家庭礼拝 2022年12月28日 サムエル記上 9:1-27 サウル、油を注がれて王となる
賛美歌258まきびとひつじを聖書朗読 祈り 奨励説教 一分黙想 全員祈り 主の祈り 賛美歌259急ぎ来たれ、主にある民
起
イスラエルの民は、サムエルに自分たちにも王が欲しいと願いました。ほかの国と同じように、王が裁きを行い、王が先頭に立って戦いに出るような王が欲しいと願ったのです。サムエルはそのことが神様に対して良いことだとは思わなかったのですが、神様に祈って、答えを求めると、彼らの声に従って、王を立てなさいとの答えでした。それで、彼らにはあなたたちの話は分かったから、自分の町に帰りなさいと言って帰したのです。ですが誰が王になるかはまだわかりませんでした。
今日の話は、その王になるのがサウルという青年で、どうして王になったのかが語られています。このサウルという若者は背が高くて美しい若者でしたが、ベニヤミン族という一番小さな部族に属するものでした。サウルには王様になるという野望も意思もなかったのですが、不思議なことに、神様から選ばれてそうなっていくのです。そして預言者サムエルには、前もって王となるものが明日来ることになっていることを告げていたのです。その人こそがサウルだったのです。
サウルにはそのような重大なことが何も告げられていませんでした。ある日のこと父親からロバが数頭いなくなっていると言われ、いつものように、そのロバを探しに従者と共に山間部を探し回っていたのです。でも3日たっても、なかなか見つけることが出来ませんでした。
それであきらめて家に帰ろうとしたのですが、従者のものがこの町に神の人がいるから、その人に頼めば、いなくなったロバを見つけることが出来るかもしれないと言って、その神の人のところに行くことを勧めたのです。この神の人と言われる人こそサムエルのことなのです。サムエルは祭司であり預言者として、国中を回って、裁きや生贄を捧げる礼典を行っていたのです。そしてたまたまその町にいて、サムエルのことを神様から告げられたのです。サムエルは神様から、「明日の今頃私は一人の男をベニヤミンの地からあなたのもとに遣わす。あなたは彼に油を注ぎ、私の民イスラエルの指導者にせよ。」と命じられていたのです。ですが遣わされたはずのサウル自身は何も知らず、ただ日常の生活の行為を行っていたのです。そしてサムエルに出会ったのです。サムエルは、サウルを迎え入れる用意をしていました。特別の食事を作り、サウルのために特に取り分けておいた最上の料理を出しなさいと、料理人に言ったのです。サウルは、自分の全く知らないところで神様の計画が進んでいることに戸惑い、いったい何が起こっているのかを怪しんで、恐れていたのです。今日の箇所では、サウルが王として任命されるところまではいかないのですが、本人が知らないところで、いつもの生活をしている間に、神様の計画がどんどん進んでいることを知らされるのです。
承
さて聖書の話ですが、このサウルがサムエルと出会うきっかけとなる話から始まります。1節から3節です。
サム上 9:1 ベニヤミン族に一人の男がいた。名をキシュといい、家系をさかのぼると、アビエル、ツェロル、ベコラト、ベニヤミン人のアフィアに至り、勇敢な男であった。
サム上 9:2 彼には名をサウルという息子があった。美しい若者で、彼の美しさに及ぶ者はイスラエルにはだれもいなかった。民のだれよりも肩から上の分だけ背が高かった。
サム上 9:3 あるとき、サウルの父キシュのろばが数頭、姿を消した。キシュはその子サウルに言いつけた。「若い者を一人連れて、ろばを捜しに行ってくれ。」
この様に、そのサムエルに出会う旅のきっかけになったのはロバが数頭いなくなったので探しに行ってくれという父の話からでした。この父はキシュという名で、ベニヤミン族の勇敢な男という説明があります。ベニヤミン族というのはあのヨセフ物語のヨセフの弟ベニヤミンの一族です。このキシュの息子にサウルというものがいて、美しい若者で、民の誰よりも肩から上の分だけ背が高かったと言います。とても目立つ人だったと思います。息子のサウルは父の言いつけ通りに若いものを一人連れてロバを探しに行ったのです。
サウルと連れの若者はいなくなったロバを探して、山々を超えて探し回りました。4節と5節です。
サム上 9:4 彼はエフライムの山地を越え、シャリシャの地を過ぎて行ったが、ろばを見つけ出せず、シャアリムの地を越えてもそこにはおらず、ベニヤミンの地を越えても見つけ出せなかった。
サム上 9:5 ツフの地に来たとき、サウルは供の若者に言った。「さあ、もう帰ろう。父が、ろばはともかくとして、わたしたちを気遣うといけない。」
サウルたちが探し回った地域はどれほど広い範囲かはわかりませんが山々を超えたということですから、数十キロの範囲に及んだのではないかと思います。山に登っては平地にいないかどうかを探していったのだと思います。でもロバは見つかりませんでした。もう二日は過ぎていたのでしょう。サウルは共の若者に、「さあ、もう帰ろう。父が、ろばはともかくとして、わたしたちを気遣うといけない。」と言って、あきらめて帰ることにしたのです。
すると供の若者はこう言ったのです。ちょうどこの町に神の人がいるのでその人に相談してみましょう。そして二人はその人に会いに行くことにしたのです。6節から10節です。
サム上 9:6 若者は答えた。「ちょうどこの町に神の人がおられます。尊敬されている人で、その方のおっしゃることは、何でもそのとおりになります。その方を訪ねてみましょう。恐らくわたしたちの進むべき道について、何か告げてくださるでしょう。」
サム上 9:7 サウルは若者に言った。「訪ねるとしても、その人に何を持参できよう。袋にパンはもうないし、神の人に持参する手土産はない。何か残っているか。」
サム上 9:8 若者はまたサウルに答えて言った。「御覧ください。ここに四分の一シェケルの銀があります。これを神の人に差し上げて、どうしたらよいのか教えていただきましょう。」
サム上 9:9 昔、イスラエルでは神託を求めに行くとき、先見者のところへ行くと言った。今日の預言者を昔は先見者と呼んでいた。
サム上 9:10 サウルは若者に言った。「それはいい。さあ行こう。」彼らは神の人がいる町に向かった。
この様に、あきらめて帰ろうとするサウルに、供の若者はちょうどこの町に神の人がいますと言いました。そしてその方のおっしゃることは何でもその通りになります。その方を訪ねてみましょうと言ったのです。そうすればロバの行方が分かるかもしれないと思ったのです。この神の人とはサムエルのことであり、祭司であり預言者のことです。サムエルは当時このように、何でも言い当てることのできる、神の人と思われていたのです。サムエルはイスラエルのいろいろな町を巡り歩いて、さばきや生贄を捧げる儀式を行っていました。ちょうど今はこの町に来ているということを若者は聞いていたのです。
サウルはその神の人に尋ねるとしても持参する手土産がないが、何かあるかというと、その若者は4分の一シュケルの銀があるから、これを差し上げて、どうしたらよいか教えていただきましょうと言いました。四分の一シュケルの銀貨というのは、大体一グラムちょっとの銀に相当しますから、せいぜい数百円くらいの価値のものだと思います。そんなに高価なものではありません。でもサウルはそれはいい、さあ行こうと言って、神の人のいる町に向かって行ったのです。
サウルたちはその町に着くと、水汲みに来た娘たちに出会いました。そして訪ねたのです。11節から13節です。
サム上 9:11 町に通じる坂を上って行くと、水くみに出て来た娘たちに出会った。彼らは彼女たちに尋ねた。「ここに先見者がおられますか。」
サム上 9:12 娘たちは答えて言った。「はい、おられます。この先です。お急ぎなさい。今日、この町に来られたのです。聖なる高台で民のためにいけにえがささげられるのは今日なのです。
サム上 9:13 町に入るとすぐ、あの方に会えるでしょう。あの方は食事のために聖なる高台に上られるところです。人々は、あの方が来られるまでは食べません。あの方がいけにえを祝福してくださるからです。祝福が終わると、招かれた者が食べるのです。今上って行けば、すぐにあの方に会えるでしょう。」
この時代は水くみは女たちの仕事でした。サウルたちが町に通じる坂に着くとその水くみに来た娘たちがいたので、ここに先見者がおられますかと尋ねました。この時代には預言者のことを先見者と呼んでいたようです。どちらかというと占い師と言った感じの呼び方です。するとその娘たちは、居られますよと言い、この先で、聖なる高台で民のためにいけにえを捧げようとしているのです。と教えてくれました。そして、その先見者が生贄を祝福してくださるまでは、食べないから、今すぐ上って行けば、あの方に会えるでしょうと教えてくれたのです。
転
サウルたちが急いで坂を上り切って、町の中に入ろうとしたときにサムエルと出会いました。14節から18節です。
サム上 9:14 二人が町に上り、町の中に入って行こうとしたとき、サムエルも聖なる高台に上ろうと向こうからやって来た。
サム上 9:15 サウルが来る前日、主はサムエルの耳にこう告げておかれた。
サム上 9:17 サムエルがサウルに会うと、主は彼に告げられた。「わたしがあなたに言ったのはこの男のことだ。この男がわたしの民を支配する。」
サム上 9:18 城門の中でサウルはサムエルに近づいて、彼に言った。「お尋ねしますが、先見者の家はどこでしょうか。」
この様に、サウルたちが、娘たちの話を聞いて急いで町に入り、そこで出会った人にすぐに、「お尋ねしますが、先見者の家はどこでしょうか。」と尋ねたのです。実はその先見者とはそこで出会って尋ねた人その人だったのです。サウルはサムエルのことを知らないでそのように尋ねたのです。サムエルはちょうどその時、聖なる高台に上って生け贄の儀式をするためにそこにやってきたのです。サウルはサムエルの事は全く知らなかったのですが、サムエルはサウルのことを知っていました。前の日に主がサムエルにこう告げたのです。「明日の今ごろ、わたしは一人の男をベニヤミンの地からあなたのもとに遣わす。あなたは彼に油を注ぎ、わたしの民イスラエルの指導者とせよ。この男がわたしの民をペリシテ人の手から救う。民の叫び声はわたしに届いたので、わたしは民を顧みる。」この様に、サムエルは明日の今頃という時刻まで示して、ベニアミン族の男すなわちサウルが神様に遣わされて、サムエルのもとに来るから、彼に油を注いで、イスラエルの指導者としなさいと命じられていたのです。そしてサムエルがサウルと出会ったときには、「わたしがあなたに言ったのはこの男のことだ。この男がわたしの民を支配する。」と教えたのです。ですからサムエルはすべて知っていたのです。ですがサウルは何も知りませんでした。
サウルは、その町で出会った人に、先見者の家は何処ですかと尋ねると、その人はこう言いました。19節から20節です。
サム上 9:19 サムエルはサウルに答えた。「わたしが先見者です。先に聖なる高台へ上って行きなさい。今日はわたしと一緒に食事をしてください。明朝、あなたを送り出すとき、あなたの心にかかっていることをすべて説明します。
サム上 9:20 三日前に姿を消したろばのことは、一切、心にかける必要はありません。もう見つかっています。全イスラエルの期待は誰にかかっているとお思いですか。あなたにです。そして、あなたの父の全家にです。」
この様に、サウルが先見者の家は何処ですか、と尋ねると驚いたことに、その出会った人は、私が先見者ですと答え、サウルがサムエルにロバの話をする前に、サムエルの方からサウルに、高台に登って行き、私と一緒に食事をしてくださいと頼みました。サムエルは神様から知らされていたので驚かないでしょうがサウルはとても驚いたことだと思います。そして、明日詳しいことはすべて説明しますとサムエルは言いました。そして、三日前に姿を消したろばのことは、一切、心にかける必要はありません。もう見つかっています、と言って、そのロバのことさえも知っていたのです。そのサムエルはサウルに不思議なことを語りました。それは、「全イスラエルの期待は誰にかかっているとお思いですか。あなたにです。そして、あなたの父の全家にです。」と言って、サウルを驚かせました。どうして全イスラエルの期待を担っているのかわからなかったからです。
サムエルの言葉に驚かされたサウルはこう答えたのです。21節から24節です。
サム上 9:21 サウルは答えて言った。「わたしはイスラエルで最も小さな部族ベニヤミンの者ですし、そのベニヤミンでも最小の一族の者です。どんな理由でわたしにそのようなことを言われるのですか。」
サム上 9:22 サムエルはサウルと従者を広間に導き、招かれた人々の上座に席を与えた。三十人ほどの人が招かれていた。
サム上 9:23 サムエルは料理人に命じた。「取り分けておくようにと、渡しておいた分を出しなさい。」
サム上 9:24 料理人は腿肉と脂尾を取り出し、サウルの前に差し出した。サムエルは言った。「お出ししたのは取り分けておいたものです。取っておあがりなさい。客人をお呼びしてあると人々に言って、この時まであなたに取っておきました。」この日、サウルはサムエルと共に食事をした。
サムエルの全イスラエルの期待はあなたにかかっているという言葉に驚いたサウルは、「わたしはイスラエルで最も小さな部族ベニヤミンの者ですし、そのベニヤミンでも最小の一族の者です。どんな理由でわたしにそのようなことを言われるのですか。」と問い返しました。大きな部族のものがイスラエルのリーダーになるならわかるが、自分のような一番小さい部族のものがそのような期待される理由が分からないと言ったのです。それにはサウルは答えず、サウルとその従者を広間に連れて行きました。そこには30人ほどの人が招かれていました。そしてそこで、サムエルはサウルたちを上座に座らせたのです。サムエルは料理人に「取り分けておくようにと、渡しておいた分を出しなさい。」と言うと料理人は腿肉と脂尾を取り出し、サウルの前に差し出しました。そしてサムエルは言いました。「お出ししたのは取り分けておいたものです。取っておあがりなさい。客人をお呼びしてあると人々に言って、この時まであなたに取っておきました。」。この様にサウルがこの町に来る前からサムエルはサウルのことを待って食事を作らせ、この町の人々にも客人をお呼びしてあるからと言って食事をとっておき、そして上座に座らせたのです。サウルには何が何だかわからなくても、サムエルにはすべてのことが神様の計画として、導かれてきたのです。ですからロバがいなくなったのも神様の計画のうちなのです。その日に、サムエルとサウルは一緒に食事をし、大切な話は翌日のこととなったのです。サウルたちはパンも持ち合わせていなかったのですから、大変助かったと思います。
この日、サウルは高台の下の町の家の屋上に寝泊まりしたようです。その屋上にサムエルが案内し、サウロと話をして翌日を待ちました。25節から27節です。
サム上 9:25 聖なる高台から町に下ると、サムエルはサウルと屋上で話し合った。
サム上 9:26 彼らは朝早く起きた。夜が明けると、サムエルは屋上のサウルを呼んで言った。「起きなさい。お見送りします。」サウルは起きて、サムエルと一緒に外に出た。
サム上 9:27 町外れまで下って来ると、サムエルはサウルに言った。「従者に、我々より先に行くよう命じ、あなたはしばらくここにいてください。神の言葉をあなたにお聞かせします。」従者は先に行った。
この様に、次の日の朝早く、夜が明けるとサムエルは屋上のサウルを呼んで、「起きなさい。お見送りします。」と言うと、サウルは起きて、サムエルと一緒に外に出ました。サウルを朝早くに出発させようとしたのです。そして町はずれまで来ました。すると、サムエルは「従者に、我々より先に行くよう命じ、あなたはしばらくここにいてください。神の言葉をあなたにお聞かせします。」と言ったのです。いよいよサムエルが神様から語られた言葉をサウルに伝え、サウルを王とするということを語ろうとしたのです。そのことはまだ秘密のことだったので、従者を先に行かせて、二人だけで秘密の儀式を行うのです。それは王となるための油注ぎです。そのことは次回の話となります。この油注ぎが済んでもまだ王となるわけではありません。イスラエルの民が納得するような形での王の選びの儀式がその次に待っているのです。それも次回の話となります。
結
サムエルは全く日常の生活をしている中で突然、王となるようにと言う話が降ってきました。本人の全く知らないところで、神様の計画が着々と進んでいたのです。ロバがいなくなったのも、従者が神の人に相談しようと言ったのも、娘たちに出会ったのも、そしてサムエルに出会ったのも、すべて神様の計画なのです。私たちの思いを超えたところで神様の計画は進んでいるということを思わされます。ですから、私たちが、神様は何もしてくださらない、沈黙しているだけだと嘆くのではなく、そこに神様の計画が思いを超えて働いていることを知らねばならないのです。
(一分間黙想)(お祈り)
神様、あなたは私たちの思いを超えて、ご計画し、実行される方です。その時に驚き怪しむことなく、あなたのご計画がなることを祈って、すべてを受け入れていくことが出来ますように。私たちの日常の小さな一つ一つが、あなたのご計画にかかわっていることを信じて歩ませてください。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇サムエル記上)>>
◆サウル、油を注がれて王となる
サム上 9:1 ベニヤミン族に一人の男がいた。名をキシュといい、家系をさかのぼると、アビエル、ツェロル、ベコラト、ベニヤミン人のアフィアに至り、勇敢な男であった。
サム上 9:2 彼には名をサウルという息子があった。美しい若者で、彼の美しさに及ぶ者はイスラエルにはだれもいなかった。民のだれよりも肩から上の分だけ背が高かった。
サム上 9:3 あるとき、サウルの父キシュのろばが数頭、姿を消した。キシュはその子サウルに言いつけた。「若い者を一人連れて、ろばを捜しに行ってくれ。」
サム上 9:4 彼はエフライムの山地を越え、シャリシャの地を過ぎて行ったが、ろばを見つけ出せず、シャアリムの地を越えてもそこにはおらず、ベニヤミンの地を越えても見つけ出せなかった。
サム上 9:5 ツフの地に来たとき、サウルは供の若者に言った。「さあ、もう帰ろう。父が、ろばはともかくとして、わたしたちを気遣うといけない。」
サム上 9:6 若者は答えた。「ちょうどこの町に神の人がおられます。尊敬されている人で、その方のおっしゃることは、何でもそのとおりになります。その方を訪ねてみましょう。恐らくわたしたちの進むべき道について、何か告げてくださるでしょう。」
サム上 9:7 サウルは若者に言った。「訪ねるとしても、その人に何を持参できよう。袋にパンはもうないし、神の人に持参する手土産はない。何か残っているか。」
サム上 9:8 若者はまたサウルに答えて言った。「御覧ください。ここに四分の一シェケルの銀があります。これを神の人に差し上げて、どうしたらよいのか教えていただきましょう。」
サム上 9:9 昔、イスラエルでは神託を求めに行くとき、先見者のところへ行くと言った。今日の預言者を昔は先見者と呼んでいた。
サム上 9:10 サウルは若者に言った。「それはいい。さあ行こう。」彼らは神の人がいる町に向かった。
サム上 9:11 町に通じる坂を上って行くと、水くみに出て来た娘たちに出会った。彼らは彼女たちに尋ねた。「ここに先見者がおられますか。」
サム上 9:12 娘たちは答えて言った。「はい、おられます。この先です。お急ぎなさい。今日、この町に来られたのです。聖なる高台で民のためにいけにえがささげられるのは今日なのです。
サム上 9:13 町に入るとすぐ、あの方に会えるでしょう。あの方は食事のために聖なる高台に上られるところです。人々は、あの方が来られるまでは食べません。あの方がいけにえを祝福してくださるからです。祝福が終わると、招かれた者が食べるのです。今上って行けば、すぐにあの方に会えるでしょう。」
サム上 9:14 二人が町に上り、町の中に入って行こうとしたとき、サムエルも聖なる高台に上ろうと向こうからやって来た。
サム上 9:15 サウルが来る前日、主はサムエルの耳にこう告げておかれた。
サム上 9:16 「明日の今ごろ、わたしは一人の男をベニヤミンの地からあなたのもとに遣わす。あなたは彼に油を注ぎ、わたしの民イスラエルの指導者とせよ。この男がわたしの民をペリシテ人の手から救う。民の叫び声はわたしに届いたので、わたしは民を顧みる。」
サム上 9:17 サムエルがサウルに会うと、主は彼に告げられた。「わたしがあなたに言ったのはこの男のことだ。この男がわたしの民を支配する。」
サム上 9:18 城門の中でサウルはサムエルに近づいて、彼に言った。「お尋ねしますが、先見者の家はどこでしょうか。」
サム上 9:19 サムエルはサウルに答えた。「わたしが先見者です。先に聖なる高台へ上って行きなさい。今日はわたしと一緒に食事をしてください。明朝、あなたを送り出すとき、あなたの心にかかっていることをすべて説明します。
サム上 9:20 三日前に姿を消したろばのことは、一切、心にかける必要はありません。もう見つかっています。全イスラエルの期待は誰にかかっているとお思いですか。あなたにです。そして、あなたの父の全家にです。」
サム上 9:21 サウルは答えて言った。「わたしはイスラエルで最も小さな部族ベニヤミンの者ですし、そのベニヤミンでも最小の一族の者です。どんな理由でわたしにそのようなことを言われるのですか。」
サム上 9:22 サムエルはサウルと従者を広間に導き、招かれた人々の上座に席を与えた。三十人ほどの人が招かれていた。
サム上 9:23 サムエルは料理人に命じた。「取り分けておくようにと、渡しておいた分を出しなさい。」
サム上 9:24 料理人は腿肉と脂尾を取り出し、サウルの前に差し出した。サムエルは言った。「お出ししたのは取り分けておいたものです。取っておあがりなさい。客人をお呼びしてあると人々に言って、この時まであなたに取っておきました。」この日、サウルはサムエルと共に食事をした。
サム上 9:25 聖なる高台から町に下ると、サムエルはサウルと屋上で話し合った。
サム上 9:26 彼らは朝早く起きた。夜が明けると、サムエルは屋上のサウルを呼んで言った。「起きなさい。お見送りします。」サウルは起きて、サムエルと一緒に外に出た。
サム上 9:27 町外れまで下って来ると、サムエルはサウルに言った。「従者に、我々より先に行くよう命じ、あなたはしばらくここにいてください。神の言葉をあなたにお聞かせします。」従者は先に行った。