家庭礼拝 2021年4月7 出エジプト記 4:1-17 使命に伴うしるし
起
今日の聖書の個所では、モーセは神様の召命を与えられたのですが、とても自信がないのです。エジプトに住んでいたイスラエルの人々を連れ戻すために、エジプトの王ファラオと戦った勇気ある偉大な姿とはとても比較にならないほどの臆病で不安に満ちた人なのです。それというのも、若い時にエジプト人を殺して、イスラエル人の英雄であろうとしたところが、そのイスラエル人からだれがあなたを裁判官にしたのかと言われて、そのショックがトラウマになってしまっているのです。自分には資格がない。自分にはイスラエルの人々を導く力がないと思い込んでいるのです。
ですから、自分は神様の召命によってイスラエル人を導き出すために来たといっても、誰もそんなことを信じる人はいないだろうと思っているのです。ですから、神様はそんなモーセに、自信を持たせるために3つのしるしを与えるというのです。この三つのしるしがあれば、この人が神様から遣わされた人であるとイスラエルの人々は信じるだろうというのです。一つは杖を蛇に変えること、二つ目は、手を重い皮膚病にしたり、直したりすること、三つめはナイルの水を汲んできて、血に変えることをしるしとして与えたのです。たとえモーセを信じなくてもこのしるしを見て信じるだろうというのです。これだけのことが出来るようになるなら、モーセも自信をもってエジプトに行けるだろうと思うのですが、それでもモーセはまだぐずぐずしているのです。
今度は自分は口が重くて指導者としては適していないと言うのです。神様があなたの語るべきことを教えようと言っても、自分には無理だから、誰かほかの人を見つけてお遣わし下さいと、逃げ回るのです。こんなにも弱弱しく自信のないモーセはここのほかには出てきません。それほどモーセには自信がなかったのです。
こんなに弱かったモーセですが、突然強い人になります。それは、神様がともにいてくださるということを本当に信じることが出来るようになったからです。モーセの持っている杖は、そこに神様が共におられることのしるしのようなものです。神様が共におられるのだから、エジプトの王といえども恐れることはないという勇気ある人に変えられていくのです。必要なのは、能力ではなかったのです。力でもなかったのです。ただ神様の力を信じる信仰さえあれば、あとは何もいらなかったのです。そのことがモーセにもわかってきて、あれほどの偉大な働きをするようになるのです。
承
3章で、神様が燃える芝の中から現れて、モーセに私はあなたをファラオのもとに遣わす。我が民イスラエルの人々をエジプトから連れ出すのだ、という使命を突然与えられて、モーセはたじろぎます。そしていろいろと心配事を神様に尋ねて、何とかその使命から逃れようとするのです。
何と言って逃げようとするのでしょうか。1節から5節です。
出
4:1 モーセは逆らって、「それでも彼らは、『主がお前などに現れるはずがない』と言って、信用せず、わたしの言うことを聞かないでしょう」と言うと、
出
4:2 主は彼に、「あなたが手に持っているものは何か」と言われた。彼が、「杖です」と答えると、
出
4:3 主は、「それを地面に投げよ」と言われた。彼が杖を地面に投げると、それが蛇になったのでモーセは飛びのいた。
出
4:4 主はモーセに、「手を伸ばして、尾をつかめ」と言われた。モーセが手を伸ばしてつかむと、それは手の中で杖に戻った。
出
4:5 「こうすれば、彼らは先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、主があなたに現れたことを信じる。」
まずモーセは、自分がイスラエル人の前に、神様の使者だと言って現れても誰も信じないだろうということを心配して神様にこう言いました。それは、「それでも彼らは、『主がお前などに現れるはずがない』と言って、信用せず、わたしの言うことを聞かないでしょう」と言ったのです。モーセ自身も、自分に神様が現れていることが信じられないのです。ましてやエジプトにいるイスラエル人はもっとそう思うでしょうというのです。
すると神様は、神様が遣わしたしるしとしての奇跡が行えるようにするためにこう言いました。それはあなたの手に持っているものは何かと問い、杖ですと答えると、それを地面に投げよと言われるので投げると蛇になったので、モーセは驚いて飛びのきました。その次には、その尾をつかめというのでつかむと元の杖に戻ったのです。まるでマジックのようです。そして神様はモーセにこう言いました。「こうすれば、彼らは先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、主があなたに現れたことを信じる。」と言ったのです。もしイスラエルの人々が、お前が神の使者であるしるしを見せろと言われたら、このように杖を投げ捨て蛇にして、驚かせれば、きっと主の使いであることを信じるだろうというのです。
それだけでは、まだ心配そうなモーセに対して、さらに二つのしるしを示しました。6節から9節です。
出
4:6 主は更に、「あなたの手をふところに入れなさい」と言われた。モーセは手をふところに入れ、それから出してみると、驚いたことには、手は重い皮膚病にかかり、雪のように白くなっていた。
出
4:7 主が、「手をふところに戻すがよい」と言われたので、ふところに戻し、それから出してみると、元の肌になっていた。
出
4:8 「たとえ、彼らがあなたを信用せず、最初のしるしが告げることを聞かないとしても、後のしるしが告げることは信じる。
出
4:9 しかし、この二つのしるしのどちらも信ぜず、またあなたの言うことも聞かないならば、ナイル川の水をくんできて乾いた地面にまくがよい。川からくんできた水は地面で血に変わるであろう。」
次の二つのしるしは、手を懐に入れると手が重い皮膚病にかかるというしるしと、ナイル川の水を地面に撒くとその水が血に変わるしるしです。杖が蛇に変わるしるしで信じなかったら、次に病気になるしるしを見せれば大抵のものは信じることになるだろうというのです。蛇は直接自分には関係ないですが、病気は自分の問題になるからです。それでも信じなかったら、ナイル川の水を地面に垂らして血に変わるのを見せればよい、これだけのしるしを見せれば誰でも、あなたが主から遣わされた人であることを信じるだろうと言って、このしるしを行う力をモーセに与えたのです。これだけ神様がモーセのことを考えて、奇跡をおこなう力を与えたのですから、喜んでいこうとするのかと思うとまだそうではないのです。それほど、モーセには自信がなかったのです。
そしてモーセは神様に更にこう言いました。10節から13節です。
出
4:10 それでもなお、モーセは主に言った。「ああ、主よ。わたしはもともと弁が立つ方ではありません。あなたが僕にお言葉をかけてくださった今でもやはりそうです。全くわたしは口が重く、舌の重い者なのです。」
出
4:11 主は彼に言われた。「一体、誰が人間に口を与えたのか。一体、誰が口を利けないようにし、耳を聞こえないようにし、目を見えるようにし、また見えなくするのか。主なるわたしではないか。
出
4:12 さあ、行くがよい。このわたしがあなたの口と共にあって、あなたが語るべきことを教えよう。」
出
4:13 モーセは、なおも言った。「ああ主よ。どうぞ、だれかほかの人を見つけてお遣わしください。」
モーセは、神様の使いとしてのしるしを三つも与えられたのですが、今度は、神の使いとして語る能力のないことを心配しだしたのです。それで、「ああ、主よ。わたしはもともと弁が立つ方ではありません。あなたが僕にお言葉をかけてくださった今でもやはりそうです。全くわたしは口が重く、舌の重い者なのです。」このように、私は口が重く舌の重いものなのですと言って、その任に適さないことを言いました。すると神様は誰が人間に口を与えたのか、と言って、口が利けるのも耳が聞こえるのも、目が見えるのもみんな作り主の私が与えたものではないか。だから何の心配もしないで、行きなさい、あなたの語るべきことを教えるから、と言ったのですが、それでもモーセはぐずぐずするのです。モーセは自分に足りないものばかりを探しているのです。それに対して、すべては神様が作られるものではないのかと神様は語られるのです。ここまで言ってもモーセはまだしり込みして、「ああ主よ。どうぞ、だれかほかの人を見つけてお遣わしください。」と逃げ出そうとするのです。このようにモーセが神様に用いられたのは、何かできる能力があったからではありません。何か特別のしるしを持っていたからでもありません。ただ神様の御計画によって用いられたからなのです。でもあまりにもモーセがしり込みし、神様の与える使命に逆らおうとするのでついに神さまも堪忍袋の緒が切れるのです。
転
そして神様は怒ってこう言うのです。14節から16節です。
出
4:14 主はついに、モーセに向かって怒りを発して言われた。「あなたにはレビ人アロンという兄弟がいるではないか。わたしは彼が雄弁なことを知っている。その彼が今、あなたに会おうとして、こちらに向かっている。あなたに会ったら、心から喜ぶであろう。
出
4:15 彼によく話し、語るべき言葉を彼の口に託すがよい。わたしはあなたの口と共にあり、また彼の口と共にあって、あなたたちのなすべきことを教えよう。
出
4:16 彼はあなたに代わって民に語る。彼はあなたの口となり、あなたは彼に対して神の代わりとなる。
神様がモーセのぐずぐずしているのに、ついに怒って言った言葉は「あなたにはレビ人アロンという兄弟がいるではないか。わたしは彼が雄弁なことを知っている。その彼が今、あなたに会おうとして、こちらに向かっている。あなたに会ったら、心から喜ぶであろう。」と言ったのです。
モーセの生まれた家には、姉と兄がいたのです。そして、モーセの家はレビ人なので、祭司の働きをしていたのです。兄はアロンという名で、やはり祭司を継いでいたのだと思います。そのアロンは雄弁で知られており、その彼が、モーセに会おうとして、こちらに向かっているというのです。アロンはモーセがそこにいるのをどうしてわかったのでしょうか。アロンの家も、今住んでいるミディアンの家もみな祭司の家です。モーセはこのように祭司としての務めを与えられたのです。
神様はモーセに更にこう言いました。「彼によく話し、語るべき言葉を彼の口に託すがよい。わたしはあなたの口と共にあり、また彼の口と共にあって、あなたたちのなすべきことを教えよう。
彼はあなたに代わって民に語る。彼はあなたの口となり、あなたは彼に対して神の代わりとなる。」と言ったのです。アロンはモーセの代わりに口となって民に語ると言ったのです。だから語るべき言葉をアロンに頼めばいい、そうすれば彼が語ってくれるというのです。モーセはアロンに対して、どのように言えばよいのかを指示する、神様のような働きをすればいいというのです。神様はアロンに対してもモーセに対してもその口と共にあると言ってくださったのです。このように神様は何から何まで、モーセの心配事に備えてくださって、自信のないモーセを奮い立たせて、エジプトに遣わしたのです。
結
モーセはこのように、神様から与えられた使命に素直に従ったのではなくて、自分の力のなさ、自信のなさを思ってしり込みし、神様に遣わされているというしるしがないからできないと言い、次には自分は話をする能力がないからできないと言って、その使命から逃れようとしたのです。確かにその使命は重く、自分の力で、エジプトの王に立ち向かおうとしたらとてもできることではないのです。ですが神様はモーセの心配事に一つ一つ答えてくださって、それを成し遂げることが出来ることを示していくのです。モーセにはしるしとしての杖が与えられ、語る言葉は兄のアロンが語ってくれることになったのです。このように遣わされる前のモーセには何もできるものはなかったのですが、神様がともにいてくださることがわかって、偉大なモーセへと変身していくのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様。あなたの使命を果たすのには自分の力でするには荷が大きすぎます。あなたの召命があって、あなたがともにいてくださるとの信仰があって初めてできる大事業です。私たちが何かをするときにその能力や財産を当てにするのではなくて、ただあなたが与えてくださる力にのみより頼むときに本当に大きな仕事ができます。このことを覚えて、あなたにより頼むものでありますように。ただあなたの御力だけを信じて歩むものでありますように。
この祈りを、主イエスキリストの御名によって、お祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇出エジプト記)>>
◆使命に伴うしるし
出
4:1 モーセは逆らって、「それでも彼らは、『主がお前などに現れるはずがない』と言って、信用せず、わたしの言うことを聞かないでしょう」と言うと、
出
4:2 主は彼に、「あなたが手に持っているものは何か」と言われた。彼が、「杖です」と答えると、
出
4:3 主は、「それを地面に投げよ」と言われた。彼が杖を地面に投げると、それが蛇になったのでモーセは飛びのいた。
出
4:4 主はモーセに、「手を伸ばして、尾をつかめ」と言われた。モーセが手を伸ばしてつかむと、それは手の中で杖に戻った。
出
4:5 「こうすれば、彼らは先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神、主があなたに現れたことを信じる。」
出
4:6 主は更に、「あなたの手をふところに入れなさい」と言われた。モーセは手をふところに入れ、それから出してみると、驚いたことには、手は重い皮膚病にかかり、雪のように白くなっていた。
出
4:7 主が、「手をふところに戻すがよい」と言われたので、ふところに戻し、それから出してみると、元の肌になっていた。
出
4:8 「たとえ、彼らがあなたを信用せず、最初のしるしが告げることを聞かないとしても、後のしるしが告げることは信じる。
出
4:9 しかし、この二つのしるしのどちらも信ぜず、またあなたの言うことも聞かないならば、ナイル川の水をくんできて乾いた地面にまくがよい。川からくんできた水は地面で血に変わるであろう。」
出
4:10 それでもなお、モーセは主に言った。「ああ、主よ。わたしはもともと弁が立つ方ではありません。あなたが僕にお言葉をかけてくださった今でもやはりそうです。全くわたしは口が重く、舌の重い者なのです。」
出
4:11 主は彼に言われた。「一体、誰が人間に口を与えたのか。一体、誰が口を利けないようにし、耳を聞こえないようにし、目を見えるようにし、また見えなくするのか。主なるわたしではないか。
出
4:12 さあ、行くがよい。このわたしがあなたの口と共にあって、あなたが語るべきことを教えよう。」
出
4:13 モーセは、なおも言った。「ああ主よ。どうぞ、だれかほかの人を見つけてお遣わしください。」
出
4:14 主はついに、モーセに向かって怒りを発して言われた。「あなたにはレビ人アロンという兄弟がいるではないか。わたしは彼が雄弁なことを知っている。その彼が今、あなたに会おうとして、こちらに向かっている。あなたに会ったら、心から喜ぶであろう。
出
4:15 彼によく話し、語るべき言葉を彼の口に託すがよい。わたしはあなたの口と共にあり、また彼の口と共にあって、あなたたちのなすべきことを教えよう。
出
4:16 彼はあなたに代わって民に語る。彼はあなたの口となり、あなたは彼に対して神の代わりとなる。
出
4:17 あなたはこの杖を手に取って、しるしを行うがよい。」