前の母も子を奪われた女の一人となる。」こうしてサムエルは、ギルガルで主の御前にアガグを切り殺したのです。本来ならば、アマレクの人々を一人残さず滅ぼせと命じられたサウルがアガグを殺さなければならなかったのですが、生かしておけば、何かの役に立つと思ったのか、サウルは殺さずに生け捕りにしてきたのです。ここでもサウルの思いは神様に従うことよりも、人の思いで行っていたのです。それに対して、サウルは祭司でありながら、容赦なくアガグを自分で切り殺し、神様の命じたことを忠実に行ったのです。
これですべてが終わったのです。サムエルとサウルはそれぞれの家に帰り、サムエルは再びサウルに会おうとはしなかったのです。34節と35節です。
サム上 15:34 サムエルはラマに行き、サウルはギブアの自分の家に向かった。
サム上 15:35 サムエルは死ぬ日まで、再びサウルに会おうとせず、サウルのことを嘆いた。主はサウルを、イスラエルの上に王として立てたことを悔いられた。
この様に、サムエルは死ぬ日まで再びサウルに会おうとせず、サウルのことを嘆いたと言います。そして、主は、サウルをイスラエルの王として立てたことを悔いられたと書かれています。
結
イスラエルの民の願いで、サムエルはイスラエルに王を立てることにして、サウルに油を注いで王としたのですが、この事はサムエルにとってもサウルにとっても不幸なこととなりました。サウルは聖霊が下って、預言者のようになるような所もあったのですが、その信仰は神を第一にするよりも、人の思いに引きずられるような信仰だったのです。サウルは自分から王となったわけではなく、サムエルに選ばれて王とされたのであって、王となってからも、自分がそんなに特別な人だとは思わない謙遜な人だったのです。ですが王とされたからには、何よりも神のみ言葉に忠実であることが求められ、そのことに応えきれなかったのがサウルの悲劇となりました。信仰が弱く、自分の分にふさわしく歩めなかったサウルの悲劇に同情の思いも起こってきます。
(一分間黙想)(お祈り)
サウルは、王とされて、アマレクと戦い、自分では神様の言われるとおりにしたつもりでしたが、それは人間的な思いの中にありました。サムエルから、その罪を指摘され、その王権を取り上げられることを宣言されますが、結局サムエルとサウルは、この時から完全に離れてしまったのです。王と言うのは単に人の上に立って権力を振り回すことが出来るだけでなく、何よりも神様の御心に忠実であることを求められるのです。私たちの信仰もどうか一人よがりになることなく、神様のみ言葉に忠実なものとなって、行っていくことが出来ますように。忠実な僕だよくやったと言われるようなものとなることが出来ますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇サムエル記上)>>
◆アマレク人との戦い
サム上 15:24 サウルはサムエルに言った。「わたしは、主の御命令とあなたの言葉に背いて罪を犯しました。兵士を恐れ、彼らの声に聞き従ってしまいました。
サム上 15:25 どうぞ今、わたしの罪を赦し、わたしと一緒に帰ってください。わたしは、主を礼拝します。」
サム上 15:26 サムエルはサウルに言った。「あなたと一緒に帰ることはできない。あなたが主の言葉を退けたから、主はあなたをイスラエルの王位から退けられたのだ。」
サム上 15:27 サムエルが身を翻して立ち去ろうとすると、サウルは彼の上着の裾をつかんだ。上着は裂けた。
サム上 15:28 サムエルは彼に言い渡した。「今日、主はイスラエルの王国をあなたから取り上げ、あなたよりすぐれた隣人にお与えになる。
サム上 15:29 イスラエルの栄光である神は、偽ったり気が変わったりすることのない方だ。この方は人間のように気が変わることはない。」
サム上 15:30 サウルは言った。「わたしは罪を犯しました。しかし、民の長老の手前、イスラエルの手前、どうかわたしを立てて、わたしと一緒に帰ってください。そうすれば、あなたの神、主を礼拝します。」
サム上 15:31 サムエルは彼について帰り、サウルは主を礼拝した。
サム上 15:32 サムエルは命じた。「アマレクの王アガグを、わたしのもとに連れて来なさい。」アガグは、喜んで彼のもとに出て来た。これで死の苦しみは免れる、と思ったからである。
サム上 15:33 しかし、サムエルは言った。「お前の剣は女たちから子供を奪った。そのようにお前の母も子を奪われた女の一人となる。」こうしてサムエルは、ギルガルで主の御前にアガグを切り殺した。
サム上 15:34 サムエルはラマに行き、サウルはギブアの自分の家に向かった。
サム上 15:35 サムエルは死ぬ日まで、再びサウルに会おうとせず、サウルのことを嘆いた。主はサウルを、イスラエルの上に王として立てたことを悔いられた。