家庭礼拝 2020年12月16日 創世記 41:37-57 ヨセフの支配
起
先週の話では、ヨセフがファラオの夢を解いて、これから起きる出来事と、それに対処するための方法とを話しました。それは見事な夢解きだったので、皆を驚かせたのです。
今日の話は、ヨセフがその能力を認められ、ファラオの次に位する地位にまで一挙に駆け上って、国の政治を行うと言う大変な役割を与えられることになるのです。そのことが今日の聖書には書かれています。小見出しはヨセフの支配となっています。ヨセフは奴隷の身分からエジプトの国の支配者になったのです。
ヨセフが奴隷に売られたのが、17歳の時でした。そしてヨセフがエジプトのファラオに次ぐ位に就くのが30歳の時です。給仕長の夢を解いてやったのが、2年前ですから28歳の時であり、ヨセフがボティファルの妻のために牢屋に入れられたのは、その少し前の27歳の時かもしれません。すなわち、ヨセフがボティファルの家で働いていたのは奴隷として売られてから10年間ということになります。
ヨセフがファラオに評価されて偉い地位に就いたのは夢解きが上手だったからでしょうか。それならば、魔術師たちがなってもおかしくありません。ですがファラオが見たのはそこではありませんでした。ファラオはヨセフには神が宿っており、そのために聡明で、知恵があると認めたのです。それで国を治める力が十分にあると認められたのです。さてヨセフはどんな政治をするのでしょうか。
承
聖書はこのように語ります。37節から42節です。
創
41:37 ファラオと家来たちは皆、ヨセフの言葉に感心した。
創
41:38 ファラオは家来たちに、「このように神の霊が宿っている人はほかにあるだろうか」と言い、
創
41:39 ヨセフの方を向いてファラオは言った。「神がそういうことをみな示されたからには、お前ほど聡明で知恵のある者は、ほかにはいないであろう。
創
41:40 お前をわが宮廷の責任者とする。わが国民は皆、お前の命に従うであろう。ただ王位にあるということでだけ、わたしはお前の上に立つ。」
創
41:41 ファラオはヨセフに向かって、「見よ、わたしは今、お前をエジプト全国の上に立てる」と言い、
創
41:42 印章のついた指輪を自分の指からはずしてヨセフの指にはめ、亜麻布の衣服を着せ、金の首飾りをヨセフの首にかけた。
ヨセフがファラオの夢解きをした時、その周りには家来たちもいたのです。ヨセフの夢解きを聞いて、ファラオも家来たちもみな感心したのです。それはとてもインパクトのあることでした。ファラオはその時こう言ったのです。家来たちに向かっては、「このように神の霊が宿っている人はほかにあるだろうか」と言い、ヨセフに向かっては、「神がそういうことをみな示されたからには、お前ほど聡明で知恵のある者は、ほかにはいないであろう。お前をわが宮廷の責任者とする。わが国民は皆、お前の命に従うであろう。ただ王位にあるということでだけ、わたしはお前の上に立つ。」と言い、こう宣言したのです。「見よ、わたしは今、お前をエジプト全国の上に立てる」このようにして、ヨセフは一瞬にして、エジプトの国をつかさどる責任者とされたのです。普通ならば、それまで権力を持っていた家来がいるはずですから、このように自分の地位を奪われた家来は、その地位を取り戻そうとしていろいろと画策をするのですが、そのような気配は全くありません。それは家来の地位を奪ったと言うよりも、王の位を継いだと言う方が近かったからです。それほど、ヨセフの夢解きは、神懸っていて、人の力ではどうしようもないほどの威光があったのだと思います。
この様な地位を与えたファラオは、ヨセフに更にこの様にしたのです。42節から46節です。
創
41:42 印章のついた指輪を自分の指からはずしてヨセフの指にはめ、亜麻布の衣服を着せ、金の首飾りをヨセフの首にかけた。
創
41:43 ヨセフを王の第二の車に乗せると、人々はヨセフの前で、「アブレク(敬礼)」と叫んだ。ファラオはこうして、ヨセフをエジプト全国の上に立て、
創
41:44 ヨセフに言った。「わたしはファラオである。お前の許しなしには、このエジプト全国で、だれも、手足を上げてはならない。」
創
41:45 ファラオは更に、ヨセフにツァフェナト・パネアという名を与え、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナトを妻として与えた。ヨセフの威光はこうして、エジプトの国にあまねく及んだ。
創
41:46 ヨセフは、エジプトの王ファラオの前に立ったとき三十歳であった。ヨセフはファラオの前をたって、エジプト全国を巡回した。
ヨセフをファラオの次の位に任命したファラオは更にそのことを確かにするために、印章の付いた指輪を自分の指から外してヨセフの指にはめました。このことは国中の決済は、ファラオではなく、ヨセフが行うことが出来る事であり、その時に必要な印章をヨセフに渡したと言うことです。そして、その地位にふさわしい、亜麻布の衣服を着せ、金の首飾りをヨセフの首にかけました。これはきっと、王様しか付けられないものだと思います。そしてこのことを国民に知らせるために、王は第一の車に乗り、ヨセフは王の第二の車に乗って、エジプトの町をパレードしたのだと思います。人々はヨセフの前で、「アブレク(敬礼)」と叫んだ、とありますから、日本であれば、万歳と叫んだと言うことになるかと思います。このようにして、ファラオはヨセフに絶大な権力を与えたので、家来は誰もヨセフに歯向かうものはいなかったのです。
ファラオは更に、ヨセフにツァフェナト・パネアという名を与え、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナトを妻として与えた、とあります。このヨセフに与えられた新しい名前のツァフェナト・パネアという名の意味は、「神が語るので彼は生きる」という意味なのだそうです。それほど、ファラオにはヨセフの語る言葉が、神が語っているように聞こえたのです。そしてこのヨセフの地位にふさわしい妻として、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナトを妻として与えたのです。このようにファラオのヨセフに対する扱いは格別なもので、何から何まで手厚くヨセフを迎え入れたのです。ですからヨセフの威光はエジプトの国中にあまねく及んだとあります。このときヨセフは30才であり、この後ヨセフは、国中を巡回して見て回るのです。これからの政策を実行するためです。
転
さて、このようにヨセフはエジプトの中で、高い位につき、その政治を行ったのですが、どうなったでしょうか。47節から52節です。
創 41:47 豊作の七年の間、大地は豊かな実りに満ち溢れた。
創 41:48 ヨセフはその七年の間に、エジプトの国中の食糧をできるかぎり集め、その食糧を町々に蓄えさせた。町の周囲の畑にできた食糧を、その町の中に蓄えさせたのである。
創 41:49 ヨセフは、海辺の砂ほども多くの穀物を蓄え、ついに量りきれなくなったので、量るのをやめた。
創 41:50 飢饉の年がやって来る前に、ヨセフに二人の息子が生まれた。この子供を産んだのは、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナトである。
創 41:51 ヨセフは長男をマナセ(忘れさせる)と名付けて言った。「神が、わたしの苦労と父の家のことをすべて忘れさせてくださった。」
創 41:52 また、次男をエフライム(増やす)と名付けて言った。「神は、悩みの地で、わたしに子孫を増やしてくださった。」
ヨセフが夢解きをしたように、最初の7年間の間は大豊作になりました。ヨセフはその間に、エジプトの国中の食料をできる限り集め、その食糧を町々に蓄えさせました。その穀物は、海辺の砂ほども多くなり、ついには量りきれなくなって、量るのをやめるほどでした。
この豊作の間に、ヨセフに二人の息子が生まれました。この子供を産んだのはファラオがヨセフに与えた妻、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナトでした。ヨセフは長男をマナセ(忘れさせる)と名付けてこう言いました。「神が、わたしの苦労と父の家のことをすべて忘れさせてくださった。」ヨセフは、子供が授かってとても嬉しかったのです。今までの苦しかったことや、父の家のことなど気がかりなことをすべて忘れさせてくれるほど、その喜びは大きかったのです。そして、次男にはエフライム(増やす)と名付けてこう言いました。「神は、悩みの地で、わたしに子孫を増やしてくださった。」こう言ったのです。ヨセフにとって、エジプトは悩みの地だったのです。人知れず悩み苦しんでいたことがこの言葉でわかります。ヨセフに与えられた、二人の息子は、のちにユダヤの有力な部族、エフライムとマナセの部族の祖先となったのです。
さて、夢解きで語ったように、7年間の豊作の後に、7年の飢饉が始まりました。どうしたでしょうか。53節から57節です。
創 41:53 エジプトの国に七年間の大豊作が終わると、
創 41:54 ヨセフが言ったとおり、七年の飢饉が始まった。その飢饉はすべての国々を襲ったが、エジプトには、全国どこにでも食物があった。
創 41:55 やがて、エジプト全国にも飢饉が広がり、民がファラオに食物を叫び求めた。ファラオはすべてのエジプト人に、「ヨセフのもとに行って、ヨセフの言うとおりにせよ」と命じた。
創 41:56 飢饉は世界各地に及んだ。ヨセフはすべての穀倉を開いてエジプト人に穀物を売ったが、エジプトの国の飢饉は激しくなっていった。
創 41:57 また、世界各地の人々も、穀物を買いにエジプトのヨセフのもとにやって来るようになった。世界各地の飢饉も激しくなったからである。
さて、ヨセフが語ったようについにその大飢饉がやってきたのです。この地方には時々このような大飢饉が起こりました。その飢饉はエジプトだけでなくすべての国々を襲ったのです。むしろエジプトには大きな川のナイル川があったので、そのような飢饉をまぬかれることが出来たのですが、今回はそのナイル川でもかなわない飢饉が生じたのです。でもエジプトには豊作の時に備蓄しておいた食糧が全国にありました。そしてその飢饉が広がると、ファラオはエジプト人に、「ヨセフのもとに行って、ヨセフの言うとおりにせよ」と命じました。本当にヨセフのことを信頼して全権を任せていたのです。飢饉が激しくなると、ヨセフはすべての穀倉を開いてエジプト人に穀物を売ったのです。ですから王様はますます豊かな財政となりました。この穀物はエジプト人だけでなくその周辺にある外国からくる人々にも売ったのです。世界各地から、穀物を買いにエジプトにやってきたのです。世界各地で飢饉が激しくなったのです。
結
ヨセフは、夢を見るものとして兄弟から嫌われ、エジプトに売られてしまいましたが、エジプトでも立派に成長し、あらぬ濡れ衣のために、牢に入れられるという事態が生じましたが、ファラオに認められ、王に次ぐ地位に就くことが出来ました。それは王の夢を解いてやったのがあまりにも神懸っていて、この人には神様が語ってくださっていると人々に思わせたからです。ヨセフはこのようにファラオに信頼され、その地位を与えられ、妻も与えられて、エジプトで絶大な権力を持つものとなったのです。その時の年が30歳で、17歳でエジプトに奴隷としてきてから、13年の後のことです。
ヨセフが夢解きをしたように、エジプトには7年の豊作の後に7年の大飢饉がやってきました。エジプトには蓄えが沢山あったので、それを売って、莫大な利益を上げ、外国からもエジプトに穀物を買いに来るほどだったのです。このことがカナンでも飢饉にあっていた、ヤコブの家族と再会するきっかけとなっていくのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、ヨセフにはいつも神様が共におられて、そのすることはいつも神様の祝福に満たされていました。そのことをファラオもその家来たちも認めて、ヨセフにはその威光を感じていました。ヨセフはどのような地位にあってもおごり高ぶることなく、神様の忠実な僕として、その働きをなしました。どんな境遇にあっても、迷うことなく、驕ることなく淡々と神様に従うヨセフの姿は素晴らしいものです。私たちも信仰を与えられて、この信仰者の後に従っていきたいと願うものです。あなたの御心がなりますように。あなたの祝福が与えられますように。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇創世記)>>
◆ヨセフの支配
創
41:37 ファラオと家来たちは皆、ヨセフの言葉に感心した。
創
41:38 ファラオは家来たちに、「このように神の霊が宿っている人はほかにあるだろうか」と言い、
創
41:39 ヨセフの方を向いてファラオは言った。「神がそういうことをみな示されたからには、お前ほど聡明で知恵のある者は、ほかにはいないであろう。
創
41:40 お前をわが宮廷の責任者とする。わが国民は皆、お前の命に従うであろう。ただ王位にあるということでだけ、わたしはお前の上に立つ。」
創
41:41 ファラオはヨセフに向かって、「見よ、わたしは今、お前をエジプト全国の上に立てる」と言い、
創
41:42 印章のついた指輪を自分の指からはずしてヨセフの指にはめ、亜麻布の衣服を着せ、金の首飾りをヨセフの首にかけた。
創
41:43 ヨセフを王の第二の車に乗せると、人々はヨセフの前で、「アブレク(敬礼)」と叫んだ。ファラオはこうして、ヨセフをエジプト全国の上に立て、
創
41:44 ヨセフに言った。「わたしはファラオである。お前の許しなしには、このエジプト全国で、だれも、手足を上げてはならない。」
創
41:45 ファラオは更に、ヨセフにツァフェナト・パネアという名を与え、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナトを妻として与えた。ヨセフの威光はこうして、エジプトの国にあまねく及んだ。
創
41:46 ヨセフは、エジプトの王ファラオの前に立ったとき三十歳であった。ヨセフはファラオの前をたって、エジプト全国を巡回した。
創
41:47 豊作の七年の間、大地は豊かな実りに満ち溢れた。
創
41:48 ヨセフはその七年の間に、エジプトの国中の食糧をできるかぎり集め、その食糧を町々に蓄えさせた。町の周囲の畑にできた食糧を、その町の中に蓄えさせたのである。
創
41:49 ヨセフは、海辺の砂ほども多くの穀物を蓄え、ついに量りきれなくなったので、量るのをやめた。
創
41:50 飢饉の年がやって来る前に、ヨセフに二人の息子が生まれた。この子供を産んだのは、オンの祭司ポティ・フェラの娘アセナトである。
創
41:51 ヨセフは長男をマナセ(忘れさせる)と名付けて言った。「神が、わたしの苦労と父の家のことをすべて忘れさせてくださった。」
創
41:52 また、次男をエフライム(増やす)と名付けて言った。「神は、悩みの地で、わたしに子孫を増やしてくださった。」
創
41:53 エジプトの国に七年間の大豊作が終わると、
創
41:54 ヨセフが言ったとおり、七年の飢饉が始まった。その飢饉はすべての国々を襲ったが、エジプトには、全国どこにでも食物があった。
創
41:55 やがて、エジプト全国にも飢饉が広がり、民がファラオに食物を叫び求めた。ファラオはすべてのエジプト人に、「ヨセフのもとに行って、ヨセフの言うとおりにせよ」と命じた。
創
41:56 飢饉は世界各地に及んだ。ヨセフはすべての穀倉を開いてエジプト人に穀物を売ったが、エジプトの国の飢饉は激しくなっていった。
創
41:57 また、世界各地の人々も、穀物を買いにエジプトのヨセフのもとにやって来るようになった。世界各地の飢饉も激しくなったからである。