家庭礼拝 2022年6月1日 ヨシュア記 6:1-27 エリコの占領
起
いよいよエリコの城壁を攻めることになります。このエリコという町は昔から、といってもとても古くて石器時代のころから、何度も堅固な城壁が築かれてきたところなのです。このヨシュアが攻めようとしていた時の城壁も簡単には攻めることのできない高い城壁に囲まれた町だったのです。この場所は周りの荒れ地に比べれば豊かな土地だったので、いろいろな民族に狙われやすく、攻められやすい場所だったのかもしれません。それで、ここに住む人たちは堅固な城壁で囲んで、自分たちの生活を守ろうとしていたのだと思います。
このエリコを攻めるためには、その高い城壁を何とかしなければなりません。そこでヨシュアがイスラエルの人に命じたのは、このエリコの周辺を7人の祭司たちが、毎日角笛を吹いて、契約の箱とともに回るということだったのです。現実に目を奪われる人にとっては、そんなことをしていったいどんな意味だあるのだと思うようなことだったのです。それでも神様の命じることに従っていると、自分たちの考えをはるかに超えた奇跡が起こるのです。いったいどんな奇跡が起こって、イスラエルの民はエリコを占領することができたのかが今日の聖書の話になります。
承
神様は、ヨシュアにどのようにしてエリコを陥落させるかを伝えました。1節から5節です。
ヨシュ 6:1 エリコは、イスラエルの人々の攻撃に備えて城門を堅く閉ざしたので、だれも出入りすることはできなかった。
ヨシュ 6:2 そのとき、主はヨシュアに言われた。「見よ、わたしはエリコとその王と勇士たちをあなたの手に渡す。
ヨシュ 6:3 あなたたち兵士は皆、町の周りを回りなさい。町を一周し、それを六日間続けなさい。
ヨシュ 6:4 七人の祭司は、それぞれ雄羊の角笛を携えて神の箱を先導しなさい。七日目には、町を七周し、祭司たちは角笛を吹き鳴らしなさい。
ヨシュ 6:5 彼らが雄羊の角笛を長く吹き鳴らし、その音があなたたちの耳に達したら、民は皆、鬨の声をあげなさい。町の城壁は崩れ落ちるから、民は、それぞれ、その場所から突入しなさい。」
エリコの城壁は堅牢で高く、簡単には攻め落とすことができないものだったのです。その時神様が、ヨシュアに、「見よ、わたしはエリコとその王と勇士たちをあなたの手に渡す。あなたたち兵士は皆、町の周りを回りなさい。町を一周し、それを六日間続けなさい。」と命じたのです。神様の約束というのは、このようにすればこのようになる、というものではありません。条件によって与えられるかどうかが変わるようなものではないのです。このようになる、とまず確約して、だからこのようにしなさいと、その方法を教えるのです。エリコの場合は、エリコの王と勇士たちをあなたたちに渡す、とはっきり約束したのです。そうするから、あなたたち兵士は皆、町の周りを回りなさい。町を一周し、それを六日間続けなさい。といったのです。これが神様の約束です。その通りにすれば与えられるのです。ですが、こんな町の周りを回るだけで本当にエリコを占領できるのでしょうか。人によってはばかばかしいと思ったに違いありません。でもそのばかばかしいと思うことを信じて行ったときに、奇跡が起こるのです。
神様はさらに言いました。兵士がエリコの町を回る時、七人の祭司は、それぞれ雄羊の角笛を携えて神の箱を先導しなさい。七日目には、町を七周し、祭司たちは角笛を吹き鳴らしなさい。彼らが雄羊の角笛を長く吹き鳴らし、その音があなたたちの耳に達したら、民は皆、鬨の声をあげなさい。町の城壁は崩れ落ちるから、民は、それぞれ、その場所から突入しなさい。」と言いました。ここでは7という完全数が何度も出てきます。7人の祭司、7日間町を回る、7日目には7周する、このように、その行為が完全なものとなるように、7を続けるのです。そのとき雄牛の角笛を吹き鳴らし、その音を聞いて、皆で鬨の声を上げると町の城壁は崩れ落ち、イスラエルは中に攻め入ることができるというのです。もしかして大きな地震でも起こって崩れるのかもしれません。それにしてもそれは神様がイスラエルにエリコを攻め落とせるようにするためになされることなのです。
この神様の約束の言葉を聞いてヨシュアは、具体的に祭司や民に指示して、神様の言われたことを信じて行いました。6節から16節です。
ヨシュ 6:6 ヌンの子ヨシュアは、まず祭司たちを呼び集め、「契約の箱を担げ。七人は、各自雄羊の角笛を携えて主の箱を先導せよ」と命じ、
ヨシュ 6:7 次に民に向かって、「進め。町の周りを回れ。武装兵は主の箱の前を行け」と命じた。
ヨシュ 6:8 ヨシュアが民に命じ終わると、七人の祭司は、それぞれ雄羊の角笛を携え、それを吹き鳴らしながら主の前を行き、主の契約の箱はその後を進んだ。
ヨシュ 6:9 武装兵は、角笛を吹き鳴らす祭司たちの前衛として進み、また後衛として神の箱に従った。行進中、角笛は鳴り渡っていた。
ヨシュ 6:10 ヨシュアは、その他の民に対しては、「わたしが鬨の声をあげよと命じる日までは、叫んではならない。声を聞かれないようにせよ。口から言葉を発してはならない。あなたたちは、その後で鬨の声をあげるのだ」と命じた。
ヨシュ 6:11 彼はこうして、主の箱を担いで町を回らせ、一周させた。その後、彼らは宿営に戻り、そこで夜を過ごした。
ヨシュ 6:12 翌朝、ヨシュアは早く起き、祭司たちは主の箱を担ぎ、
ヨシュ 6:13 七人の祭司はそれぞれ雄羊の角笛を携え、それを吹き鳴らしながら主の箱の前を進んだ。武装兵は、更にその前衛として進み、また後衛として主の箱に従った。行進中、角笛は鳴り渡っていた。
ヨシュ 6:14 彼らは二日目も、町を一度回って宿営に戻った。同じことを、彼らは六日間繰り返したが、
ヨシュ 6:15 七日目は朝早く、夜明けとともに起き、同じようにして町を七度回った。町を七度回ったのはこの日だけであった。
ヨシュ 6:16 七度目に、祭司が角笛を吹き鳴らすと、ヨシュアは民に命じた。「鬨の声をあげよ。主はあなたたちにこの町を与えられた。
このエリコの城壁の外側を回る人の隊列はこのようなものでした。一番先頭には武装兵が付きました。そのあとに7人の祭司たちが雄牛の角笛を携えて続きました。その次には契約の箱を担ぐ人たちが続きました。そして最後には別の武装した兵士たちが続いたのです。このような隊列が、毎朝6日間、角笛を吹き鳴らして、エリコの町の周りを回り、7日目には7回回って、最後に祭司が角笛を吹き鳴らすと、ヨシュアは民に命じて、鬨の声を上げさせたのです。そして、主はあなたたちにこの町を与えられたと宣言したのです。
そしてエリコの街を占領するときに兵士たちに、ヨシュアは注意事項を語りました。17節から19節です。
ヨシュ 6:17 町とその中にあるものは、ことごとく滅ぼし尽くして主にささげよ。ただし、遊女ラハブおよび彼女と一緒に家の中にいる者は皆、生かしておきなさい。我々が遣わした使いをかくまってくれたからである。
ヨシュ 6:18 あなたたちはただ滅ぼし尽くすべきものを欲しがらないように気をつけ、滅ぼし尽くすべきものの一部でもかすめ取ってイスラエルの宿営全体を滅ぼすような不幸を招かないようにせよ。
ヨシュ 6:19 金、銀、銅器、鉄器はすべて主にささげる聖なるものであるから、主の宝物倉に納めよ。」
ヨシュアの出した注意事項の一つ目は、町とその中にあるものは、ことごとく滅ぼし尽くして主にささげよ。ただし、遊女ラハブおよび彼女と一緒に家の中にいる者は皆、生かしておきなさい。ということでした。その町の中にあるものは老若男女家畜まで含めて生きているものはすべて殺すということで、今でいうホロコーストやジェノサイドという大量虐殺に当たりました。今ではこのようなことは犯罪行為として扱われますが、ヨシュアはそのように徹底的に根絶やしにする方法を用いたのです。その中でただ一つの例外は、遊女ラハブおよび彼女と一緒に家の中にいる者は皆、生かしておきなさい、ということだったです。これは二人のイスラエル人の斥候を助けたからでした。このラハブの知恵と信仰とによって、その家族も親族もみな救われたということで、後の人々に教訓を与えたのです。
二つ目の注意事項は、滅ぼし尽くすべきものを欲しがらないように気をつけよ、ということでした。これは人であれ物であれすべて滅ぼしなさいと言っているのですから、その異邦人の文化ごと根こそぎ滅ぼし尽くしなさいと言っているのです。徹底した抹殺なのです。もうその民族はこの世に存在しないものとなってしまうのです。ただしその中で一つだけ例外がありました。それは、「金、銀、銅器、鉄器はすべて主にささげる聖なるものであるから、主の宝物倉に納めよ。」というものでした。金属だけは主にささげる聖なるものとして残されたのです。
ヨシュアの注意事項が終わると、角笛が鳴り渡り、民が鬨の声を上げると、城壁は崩れました。20節と21節です。
ヨシュ 6:20 角笛が鳴り渡ると、民は鬨の声をあげた。民が角笛の音を聞いて、一斉に鬨の声をあげると、城壁が崩れ落ち、民はそれぞれ、その場から町に突入し、この町を占領した。
ヨシュ 6:21 彼らは、男も女も、若者も老人も、また牛、羊、ろばに至るまで町にあるものはことごとく剣にかけて滅ぼし尽くした。
イスラエルは人だけでなく牛羊ロバに至るまでことごとく剣にかけて滅ぼしつくしたというのですからすさまじいものです。イスラエル人は異国の人や文化に染まらないようにするために全て根こそぎ滅ぼしつくしたのです。そこには何の哀れみもなかったのです。それが神様に従うことだったのです。
転
ヨシュアはエリコを滅ぼしつくし、戦況が落ち着いてきたときに、いろいろな片づけを始めました。22節から27節です。
ヨシュ 6:22 ヨシュアは、土地を探った二人の斥候に、「あの遊女の家に行って、あなたたちが誓ったとおり、その女と彼女に連なる者すべてをそこから連れ出せ」と命じた。
ヨシュ
6:23 斥候の若者たちは行って、ラハブとその父母、兄弟、彼女に連なる者すべてを連れ出し、彼女の親族をすべて連れ出してイスラエルの宿営のそばに避難させた。
ヨシュ
6:24 彼らはその後、町とその中のすべてのものを焼き払い、金、銀、銅器、鉄器だけを主の宝物倉に納めた。
ヨシュ
6:25 遊女ラハブとその一族、彼女に連なる者はすべて、ヨシュアが生かしておいたので、イスラエルの中に住んで今日に至っている。エリコを探る斥候としてヨシュアが派遣した使者を、彼女がかくまったからである。
ヨシュ
6:26 ヨシュアは、このとき、誓って言った。「この町エリコを再建しようとする者は/主の呪いを受ける。基礎を据えたときに長子を失い/城門を建てたときに末子を失う。」
ヨシュ
6:27 主がヨシュアと共におられたので、彼の名声はこの地方一帯に広まった。
そのヨシュアの片付けの最初は、助けられた二人の斥候に命じて、遊女ラハブとその親類縁者を助け出して連れ出してくるように言ったのです。そしてイスラエルの宿営のそばに避難させました。この一族はイスラエル民族とともにずっと生き永らえたのです。
二つ目の片づけは、金、銀、銅器、鉄器は神様の宝物庫に収めて、あとは全部焼き払ったのです。そしてヨシュアは、この町エリコを再建しようとする者は、主の呪いを受ける、といったのです。このエリコの街はそのあとも続いて繫栄しますから、要塞都市としてではなく商業都市として栄えたのだと思います。
結
このようにして、ヨシュアはエリコを滅ぼし占領しました。その時、神様が命じたことはエリコの街を7回回れという不思議なことでした。でもそのことを、こんなことで占領できるのだろうかという疑いを持ったり軽んじたりすることなく、ヨシュアはイスラエルの民に命じて行わせました。神様の命令に従うというのは、このように一見愚かなことのように見えるのです。新約聖書の中でも宣教の愚かさを選んだという言葉がありますが、一見愚かなことの中に神様の御心と計画が隠されており、それを行うことに神様の御心が実現してくるのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、あなたは私たちに理解できない方法で御心を実現しようとします。そのことを、私たちは愚かなことと思ってしまいますが、あなたがその愚かなことを通して御心を実現してくださる方であることを信じて、そのことを行わせてください。人からどう思われようと、そのことを信じて行うとき、あなたの奇跡が実現することを覚えさせてください。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨシュア記)>>
◆エリコの占領
ヨシュ 6:1 エリコは、イスラエルの人々の攻撃に備えて城門を堅く閉ざしたので、だれも出入りすることはできなかった。
ヨシュ 6:2 そのとき、主はヨシュアに言われた。「見よ、わたしはエリコとその王と勇士たちをあなたの手に渡す。
ヨシュ 6:3 あなたたち兵士は皆、町の周りを回りなさい。町を一周し、それを六日間続けなさい。
ヨシュ 6:4 七人の祭司は、それぞれ雄羊の角笛を携えて神の箱を先導しなさい。七日目には、町を七周し、祭司たちは角笛を吹き鳴らしなさい。
ヨシュ 6:5 彼らが雄羊の角笛を長く吹き鳴らし、その音があなたたちの耳に達したら、民は皆、鬨の声をあげなさい。町の城壁は崩れ落ちるから、民は、それぞれ、その場所から突入しなさい。」
ヨシュ 6:6 ヌンの子ヨシュアは、まず祭司たちを呼び集め、「契約の箱を担げ。七人は、各自雄羊の角笛を携えて主の箱を先導せよ」と命じ、
ヨシュ 6:7 次に民に向かって、「進め。町の周りを回れ。武装兵は主の箱の前を行け」と命じた。
ヨシュ 6:8 ヨシュアが民に命じ終わると、七人の祭司は、それぞれ雄羊の角笛を携え、それを吹き鳴らしながら主の前を行き、主の契約の箱はその後を進んだ。
ヨシュ 6:9 武装兵は、角笛を吹き鳴らす祭司たちの前衛として進み、また後衛として神の箱に従った。行進中、角笛は鳴り渡っていた。
ヨシュ 6:10 ヨシュアは、その他の民に対しては、「わたしが鬨の声をあげよと命じる日までは、叫んではならない。声を聞かれないようにせよ。口から言葉を発してはならない。あなたたちは、その後で鬨の声をあげるのだ」と命じた。
ヨシュ 6:11 彼はこうして、主の箱を担いで町を回らせ、一周させた。その後、彼らは宿営に戻り、そこで夜を過ごした。
ヨシュ 6:12 翌朝、ヨシュアは早く起き、祭司たちは主の箱を担ぎ、
ヨシュ 6:13 七人の祭司はそれぞれ雄羊の角笛を携え、それを吹き鳴らしながら主の箱の前を進んだ。武装兵は、更にその前衛として進み、また後衛として主の箱に従った。行進中、角笛は鳴り渡っていた。
ヨシュ 6:14 彼らは二日目も、町を一度回って宿営に戻った。同じことを、彼らは六日間繰り返したが、
ヨシュ 6:15 七日目は朝早く、夜明けとともに起き、同じようにして町を七度回った。町を七度回ったのはこの日だけであった。
ヨシュ 6:16 七度目に、祭司が角笛を吹き鳴らすと、ヨシュアは民に命じた。「鬨の声をあげよ。主はあなたたちにこの町を与えられた。
ヨシュ 6:18 あなたたちはただ滅ぼし尽くすべきものを欲しがらないように気をつけ、滅ぼし尽くすべきものの一部でもかすめ取ってイスラエルの宿営全体を滅ぼすような不幸を招かないようにせよ。
ヨシュ 6:19 金、銀、銅器、鉄器はすべて主にささげる聖なるものであるから、主の宝物倉に納めよ。」
ヨシュ 6:20 角笛が鳴り渡ると、民は鬨の声をあげた。民が角笛の音を聞いて、一斉に鬨の声をあげると、城壁が崩れ落ち、民はそれぞれ、その場から町に突入し、この町を占領した。
ヨシュ 6:21 彼らは、男も女も、若者も老人も、また牛、羊、ろばに至るまで町にあるものはことごとく剣にかけて滅ぼし尽くした。
ヨシュ 6:22 ヨシュアは、土地を探った二人の斥候に、「あの遊女の家に行って、あなたたちが誓ったとおり、その女と彼女に連なる者すべてをそこから連れ出せ」と命じた。
ヨシュ 6:23 斥候の若者たちは行って、ラハブとその父母、兄弟、彼女に連なる者すべてを連れ出し、彼女の親族をすべて連れ出してイスラエルの宿営のそばに避難させた。
ヨシュ 6:24 彼らはその後、町とその中のすべてのものを焼き払い、金、銀、銅器、鉄器だけを主の宝物倉に納めた。
ヨシュ 6:25 遊女ラハブとその一族、彼女に連なる者はすべて、ヨシュアが生かしておいたので、イスラエルの中に住んで今日に至っている。エリコを探る斥候としてヨシュアが派遣した使者を、彼女がかくまったからである。
ヨシュ 6:26 ヨシュアは、このとき、誓って言った。「この町エリコを再建しようとする者は/主の呪いを受ける。基礎を据えたときに長子を失い/城門を建てたときに末子を失う。」
ヨシュ 6:27 主がヨシュアと共におられたので、彼の名声はこの地方一帯に広まった。