家庭礼拝 2022年4月20日 ヨシュア記 1:1-18 モーセの後継者ヨシュア
起
今日から、ヨシュア記に入ります。どうしてこの書を出エジプト記の後に選んだかというと、モーセ五書が二回続いたので、次は歴史書に移ろうと思ったからです。モーセ五書とはモーセが書いたと言われる、創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記です。教会学校でも、創出レビ民申命記、とリズムの良い言い方で教えています。これらには歴史書的なところもありますが、中心は律法の書です。出エジプト記でもだいぶ律法的な教えを学んできたので、今度はそこから離れて歴史書の方に移ろうかと思い、ヨシュア記に入りました。ヨシュア記からエステル記までが歴史書と呼ばれるもので、全部上げれば、ヨシュア記、士師記、ルツ記、サムエル記、列王記、歴代誌、エズラ記、ネヘミヤ記、エステル記と続きます。その歴史書の最初がヨシュア記です。
このヨシュア記は、モーセが死んでからの後の話で、モーセの後継者としてヨシュアが選ばれたのです。ヨシュアはモーセがシナイ山で十戒の石の板をもらってくるときにも一緒について行った人で、モーセからも信頼されていた人でした。どこに、モーセが亡くなったことが書かれているかというと、ヨシュア記の前の申命記の最後の34章の5節に、「主の僕モーセは、主の命令によってモアブの地で死んだ。」と書かれています。モーセはなんと、主の命令によって死んだのです。こんな人は他にいるでしょうか。でももしかすると、イエス様も、主の命令によって死んだのかもしれません。私たちにはわからないことです。モーセは120歳で亡くなりました。約束の地カナンには入ることが出来ず、その手前のモアブの地で亡くなったのです。このモアブというのはルツ記に出てくるルツの義理の母のナオミが嫁いでいった場所です。
このようにして、ヨシュア記は始まるのです。ヨシュア記は全部で24章あります。そしてその最後はヨシュアの死によって終わります。その中で、イスラエルの歴史がどのように展開していくのか、それをこれから学びたいと思います。
承
それではヨシュア記の始まりです。1節から5節です。
◆モーセの後継者ヨシュア
ヨシュ 1:1 主の僕モーセの死後、主はモーセの従者、ヌンの子ヨシュアに言われた。
ヨシュ 1:2 「わたしの僕モーセは死んだ。今、あなたはこの民すべてと共に立ってヨルダン川を渡り、わたしがイスラエルの人々に与えようとしている土地に行きなさい。
ヨシュ 1:3 モーセに告げたとおり、わたしはあなたたちの足の裏が踏む所をすべてあなたたちに与える。
ヨシュ 1:4 荒れ野からレバノン山を越え、あの大河ユーフラテスまで、ヘト人の全地を含み、太陽の沈む大海に至るまでが、あなたたちの領土となる。
ヨシュ 1:5 一生の間、あなたの行く手に立ちはだかる者はないであろう。わたしはモーセと共にいたように、あなたと共にいる。あなたを見放すことも、見捨てることもない。
この物語はモーセが死んだ後から始まります。神様はその従者のヨシュアにこのように命じました。「わたしの僕モーセは死んだ。今、あなたはこの民すべてと共に立ってヨルダン川を渡り、わたしがイスラエルの人々に与えようとしている土地に行きなさい。」と言ったのです。出エジプトを果たしたモーセの働きは、カナンの入口まで民を導くことであり、ここからヨルダン川を越えて、カナンの地を手に入れるのはヨシュアの働きになります。これは何かダビデとソロモンの関係に似ている気もします。ダビデは神様に愛された人ですが、戦いに明け暮れて、その生涯が多くの血に染まっているので、神様の神殿を立てることはできず、その材料を準備するところまででした。そしてその神殿を完成させるのは次の世代のソロモンだったのです。同じように、モーセは準備し、ヨシュアが完成させるのです。神様はモーセに示されたその地を、後継者のヨシュアにも示されて、その地をあなたたちに与えると約束されたのです。
でも、まだ実績のないヨシュアにはこの大勢の民を率いてカナンの地に入ってその地を戦いとる自信はありませんでした。むしろ不安でいっぱいだったのです。それはこれから進む土地のものとの戦いがどんなものになるかがわからないからです。すると神様は、ヨシュアにこう言われました。「わたしはモーセと共にいたように、あなたと共にいる。あなたを見放すことも、見捨てることもない。」このように、神様はモーセと共にいたように、これからはヨシュアと共にいるから心配するな。見放すことも、見捨てることもしないから、安心して、民を導いてヨルダン川を越えていきなさいと励ましたのです。
そしてここからは、ヨシュアがモーセの後継者として立派にやっていけるように、神様がヨシュアを励まし続けるのです。6節から9節です。
ヨシュ 1:6 強く、雄々しくあれ。あなたは、わたしが先祖たちに与えると誓った土地を、この民に継がせる者である。
ヨシュ 1:7 ただ、強く、大いに雄々しくあって、わたしの僕モーセが命じた律法をすべて忠実に守り、右にも左にもそれてはならない。そうすれば、あなたはどこに行っても成功する。
ヨシュ 1:8 この律法の書をあなたの口から離すことなく、昼も夜も口ずさみ、そこに書かれていることをすべて忠実に守りなさい。そうすれば、あなたは、その行く先々で栄え、成功する。
ヨシュ 1:9 わたしは、強く雄々しくあれと命じたではないか。うろたえてはならない。おののいてはならない。あなたがどこに行ってもあなたの神、主は共にいる。」
神様は不安におののいているヨシュアに対して、励まし続けました。このたった四節の中に、強く雄々しくあれ、という言葉が4回も出てきます。この言葉にヨシュアはどれだけ励まされたでしょうか。私たち信仰者も、不安におののくとき、この主の言葉「強く雄々しくあれ」という主の言葉に励まされているのです。そして、神様がまず、ヨシュアに言われたのは、あなたは、わたしが先祖たちに与えると誓った土地を、この民に継がせる者である、と言うことでした。先祖たちに誓った約束を実現するのはヨシュアであると言ったのです。次に、律法をすべて忠実に守り、右にも左にもそれてはならない。そうすれば、あなたはどこに行っても成功する、と約束されたのです。律法を忠実に守れば、すべて成功すると言ったのです。そのためには、律法の言葉を、昼も夜も口ずさみ、そこに書かれていることをすべて忠実に守りなさい、と言ったのです。聖書の言葉をこのように、昼も夜も口ずさむことは、大きな力となって帰ってくるのです。これは私たちもそうなのです。そしてとにかく、あなたがどこに行ってもあなたの神、主は共にいるから、恐れてはならない、雄々しくあれと励ましたのです。これほど大きな励ましがあるでしょうか。ヨシュアはきっと大きな力に満たされたと思います。
転
この神様の言葉に励まされて、ついにヨシュアは立ち上がったのです。そしてヨルダン川を渡る決心をしたのです。10節から13節です。
ヨシュ 1:10 ヨシュアは民の役人たちに命じた。
ヨシュ 1:11 「宿営内を巡って民に命じ、こう言いなさい。おのおの食糧を用意せよ。あなたたちは、あと三日のうちに、このヨルダン川を渡る。あなたたちの神、主が得させようとしておられる土地に入り、それを得る。」
ヨシュ 1:12 ヨシュアは、ルベン人、ガド人、マナセの半部族に告げた。
ヨシュ 1:13 「主の僕モーセが命じた言葉を思い起こしなさい。彼はこう言った。『この土地はあなたたちの安住の地、あなたたちの神、主が与えてくださったものである』と。
ヨシュアはその決心を役人たちに伝えました。この時代には組織も出来上がっていたようで、ヨシュアのもとで働く、役人たちが決まっていたようです。この役人たちを集めて、宿営内を巡って民に命じ、こう言いなさい。おのおの食糧を用意せよ。あなたたちは、あと三日のうちに、このヨルダン川を渡る。あなたたちの神、主が得させようとしておられる土地に入り、それを得る。」と宣言したのです。あと3日という日を区切って、ヨルダン川を渡る決心をしたのです。そこは神様が与えると約束された土地だから、そこに入ってその土地を得ると言ったのです。
一方ルベン人、ガド人、マナセの半部族にはこう言いました。「主の僕モーセが命じた言葉を思い起こしなさい。彼はこう言った。『この土地はあなたたちの安住の地、あなたたちの神、主が与えてくださったものである』と書かれています。これはいったいどういう意味でしょうか。歴代誌において、ルベン族・ガド族・マナセの半部族はワンセットとして記されています。特に、ルベン族とガド族とは他の部族よりも家畜の数が多かったようです。そのため、比較的肥沃なヨルダン川の東側のギルアデをモーセと談判して、自分たちの相続地としてもらいました。その条件として、他の部族がカナンの地に入る時には先頭に立って戦い、その地を占領するまでは自分たちの地には戻らないことを約束しました。こういうわけで、この土地というのはヨルダン川を越える前の土地で、そこには多くの家畜を持っていた、これらの部族が相続することになっていたのです。ちなみにルベン人というのは、ヤコブの長男ルベンの子孫で、長子であったのですが、父の寝床を汚したことにより、その長子の権利はイスラエルの子ヨセフの子に与えられたのです。次のガドはヤコブの7番目の息子で、レアの女奴隷であるジルパが生んだ最初の子供です。マナセはヨセフ物語のヨセフの長子でしたが、ヤコブが祝福するとき手を交差して祝福したために次男のエフライムに祝福が移り長子となったといういきさつがあります。この三つの部族がワンセットで語られる理由は、この三つの部族だけがヨルダン川の反対側におり、この三部族もまた、イスラエル民族であることを忘れないようにするためだと思います。
この三部族はすで土地が与えられましたが、残りの9部族はこれからカナンの地に入って、自分たちの土地を戦って得なければならないのです。この三部族もそのイスラエル民族のためにその土地が得られるまでは帰らず、皆と一緒に戦うと誓うのです。
結
神様はイスラエルに、カナンの地を約束の地として与えると言いましたが、何もしないでもその土地をもらえるわけではありません。そこにすでに住んでいる部族と、戦って勝ち取らなければならない土地なのです。そのために、モーセの後継者となったヨシュアは果たしてそれがうまくやれるのか不安でしょうがなかったのです。ですが神様はヨシュアに、強く、雄々しくあれ、と何度も励ますのです。そして、あなたがどこに行ってもあなたの神、主は共にいる、と言って、そのことが必ず実現すると励ましたのです。神様が共に居て下されば、何も恐れることなく、その約束は実現するのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、私たちは自分の力で行おうとすると、不安に駆られ、勇気を失ってしまいます。ですが、神様が共に居て下さるならば、神様が力を与え、奇跡を与えてくださるので、雄々しくのびのびと戦うことが出来ます。どうかいつも神様の言葉を口ずさみ、あなたが共に居て下さることを信じて、御心を行わせてください。強く、雄々しくあれとの神様の言葉を聞くことが出来ますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇ヨシュア記)>>
◆モーセの後継者ヨシュア
ヨシュ 1:1 主の僕モーセの死後、主はモーセの従者、ヌンの子ヨシュアに言われた。
ヨシュ 1:2 「わたしの僕モーセは死んだ。今、あなたはこの民すべてと共に立ってヨルダン川を渡り、わたしがイスラエルの人々に与えようとしている土地に行きなさい。
ヨシュ 1:3 モーセに告げたとおり、わたしはあなたたちの足の裏が踏む所をすべてあなたたちに与える。
ヨシュ 1:4 荒れ野からレバノン山を越え、あの大河ユーフラテスまで、ヘト人の全地を含み、太陽の沈む大海に至るまでが、あなたたちの領土となる。
ヨシュ 1:5 一生の間、あなたの行く手に立ちはだかる者はないであろう。わたしはモーセと共にいたように、あなたと共にいる。あなたを見放すことも、見捨てることもない。
ヨシュ 1:6 強く、雄々しくあれ。あなたは、わたしが先祖たちに与えると誓った土地を、この民に継がせる者である。
ヨシュ 1:7 ただ、強く、大いに雄々しくあって、わたしの僕モーセが命じた律法をすべて忠実に守り、右にも左にもそれてはならない。そうすれば、あなたはどこに行っても成功する。
ヨシュ 1:8 この律法の書をあなたの口から離すことなく、昼も夜も口ずさみ、そこに書かれていることをすべて忠実に守りなさい。そうすれば、あなたは、その行く先々で栄え、成功する。
ヨシュ 1:9 わたしは、強く雄々しくあれと命じたではないか。うろたえてはならない。おののいてはならない。あなたがどこに行ってもあなたの神、主は共にいる。」
ヨシュ 1:10 ヨシュアは民の役人たちに命じた。
ヨシュ 1:11 「宿営内を巡って民に命じ、こう言いなさい。おのおの食糧を用意せよ。あなたたちは、あと三日のうちに、このヨルダン川を渡る。あなたたちの神、主が得させようとしておられる土地に入り、それを得る。」
ヨシュ 1:12 ヨシュアは、ルベン人、ガド人、マナセの半部族に告げた。
ヨシュ 1:13 「主の僕モーセが命じた言葉を思い起こしなさい。彼はこう言った。『この土地はあなたたちの安住の地、あなたたちの神、主が与えてくださったものである』と。
ヨシュ 1:14 モーセがあなたたちに与えたヨルダン川の東の地に妻子と家畜を残し、あなたたち、勇士は皆、隊伍を整え、同胞たちに先立って川を渡り、彼らを助けなさい。
ヨシュ 1:15 主が彼らをも、あなたたちと同じように安らかに住まわせ、あなたたちの神、主が与えられる土地を、彼らも得られるようにしなさい。あなたたちはその後、主の僕モーセがあなたたちの領地としたヨルダン川の東、すなわち太陽の昇る側の土地に帰り、それを得なさい。」
ヨシュ 1:16 彼らはヨシュアに答えた。「我々は、御命令を行います。遣わされる所にはどこへでも参ります。
ヨシュ 1:17 我々はモーセに従ったように、あなたに従います。どうか、あなたの神、主がモーセと共におられたように、あなたと共におられますように。
ヨシュ 1:18 いかなる命令であっても、あなたの口から出る言葉に背いて、従わない者は死に定められねばなりません。どうぞ、強く、雄々しくあってください。」