家庭礼拝 2021年7月21日 出エジプト記 13:11-22 火の柱、雲の柱

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起 

いよいよ神様がイスラエルの民を、エジプトから導き出すことになります。それは、火の柱、雲の柱で導いて行ったというのです。神様が導いたその道は、最短距離の広い道ではありませんでした。わざと遠回りの荒れ地を通る細い道を行かせたのです。それには理由がありました。わかりやすくて歩きやすい道だと、途中で、気が変わって、エジプトに戻ろうとする人たちが出るかもしれないからでした。それで難しい寂しい荒れ野を行けば、自分たちだけで帰るのが難しいので、勝手に戻ろうとする人がいなくなるだろうということでした。昼の間は雲の柱が導き、夜の間は火の柱が導いて、夜も昼も移動できるように導いて下さったのです。

今日のこの出発の話の前に、初子についての詳しい話があります。13章の最初に、初子の奉献ということで、神様がモーセに「すべての初子を聖別して私にささげよ。イスラエルの人々の間で、初めに胎を開くものはすべて、人であれ家畜であれ、私のものである。」と語ったのですが、このことについて、もう一度詳しい話がなされるのです。この初子については神様は最初から強いこだわりがあるのです。アダムとエバの子カインとアベルが神様に捧げものをした時、カインが土の実りをささげ、アベルは羊の群れの中から肥えた初子をささげたのです。神様はそのアベルの肥えた初子に目を止められたのです。初子という言葉が使われたのはこの時が初めてです。次に使われたのが、神様がモーセに言われた言葉で、『真夜中ごろ、わたしはエジプトの中を進む。

出 11:5 そのとき、エジプトの国中の初子は皆、死ぬ。』と言った時のことです。ですがアブラハムの息子イサク、すなわちその初子をモリヤの山で神様にささげなさいと言われたのも、初子だからです。ですが、初子についての規定が細かく決められたのは、このモーセの時代になってからです。それもカナンに移住した時から、本格的に実施されるようになったのです。今日の初子の話が、エジプトを出発する前に、カナンに着いた時の約束として語られたのは、初子を神様にささげることが、エジプトから脱出する条件となっていたことを、イスラエル人に知らしめるためではないでしょうか。

では、初めに初子についての話が始まります。11節から13節です。

出 13:11 主があなたと先祖に誓われたとおり、カナン人の土地にあなたを導き入れ、それをあなたに与えられるとき、

出 13:12 初めに胎を開くものはすべて、主にささげなければならない。あなたの家畜の初子のうち、雄はすべて主のものである。

出 13:13 ただし、ろばの初子の場合はすべて、小羊をもって贖わねばならない。もし、贖わない場合は、その首を折らねばならない。あなたの初子のうち、男の子の場合はすべて、贖わねばならない。

 ここには神様とイスラエルの民の契約関係がはっきりと述べられています。神様の義務は、イスラエルの先祖に誓われたとおり、イスラエル人をカナン人の土地に導き入れそれを与えるということです。それに対して、イスラエル人の義務であり、神様の権利となるものは、初めに胎を開くものはすべて、主に捧げなければならないということです。初子というのは雄の初子だけを言います。ここでは、あなたの家畜の初子のうち、雄はすべて主のものであると言われました。ただし、ロバの初子の場合は、子羊をもってあがなわねばならないと言っています。これが、捧げものになる初子をあがなう方法なのです。子羊を代わりにささげることで購うことが出来るのです。もし購わなければそのロバの首を折らなければならないと言っているのですから、厳しいものです。人間に関しても初子の男の子は、神様のものだが、それを購わなければならないと言っています。やはり羊などの捧げものによって購うのです。

イエスキリストの十字架が、私たちの罪の購いと言われるものは、ここに言われるようなあがないの方法に理由があるのです。イエスキリストが神の子羊と言われることもそうです。神の子羊イエスキリストが、私たちの罪の購いのために犠牲になって、私たちの罪を拭い去ってくださるということなのです。

この初子をささげることの意味を子孫に語る時に、こう語りなさいと言いました。14節から16節です。

出 13:14 将来、あなたの子供が、『これにはどういう意味があるのですか』と尋ねるときは、こう答えなさい。『主は、力強い御手をもって我々を奴隷の家、エジプトから導き出された。

出 13:15 ファラオがかたくなで、我々を去らせなかったため、主はエジプトの国中の初子を、人の初子から家畜の初子まで、ことごとく撃たれた。それゆえわたしは、初めに胎を開く雄をすべて主に犠牲としてささげ、また、自分の息子のうち初子は、必ず贖うのである。』

出 13:16 あなたはこの言葉を腕に付けてしるしとし、額に付けて覚えとしなさい。主が力強い御手をもって、我々をエジプトから導き出されたからである。」

 ここでの問答は、どこかで聞いたことのあるような話です。それはどこでしたでしょうか。これとそっくりの話が、除酵祭の規定を定めた13章の8節から10節に描かれています。同じように子供達にどう答えなければならないのかを、「これは、私がエジプトから出た時、主が私のために行われたことのゆえである。」と答え、その言葉を自分の腕と額につけて記憶のしるしとすることが書かれています。ここでもほぼ同じ言い回しですが、初子のことなので、主がエジプトの国中の初子を撃たれたことを語られ、自分の息子の初子については、必ず購うことが書かれています。そして同じように、その言葉を腕と額につけて、忘れないようにすることが言われているのです。ですから、腕と額につけて忘れないようにしたのは、除酵祭の規定と、初子をささげる規定について書かれているということになります。それほど大事な契約となったのです。

さてこの初子の規定の話が終わると、いよいよエジプトを出発する話となります。まず、どの道を通って行ったのかが書かれています。17節と18節です。

出 13:17 さて、ファラオが民を去らせたとき、神は彼らをペリシテ街道には導かれなかった。それは近道であったが、民が戦わねばならぬことを知って後悔し、エジプトに帰ろうとするかもしれない、と思われたからである。

出 13:18 神は民を、葦の海に通じる荒れ野の道に迂回させられた。イスラエルの人々は、隊伍を整えてエジプトの国から上った。

 モーセが率いるイスラエルの民は、大きな道になるペリシテ街道には入りませんでした。それは神様がそのように導いたのです。ペリシテというのは地中海の東海岸沿いにいる民族なので、このペリシテ街道も海岸沿いにあったものと思います。通商用や軍事用に使われる広い道なので、それがカナンに行くには近道なのですが、それを行かなかったというのです。それには理由がありました。それはその道が良い道なので、軍隊がすぐに追いかけてきて、戦いになるのではないかと恐れていたのです。またはペリシテ人との闘いのこともあったかもしれません。そのことを恐れて、それなら来るのではなかったと思ってエジプトに帰るものも出てくるのではないかと思われたからです。

神様はそのペリシテ街道ではなく、葦の海に通じる荒れ野の道に迂回させられたとあります。ここで葦の海とはどこなのか、三つほどの仮説があります。一つはシナイ半島の地中海側のところ、もう一つは紅海に近いところ、三つ目は現在のアカバ湾に相当するところですが、このアカバ湾とすると遠すぎるので、エジプトの軍隊もここまでは来ないだろうという感じです。それに出発してすぐの話なので、まだここまでは来ないだろうと思います。もう一つの地中海側ですが、これはきっとペリシテ街道に近いので、わざわざ迂回するには近すぎる気がします。そうすると紅海の湾に近いところにある入江のようなところが可能性がありそうです。ここは今ではスエズ運河が通っているのでその面影もないですが、ここはシェルの荒れ野というのがあって、イスラエルの民が軍隊に追いつかれないようにわざとでこぼこの荒れ野を通り、戦車などが追い付いてこないようにしたのではないかと思います。また、葦の海もきっと軍隊が通るには通りにくい道なのでそこを選んだのではないかと思います。イスラエルの人々は、隊伍を整えてエジプトの国から上った、とありますから、いろいろな状況に対応できるように、組織だって、動いていたようです。

その旅の様子を、聖書はこのように語っています。19節から22節です。

出 13:19 モーセはヨセフの骨を携えていた。ヨセフが、「神は必ずあなたたちを顧みられる。そのとき、わたしの骨をここから一緒に携えて上るように」と言って、イスラエルの子らに固く誓わせたからである。

出 13:20 一行はスコトから旅立って、荒れ野の端のエタムに宿営した。

出 13:21 主は彼らに先立って進み、昼は雲の柱をもって導き、夜は火の柱をもって彼らを照らされたので、彼らは昼も夜も行進することができた。

出 13:22 昼は雲の柱が、夜は火の柱が、民の先頭を離れることはなかった。

モーセは、エジプトで宰相になっていたヤコブの子ヨセフの骨を携えていました。これはヨセフの遺言で、「神は必ずあなたたちを顧みられる。そのとき、わたしの骨をここから一緒に携えて上るように」と言って、イスラエルの子らに固く誓わせたからである、と書かれています。8章の2節から26節ではこう書かれています。ヨセフは110歳で死にましたが、その時兄弟たちに、「私はまもなく死にます。しかし、神は必ずあなたたちを顧みてくださり、この国からアブラハム、イサク、ヤコブに誓われた土地に導き上ってくださいます。」と言いました。そして息子たちには「神は必ずあなたたちを顧みてくださいます。その時には、私の骨をここから携えて上ってください。」と言って死んだのです。その遺言に従って、モーセたちはヨセフの骨を携えて、カナンに向かって出発したのです。

一行はスコトから旅立って荒れ野の端のエタムまで言って宿営しました。ここはまだエジプトの国の領内です。やっと一日が過ぎたのです。エタムから先は荒れ野になります。ここからが本当の出エジプトになるわけです。このイスラエルの民を導くのに、神様は昼は雲の柱で、夜は火の柱で、イスラエルの民を導いたのです。ですから昼も夜も安心して進むことが出来ました。いつも神様は先頭を導かれていたのです。

イスラエルの民はいよいよエジプトを出発することになりました。その出発する前に神様はイスラエルの民との契約を確認しました。それは神様はイスラエルの民をカナンまで導くので、イスラエルの民の初子はすべて神様にささげるというものでした。

その初子のことを確認して、イスラエルの民はカナンに出発したのです。ですが、そのあとからエジプトの軍隊が追いかけてきて戦争になるかもしれません。それでイスラエルの人々は神様に導かれて、ペリシテ街道ではなく、荒れ野を通って葦の海に至る、通りにくい狭くて険しい道を遠回りしていくのです。そうすることによって、エジプトの軍隊に追いつかれないようにするのと、イスラエルの民が戦争を恐れて、エジプトに逃げ帰ることのないようにしたのです。神様は夜も昼も先頭に立って導かれました。昼は雲の柱、夜は火の柱となって、イスラエルの民が、間違いなくカナンに向かって進めるようにしてくださったのです。この行列にはヨセフの骨も携えてカナンに向かっていったのです。

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、イスラエルの民はいよいよエジプトを出発します。その前に神様との約束を確認しました。神様はイスラエルの民をカナンに導いて下さり、イスラエルの民はその初子を神様にささげるという、約束でした。そしてそのあとは、神様が昼は雲の柱、夜は火の柱で導いて下さいました。神様は私たちと約束をしてくださる方です。ですが私たちも神様との約束を守らなければなりません。イスラエルの民と神様は旧約の約束を守り、私たちはイエス様を通して新約の約束を守ります。どうか私たちも、イエス様との約束を忘れることなく、従っていくことが出来ますように。神様が私たちと約束してくださったことに従って生きていくことが出来ますように。

この祈りを、主イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇出エジプト記)>>  

 

◆初子について

出 13:11 主があなたと先祖に誓われたとおり、カナン人の土地にあなたを導き入れ、それをあなたに与えられるとき、

出 13:12 初めに胎を開くものはすべて、主にささげなければならない。あなたの家畜の初子のうち、雄はすべて主のものである。

出 13:13 ただし、ろばの初子の場合はすべて、小羊をもって贖わねばならない。もし、贖わない場合は、その首を折らねばならない。あなたの初子のうち、男の子の場合はすべて、贖わねばならない。

出 13:14 将来、あなたの子供が、『これにはどういう意味があるのですか』と尋ねるときは、こう答えなさい。『主は、力強い御手をもって我々を奴隷の家、エジプトから導き出された。

出 13:15 ファラオがかたくなで、我々を去らせなかったため、主はエジプトの国中の初子を、人の初子から家畜の初子まで、ことごとく撃たれた。それゆえわたしは、初めに胎を開く雄をすべて主に犠牲としてささげ、また、自分の息子のうち初子は、必ず贖うのである。』

出 13:16 あなたはこの言葉を腕に付けてしるしとし、額に付けて覚えとしなさい。主が力強い御手をもって、我々をエジプトから導き出されたからである。」

◆火の柱、雲の柱

出 13:17 さて、ファラオが民を去らせたとき、神は彼らをペリシテ街道には導かれなかった。それは近道であったが、民が戦わねばならぬことを知って後悔し、エジプトに帰ろうとするかもしれない、と思われたからである。

出 13:18 神は民を、葦の海に通じる荒れ野の道に迂回させられた。イスラエルの人々は、隊伍を整えてエジプトの国から上った。

出 13:19 モーセはヨセフの骨を携えていた。ヨセフが、「神は必ずあなたたちを顧みられる。そのとき、わたしの骨をここから一緒に携えて上るように」と言って、イスラエルの子らに固く誓わせたからである。

出 13:20 一行はスコトから旅立って、荒れ野の端のエタムに宿営した。

出 13:21 主は彼らに先立って進み、昼は雲の柱をもって導き、夜は火の柱をもって彼らを照らされたので、彼らは昼も夜も行進することができた。

出 13:22 昼は雲の柱が、夜は火の柱が、民の先頭を離れることはなかった。