家庭礼拝 2021年11月17日 出エジプト記 24:14-18 契約の締結
起
20章からしばらく律法に関する話が続きましたが、この24章では久しぶりに、モーセとイスラエルと神様の物語に戻ります。今日の24章では神様との契約を結ぶために、モーセはシナイ山にのぼり、40日40夜山の中にいた、ということまでが書かれています。40日40夜という表現は世界が根本的に変わる時によく使われる表現です。ノアの大洪水が起こった時、雨は40日40夜降り続けました。モーセが神様とイスラエルの契約をするときに、40日40夜シナイ山にこもりました。イエス様が荒れ野で断食をしたのが40日40夜でした。このように、これから世界が変わっていくというときに40日40夜の出来事が起こるのです。
今日の24章の個所でモーセは山に登って、40日40夜降りてこないのですが、この続きはどこになるのでしょうか。それは32章まで飛んでいるのです。そこの一節にはこう書いてあります。
出 32:1 モーセが山からなかなか下りて来ないのを見て、民がアロンのもとに集まって来て、「さあ、我々に先立って進む神々を造ってください。エジプトの国から我々を導き上った人、あのモーセがどうなってしまったのか分からないからです」
というところからまた物語が再開するのです。それではそれまでの25章から31章までは何が書いてあるのかといえば、神殿や祭司に関する、こまごまとしたいろいろな取り決め、これも律法なのでしょうが、それが延々と描かれているのです。実際にそのような祭りごとをする人々にとってはとても大切なことですが、私たちのように、直接そのような儀式的な事とは関係のないものにとっては、ちょっとうんざりするような記述が続いているのです。ところどころに物語風の所があるにしても基本的に20章以降は律法に関することが書かれているのです。ですから出エジプト記というのは前半分が出エジプトの物語、後ろ半分が神様との契約の内容と律法について書かれているのです。
承
さて、今日の聖書の個所は小見出しに契約の締結と書いてある箇所ですが、これまでの流れをちょっと振り返ってみます。モーセがシナイ山に登って、神様から十戒を与えられて、それをイスラエルの民に伝えた後、小見出しに「契約の書」と書かれている、より具体的な契約の内容が、神様から16項目与えられました。前回まではその内容を学んできました。それが終わって、今回契約の締結ということになるのです。神様はまず、モーセにこう言いました。1節と2節です。
出 24:1 主はモーセに言われた。「あなたは、アロン、ナダブ、アビフ、およびイスラエルの七十人の長老と一緒に主のもとに登りなさい。あなたたちは遠く離れて、ひれ伏さねばならない。
出 24:2 しかし、モーセだけは主に近づくことができる。その他の者は近づいてはならない。民は彼と共に登ることはできない。」
最初十戒が与えられた時神様はモーセに、あなたはアロンと共に上ってきなさいと言い、祭司たちと民は越境して主のもとに登ってきてはならないと言いました。一方今回は「あなたは、アロン、ナダブ、アビフ、およびイスラエルの七十人の長老と一緒に主のもとに登りなさい。」といったのです。ですが主に近づくことが出来るのはモーセだけで、ほかの人たちは遠く離れてひれ伏していなければならなかったのです。でも、前よりも少し神様に近づけるようになったのかもしれません。
モーセは一人で山に登り、神様のみ言葉を聞いてきたのです。モーセが神様と対するときはいつも一人です。一人の時こそ、神様の声が聞こえてくるのかもしれません。そしてそれを民に伝えました。3節と4節です。
出 24:3 モーセは戻って、主のすべての言葉とすべての法を民に読み聞かせると、民は皆、声を一つにして答え、「わたしたちは、主が語られた言葉をすべて行います」と言った。
出 24:4 モーセは主の言葉をすべて書き記し、朝早く起きて、山のふもとに祭壇を築き、十二の石の柱をイスラエルの十二部族のために建てた。
モーセは山に登って、神様から与えられたすべての言葉とすべての律法を民に読み聞かせたとあります。この時は何かに書き取って、神様の言葉を読んで聞かせたようです。イスラエルの民はみな、声を一つにして、「わたしたちは、主が語られた言葉をすべて行います」と約束しました。その約束を確認して、モーセは次の日の朝早くに、シナイ山のふもとに祭壇を築いて、12部族をあらわす、12の石をそこに建てました。12部族が約束したことを記念として建てたのです。
その祭壇の準備ができると、モーセはそこで、イスラエルの民と神様の契約の儀式を行ったのです。5節から8節です。
出 24:5 彼はイスラエルの人々の若者を遣わし、焼き尽くす献げ物をささげさせ、更に和解の献げ物として主に雄牛をささげさせた。
出 24:6 モーセは血の半分を取って鉢に入れて、残りの半分を祭壇に振りかけると、
出 24:7 契約の書を取り、民に読んで聞かせた。彼らが、「わたしたちは主が語られたことをすべて行い、守ります」と言うと、
出 24:8 モーセは血を取り、民に振りかけて言った。「見よ、これは主がこれらの言葉に基づいてあなたたちと結ばれた契約の血である。」
モーセは祭壇の前にイスラエルの人々をそこに集めたのです。そして若者たちに焼き尽くす捧げものを捧げさせ、そのあとで、和解の捧げものとして、神様に雄牛を捧げさせました。モーセはその時の捧げものの犠牲の血を半分取って、鉢に入れて、残りの半分を祭壇に振りかけました。そして神様の言葉を書き取った契約の書を取り出して、イスラエルの民に読んで聞かせました。そして、イスラエルの民が、「わたしたちは主が語られたことをすべて行い、守ります」と言ったのを聞いて、契約の成立の儀式として、祭壇にかけた血と同じものをイスラエルの民にも振りかけてこう言いました。「見よ、これは主がこれらの言葉に基づいてあなたたちと結ばれた契約の血である。」といったのです。神様と契約するには、このような犠牲の血によって、契約をするのです。ですからイエス様の最後の晩餐の時の言葉も、「これは罪が許されるように、多くの人のために流される私の血、契約の血である。」と言ったのも、イエス様の犠牲の血によって、神様との新しい契約によって、私たちの罪が許されるようになるためだったのです。聖餐式の盃の意味はこのような犠牲の血からきているのです。
転
この契約の儀式が行われた後で、ちょっと不思議なことが行われました。イスラエルの民の代表者たちが、神様のみ前で宴会をするのです。9節から11節です。
出 24:9 モーセはアロン、ナダブ、アビフおよびイスラエルの七十人の長老と一緒に登って行った。
出 24:10 彼らがイスラエルの神を見ると、その御足の下にはサファイアの敷石のような物があり、それはまさに大空のように澄んでいた。
出 24:11 神はイスラエルの民の代表者たちに向かって手を伸ばされなかったので、彼らは神を見て、食べ、また飲んだ。
モーセとアロンは、この契約の儀式の後で、イスラエルの70人の長老たちと一緒に、シナイ山に登って行ったのです。この人たちは、神の山に入り、神様を見ることが出来たのです。神様を見るものは死ぬと言われていたのですがそれはありませんでした。彼らは神様を見たのです。その御足の下にはサファイアの敷石のようなものがありそれはまさに大空のように澄んでいたと言います。それは大空のようにではなくまさに大空を足の下に置いていたのです。このモーセ達と民の代表者たちはそのような、この世を離れた大きな神様の姿を見ることが出来たのです。イスラエルの民の代表者たちが神様を見ても死ななかったのは、神様がその人たちに、手を伸ばされなかったからだと書かれています。いずれにしてもこの人たちは神様を見ることを許されたのです。それは神様との契約を結んだお祝いとして許されたのでしょう。そして彼らは、神を見て食べ、また飲んだとありますから、神様のみ前で宴会をしたのです。こんな場面は、他には聞いたことがありません。それほどこの契約の意味は大きかったのです。
この神様の前での宴会の後、神様はモーセに私のもとに登りなさいと言いました。契約の石の板を授けるといったのです。12節から14節です。
出 24:12 主が、「わたしのもとに登りなさい。山に来て、そこにいなさい。わたしは、彼らを教えるために、教えと戒めを記した石の板をあなたに授ける」とモーセに言われると、
出 24:13 モーセは従者ヨシュアと共に立ち上がった。モーセは、神の山へ登って行くとき、
出 24:14 長老たちに言った。「わたしたちがあなたたちのもとに帰って来るまで、ここにとどまっていなさい。見よ、アロンとフルとがあなたたちと共にいる。何か訴えのある者は、彼らのところに行きなさい。」
神様がモーセに与えるといった石の板は、イスラエルの民を教えるための教えと戒めを記した、石の板であると言いました。それを与えるから、山にきてそこにいなさいといったのです。するとモーセは従者ヨシュアと共に立ち上がったと書かれています。いつもはアロンが一緒に行きましたが、ここではヨシュアが一緒に行くことになります。そしてこのヨシュアはモーセの後継者として、これから成長していくのです。そしてアロンはそのまま民と共に残して、見よ、アロンとフルがあなたたちとともにいる。何か訴えのあるものは彼らの所に行きなさいと言いました。今まで最終的な審判者であったモーセはその役をアロンに託して、自分は山に入ったのです。
そこで何が起こったのでしょうか。15節から18節です。
出 24:15 モーセが山に登って行くと、雲は山を覆った。
出 24:16 主の栄光がシナイ山の上にとどまり、雲は六日の間、山を覆っていた。七日目に、主は雲の中からモーセに呼びかけられた。
出 24:17 主の栄光はイスラエルの人々の目には、山の頂で燃える火のように見えた。
出 24:18 モーセは雲の中に入って行き、山に登った。モーセは四十日四十夜山にいた。
モーセは山の中に入ってすぐに神様に出会ったわけではありませんでした。モーセが山に登っていくと、雲が山を覆いはじめたのです。この雲は神様の臨在を表す雲です。そして主の栄光がシナイ山の上にとどまって、6日の間雲が山を覆っていたのです。そして7日目に、やっと神様が雲の中からモーセに呼び掛けられたのです。きっと、神様と出会うにはそれなりの心の準備期間が必要だったのかもしれません。主の栄光がシナイ山の上にとどまっている間、イスラエルの人々の目にはそれが山の頂で燃える火のように見えたのです。モーセはさらに雲の中に入っていって、神様に近づいて行ったのです。そしてそれからモーセは40日40夜その山の中にいたのです。40日40夜すなわち世界が大きく変わろうとしているのです。
結
振り返ってみると、モーセ達は旅をして3月目にシナイ山に着くと、モーセはシナイ山にのぼり、神様の声を聞きました。そして、3日目に民全員の見ている前で、神様がシナイ山に下られるといったのです。三日目の朝に雷鳴と稲妻が成り厚い雲が山を覆い、神様は山の上に下られたのです。モーセは神様に呼び寄せられて、山に登り民が神様に近づくことの無いようにしなさいと言われ、一度山を下って、次はアロンと共に上っていったのです。そして、神様はモーセに十戒の言葉を告げられました。そしてそのあと、契約の書と言われる言葉を告げました。そして今日の個所の神様との契約の締結ということになったのです。イスラエルの民は神様の語られたことをすべて行いますと約束し、神様との契約の儀式も終わり無事その契約ができたのです。民の代表者たちは、神様のみ前で宴会をすることが出来ました。そしてそのあと、モーセは神様から教えと戒めを記した石の板をあなたに授けると言われて、再び山に登り、40日40夜山にとどまったのでした。十戒が与えられてから、神様との契約を行い、石の板を与えられるまで、このような長い手続きが必要だったのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、イスラエルの民は犠牲のいけにえを捧げ、神様との契約の儀式を行い、その犠牲の血を受けて、契約が成立しました。そしてイスラエルの民は、神様の民となったのです。そして、新約の時代には、イエス様の犠牲の血によって、罪が清められ、信じるものは神の子とされたのです。私たちはその新しい契約の中にありますが、その儀式は旧約の時代からの形式に基づく契約でした。イスラエルの民はこのシナイ山での契約の儀式によって、神の民とされましたが、私たちはイエス様が私たちのために犠牲の血を流されたことを信じることによって、神の子とされていることを信じるものであります。私たちがイエス様によって、この新しい契約のもとにあるものであることを信じることが出来ますように。
この祈りを、主イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇出エジプト記)>>
◆契約の締結
出 24:1 主はモーセに言われた。「あなたは、アロン、ナダブ、アビフ、およびイスラエルの七十人の長老と一緒に主のもとに登りなさい。あなたたちは遠く離れて、ひれ伏さねばならない。
出 24:2 しかし、モーセだけは主に近づくことができる。その他の者は近づいてはならない。民は彼と共に登ることはできない。」
出 24:3 モーセは戻って、主のすべての言葉とすべての法を民に読み聞かせると、民は皆、声を一つにして答え、「わたしたちは、主が語られた言葉をすべて行います」と言った。
出 24:4 モーセは主の言葉をすべて書き記し、朝早く起きて、山のふもとに祭壇を築き、十二の石の柱をイスラエルの十二部族のために建てた。
出 24:5 彼はイスラエルの人々の若者を遣わし、焼き尽くす献げ物をささげさせ、更に和解の献げ物として主に雄牛をささげさせた。
出 24:6 モーセは血の半分を取って鉢に入れて、残りの半分を祭壇に振りかけると、
出 24:7 契約の書を取り、民に読んで聞かせた。彼らが、「わたしたちは主が語られたことをすべて行い、守ります」と言うと、
出 24:8 モーセは血を取り、民に振りかけて言った。「見よ、これは主がこれらの言葉に基づいてあなたたちと結ばれた契約の血である。」
出 24:9 モーセはアロン、ナダブ、アビフおよびイスラエルの七十人の長老と一緒に登って行った。
出 24:10 彼らがイスラエルの神を見ると、その御足の下にはサファイアの敷石のような物があり、それはまさに大空のように澄んでいた。
出 24:11 神はイスラエルの民の代表者たちに向かって手を伸ばされなかったので、彼らは神を見て、食べ、また飲んだ。
出 24:12 主が、「わたしのもとに登りなさい。山に来て、そこにいなさい。わたしは、彼らを教えるために、教えと戒めを記した石の板をあなたに授ける」とモーセに言われると、
出 24:13 モーセは従者ヨシュアと共に立ち上がった。モーセは、神の山へ登って行くとき、
出 24:14 長老たちに言った。「わたしたちがあなたたちのもとに帰って来るまで、ここにとどまっていなさい。見よ、アロンとフルとがあなたたちと共にいる。何か訴えのある者は、彼らのところに行きなさい。」
出 24:15 モーセが山に登って行くと、雲は山を覆った。
出 24:16 主の栄光がシナイ山の上にとどまり、雲は六日の間、山を覆っていた。七日目に、主は雲の中からモーセに呼びかけられた。
出 24:17 主の栄光はイスラエルの人々の目には、山の頂で燃える火のように見えた。
出 24:18 モーセは雲の中に入って行き、山に登った。モーセは四十日四十夜山にいた。