家庭礼拝 2022年10月26日 サムエル記上 1:1-20 サムエルの誕生
賛美歌483我が主イエスよ、ひたすら聖書朗読 祈り 奨励説教 一分黙想 全員祈り 主の祈り 賛美歌492御神をたたえる心こそは
起
いよいよ今日から、サムエル記が始まります。サムエルは紀元前の1000年ごろに生まれた人です。イスラエルが族長時代から、いよいよ国家としての体制を作ろうとしていたころの話で、サムエルは預言者として、また祭司として、サウルや、ダビデに油を注いで、王として立て、イスラエルの国の指導者を、育ていった人です。そう言った意味では王様よりも偉い、神の使いといった感じの人なのです。
この人の母はハンナと言いました。その夫は信仰心の厚い、エルカナという人です。エルカナにはもう一人妻がいて、ペニナと言う名でした。ペニナには子供がたくさん生まれ、息子も娘もいましたが、ハンナは子供が授かりませんでした。当時は子供を授からない女というのは、神様に呪われたものとして、軽蔑されたりしていたのです。特にペニナはハンナに嫉妬し、敵のように見ていて、いつもハンナを苦しめていたのです。この話はアブラハムの妻サラと子供を産んだ女奴隷ハガルの確執を連想させます。結局ハンナは苦しんで、神殿で泣き崩れるのですが、神様の介入によって、サムエルの誕生物語が生まれるのです。
この様に神様が介入して起こった奇跡の誕生物語は聖書にはたくさんあり、アブラハムの息子イサクもそうであり、神様がアブラハムに約束した通りに生まれてきたのです。イサクと結婚したリベカも子供ができませんでした。そのためにイサクは妻のために主に祈り、子供が与えられ、エサウとヤコブが与えられたのです。怪力で有名なサムソンの母もそうでした。その夫はマノアと言いその妻は不妊の女で、子を産んだことがなかったのです。そこに主のみ使いが彼女に現れて、「あなたは不妊の女だが身ごもって男の子を産むであろう。」と言われ、その子はナジル人として神にささげられているので、その子の頭に剃刀を当ててはならないと言われたのです。サムエル記のサムエルもまた生まれてきたときにその母ハンナはその子を神にささげて、頭に剃刀を当てることはありませんと言ったのです。新約聖書では洗礼者ヨハネも、イエス様も、神様の介入があり、そのお告げによって生まれてきた人たちなのです。この様に神様が奇跡を起こされて生まれてきた子供たちというのはその母親が、悩み苦しんで、神様に祈り、そして、神様が憐れんでくださって与えられた子供たちが多いのです。その子供たちには生まれる前から、胎内で聖霊に満たされているようなことが起こっていたようです。
この様に、今日の話は子供に恵まれず悩んで祈っていたハンナに、神様がサムエルという子供を授けてくださり、その子が聖霊に満たされて、預言者であり祭司であり、神の人となったのです。サムエルという意味は、その名は神、という意味でもあり、神聞き給う、という意味でもあるようです。この生まれてきたことの奇跡を表している名前なのです。
承
まず最初は、サムエルの母となる、ハンナの状況です。1節と2節です。
サム上 1:1 エフライムの山地ラマタイム・ツォフィムに一人の男がいた。名をエルカナといい、その家系をさかのぼると、エロハム、エリフ、トフ、エフライム人のツフに至る。
サム上 1:2 エルカナには二人の妻があった。一人はハンナ、もう一人はペニナで、ペニナには子供があったが、ハンナには子供がなかった。
ハンナの夫はエルカナで、レビ族の子孫です。すなわち祭司の系統なのです。エルカナにはもう一人妻がいて、その名はペニナと言い、ペニナには子供がたくさんいたのですが、ハンナには子供がありませんでした。
ハンナがどのように苦しんでいたのかが次に語られています。3節から7節です。
サム上 1:3 エルカナは毎年自分の町からシロに上り、万軍の主を礼拝し、いけにえをささげていた。シロには、エリの二人の息子ホフニとピネハスがおり、祭司として主に仕えていた。
サム上 1:4 いけにえをささげる日には、エルカナは妻ペニナとその息子たち、娘たちにそれぞれの分け前を与え、
サム上 1:5 ハンナには一人分を与えた。彼はハンナを愛していたが、主はハンナの胎を閉ざしておられた。
サム上 1:6 彼女を敵と見るペニナは、主が子供をお授けにならないことでハンナを思い悩ませ、苦しめた。
サム上 1:7 毎年このようにして、ハンナが主の家に上るたびに、彼女はペニナのことで苦しんだ。今度もハンナは泣いて、何も食べようとしなかった。
エルカナは毎年自分の町からシロに上って、祭壇で礼拝し生贄を捧げていました。とても信仰深い夫なのです。シロと言う町は当時のユダヤの中心地で、そこには祭壇があり、祭司としてエリと二人の息子が仕えていました。このいけにえを捧げる日には、そのあと家族でそれを食べるのですが、その分け前を妻ペニナには子供たちの分をその数だけ与え、ハンナには子供がいないので一人分だけを与えられたのです。この事がハンナにはとてもつらかったのです。祝福の少ないもののように思われたのです。エルカナはハンナを愛していたのですが、家族には公平にしていたのです。この事は自分が不妊の女であることを強く思い知らされることになっていたのです。もう一人の妻ペニナはハンナにライバル意識を燃やして、敵であるように見ていました。エルカナがハンナを愛していることに嫉妬していたのです。ですから子供のできないハンナに、いろいろな嫌がらせをしたのです。それはこの年に一度主の家に上がり、エルカナが生贄を捧げるときに特に激しかったのです。それは、不妊の女は主から呪われているというような言い方があったからです。ハンナは苦しみ、今回も泣いて、一緒の食事の時も、何も食べようとしなかったと言います。
このように苦しんでいるハンナにエルカナは同情していました。8節から11節です。
サム上 1:8 夫エルカナはハンナに言った。「ハンナよ、なぜ泣くのか。なぜ食べないのか。なぜふさぎ込んでいるのか。このわたしは、あなたにとって十人の息子にもまさるではないか。」
サム上 1:9 さて、シロでのいけにえの食事が終わり、ハンナは立ち上がった。祭司エリは主の神殿の柱に近い席に着いていた。
サム上 1:10 ハンナは悩み嘆いて主に祈り、激しく泣いた。
サム上 1:11 そして、誓いを立てて言った。「万軍の主よ、はしための苦しみを御覧ください。はしために御心を留め、忘れることなく、男の子をお授けくださいますなら、その子の一生を主におささげし、その子の頭には決してかみそりを当てません。」
このいけにえの食事をするとき、ペニナの家族は大勢の子供たちと、多くの料理を分け合いながら、にぎやかに食事をしていたと思うのです。ですがハンナは一人なので、悲しみのあまり食事もできなかったのです。エルカナはハンナに、「ハンナよ、なぜ泣くのか。なぜ食べないのか。なぜふさぎ込んでいるのか。このわたしは、あなたにとって十人の息子にもまさるではないか。」と言って、たとえ子供がいなくても、あなたは愛されているのだからと慰めたのです。それでもハンナの苦しみと悲しみは消えなかったのです。その食事が終わると、ハンナは立ち上がり、主の神殿で、悩みを嘆いて主に祈り激しく泣いたのです。そして誓いを立ててこう言いました。どうか私の苦しみをご覧ください。どうかわたしを忘れることなく、男の子をお授けください。そうしましたら、その子を神様にお捧げし、その子の頭には決して剃刀を当てません、と誓ったのです。その時祭司のエリはその近くにいて、主の神殿の柱の近くの席にいたのです。そしてそれを見ていたのです。ハンナにとって、子供を持つことよりも、子供を産んで祝福されたものとなることが大切だったのです。ですからその子供を捧げますから、与えてくださいと祈っているのです。この神に約束して願うことはナジルの請願と言って、約束を果たすまでは頭に剃刀を入れないのです。ですから、サムエルも、サムソンもナジルの請願によって生まれてきた子なので、頭に剃刀を当てないで伸ばしていたのです。それは神の力の象徴なのです。
転
柱の近くで食事をしていた祭司エリは、ハンナがあまりに長く祈っているので、話しかけました。12節から18節です。
サム上 1:12 ハンナが主の御前であまりにも長く祈っているので、エリは彼女の口もとを注意して見た。
サム上 1:13 ハンナは心のうちで祈っていて、唇は動いていたが声は聞こえなかった。エリは彼女が酒に酔っているのだと思い、
サム上 1:14 彼女に言った。「いつまで酔っているのか。酔いをさましてきなさい。」
サム上 1:15 ハンナは答えた。「いいえ、祭司様、違います。わたしは深い悩みを持った女です。ぶどう酒も強い酒も飲んではおりません。ただ、主の御前に心からの願いを注ぎ出しておりました。
サム上 1:16 はしためを堕落した女だと誤解なさらないでください。今まで祈っていたのは、訴えたいこと、苦しいことが多くあるからです。」そこでエリは、
サム上 1:17 「安心して帰りなさい。イスラエルの神が、あなたの乞い願うことをかなえてくださるように」と答えた。
サム上 1:18 ハンナは、「はしためが御厚意を得ますように」と言ってそこを離れた。それから食事をしたが、彼女の表情はもはや前のようではなかった。
エリはハンナが祈っているのを見ていたのです。その祈りがあまりにも長いのでいったい何を祈っているのか知ろうとして、その口元を注意してみました。でも何を祈っているのかはわかりませんでした。声は出さずに心の中で祈っていたからです。エリは軽率にも、ハンナが酒に酔っているのだろうと思いました。そして、ハンナを不謹慎だと思い、「いつまで酔っているのか。酔いをさましてきなさい。」と言ったのです。するとハンナは反論しました。決して酒に酔っているのではありません、訴えたいこと、苦しいことがたくさんあるからなのですと言いました。するとエリはそのことを理解して、「安心して帰りなさい。イスラエルの神が、あなたの乞い願うことをかなえてくださるように」と答えました。この言葉でハンナは癒されたのです。ハンナは喜んで、「はしためが御厚意を得ますように」と言ってそこを離れました。エリの言った言葉で、心に希望がともされたのです。元気になってハンナは食事をしました。彼女の表情はもはや前のように、悲しみに満ちたものではなかったのです。私たちもまた、エリのように、友人や子供たちのために、あなたの願いを神様がかなえてくださいますようにと、祈ったり、語ったりすることがどれほど大きな力を与えるものかを知らなくてはなりません。ハンナはその言葉で元気になったのです。
このようなことがあった後、次の日にエルカナたちは自分たちの家に帰りました。19節と20節です。
サム上 1:19 一家は朝早く起きて主の御前で礼拝し、ラマにある自分たちの家に帰って行った。エルカナは妻ハンナを知った。主は彼女を御心に留められ、
サム上 1:20 ハンナは身ごもり、月が満ちて男の子を産んだ。主に願って得た子供なので、その名をサムエル(その名は神)と名付けた。
この聖所でいけにえを捧げその食事をした次の日、家族は朝早く起きて、礼拝し、ラマにある自分たちの家に帰って行きました。そして、主が彼女を御心にとめられたので、ハンナはエルカナによって身ごもりました。そして月が満ちて男の子を生んだ時、主に願って得た子供なので、その名をサムエル(その名は神)と名付けたというのです。サムエルは、神様によって与えられた子供なのです。
結
不妊の女と言われ、苦しみ続けたハンナは身ごもりました。そこには神様の介入があったのです。この様に、不妊の女と言われる人たちが苦しみながらも神様に訴えて、与えられた子供たちは、その胎の中にあって、すでに聖霊で満たされていることが多いのです。不妊の女と言われて苦しんでいるときは、その聖なる子供が与えられる準備期間となっているのです。ハンナも、自分のすべてを投げ出して、神様に祈り、そして、サムエルが与えられたのです。そしてこのサムエルがイスラエルの国の基となる人々を、神に代わって、次々に立てていくのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、ハンナには苦しみがありましたが、その苦しみは神様の御業によって用いられました。ハンナは神様の御心によって身ごもりサムエルを産んだのです。そのきっかけになったのはたまたまエリが語った、「安心して帰りなさい。イスラエルの神が、あなたの乞い願うことをかなえてくださるように」という言葉です。この言葉でハンナは生き返ることが出来たのです。どうか私たちにも、あなたの祝福の言葉を語ることが出来ますように導いてください。私たちにできなくとも神様がきっとそれをかなえてくださるという信仰を与えてください。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇サムエル記上)>>
◆サムエルの誕生
サム上 1:1 エフライムの山地ラマタイム・ツォフィムに一人の男がいた。名をエルカナといい、その家系をさかのぼると、エロハム、エリフ、トフ、エフライム人のツフに至る。
サム上 1:2 エルカナには二人の妻があった。一人はハンナ、もう一人はペニナで、ペニナには子供があったが、ハンナには子供がなかった。
サム上 1:3 エルカナは毎年自分の町からシロに上り、万軍の主を礼拝し、いけにえをささげていた。シロには、エリの二人の息子ホフニとピネハスがおり、祭司として主に仕えていた。
サム上 1:4 いけにえをささげる日には、エルカナは妻ペニナとその息子たち、娘たちにそれぞれの分け前を与え、
サム上 1:5 ハンナには一人分を与えた。彼はハンナを愛していたが、主はハンナの胎を閉ざしておられた。
サム上 1:6 彼女を敵と見るペニナは、主が子供をお授けにならないことでハンナを思い悩ませ、苦しめた。
サム上 1:7 毎年このようにして、ハンナが主の家に上るたびに、彼女はペニナのことで苦しんだ。今度もハンナは泣いて、何も食べようとしなかった。
サム上 1:8 夫エルカナはハンナに言った。「ハンナよ、なぜ泣くのか。なぜ食べないのか。なぜふさぎ込んでいるのか。このわたしは、あなたにとって十人の息子にもまさるではないか。」
サム上 1:9 さて、シロでのいけにえの食事が終わり、ハンナは立ち上がった。祭司エリは主の神殿の柱に近い席に着いていた。
サム上 1:10 ハンナは悩み嘆いて主に祈り、激しく泣いた。
サム上 1:11 そして、誓いを立てて言った。「万軍の主よ、はしための苦しみを御覧ください。はしために御心を留め、忘れることなく、男の子をお授けくださいますなら、その子の一生を主におささげし、その子の頭には決してかみそりを当てません。」
サム上 1:12 ハンナが主の御前であまりにも長く祈っているので、エリは彼女の口もとを注意して見た。
サム上 1:13 ハンナは心のうちで祈っていて、唇は動いていたが声は聞こえなかった。エリは彼女が酒に酔っているのだと思い、
サム上 1:14 彼女に言った。「いつまで酔っているのか。酔いをさましてきなさい。」
サム上 1:15 ハンナは答えた。「いいえ、祭司様、違います。わたしは深い悩みを持った女です。ぶどう酒も強い酒も飲んではおりません。ただ、主の御前に心からの願いを注ぎ出しておりました。
サム上 1:16 はしためを堕落した女だと誤解なさらないでください。今まで祈っていたのは、訴えたいこと、苦しいことが多くあるからです。」そこでエリは、
サム上 1:17 「安心して帰りなさい。イスラエルの神が、あなたの乞い願うことをかなえてくださるように」と答えた。
サム上 1:18 ハンナは、「はしためが御厚意を得ますように」と言ってそこを離れた。それから食事をしたが、彼女の表情はもはや前のようではなかった。
サム上 1:19 一家は朝早く起きて主の御前で礼拝し、ラマにある自分たちの家に帰って行った。エルカナは妻ハンナを知った。主は彼女を御心に留められ、
サム上 1:20 ハンナは身ごもり、月が満ちて男の子を産んだ。主に願って得た子供なので、その名をサムエル(その名は神)と名付けた。