家庭礼拝 2022年5月11日 ヨシュア記 3:1-17 ヨルダン川を渡る
起
いよいよ、ヨシュアはヨルダン川を渡ります。そしてカナンの地の征服に向かいます。これはアブラハムの時代から、神様に約束されていたことですが、その実現にはイサク、ヤコブ、ヨセフと続きモーセの時代になって、やっとその実現に動き出し、そして今ヨルダン川を渡ってそれが実現しようとしているのです。あの偉大な予言者で指導者であるモーセでさえも、渡ることの許されなかったヨルダン川を、今ヨシュアは渡ります。モーセが葦の海を渡るときに起こった、海の水が吹き寄せられ、海に水の壁が出来て乾いた道が出来て、イスラエルの民がそこを通ることが出来たという奇跡と、同じようなことが起こります。それはどのような事かと言えば、ヨルダン川の水がせき止められ、イスラエルの民が渡れるようになったという奇跡が起こります。それでもヨルダン川などそれほど大きな川でもないし、写真で見るととても穏やかな静かな川のようなので、誰でもすぐにわたることが出来るのではないのかと思ってしまいますが、そうでもないようなのです。このヨルダン川を渡ろうとしている時期は、春の刈り入れの時期と書かれているので、大麦の刈り入れをする4月頃の話です。この時期は山の雪解け水がどっと流れてきて、ヨルダン川の水は堤を超えんばかりに満ちていたのです。しかも急流であったようです。ですからこの時期にこの川を渡るのは困難だったのです。そこで起こったのが、この川の水の流れが突然止まり、イスラエルの人々はそこを渡ることが出来たという奇跡なのです。モーセの葦の海の時には、モーセが神様から与えられた杖を海に向かって振るとそこに道が出来ました。ヨシュアの場合は、契約の箱を担いで歩むレビ人たちの足が水に入ると、この川の水が引いて行ったのです。こんなことは信じられないと思うのが普通でしょう。どうせ神様を信じさせようとする作り話の奇跡だろうと思うのが一般の人でしょう。ですが、あるアラブの歴史学者が調べたところによると、この川の上流ではしばしば山間部でがけ崩れが起こり、川がせき止められ、約10時間ほど川の水が止まることが何度かあったようなのです。ですからこの時もそのようなことが起こっていたとしても不思議ではないのです。
今日の聖書の個所ではそのような奇跡が起こって、イスラエルの民はまずヨルダン川を渡ることが出来たのです。イスラエルの民がヨルダン川をわたって行わなければならないのが、まずエリコを攻め落とすことです。そのために前回、斥候を二人派遣して探らせたのですが、追っ手に追われたときに遊女のラハブに助けられて何とか、このエリコの状況を報告できたのです。イスラエルの民は、ヨルダン川を渡って、いよいよその地を得るために、戦い始めるのです。
承
では、聖書に移ります。いよいよイスラエルの民はヨルダン川の川岸までついて、ヨシュアの川を渡れという号令を待ちます。1節から4節です。
ヨシュ 3:1 ヨシュアは、朝早く起き、イスラエルの人々すべてと共にシティムを出発し、ヨルダン川の岸に着いたが、川を渡る前に、そこで野営した。
ヨシュ 3:2 三日たってから、民の役人は宿営の中を巡り、
ヨシュ 3:3 民に命じた。「あなたたちは、あなたたちの神、主の契約の箱をレビ人の祭司たちが担ぐのを見たなら、今いる所をたって、その後に続け。
ヨシュ 3:4 契約の箱との間には約二千アンマの距離をとり、それ以上近寄ってはならない。そうすれば、これまで一度も通ったことのない道であるが、あなたたちの行くべき道は分かる。」
ヨシュアは朝早く起きて、イスラエルの人々すべての人と共にシティムを出発し、ヨルダン川の岸に着いたとあります。このシティムとはヨルダン川を挟んで、ちょうどエリコと反対側の山のふもといある町なのです。しかもどちらも後ろに山を背にして、栄えていた町なのです。どちらもヨルダン川からは約10㎞離れた場所にある町です。ヨシュアはそのシティムをすべてのイスラエル人と共に発って、10㎞離れたヨルダン川まで来て、いきなり川を渡ることはしないで、そこに3日間野営しました。一緒に来る人々の中には女、子供、年寄や家畜や家財道具などもあったので、進む速さは遅かったのです。そして二日間はそこにとどまり、三日目にヨシュアは民の役人に命じて、こう人々に知らせたのです。それは契約の箱を祭司たちが担ぐのを見たら、すぐにテントをたたんで、そのあとに続け、と命じたのです。ただし、契約の箱には絶対近づかないように、と言いました。その距離は2千アンマ以上すなわち900m以上離れて付いてきなさいと言ったのです。それより近くに近づいてはならないと命じたのです。そうすればこれまで一度も来たことの無い道だが、神様の導きによってその道が示されると言ったのです。
そして、神様が驚くべき奇跡を行ってくださることを予言してこう言ったのです。5節から7節です
ヨシュ 3:5 ヨシュアは民に言った。「自分自身を聖別せよ。主は明日、あなたたちの中に驚くべきことを行われる。」
ヨシュ 3:6 ヨシュアが祭司たちに、「契約の箱を担ぎ、民の先に立って、川を渡れ」と命じると、彼らは契約の箱を担ぎ、民の先に立って進んだ。
ヨシュ 3:7 主はヨシュアに言われた。「今日から、全イスラエルの見ている前であなたを大いなる者にする。そして、わたしがモーセと共にいたように、あなたと共にいることを、すべての者に知らせる。
この驚くべきことが起こる前に、ヨシュアは人々に自分自身を聖別せよと言いました。これは自分を清めて、神のなさることをよくみなさい、ということです。ヨシュアは祭司達に「契約の箱を担ぎ、民の先に立って、川を渡れ」と命じたのです。この時の川は雪解け水で水深は深く、川の流れは速く、とても歩いて渡れる状態ではなかったのです。それにもかかわらず、ヨシュアは渡れと命じたのです。そして祭司たちはその命令に従って、契約の箱を担ぎ、民の先に立って進み、川の方に向かったのです。その時神様は、ヨシュアに、「今日から、全イスラエルの見ている前であなたを大いなる者にする。そして、わたしがモーセと共にいたように、あなたと共にいることを、すべての者に知らせる。」と言いました。これは、神様がモーセと共にいたときに、海の中を渡れるようにしてくださったと同じような奇跡を、ヨシュアにも起こさせ、ヨシュアもモーセと同じような奇跡を起こすものであり、主と共にいるものであることを知らせるということです。これによってヨシュアは大いなるものとなると言ったのです。渡れそうもない河に向かって、信仰を持って進むときに、奇跡が起こるのです。
その後、神様は契約の箱を担いだ人たちがヨルダン川に着いた時に、どのようにしたらよいのかを指示しました。8節から13節です。
ヨシュ 3:8 あなたは、契約の箱を担ぐ祭司たちに、ヨルダン川の水際に着いたら、ヨルダン川の中に立ち止まれと命じなさい。」
ヨシュ 3:9 ヨシュアはイスラエルの人々に、「ここに来て、あなたたちの神、主の言葉を聞け」と命じ、
ヨシュ 3:10 こう言った。「生ける神があなたたちの間におられて、カナン人、ヘト人、ヒビ人、ペリジ人、ギルガシ人、アモリ人、エブス人をあなたたちの前から完全に追い払ってくださることは、次のことで分かる。
ヨシュ 3:11 見よ、全地の主の契約の箱があなたたちの先に立ってヨルダン川を渡って行く。
ヨシュ 3:12 今、イスラエルの各部族から一人ずつ、計十二人を選び出せ。
ヨシュ 3:13 全地の主である主の箱を担ぐ祭司たちの足がヨルダン川の水に入ると、川上から流れてくる水がせき止められ、ヨルダン川の水は、壁のように立つであろう。」
神様は「契約の箱を運ぶ人たちが川岸まで来たら、ヨルダン川の中に立ち止まれと命じなさい。」と言いました。ヨシュアはそのように命じました。川の中に立ち止まれと書いてはありますが、まだ川の中には入っていません。その手前で立ち止まっているのです。そしてヨシュアは、「生ける神があなたたちの間におられて、カナン人たちをあなたたちの前から完全に追い払ってくださることは、次のことで分かる。」と言って、これから起こる奇跡について予言しました。それは契約の箱を担いだ祭司たちの足が、水に入るとその川はせき止められ、ヨルダン川の水は壁のように立つ、と言ったのです。本当にそんなことが起こるのなら、誰でもそのあとにカナンを征服するのはたやすいと信じることが出来るでしょう。ヨシュアは、信じられないような奇跡を神様がしてくださるのですから、これからも神様はイスラエルのために奇跡を起こしてくださるだろうと言っているのです。果たしてその結果はどうなるのでしょうか。
転
いよいよイスラエルの民はヨルダン川を越え始めます。果たしてどんな奇跡が起こるのでしょうか。14節から17節です。
ヨシュ 3:14 ヨルダン川を渡るため、民が天幕を後にしたとき、契約の箱を担いだ祭司たちは、民の先頭に立ち、
ヨシュ 3:15 ヨルダン川に達した。春の刈り入れの時期で、ヨルダン川の水は堤を越えんばかりに満ちていたが、箱を担ぐ祭司たちの足が水際に浸ると、
ヨシュ 3:16 川上から流れてくる水は、はるか遠くのツァレタンの隣町アダムで壁のように立った。そのため、アラバの海すなわち塩の海に流れ込む水は全く断たれ、民はエリコに向かって渡ることができた。
ヨシュ 3:17 主の契約の箱を担いだ祭司たちがヨルダン川の真ん中の干上がった川床に立ち止まっているうちに、全イスラエルは干上がった川床を渡り、民はすべてヨルダン川を渡り終わった。
ここに書かれているように、ヨルダン川は春の刈り入れの4月ごろで、その雪解け水が、川の堤を超えんばかりに満ちていたのです。ですが箱を担ぐ祭司たちが水の中に足を浸すとその水は、はるか遠くの隣町で、壁のように立って、流れてこなかったというのです。これはのちの歴史学者が調べていっているように、上流で山間部の土砂崩れのために、水がせき止められ、10時間ほどは水が止まった状態になったのかもしれません。その間にイスラエルの民はエリコに向かって渡ることが出来ました。契約の箱を担いだ祭司たちはヨルダン川の真ん中の干上がった川床に立ち止まって、イスラエルの人々が川を渡るまで、その川の流れを押しとどめていたのだと思います。このようにして、すべての民がヨルダン川を渡りきることが出来たのです。これはモーセの海を渡る奇跡と同等にとらえられているのです。
結
モーセが葦の海の水を去らせてイスラエルの民を海の底を渡らせたように、ヨシュアは、ヨルダン川の水を去らせて、その川底をイスラエルの民にわたらせたのです。二人とも、この奇跡によって決定的な指導者としての力と威厳とを持つようになりました。イスラエルの民は神様が共に居て下さることを信じることが出来、これから始まるカナンの地の征服にも勇気をもって立ち向かっていくことが出来るようになったのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様。ヨシュアは神様の命令に従って、現実を見ればとても渡ることのできないような川に、あえて契約の箱を担いで足を踏み入れました。そこに信仰の力がありました。現実的に対応するなら、信仰の力は必要ありません。現実の力を超える力が信仰にはあるのです。そのことを信じて、神様の導きに従うことが出来ますように。自分の思いを捨てて、御心に従うことが出来ますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨシュア記)>>
◆ヨルダン川を渡る
ヨシュ 3:1 ヨシュアは、朝早く起き、イスラエルの人々すべてと共にシティムを出発し、ヨルダン川の岸に着いたが、川を渡る前に、そこで野営した。
ヨシュ 3:2 三日たってから、民の役人は宿営の中を巡り、
ヨシュ 3:3 民に命じた。「あなたたちは、あなたたちの神、主の契約の箱をレビ人の祭司たちが担ぐのを見たなら、今いる所をたって、その後に続け。
ヨシュ 3:4 契約の箱との間には約二千アンマの距離をとり、それ以上近寄ってはならない。そうすれば、これまで一度も通ったことのない道であるが、あなたたちの行くべき道は分かる。」
ヨシュ 3:5 ヨシュアは民に言った。「自分自身を聖別せよ。主は明日、あなたたちの中に驚くべきことを行われる。」
ヨシュ 3:6 ヨシュアが祭司たちに、「契約の箱を担ぎ、民の先に立って、川を渡れ」と命じると、彼らは契約の箱を担ぎ、民の先に立って進んだ。
ヨシュ 3:7 主はヨシュアに言われた。「今日から、全イスラエルの見ている前であなたを大いなる者にする。そして、わたしがモーセと共にいたように、あなたと共にいることを、すべての者に知らせる。
ヨシュ 3:8 あなたは、契約の箱を担ぐ祭司たちに、ヨルダン川の水際に着いたら、ヨルダン川の中に立ち止まれと命じなさい。」
ヨシュ 3:9 ヨシュアはイスラエルの人々に、「ここに来て、あなたたちの神、主の言葉を聞け」と命じ、
ヨシュ 3:10 こう言った。「生ける神があなたたちの間におられて、カナン人、ヘト人、ヒビ人、ペリジ人、ギルガシ人、アモリ人、エブス人をあなたたちの前から完全に追い払ってくださることは、次のことで分かる。
ヨシュ 3:11 見よ、全地の主の契約の箱があなたたちの先に立ってヨルダン川を渡って行く。
ヨシュ 3:12 今、イスラエルの各部族から一人ずつ、計十二人を選び出せ。
ヨシュ 3:13 全地の主である主の箱を担ぐ祭司たちの足がヨルダン川の水に入ると、川上から流れてくる水がせき止められ、ヨルダン川の水は、壁のように立つであろう。」
ヨシュ 3:14 ヨルダン川を渡るため、民が天幕を後にしたとき、契約の箱を担いだ祭司たちは、民の先頭に立ち、
ヨシュ 3:15 ヨルダン川に達した。春の刈り入れの時期で、ヨルダン川の水は堤を越えんばかりに満ちていたが、箱を担ぐ祭司たちの足が水際に浸ると、
ヨシュ 3:16 川上から流れてくる水は、はるか遠くのツァレタンの隣町アダムで壁のように立った。そのため、アラバの海すなわち塩の海に流れ込む水は全く断たれ、民はエリコに向かって渡ることができた。
ヨシュ 3:17 主の契約の箱を担いだ祭司たちがヨルダン川の真ん中の干上がった川床に立ち止まっているうちに、全イスラエルは干上がった川床を渡り、民はすべてヨルダン川を渡り終わった。