家庭礼拝 2020年10月28日 創世記 36:20-43 セイルの子孫、エドムの王国

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起 

今日の聖書の個所はなぜここにあるのかがわからないと、とても不思議に感じる箇所です。それは神様と関係のない部族の話で、これを読んでも何も得るところがないからです。ここにはセイルの子孫のことが書かれています、これはエサウが移住する前にそこに住んでいた先住民族です。なぜこの子孫の話が書かれているかというと、エサウはその首長の娘を嫁にもらったからです。その嫁の名はオホリバマです。ですから、エサウはこのセイルの部族と非常に近しい関係にあったので、そこに移住して、エドム人として、自分たちの部族を発展させることができたのです。ですからセイルの子孫のことをここに書いてあるのはどうしてエサウがセイルの山地で安全に自分の子孫を増やして行けたかがわかるようにしてあるのです。

ではもう一つのエドムの王国のことはどうでしょうか。これも神様とは何の関係もない国のことでその王たちの名前を知っても何のかかわりもないのではないのでしょうか。実はこれはイスラエル王国ができるきっかけとなる国だからです。このエドム人たちとユダヤ人たちは何度も争いをしていました。お互いに兄弟の国としている割には争いが多かったのです。そして、エドム人たちはユダヤ人たちよりもずっと早く、族長時代を卒業して、王国を築いていたのです。ですから安定した国家となっていたのです。ですがユダヤ人たちはまだ族長時代ですから、戦争をしてもなかなか統制が取れなかったのです。なぜ族長時代が長くなったかというと、ユダヤ人の王は神様だから、人間の神様は必要ないという考えでした。ですが戦争で、負けたりすると王のいる国には勝てないと思い、それで予言者サムエルの時代に、自分たちにも王を与えてくれと言って、サウルという王様を初めて立てることができ、王国となったのです。そのようなきっかけになったエドムの王国とはどんなものかをざっと知らせているのがこの箇所です。どんな王国であったのかの手がかりを、この王様の出身と名前から探ってみましょう。

ではまず、このセイルの子孫の系図から、エサウの妻になったオホリバマまでの流れを追っていきましょう。20節から25節です。

創 36:20 この土地に住むフリ人セイルの息子たちは、ロタン、ショバル、ツィブオン、アナ、

創 36:21 ディション、エツェル、ディシャンである。これらは、エドム地方に住むセイルの息子で、フリ人の首長たちである。

創 36:22 ロタンの息子たちは、ホリとヘマムであり、ロタンの妹がティムナである。

創 36:23 ショバルの息子たちは、アルワン、マナハト、エバル、シェフォ、オナムである。

創 36:24 ツィブオンの息子たちは、アヤとアナである。アナは父ツィブオンのろばを飼っていたとき、荒れ野で泉を発見した人である。

創 36:25 アナの子供たちは、ディションとアナの娘オホリバマである。

ここで、原住民族フリ人のセイルの子孫を、エサウの妻となったオホリバマまで追いかけていくとこうなります。セイルの息子は三男ツィブオン、ツィブオンの息子たちは、アヤとアナ、そのアナの娘がオホリバマということになります。ですから、セイルにとって、オホリバマはひ孫ということになります。エサウは、このようにセイルの部族と近い関係にあったので、カナンを去って、セイルの山に移動してきたのです。

そしてその後には、首長となった人々の名前が記されていますが、これはエサウがどの首長と近い関係にあったかが分かります。29節と30節です。

創 36:29 フリ人の首長は次のとおりである。首長ロタン、首長ショバル、首長ツィブオン、首長アナ、

創 36:30 首長ディション、首長エツェル、首長ディシャン。以上がフリ人の首長であり、セイル地方に住むそれぞれの首長であった。

 妻のオホリバマと関係の近いのは、祖父の首長ツィブオン、父親である首長アナ、オボリバマの兄弟である首長ディションであり、7人の首長のうち3人の首長が近い関係にあるのですから、心強い限りです。エサウがセイルに移住してきても、その住民との問題はあまりなかったと思います。エサウはオホリバマのおかげで、このセイルで安心して暮らせたのだと思います。ですがそのあとエサウの子孫はその北側の死海の近くのエドム地方に広がっていくので、別れていくのだと思います。

 エサウの子孫はそのエドム地方に入ってからも、安定した発展をつづけました。このエドム地方は、カナン地方のヤコブの子孫のユダヤ人たちの住む地方と接しているので、頻繁に争いがありました。

 エサウの子孫もヤコブの子孫も族長時代に入ったのは同時だったのですが、いつの間にかエドム地方には王国ができていました。エサウもそうでしたが、あまり神様にとらわれていなくて、自分たちで合理的な国を作っていくことができたので安定して、発展していったのです。ヤコブの子孫のユダヤ人たちは、自分たちには神なる王様がいるから、人の王様は必要がないということで王様を作らなかったのです。そうすると組織力で勝る、エドム人のほうが力をつけてきたのです。そのエドムの王国がどんなものであったのかを、この王様の系統から探っていきましょう。

 王国というとほとんどの王国が世襲制であるので、そのようなものかと思うと、エドムの王国は全く違うのです。どのようにして王様を選ぶのかはわかりませんが、世襲ではなく、全く違う人々を選んで王様としているのです。しかもその出身がエドム出身やエサウの子孫出身ではなくて、いろいろなところから王様を連れてきているようです。中にはユーフラテス川のレホボト出身のシャウルのような遠くから来た王様さえいます。しかもその王様のいる場所は王様が変わるごとに変わり、一定していなかったのです。出身を見るとボツラ出身の人やテマン人の土地のものや、マスレカ出身のものなど、私たちにはどこの場所かも良くわからないところの人々が王様となっているのです。そしてその王制を敷いている町の名も私たちには皆目見当がつきませんが、一定していないことだけはわかります。一方その中でも族長たちは健在のようで、エサウ系の首長たちの名前がずっと書いてあります。この首長たちはエサウの子供たちが首長となった時代よりももっと下った王国時代の首長たちのようです。こうなると私たちにはもうわかりませんが、一つ言えることは、エドムにはイスラエルよりも先に安定した、世襲制ではない、王国があったということになります。それが後にイスラエル王国の出現に刺激を与えるということになるのだと思います。

今日の聖書の個所は、直接神様に関係する箇所はないのですが、次から始まるヨセフ物語に先立ち、ヤコブの時代の周辺の様子、特にエサウに関係した部族やエサウの子孫のエドム地方に起こった王国について、説明しており、そのころのカナン周辺の状況がどうであったかを説明している箇所ではないかと思います。ヤコブはカナン地方で、安定して生活し、エサウはエドム地方でしっかりとした国を作っていたのです。神様は、エサウが神様から祝福されなかったからと言って、見捨てたわけではありませんでした。イサクの子孫として、神様の恵みのもとにはあったのだと思います。ですがアブラハム、イサクの神様はヤコブに祝福を与え、更にはヨセフに祝福を与える神様となり、ユダヤ人全体の神様となっていくのです。

 


(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、エサウはヤコブとは違った道を行きました。そしてその道の中でエサウにふさわしい繁栄をしました。決して見捨てられて、哀れな存在になってしまった訳ではありませんでした。むしろヤコブの子孫よりも早く、王国を実現して、安定した国づくりができました。ですが、神様の祝福はヤコブの子孫と共にあったのです。神様は信仰のある者にもない者にも、ひとしく雨を降らせ、太陽の陽を注いでくださる方です。その中にあって神様を知るものは、神様によって救いへと導かれ、神様を賛美し感謝する恵みを与えられました。このことを覚えて感謝いたします。神様がすべてのものを愛し、いつくしまれる方であることをいつまでも覚えさせてください。

この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

 

<<聖書の箇所(旧約聖書:◇創世記)>>  

◆セイルの子孫

創 36:20 この土地に住むフリ人セイルの息子たちは、ロタン、ショバル、ツィブオン、アナ、

創 36:21 ディション、エツェル、ディシャンである。これらは、エドム地方に住むセイルの息子で、フリ人の首長たちである。

創 36:22 ロタンの息子たちは、ホリとヘマムであり、ロタンの妹がティムナである。

創 36:23 ショバルの息子たちは、アルワン、マナハト、エバル、シェフォ、オナムである。

創 36:24 ツィブオンの息子たちは、アヤとアナである。アナは父ツィブオンのろばを飼っていたとき、荒れ野で泉を発見した人である。

創 36:25 アナの子供たちは、ディションとアナの娘オホリバマである。

創 36:26 ディションの息子たちは、ヘムダン、エシュバン、イトラン、ケランである。

創 36:27 エツェルの息子たちは、ビルハン、ザアワン、アカンである。

創 36:28 ディシャンの息子たちは、ウツとアランである。

創 36:29 フリ人の首長は次のとおりである。首長ロタン、首長ショバル、首長ツィブオン、首長アナ、

創 36:30 首長ディション、首長エツェル、首長ディシャン。以上がフリ人の首長であり、セイル地方に住むそれぞれの首長であった。

◆エドムの王国

創 36:31 イスラエルの人々を治める王がまだいなかった時代に、エドム地方を治めていた王たちは次のとおりである。

創 36:32 エドムで治めていたのは、ベオルの息子ベラであり、その町の名はディンハバといった。

創 36:33 ベラが死んで、代わりに王となったのは、ボツラ出身でゼラの息子ヨバブである。

創 36:34 ヨバブが死んで、代わりに王となったのは、テマン人の土地から出たフシャムである。

創 36:35 フシャムが死んで代わりに王となったのは、ベダドの息子ハダドであり、モアブの野でミディアン人を撃退した人である。その町の名はアビトといった。

創 36:36 ハダドが死んで代わりに王となったのは、マスレカ出身のサムラである。

創 36:37 サムラが死んで代わりに王となったのは、ユーフラテス川のレホボト出身のシャウルである。

創 36:38 シャウルが死んで、代わりに王となったのは、アクボルの息子バアル・ハナンである。

創 36:39 アクボルの息子バアル・ハナンが死んで代わりに王となったのは、ハダドである。その町の名はパウといい、その妻の名はメヘタブエルといった。彼女はマトレドの娘で、メ・ザハブの孫娘である。

創 36:40 エサウ系の首長たちの名前を氏族と場所の名に従って挙げれば、首長ティムナ、首長アルワ、首長エテト、

創 36:41 首長オホリバマ、首長エラ、首長ピノン、

創 36:42 首長ケナズ、首長テマン、首長ミブツァル、

創 36:43 首長マグディエル、首長イラムである。以上がエドムの首長であって、彼らが所有した領地に従って挙げたものである。エサウは、エドム人の先祖である。