家庭礼拝 2020年8月26日 創世記 31:22-42 ラバンの追跡

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起 

先週の個所は、ヤコブの脱走でしたが、今週はラバンの追跡です。ラバンは何をするために追跡したのでしょうか。ヤコブを殺すためでしょうか。ヤコブの財産と娘と孫たちを奪い返すためでしょうか。ラバンがヤコブに追いついたのはギレアドの山地だと言いますからもう、ヨルダン川の近くです。その距離は500km以上あるのです。ここから仙台までの距離よりも少し遠いくらいの距離ですが、相当の決意がないとそこまで追いかける気もしないのではないでしょうか。でもラバンは一族を率いてそこまで追いかけたのですから、大変です。追いつくまでに7日かかりましたから、一日80kmほど進んだことになります。当時としては相当なスピードでしょう。追いつくまでには、自分たちの食料も相当必要になったと思います。一方ヤコブたちは家族や家畜を連れての旅なので、ゆっくりしたものでした。3日早く出発していますから、長くて10日の距離だと思います。でも一日50kmというのは徒歩では無理な距離です。やはりラクダや家畜に乗って、急いでいかないとその距離は稼ぐことはできません。とにかく、ラバンたちはヤコブたちに500km以上も離れたところで追いついたのです。そこで一体何が起こったでしょうか。聖書を見てみましょう。

聖書は22節から25節です。

創 31:22 ヤコブが逃げたことがラバンに知れたのは、三日目であった。

創 31:23 ラバンは一族を率いて、七日の道のりを追いかけて行き、ギレアドの山地でヤコブに追いついたが、

創 31:24 その夜夢の中で神は、アラム人ラバンのもとに来て言われた。「ヤコブを一切非難せぬよう、よく心に留めておきなさい。」

創 31:25 ラバンがヤコブに追いついたとき、ヤコブは山の上に天幕を張っていたので、ラバンも一族と共にギレアドの山に天幕を張った。

 ヤコブが脱走しようとしたきっかけになったことは、ラバンの息子たちが、「ヤコブは我々の父のものを全部奪ってしまった。父のものをごまかして、あの富を築き上げたのだ。」と言っているのを耳にした時からです。このことをきっかけにして、ヤコブはラバンもその息子たちも以前のような信頼関係にないことを恐れたのです。すると主が、「あなたは、あなたの故郷である先祖の土地に帰りなさい。私はあなたとともにいる。」という言葉を聞いて、すぐにそこから逃げ出そうとしたのです。

ラバンたちとヤコブたちは、普通は離れて生活していたので、ヤコブたちが家畜の群れや家族や召使たちを引き連れて、その場を去ってもすぐには気が付かれませんでした。ヤコブたちがいなくなっているのに気が付かれたのは、それから三日目の事でした。するとラバンは一族を率いて、7日の道のりを追いかけていき、ギレアドの山地でヤコブに追いついたのです。これは先ほども言ったように500km以上も離れている場所で、しかもラバンは自分の家族だけでなく、一族を率いて行ったというから、これは戦争でも起こるかもしれないという状況だったのです。下手をすればヤコブは殺され、すべての財産を奪われるかもしれません。

ところが不思議なことが起こりました。ラバンがヤコブに追いついた夜、夢の中で、ヤコブの神様が、ラバンに現れたのです。そしてこういいました。「ヤコブを一切非難せぬよう、よく心に留めておきなさい。」ラバンにはラバンの神様がいるのですが、ヤコブの神様がラバンに現れて、一切非難してはいけない、とくぎを刺し、それをラバンは恐れをもって受け入れたのです。ラバンはそれまでの生活の中で、ヤコブの神様がいかに力ある神様かを体験していたのです。ですから自分の神様ではないけれども、従うことにしたのです。ラバンはヤコブと親戚にあたる人ですが、ヤコブの神様とラバンの神様はどうして違うのでしょうか。ラバンたちはアブラハムの兄弟の子孫です。最初は同じ神様だったのかもしれませんが、アブラハムが直接神様と対話するようになると、その神様は生ける神様として、アブラハムの子孫に現れるようになったのです。それがアブラハムの子孫たちに与えられた祝福であり信仰なのです。ですからラバンもそのアブラハムから伝えられている神様には一目を置いているのです。ですからヤコブを一切非難せぬようにと言ったことにも従ったのです。

それから、ラバン達はヤコブがテントを張っている同じギレアドの山に、一族と共にテントを張ったのです。戦いは起こらなかったのです。そして、静かに話し合いが始まりました。まずラバンが自分の言い分を語りました。26節から30節です。

創 31:26 ラバンはヤコブに言った。「一体何ということをしたのか。わたしを欺き、しかも娘たちを戦争の捕虜のように駆り立てて行くとは。

創 31:27 なぜ、こっそり逃げ出したりして、わたしをだましたのか。ひとこと言ってくれさえすれば、わたしは太鼓や竪琴で喜び歌って、送り出してやったものを。

創 31:28 孫や娘たちに別れの口づけもさせないとは愚かなことをしたものだ。

創 31:29 わたしはお前たちをひどい目に遭わせることもできるが、夕べ、お前たちの父の神が、『ヤコブを一切非難せぬよう、よく心に留めておきなさい』とわたしにお告げになった。

創 31:30 父の家が恋しくて去るのなら、去ってもよい。しかし、なぜわたしの守り神を盗んだのか。」

 ラバンはヤコブを捕まえたらひどい目に合わせてやるくらいのことは思っていたはずです。ですが、前の夜に神様から、「ヤコブを一切非難せぬよう、よく心に留めておきなさい。」と言われたことを、重く受け止めており、ヤコブに対して、乱暴なことをしようとはしませんでした。そんなことをしたら神様からのひどい罰を受けるだろうと思ったのです。そしてヤコブに対して優しくこう言ったのです。「一体何ということをしたのか。わたしを欺き、しかも娘たちを戦争の捕虜のように駆り立てて行くとは。なぜ、こっそり逃げ出したりして、わたしをだましたのか。ひとこと言ってくれさえすれば、わたしは太鼓や竪琴で喜び歌って、送り出してやったものを。孫や娘たちに別れの口づけもさせないとは愚かなことをしたものだ。」これはまるで、優しいおじいさんが娘や孫たちにお別れを言いたくて、500kmも離れた場所まで、追いかけてきたような言い方です。娘のラケルとレアはヤコブが逃げ出そうとしたとき、「私たちはもう、父にとって他人と同じではありませんか。父は私たちを打って、しかもそのお金を使い果たしてしまったのです。」と言って、父とは縁を切って飛び出してきたのです。ですが父親のラバンはそんな娘たちの思いを知らなかったので、無理やりヤコブに連れていかれたと思ったのです。そして、もし一言言ってくれさえすれば、私は太鼓や竪琴で喜び歌って、送り出してやったのにというのです。本当はヤコブにひどい目に合わせて、娘や孫を連れ戻そうとしてきたのにです。そしてなぜそうしないのかをこう言いました。夕べ、お前たちの父の神が、『ヤコブを一切非難せぬよう、よく心に留めておきなさい』とわたしにお告げになった。父の家が恋しくて去るのなら、去ってもよい。しかし、なぜわたしの守り神を盗んだのか。」ここでは、神様のことをお前たちの父の神と言って、自分たちの神ではなく、ヤコブの一族を繁栄させた、お前たちの父の神と敬意を払っていったのです。その神様がヤコブを一切非難せぬようにと言ったことに、従順に従おうとしているのです。そして、正当な要求として、しかしなぜ、私の守り神を盗んだのか、と言ったのです。ラバンにはラバンが信じる守り神があったのです。それは偶像でした。そのような偶像をヤコブが盗むはずはないことは知っていたのですが、でも、娘か孫か、奴隷たちが盗んでいったのかもしれないと疑っていたのです。これがラバンの言い分でした。

 それに対して、ヤコブはこう答えました。31節と32節です。

創 31:31 ヤコブはラバンに答えた。「わたしは、あなたが娘たちをわたしから奪い取るのではないかと思って恐れただけです。

創 31:32 もし、あなたの守り神がだれかのところで見つかれば、その者を生かしてはおきません。我々一同の前で、わたしのところにあなたのものがあるかどうか調べて、取り戻してください。」ヤコブは、ラケルがそれを盗んでいたことを知らなかったのである。

 ヤコブは逃げ出した理由を、あなたが娘たちを私から奪い取るのではないかと思って恐れただけだと言いました。でも本当はもっと、大きな恐れをもって、娘たちだけでなく孫たちも財産も、自分の命も奪い取られるのではないかと思っていたはずです。そして、もう一つの答えは、盗まれた守り神についてです。ヤコブはこのことについては全く知りませんでしたから、こう言ったのです。「もし、あなたの守り神がだれかのところで見つかれば、その者を生かしてはおきません。我々一同の前で、わたしのところにあなたのものがあるかどうか調べて、取り戻してください。」ヤコブは、もしかして、召使たちが盗んだかもしれないと思っていたのかもしれません。まさか、最愛の妻ラケルが盗んでいるとは知らなかったのです。ですから、盗んだものがいたらそのものを生かしてはおきませんと言ったのです。ヤコブは本当にラケルのところからその守り神が出てきたら、ラケルを殺したかもしれません。それだけヤコブは正直なのです。でもまさかラケルがそんなことをするはずがないと思っていたので、盗んだものは生かしてはおかないと言ったのです。

 ヤコブの言葉を受けて、ラバンは天幕中を探し始めました。33節から35節です。

創 31:33 そこで、ラバンはヤコブの天幕に入り、更にレアの天幕や二人の召し使いの天幕にも入って捜してみたが、見つからなかった。ラバンがレアの天幕を出てラケルの天幕に入ると、

創 31:34 ラケルは既に守り神の像を取って、らくだの鞍の下に入れ、その上に座っていたので、ラバンは天幕の中をくまなく調べたが見つけることはできなかった。

創 31:35 ラケルは父に言った。「お父さん、どうか悪く思わないでください。わたしは今、月のものがあるので立てません。」ラバンはなおも捜したが、守り神の像を見つけることはできなかった。

 ラバンは自分の家の大切な守り神を、ヤコブの天幕中を探し回りました。レアの天幕も二人の召使の天幕にも入って探しましたが見つかりませんでした。最後に、ラケルの天幕に入って探したのですが、ラケルはその守り神の像をラクダの鞍の下に入れてその上に座っていたのです。ラバンはラケルの天幕中を探し回り、最後にラケルの座っているところを探そうとしたときに、ラケルはそこを動こうとせずにこう言いました。「お父さん、どうか悪く思わないでください。わたしは今、月のものがあるので立てません。」こう言ったのです。当時は月のものは不浄のものとされていたので、近づくことは避けるようにしていたのです。それでラバンはほかのところを探しましたが、結局守り神の像は見つからなかったのです。ラケルがこの守り神の像を持ち出したというのは、まだヤコブの神様を信じるよりも、家の守り神のほうを信じていたのかもしれません。

 結局ラバンは守り神の像を見つけることはできなかったので、今度はヤコブが強気になって、その言い分をラバンに言い返しました。36節から42節です。

創 31:36 ヤコブは怒ってラバンを責め、言い返した。「わたしに何の背反、何の罪があって、わたしの後を追って来られたのですか。

創 31:37 あなたはわたしの物を一つ残らず調べられましたが、あなたの家の物が一つでも見つかりましたか。それをここに出して、わたしの一族とあなたの一族の前に置き、わたしたち二人の間を、皆に裁いてもらおうではありませんか。

創 31:38 この二十年間というもの、わたしはあなたのもとにいましたが、あなたの雌羊や雌山羊が子を産み損ねたことはありません。わたしは、あなたの群れの雄羊を食べたこともありません。

創 31:39 野獣にかみ裂かれたものがあっても、あなたのところへ持って行かないで自分で償いました。昼であろうと夜であろうと、盗まれたものはみな弁償するようにあなたは要求しました。

創 31:40 しかも、わたしはしばしば、昼は猛暑に夜は極寒に悩まされ、眠ることもできませんでした。

創 31:41 この二十年間というもの、わたしはあなたの家で過ごしましたが、そのうち十四年はあなたの二人の娘のため、六年はあなたの家畜の群れのために働きました。しかも、あなたはわたしの報酬を十回も変えました。

創 31:42 もし、わたしの父の神、アブラハムの神、イサクの畏れ敬う方がわたしの味方でなかったなら、あなたはきっと何も持たせずにわたしを追い出したことでしょう。神は、わたしの労苦と悩みを目に留められ、昨夜、あなたを諭されたのです。」

 ヤコブの言い分は今まで積もり積もっていたラバンに対する不満でした。自分がいくら誠実に仕えてもラバンはいつも約束をたがえてきたではないかということです。この時にはさすがにヤコブは怒っていました。そしてこう言ったのです。「わたしに何の背反、何の罪があって、わたしの後を追って来られたのですか。あなたはわたしの物を一つ残らず調べられましたが、あなたの家の物が一つでも見つかりましたか。それをここに出して、わたしの一族とあなたの一族の前に置き、わたしたち二人の間を、皆に裁いてもらおうではありませんか。」そう言ったのです。ヤコブには自分には何の非もないので、私の一族とあなたの一族の前で、裁判をして、どちらが正しいか、皆に裁いてもらおうと言ったのです。それほど、ヤコブは怒っていたのです。

 そしてさらにこう言いました。それは今まで自分がどれだけ誠実にラバンに仕えてきたかということと、ラバンはいかに自分に対して不誠実で、強欲であったかということを語ったのです。それらも一族の裁判の前で皆に言ってやるという気持ちで語ったのだと思います。38節から41節で、ヤコブはこう語ったのです。

創 31:38 この二十年間というもの、わたしはあなたのもとにいましたが、あなたの雌羊や雌山羊が子を産み損ねたことはありません。わたしは、あなたの群れの雄羊を食べたこともありません。

創 31:39 野獣にかみ裂かれたものがあっても、あなたのところへ持って行かないで自分で償いました。昼であろうと夜であろうと、盗まれたものはみな弁償するようにあなたは要求しました。

創 31:40 しかも、わたしはしばしば、昼は猛暑に夜は極寒に悩まされ、眠ることもできませんでした。

創 31:41 この二十年間というもの、わたしはあなたの家で過ごしましたが、そのうち十四年はあなたの二人の娘のため、六年はあなたの家畜の群れのために働きました。しかも、あなたはわたしの報酬を十回も変えました。

 ラバンの今までやって来た、虫の良い要求に、ヤコブがどれだけ我慢して従ってきたかを吐き出すように語ったのです。そして最後に、ヤコブの神様がこれらすべてのことを知っていてくださって、ヤコブを守り、ラバンを諭されたのだと言ったのです。ヤコブはこう言いました。「もし、わたしの父の神、アブラハムの神、イサクの畏れ敬う方がわたしの味方でなかったなら、あなたはきっと何も持たせずにわたしを追い出したことでしょう。神は、わたしの労苦と悩みを目に留められ、昨夜、あなたを諭されたのです。」ヤコブはラバンのもとで苦しみ悩んでいたのです。それを神様は目に止められて、ラバンを諭されたというのです。ヤコブは結局、結婚のための約束の14年だけでなく、そのあとの家畜の群れを世話する6年も入れて、20年もラバンのもとで辛抱してきたのです。

ヤコブが、父イサクとリベカのもとを去って、ラバンのところに来てから、すでに20年も過ぎました。子供たちは男の子だけで11人もおり、長男は19歳か20歳になっていたと思います。そして女の子もたくさんいたはずです。子供は全部で男女合わせて20人くらいいたのかもしれません。レアの子、ラケルの子、そしてそれぞれの召使の子といましたが、みんな一緒に暮らしていたのです。アブラハムの妻サラの時のように、正妻の子以外のものは追い出すようなことはしなかったのです。ヤコブは自分がラバンのもとで、搾取されて独り立ちできないのでついにそこから、脱出して父のもとに帰ることにしました。それは神様が、必ず連れ帰ると約束した地だったからです。ラバンは追いかけてきましたが、争いにはなりませんでした。神様がとりなしてくださったのです。ラバンもヤコブの神様には一目を置いていたのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、ヤコブはラバンのもとで20年過ごし、二人の妻と11人の男の子と、財産を得ました。でもそのためラバンのもとで苦しみ悩みながら生活してきました。ですが、あなたが必ず恵みを与え解決を与えてくださることを信じて忍耐してきました。神様のあなたの故郷に帰りなさいという声を聞いて、いよいよ故郷に帰ることになったのです。それを追いかけてきて娘たちを連れ戻そうとしたラバンに対しても、神様は働きかけて、とりなしてくださいました。ヤコブは自分の力で解決しようとしたのではなく、ただあなたの計画に従ったので、恐れることなくすべてを実行できたのです。主の御名を賛美します。私たちも自分の計画に溺れることなく、御心の指し示すところに、向かうことができますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。


<<聖書の箇所(旧約聖書:◇創世記)>>  

◆ラバンの追跡

創 31:22 ヤコブが逃げたことがラバンに知れたのは、三日目であった。

創 31:23 ラバンは一族を率いて、七日の道のりを追いかけて行き、ギレアドの山地でヤコブに追いついたが、

創 31:24 その夜夢の中で神は、アラム人ラバンのもとに来て言われた。「ヤコブを一切非難せぬよう、よく心に留めておきなさい。」

創 31:25 ラバンがヤコブに追いついたとき、ヤコブは山の上に天幕を張っていたので、ラバンも一族と共にギレアドの山に天幕を張った。

創 31:26 ラバンはヤコブに言った。「一体何ということをしたのか。わたしを欺き、しかも娘たちを戦争の捕虜のように駆り立てて行くとは。

創 31:27 なぜ、こっそり逃げ出したりして、わたしをだましたのか。ひとこと言ってくれさえすれば、わたしは太鼓や竪琴で喜び歌って、送り出してやったものを。

創 31:28 孫や娘たちに別れの口づけもさせないとは愚かなことをしたものだ。

創 31:29 わたしはお前たちをひどい目に遭わせることもできるが、夕べ、お前たちの父の神が、『ヤコブを一切非難せぬよう、よく心に留めておきなさい』とわたしにお告げになった。

創 31:30 父の家が恋しくて去るのなら、去ってもよい。しかし、なぜわたしの守り神を盗んだのか。」

創 31:31 ヤコブはラバンに答えた。「わたしは、あなたが娘たちをわたしから奪い取るのではないかと思って恐れただけです。

創 31:32 もし、あなたの守り神がだれかのところで見つかれば、その者を生かしてはおきません。我々一同の前で、わたしのところにあなたのものがあるかどうか調べて、取り戻してください。」ヤコブは、ラケルがそれを盗んでいたことを知らなかったのである。

創 31:33 そこで、ラバンはヤコブの天幕に入り、更にレアの天幕や二人の召し使いの天幕にも入って捜してみたが、見つからなかった。ラバンがレアの天幕を出てラケルの天幕に入ると、

創 31:34 ラケルは既に守り神の像を取って、らくだの鞍の下に入れ、その上に座っていたので、ラバンは天幕の中をくまなく調べたが見つけることはできなかった。

創 31:35 ラケルは父に言った。「お父さん、どうか悪く思わないでください。わたしは今、月のものがあるので立てません。」ラバンはなおも捜したが、守り神の像を見つけることはできなかった。

創 31:36 ヤコブは怒ってラバンを責め、言い返した。「わたしに何の背反、何の罪があって、わたしの後を追って来られたのですか。

創 31:37 あなたはわたしの物を一つ残らず調べられましたが、あなたの家の物が一つでも見つかりましたか。それをここに出して、わたしの一族とあなたの一族の前に置き、わたしたち二人の間を、皆に裁いてもらおうではありませんか。

創 31:38 この二十年間というもの、わたしはあなたのもとにいましたが、あなたの雌羊や雌山羊が子を産み損ねたことはありません。わたしは、あなたの群れの雄羊を食べたこともありません。

創 31:39 野獣にかみ裂かれたものがあっても、あなたのところへ持って行かないで自分で償いました。昼であろうと夜であろうと、盗まれたものはみな弁償するようにあなたは要求しました。

創 31:40 しかも、わたしはしばしば、昼は猛暑に夜は極寒に悩まされ、眠ることもできませんでした。

創 31:41 この二十年間というもの、わたしはあなたの家で過ごしましたが、そのうち十四年はあなたの二人の娘のため、六年はあなたの家畜の群れのために働きました。しかも、あなたはわたしの報酬を十回も変えました。

創 31:42 もし、わたしの父の神、アブラハムの神、イサクの畏れ敬う方がわたしの味方でなかったなら、あなたはきっと何も持たせずにわたしを追い出したことでしょう。神は、わたしの労苦と悩みを目に留められ、昨夜、あなたを諭されたのです。」