家庭礼拝 2021年12月1日 出エジプト記 26:1-36 幕屋を覆う幕
起
今日の聖書の個所は、幕屋の作り方に終始しています。この作り方はモーセが山で神様から示された作り方です。この作り方はあまりにも微細にわたっているので、モーセが山で示されたにしてはモーセ自身もこんなに正確に、寸法や色や形を覚えてくることが出来るのだろうかという疑問を持ってしまいます。ですが、30節にはこう書かれています。
出 26:30 こうして、山で示された方式に従って幕屋を造りなさい。
この作り方は山で示された方式であり、それを神様からモーセが聞き取って示した作り方だということをはっきり言っているのです。
ですが今度は一方で、荒れ野を旅しているイスラエルの人々に、この幕屋を作るための様々な材料を手に入れることが出来たのだろうかと、疑問を投げかける人々もいるのです。そう考えると、この示された方式に従って、イスラエルの人々がその幕屋を作ったということが信じられないという思いにもなってくるのです。
ですが、信仰はこの信じられないことが本当に起こったと信じて歩むことなのです。イスラエルの民族は確かにエジプトの奴隷となっている状態から脱出しカナンに定着したのです。その時に起こった、海の道を進んだ時に追いかけてきたエジプト軍を海の中に沈めてしまった奇跡や、岩から水を出した奇跡や、毎朝の食事となったマナの奇跡など、数々の奇跡が、神様は何もないところからでもすべてを作り出すことのできる方であると信じることが出来なければ、出エジプトは信じることのできない奇跡です。それらの奇跡に比べれば、この幕屋が本当にできたのだろうかなどという疑問は小さなものです。神様はこのような小さなものなどいくらでも与えてくださるに違いないのです。信仰はこのような、絶大なる働きをなさる神様の力を信じて歩むことなのです。
なんとなく、あまり面白みがないと思うようなこの幕屋建設の指示が、神様が本当にこのように作れと指示したのだと信じ、そしてイスラエルの人々がそのように作ったのだと信じるならば、そこにどのようなドラマがあったのだろうかと想像することもでき、生き生きとした、幕屋建設の話になるのではないでしょうか。そんな思いでこの幕屋建設の指示を読んでいきたいと思っています。
承
まず最初は幕屋を覆う幕です。幕屋とはどの部分を言うのかというと、幕で囲われた全部を言うこともあるのですが、ここではその中にある、神様のおられる契約の箱や、机や燭台の置かれた、最も神聖なところを覆う幕のことです。その中でも一番神聖なのは契約の箱の置かれている、至聖所です。この幕屋には屋根もついており、ほかの場所からは完全に切り離されているのです。この幕屋をさらに大きな幕屋を囲む庭があり、これも幕で囲まれているので、幕屋と勘違いしそうですが、ここでは幕屋とは神様がいらっしゃるところの屋根のある特別な場所だけなのです。では1節から14節です。
◆幕屋を覆う幕
出 26:1 次に、幕屋を覆う十枚の幕を織りなさい。亜麻のより糸、青、紫、緋色の糸を使って意匠家の描いたケルビムの模様を織り上げなさい。
出 26:2 一枚の幕は長さ二十八アンマ、幅四アンマで、すべての幕を同じ寸法にする。
出 26:3 五枚の幕をつづり合わせ、他の五枚も同じようにする。
出 26:4 青い糸の輪を作り、一方のつづり合わせたものの端に当たる幕の縁と、もう一方のつづり合わせたものの最後の幕の縁とにそれを並べる。
出 26:5 一方の幕について五十の輪、他方のつづり合わせたものの幕にも五十の輪を作り、互いに合うように並べて付ける。
出 26:6 そこに、五十の金の留め金を作り、両方の幕をそれらで留め合わせる。こうして幕屋を一つに仕上げる。
出 26:7 次に、山羊の毛を使って十一枚の幕を作り、幕屋を覆う天幕としなさい。
出 26:8 一枚の幕は長さ三十アンマ、幅四アンマで、十一枚の幕をすべて同じ寸法にする。
出 26:9 そのうちの五枚をつづり合わせたものと、残りの六枚をつづり合わせたものを作る。六枚目の幕は天幕の前面で二重にする。
出 26:10 五十の輪を作り、一方のつづり合わせたものの端に当たる幕の縁に付け、もう一方のつづり合わせたものの端に当たる幕の縁に五十の輪を付ける。
出 26:11 そこに、五十の青銅の留め金を作り、それぞれの輪にはめ、天幕を留め合わせて一つに仕上げる。
出 26:12 天幕の幕の長さの余る分、すなわち、余分の半幕分は幕屋の後ろに垂らす。
出 26:13 また、天幕の幕の長さは一方に一アンマ、他方に一アンマ余るが、それは南北両側面を覆うために垂らす。
出 26:14 最後に、赤く染めた雄羊の毛皮で天幕の覆いを作り、更にその上をじゅごんの皮の覆いでおおう。
まず最初に作るのは10枚の幕です。一枚の幕は長さ二十八アンマ、幅四アンマで一アンマは45㎝ですから長さ12.6m幅1.8mです。かなり大きなものでこれは縦長に使うものです。それを、亜麻のより糸、青、紫、緋色の糸を使ってデザインされたケルビムの模様を織り上げなさい、というのですからこれ一つ作るにも大変なことです。これを機織り機で、織りながら作っていくのですから、荒れ野でこれができただろうかと思うのも不思議ではないのです。これで幕屋の横4.5m縦13.5m高さ4.5mを覆っていくのです。これはそれほど大きくはなく、おおざっぱに大きさを言えば、このリビングを長手方向を二倍にして、横方向をちょっと広げ、天井を倍の高さにしたくらいの長方形の部屋です。その中に、契約の箱を収める至聖所と、その手前に置く机と、燭台とを並べるのです。ここに入るのは一人だけですから、これで十分なのです。この幕屋の壁の部分に、10枚の膜を5枚ずつつなぎ合わせて、長い幕を作り覆っていくのです。
つなぎ合わせる方法は両端にそれぞれ50個の輪を作っておき、それぞれを50個ずつの金の留め金で止めるのです。この留め金は9㎝ごとに取り付けられたのですから、両端はびっしりと金の留め金で止められていたことになります。
次に屋根の部分ですが、これは山羊の毛を使って十一枚の幕を作り、屋根を覆います。これは少し大きめに作られており、幕屋全体を覆うように、少しはみ出して作られてその部分はそのまま壁に垂らしておくのです。さらに天幕の上には赤く染めた雄羊の毛皮で天幕の覆いを作り、更にその上をじゅごんの皮の覆いでおおう、となっていますからずいぶん手が込んでいます。きっと、雨が降っても中が守られているようになっているのだと思います。燭台の火がなければ中は真っ暗になっているはずです。
転
この幕屋の幕を取り付けるには、その骨組みがなくてはなりません。それをアカシヤ材で作って組み立てなさいと指示されています。アカシヤ材というのは緻密で頑丈な木なので、水にも沈むくらい重い木なのだそうです。15節から30節です。
◆幕屋の壁板と横木
出 26:15 幕屋の壁板をアカシヤ材で作って立てなさい。
出 26:16 一枚の壁板は縦十アンマ、横一・五アンマ、
出 26:17 それぞれの壁板に二つの柄を作って隣りの壁板とつなぎ合わせる。幕屋の壁板全部に同じものを作る。
出 26:18 幕屋の壁板は南側に二十枚並べ、
出 26:19 二十枚の壁板の下にはめるために銀の台座四十個を作る。すなわち、一枚の板の下に作る二つのほぞに合うように二個の台座を、それぞれの壁板の下に置く。
出 26:20 幕屋の他の側面、すなわち北側にも二十枚の壁板を並べ、
出 26:21 四十個の銀の台座を作り、壁板一枚につき二個の割りで、それぞれの壁板の下に置く。
出 26:22 次に、幕屋の後ろ、すなわち西側には六枚の壁板を並べ、
出 26:23 更に二枚の板を作って両方の隅とする。
出 26:24 壁板は、下部では二つずつに分かれているが、上部は箍(たが)で一つに連ねられている。両方の隅は同じように作る。
出 26:25 従って、西側の壁板は八枚となり、銀の台座は、壁板一枚につき二個、次の一枚にも二個と、計十六個となる。
出 26:26 次に、アカシヤ材で横木を作りなさい。幕屋の一方の側の壁板に五本、
出 26:27 もう一方の側の壁板に五本、また西側、つまり後ろ側の壁板に五本用いる。
出 26:28 壁板の中央の高さに位置する横木は、壁板の端から端まで渡す。
出 26:29 金箔で壁板を覆い、金環に横木を通す。その横木も金箔で覆う。
出 26:30 こうして、山で示された方式に従って幕屋を造りなさい。
この幕屋は普通のテントのように、幕だけで作られているのではなく、頑丈で重いアカシアの板で作られ、それをつなぎ合わせて箱型にしてあるのです。そしてその土台は銀の台座が板の両側に足のように一個ずつつけられて、重りになっているのです。一枚の壁板は縦十アンマ、横一・五アンマですから、縦4.5m横67.5㎝ですから多分一枚板なのではないでしょうか。高さは幕屋の高さと同じ、幅はこの板を20枚連ねた幅になります。この板は横木の隙間に差し込まれるように入れられており、上下に二本ずつで板を支え、中央で一本ブレ止めのような形で抑えているようです。これらの壁板も横木も金箔が張られており、豪華なものだったようです。ところが、これではとても重くて移動するときの4台の車で運べるような重さではないという話もあります。これは板ではなくて、枠ではないかという説もあるのです。そうでないとせっかく幕に作りこんだケルビムの絵が見えなくなってしまうからです。これもよくわかりませんが、とにかく大変な構造物です。神様は、この山で示された方式に従って、幕屋を作りなさいと命じました。当時はきっと、その命じられた方法で、幕屋を作っていたものと思われます。たとえ材料がなくともお金がなくとも信仰によって、それらを乗り越えて作っていったのだと思います。
仕上げは至聖所の垂れ幕と、天幕の入口の幕です。31節から37節です。
◆至聖所の垂れ幕
出 26:31 次に、青、紫、緋色の毛糸、および亜麻のより糸を使って、意匠家の描いたケルビムの模様の垂れ幕を作り、
出 26:32 金箔で覆ったアカシヤ材の四本の柱の鉤(かぎ)に掛けなさい。鉤は金、四本の柱の台座は銀で作る。
出 26:33 その垂れ幕は留め金の下に掛け、その垂れ幕の奥に掟の箱を置く。この垂れ幕はあなたたちに対して聖所と至聖所とを分けるものとなる。
出 26:34 至聖所の掟の箱の上に贖いの座を置く。
出 26:35 垂れ幕の手前には机を置き、向かい合わせに燭台を置く。燭台は幕屋の南側に、机は北側に置く。
◆天幕の入り口の幕
出 26:36 次に、天幕の入り口に掛ける幕を作る。青、紫、緋色の毛糸、および亜麻のより糸を使ってつづれ織を作りなさい。
出 26:37 また、この幕を掛けるためにアカシヤ材で五本の柱を作り、それを金箔で覆い、鉤は金で作る。また柱のためには五個の青銅の台座を鋳造する。
この幕屋は、中が人間は入ることのできない神様だけの至聖所と捧げものをする聖所の部屋とに分かれます。その仕切りとなるのが至聖所の垂れ幕です。この垂れ幕も亜麻のより糸の布に色のついた毛糸を使って、ケルビムの模様が作られています。そしてそれは金箔で覆ったアカシヤ材の柱に引っ掛けられているのです。 そして、至聖所には掟の箱が置かれ、その上に贖いの座を置くようになっています。垂れ幕の手前には机を置き、向かい合わせに燭台を置く。燭台は幕屋の南側に、机は北側に置くとなっており、机が正面を向いているのではなく横向きで燭台に対している格好です。この天幕の入り口にも亜麻のより糸を使った織物で、幕が下ろされ、金箔で覆われたアカシア材に掛けられているのです。これらも取り外しが容易なように引っ掛けられていたものと考えられます。
結
今日の個所は、幕屋の構造だけでしたが、なかなか理解するのが大変でした。長さをメートルに換算しながら、どうなっているのか、パズルを解くような思いでした。今回初めて真面目にこの個所を読んで理解しようと思いましたが、実際に作る人にとっては死活問題となるほどのことです。このことを30節にあるように、「こうして、山で示された方式に従って幕屋を造りなさい。」と、指示された方法で作るのはどれほど大変だったのでしょうか。いったいどうやってこれらの材料を手に入れ、アマ布を織る機織り機を手に入れ、金や銀を手に入れさらにそれらを金箔などにし、アカシア材もこれだけのものを手に入れるのは大変だと思います。先ほど板か枠かの話もありましたが、板で手に入れるとすると、それこそ、そんな大木がたくさんあるとは思えません。ですがそれらはみな人の考えることで、きっと神様はイスラエルの民を励まして、それを解決する道を与えてくださったのだと思います。神様のなさる絶大なる働きがどれほど大きなものだったのかを思わされます。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、イスラエルの民は神様の命じられた幕屋を作るために、どれほどの努力をしたでしょうか。そんなことは無理だと思いつつも、神様に願い求めて、その幕屋を完成させたのだと思います。エジプトから導き出された神様が数々の奇跡を行ってくださったように、ここでもその奇跡を十分にしてくださったのだと思います。人間にできないからと言って疑うことがありませんように。人間にできないからと言って、あきらめることがありませんように。神様はすべてを行われる方であることを信じて、希望をもって行う物がそれを成し遂げると信じることが出来ますように。どうか私たちの信仰も、人の思いで測ることなくただ神様のみ力を信じて歩むものでありますように。この祈りを、主イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇出エジプト記)>>
◆幕屋を覆う幕
出 26:1 次に、幕屋を覆う十枚の幕を織りなさい。亜麻のより糸、青、紫、緋色の糸を使って意匠家の描いたケルビムの模様を織り上げなさい。
出 26:2 一枚の幕は長さ二十八アンマ、幅四アンマで、すべての幕を同じ寸法にする。
出 26:3 五枚の幕をつづり合わせ、他の五枚も同じようにする。
出 26:4 青い糸の輪を作り、一方のつづり合わせたものの端に当たる幕の縁と、もう一方のつづり合わせたものの最後の幕の縁とにそれを並べる。
出 26:5 一方の幕について五十の輪、他方のつづり合わせたものの幕にも五十の輪を作り、互いに合うように並べて付ける。
出 26:6 そこに、五十の金の留め金を作り、両方の幕をそれらで留め合わせる。こうして幕屋を一つに仕上げる。
出 26:7 次に、山羊の毛を使って十一枚の幕を作り、幕屋を覆う天幕としなさい。
出 26:8 一枚の幕は長さ三十アンマ、幅四アンマで、十一枚の幕をすべて同じ寸法にする。
出 26:9 そのうちの五枚をつづり合わせたものと、残りの六枚をつづり合わせたものを作る。六枚目の幕は天幕の前面で二重にする。
出 26:10 五十の輪を作り、一方のつづり合わせたものの端に当たる幕の縁に付け、もう一方のつづり合わせたものの端に当たる幕の縁に五十の輪を付ける。
出 26:11 そこに、五十の青銅の留め金を作り、それぞれの輪にはめ、天幕を留め合わせて一つに仕上げる。
出 26:12 天幕の幕の長さの余る分、すなわち、余分の半幕分は幕屋の後ろに垂らす。
出 26:13 また、天幕の幕の長さは一方に一アンマ、他方に一アンマ余るが、それは南北両側面を覆うために垂らす。
出 26:14 最後に、赤く染めた雄羊の毛皮で天幕の覆いを作り、更にその上をじゅごんの皮の覆いでおおう。
◆幕屋の壁板と横木
出 26:15 幕屋の壁板をアカシヤ材で作って立てなさい。
出 26:16 一枚の壁板は縦十アンマ、横一・五アンマ、
出 26:17 それぞれの壁板に二つの柄を作って隣りの壁板とつなぎ合わせる。幕屋の壁板全部に同じものを作る。
出 26:18 幕屋の壁板は南側に二十枚並べ、
出 26:19 二十枚の壁板の下にはめるために銀の台座四十個を作る。すなわち、一枚の板の下に作る二つのほぞに合うように二個の台座を、それぞれの壁板の下に置く。
出 26:20 幕屋の他の側面、すなわち北側にも二十枚の壁板を並べ、
出 26:21 四十個の銀の台座を作り、壁板一枚につき二個の割りで、それぞれの壁板の下に置く。
出 26:22 次に、幕屋の後ろ、すなわち西側には六枚の壁板を並べ、
出 26:23 更に二枚の板を作って両方の隅とする。
出 26:24 壁板は、下部では二つずつに分かれているが、上部は箍で一つに連ねられている。両方の隅は同じように作る。
出 26:25 従って、西側の壁板は八枚となり、銀の台座は、壁板一枚につき二個、次の一枚にも二個と、計十六個となる。
出 26:26 次に、アカシヤ材で横木を作りなさい。幕屋の一方の側の壁板に五本、
出 26:27 もう一方の側の壁板に五本、また西側、つまり後ろ側の壁板に五本用いる。
出 26:28 壁板の中央の高さに位置する横木は、壁板の端から端まで渡す。
出 26:29 金箔で壁板を覆い、金環に横木を通す。その横木も金箔で覆う。
出 26:30 こうして、山で示された方式に従って幕屋を造りなさい。
◆至聖所の垂れ幕
出 26:31 次に、青、紫、緋色の毛糸、および亜麻のより糸を使って、意匠家の描いたケルビムの模様の垂れ幕を作り、
出 26:32 金箔で覆ったアカシヤ材の四本の柱の鉤に掛けなさい。鉤は金、四本の柱の台座は銀で作る。
出 26:33 その垂れ幕は留め金の下に掛け、その垂れ幕の奥に掟の箱を置く。この垂れ幕はあなたたちに対して聖所と至聖所とを分けるものとなる。
出 26:34 至聖所の掟の箱の上に贖いの座を置く。
出 26:35 垂れ幕の手前には机を置き、向かい合わせに燭台を置く。燭台は幕屋の南側に、机は北側に置く。
◆天幕の入り口の幕
出 26:36 次に、天幕の入り口に掛ける幕を作る。青、紫、緋色の毛糸、および亜麻のより糸を使ってつづれ織を作りなさい。
出 26:37 また、この幕を掛けるためにアカシヤ材で五本の柱を作り、それを金箔で覆い、鉤は金で作る。また柱のためには五個の青銅の台座を鋳造する。