家庭礼拝 2020年5月27日 創世記 28:1-22 ヤコブの夢

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起 

今日の聖書の個所では、ヤコブが父イサクと兄エサウをだまして、父の祝福を盗み取った後、エサウの恨みを買って殺されないようにするために、逃亡する話です。ここではイサクとリベカが結婚する時の話の出来事がまた繰り返しているかのような印象があります。というのもヤコブが逃亡する先はリベカの実家であり、イサクはヤコブに、パダン・アラムに居るベトエルおじいさんの家に行きなさいというのです。ベトエルというのは母リベカの父親で、リベカが結婚する時でさえもう影が薄く、家のことは兄のラバンが仕切っていたのですが、まだイサクはこの家のことをベトエルおじいさんの家と呼んでいたようです。でもこれは、私たちが、お母さんの実家のお父さんの家と呼ぶのと同じなのかもしれません。ベトエルおじいさんはもう亡くなっているかもしれませんが、実家のことをそう呼んだのでしょう

 先週の話の中で、ヤコブが父イサクの祝福をだまし取ったというのはどうも嘘で、本当は父イサクと母リベカが共謀して、祝福をエサウではなくヤコブに与えるための演技をした、ということを言いましたが、実はこの章に入るとそれがますます、本当らしく思えるのです。というのもイサクは、父をだましたことを怒るどころか、ヤコブにベトエルおじいさんの家に行きなさいといったし、しかもその後もヤコブを祝福して、ベトエルおじいさんの家のラバンおじさんの娘と結婚するようにとさえ、指示を与えているのです。ラバンというのは母リベカのお兄さんですから、いとこ同士の結婚をするということになるのです。また、ベトエルおじいさんというのはアブラハムの甥であって、イサクとはいとこ同士なのです。すなわちイサクはイサクのいとこのベトエルの娘リベカと結婚し、ヤコブにはヤコブのいとこのラバンの娘と結婚するようにと言っているのです。ですから、イサクがヤコブに祝福を与えたのは、このラバンの娘と結婚して、アブラハムとイサクがつないできた血統を引き継ぐようにと言っているようなものなのです。

 一方エサウはカナンの娘ヘト人と結婚したために、母からも父からも嫌われていたのを知っていたのです。だから、父が、ヤコブに祝福を与えて、カナンの娘と結婚しないで、ラバンの娘と結婚するようにと言って、パダン・アラムに行かせたのを、自分の嫁のせいで、自分に祝福を与えなかったのだろうと思っていたのです。ですから、エサウも、ヤコブが父から祝福をだまし取ったというのではなく、父が自分の嫁を嫌ってそうしたのだと思っていたのです。ですから、エサウはヤコブがいなくなると、もう一度妻をめとるのです。それはもうカナンの娘ではなく、遠くイシュマエルのところに行って、その娘を嫁にもらうのです。イシュマエルはアブラハムの側室ハガルの息子ですから、アブラハムの血統を引き継ぐことができるのです。そのイシュマエルの娘マハトラを、すでにいる妻のほかにさらに妻にもらい結婚するのです。すなわちこの娘マハトラとエサウはいとこ同士になるのです。このようにエサウもイサクの祝福がヤコブのほうに行ったのは父が、その血統を守るために、自分の妻を嫌ったことにあると思っていたので、再び妻をもらって、何とかイサクの歓心を買おうと努力していたのです。こう考えると、イサクもいじらしい感じで、気の毒な気もします。

さて、聖書のほうはどうなっているでしょうか。1節から5節です。

創 28:1 イサクはヤコブを呼び寄せて祝福して、命じた。「お前はカナンの娘の中から妻を迎えてはいけない。

創 28:2 ここをたって、パダン・アラムのベトエルおじいさんの家に行き、そこでラバン伯父さんの娘の中から結婚相手を見つけなさい。

創 28:3 どうか、全能の神がお前を祝福して繁栄させ、お前を増やして多くの民の群れとしてくださるように。

創 28:4 どうか、アブラハムの祝福がお前とその子孫に及び、神がアブラハムに与えられた土地、お前が寄留しているこの土地を受け継ぐことができるように。」

創 28:5 ヤコブはイサクに送り出されて、パダン・アラムのラバンの所へ旅立った。ラバンはアラム人ベトエルの息子で、ヤコブとエサウの母リベカの兄であった。

 この章は前の章の最後の節から強く繋がっています。そこではリベカがこう言っています。

創 27:46 リベカはイサクに言った。「わたしは、ヘト人の娘たちのことで、生きているのが嫌になりました。もしヤコブまでも、この土地の娘の中からあんなヘト人の娘をめとったら、わたしは生きているかいがありません。」

 このように、リベカがエサウの嫁のヘト人の娘たちに対して、大変な不満をイサクに語っているのです。ヘト人すなわちカナン人の娘たちには生きているのが嫌になるほどだというのです。それに対して、イサクはどうかというと、イサクもまた、ヤコブに対して、お前はカナンの娘から妻を迎えてはいけないというのです。しかもそれをヤコブを祝福して言っているのですから、ヤコブに騙されたなどとはちっとも思っていないのです。そしてこう言いました。「ここをたって、パダン・アラムのベトエルおじいさんの家に行き、そこでラバン伯父さんの娘の中から結婚相手を見つけなさい。どうか、全能の神がお前を祝福して繁栄させ、お前を増やして多くの民の群れとしてくださるように。どうか、アブラハムの祝福がお前とその子孫に及び、神がアブラハムに与えられた土地、お前が寄留しているこの土地を受け継ぐことができるように。」このようにヤコブに対して、最大限の祝福を繰り返すのです。ヤコブには親戚のリベカの兄の娘から結婚相手を見つけるようにと命じるのです。そして、「アブラハムの祝福が、ヤコブとその子孫に及び、神様がアブラハムに与えられた土地を受け継ぐことができるようにと祈るのです。」これはどう考えても、だましたものと騙されたものの関係ではありません。イサクは確信犯的に、エサウにではなく、ヤコブに祝福を授けたのです。

このようにして、ヤコブはイサクの祝福を受けて、リベカの兄ラバンのいるパダン・アラムに向かったのです。これは現在のトルコの国境に近いところで、アブラハムがカナンに来るときに寄留した場所です。ヤコブは祝福されて妻をめとるために出発したのであって、リベカが言ったように、エサウがヤコブを殺そうとしているから、急いで逃がしたのとは違うかもしれません。むしろかわいそうなのはエサウのほうで、父と母の愛がヤコブに注がれて、自分が阻害されているような気持になっていたのです。

 残されたエサウはそこでどうしたでしょうか。6節から9節です。

創 28:6 エサウは、イサクがヤコブを祝福し、パダン・アラムへ送り出し、そこから妻を迎えさせようとしたこと、しかも彼を祝福したとき、「カナンの娘の中から妻を迎えてはいけない」と命じたこと、

創 28:7 そして、ヤコブが父と母の命令に従ってパダン・アラムへ旅立ったことなどを知った。

創 28:8 エサウは、カナンの娘たちが父イサクの気に入らないことを知って、

創 28:9 イシュマエルのところへ行き、既にいる妻のほかにもう一人、アブラハムの息子イシュマエルの娘で、ネバヨトの妹に当たるマハラトを妻とした。

エサウは後で知ったのです。ヤコブが父イサクをだましたのではなく、父と母がエサウをだましたのだということを。イサクはヤコブに騙されたといったのですが、そのあと、イサクがヤコブを祝福し、パダン・アラムへ送り出し、そこから妻を迎えさせようとしたこと、しかも彼を祝福したとき、「カナンの娘の中から妻を迎えてはいけない」と命じたこと、そして、ヤコブが父と母の命令に従ってパダン・アラムへ旅立ったことなどを知ったのでした。最初はエサウも、ヤコブがだましたと思って怒ったかもしれませんが、この時点で、ヤコブは父と母の命令通りにしていただけだったとわかったのです。父と母はエサウが、カナンの娘を嫁に迎えたのがとても不満だったことが分かったのです。それでどうしたでしょうか。エサウはすでに二人のヘト人の妻を持っていたのですが、その妻を父も母も気に入らないことを知って、何とか父と母の気に入るようにしようとするのです。そして、イサクの異母兄弟のイシュマエルのところに行って、その娘を妻にもらうことにしたのです。この娘ならば、アブラハムの子孫なので、両親もきっと気に入るようになると思ったのです。でもこの後のことはもうわからないのです。

 ヤコブはついに一人でハランに向かいました。10節から12節です。

創 28:10 ヤコブはベエル・シェバを立ってハランへ向かった。

創 28:11 とある場所に来たとき、日が沈んだので、そこで一夜を過ごすことにした。ヤコブはその場所にあった石を一つ取って枕にして、その場所に横たわった。

創 28:12 すると、彼は夢を見た。先端が天まで達する階段が地に向かって伸びており、しかも、神の御使いたちがそれを上ったり下ったりしていた。

 以前にアブラハムがイサクのために嫁をもらうために僕をハランに向かわせたときには、何人かの僕と、数頭のラクダにお祝いの品をたくさん入れて、ハランのラバンのところに行ったのですが、今回は、ヤコブ一人で、しかも何もなしで、それこそ逃げるようにして、ハランに向かったのです。やはり、エサウをだまして、祝福を手に入れたことを後ろめたく思い、不安だったようです。その旅の中で、不安な一夜を過ごしていた時でした。ヤコブは石を枕にして、寝ていたのですが、突然不思議な夢を見たのです。階段が地上から天にまで上って伸びており、しかも神のみ使いたちがそれを上ったり下ったりしていたというのです。きっとにぎやかな通りのように、み使いたちが、行き来していたのだと思います。ヤコブはきっと驚いてそれに見とれていたと思います。

 すると、突然神様が、ヤコブの傍らに立っていたのです。そしてこう言ったのです。13節から15節です。

創 28:13 見よ、主が傍らに立って言われた。「わたしは、あなたの父祖アブラハムの神、イサクの神、主である。あなたが今横たわっているこの土地を、あなたとあなたの子孫に与える。

創 28:14 あなたの子孫は大地の砂粒のように多くなり、西へ、東へ、北へ、南へと広がっていくであろう。地上の氏族はすべて、あなたとあなたの子孫によって祝福に入る。

創 28:15 見よ、わたしはあなたと共にいる。あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、必ずこの土地に連れ帰る。わたしは、あなたに約束したことを果たすまで決して見捨てない。」

 ヤコブは神様を大切に思っては来ましたが、神様の声を直接聞くのは初めてでした。その神様が、ヤコブの傍らに立ってこう言ったのです。それは、アブラハム、イサクに言った言葉とほぼ同じでした。それはまず、神様の自己紹介で、私はあなたの父祖アブラハムの神、イサクの神、主である、といったのです。イサクの場合は、私はあなたの父アブラハムの神である、と言いました。アブラハムに対しては、私はなたをカルデアのウルから導き出した主である、と言いました。神様が現れたのはそれぞれ、人生の分岐点ともいうべき不安に満ちた時に現れました。アブラハムの場合は、年を取って、自分にはもう子孫が残せないのではないかと不安になった時であり、イサクはペリシテ人と井戸をめぐる争いをした時でした。そして、ヤコブは父の家を離れ兄の復讐を恐れて、ベエル・シェバを立ってハランへ向かった時に現れました。そして、神様は、ヤコブに、あなたが今横たわっているこの土地をあなたとあなたの子孫に与える、と言いました。そして、あなたの子孫は大地の砂粒のように多くなると、アブラハムに言った言葉と同じことを言いました。そして、こう言って祝福したのです。「見よ、わたしはあなたと共にいる。あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、必ずこの土地に連れ帰る。わたしは、あなたに約束したことを果たすまで決して見捨てない。」この言葉はどんなにヤコブを励ましたでしょうか。ヤコブが神様が今生きておられることを実感した最初の時なのです。このように、神様と出会うことなくては本当に神様を信じることはできないのです。

 ヤコブは夢の中で神様に出会って、感動して、眠りから覚めましたが、こう言ったのです。16節から19節です。

創 28:16 ヤコブは眠りから覚めて言った。「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった。」

創 28:17 そして、恐れおののいて言った。「ここは、なんと畏れ多い場所だろう。これはまさしく神の家である。そうだ、ここは天の門だ。」

創 28:18 ヤコブは次の朝早く起きて、枕にしていた石を取り、それを記念碑として立て、先端に油を注いで、

創 28:19 その場所をベテル(神の家)と名付けた。ちなみに、その町の名はかつてルズと呼ばれていた。

 ヤコブは夢から覚めたのですが、その夢が事実であることを少しも疑わなかったのです。夢で出会った神様は、本当に生きておられる神様であると信じたのです。そしてこう言いました。「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった。」ヤコブは夢から覚めた時に、なんだこれは夢だったのかとは言いませんでした。そうではなくて、主がこの場所におられるのに、私は知らなかった、と、夢の事実を、本当の事として受け止めたのです。そしてこう言いました。「ここは、なんと畏れ多い場所だろう。これはまさしく神の家である。そうだ、ここは天の門だ。」ヤコブは夢から覚めても恐れおののいていました。そして、ここはなんと恐れ多い場所だろうといいました。そしてこれはまさしく神の家である、ここは天の門だといったのです。もう夢と現実が一体となったのです。この場所は天使が上り下りする階段のある場所で、天と繋がっている、天の入り口、天の門だといったのです。そして、そこは神様の家の入り口なのだと思ったのです。

 ヤコブは次の朝早くに、枕にしていた石を取り、それを記念碑として建て、油を注いだのです。これはアブラハムやイサクが神様と出会ったときに祭壇を築いたのと同じです。アブラハムはハランを出発し、シケムの聖所、モレの樫の木のところで神様が現れ、あなたの子孫にこの土地を与える、と約束されて、そこに祭壇を築きました。イサクは井戸をめぐる争いで、べエル・シェバまで逃れてきたとき、神様が現れて、「恐れてはならない。私はあなたとともにいる。私はあなたを祝福し、子孫を増やす。我が僕アブラハムのゆえに。」と言われたときに、そこに祭壇を築いて、主の御名を呼んで礼拝したのです。同じように、ヤコブも神様と出会って、枕にしていた石を取って、それを記念碑として建てたのです。神様の御臨在に恐れおののいたからでした。ヤコブはその場所を、ベテル(神の家)と名付けたのでした。

 ヤコブはさらにこう言って、誓願を立てたのです。20節から22節です。

創 28:20 ヤコブはまた、誓願を立てて言った。「神がわたしと共におられ、わたしが歩むこの旅路を守り、食べ物、着る物を与え、

創 28:21 無事に父の家に帰らせてくださり、主がわたしの神となられるなら、

創 28:22 わたしが記念碑として立てたこの石を神の家とし、すべて、あなたがわたしに与えられるものの十分の一をささげます。」

 それは神様がヤコブと共におられて、ヤコブの神様になってくださり、守ってくださるなら、神様が与えてくださるものの十分の一をささげますと誓ったのです。それはヤコブが記念碑として建てたこの石を神の家として、そのように誓うといっているのです。すなわちこの石は神の家すなわち神殿となっているのです。それは、アブラハムやイサクが建てた祭壇以上の重みをもっていたかもしれません。そしてこの時点ですでにヤコブは、自分に与えられるものはすべて神様が与えてくださるものであるという信仰を持っているのです。10分の一を捧げるというのは、与えられたものの10分の一だけをお返しするということなのです。このようにして、ヤコブは神様と出会い、神様と契約を結ぶのでした。そして、ヤコブが建てたこの石の神の家はまるで教会の基となっているようにも思えます。

エサウに与えられるはずだった祝福を奪って、ヤコブは母リベカの故郷の兄のラバンのいるところに向かいました。それは父イサクがラバンの娘を嫁にするようにと命じられ、また祝福されたからでした。でもヤコブは不安でいっぱいでした。その旅の途中で、ヤコブは夢の中で神様に出会ったのです。そこは天使たちが天から地へと上り下りする階段のある、天の門だと知ったのです。ヤコブはそこで初めて生ける神様に出会いました。神様はヤコブに祝福を与え、私はいつもあなたとともにいると約束してくださいました。ヤコブはそれを夢の中の出来事としないで、現実の出来事として受け止めそこに記念碑を立てて、誓願をしたのです。それは神様との契約です。神様が私の神様となって守ってくださるなら、私は与えられたものの十分の一を捧げますというものでした。ヤコブの祝福は本来あってはならない、だまし取るという方法で与えられたものでしたが、それは父イサクの祝福を受け、神様の祝福を受けるという結果となりました。そしてこれからは神様の祝福は、アブラハム、イサク、ヤコブの神様からいただくようになるのです。アブラハム、イサク、ヤコブはこの神様の祝福を十分に表すことができたからです。祝福の流れは人の思いを超えて、神様の御心によって、与えられていったのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、神様の祝福はアブラハム、イサク、そしてヤコブへと伝えられました。それは人の計画ではなくてあなたの御心です。ヤコブは旅をする中で、夢の中であなたに出会いましたが、夢が覚めてもそのことを、現実のこととして受け止めました。ヤコブはあなたに出会ったのです。そしてここから、ヤコブは本当の信仰者となっていくのです。私たちもいつもどこかであなたに出会っているのだと思います。ですが、ヤコブのようにそのことに気が付かないのです。神様どうか私たちもあなたと出会っていることに気が付き、ヤコブのように、「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった。」と言えるものとなりますように。私たちも最後までそのことを追い求めるものでありますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン

 


<<聖書の箇所(旧約聖書:◇創世記)>>  

◆ヤコブの出発

創 27:46 リベカはイサクに言った。「わたしは、ヘト人の娘たちのことで、生きているのが嫌になりました。もしヤコブまでも、この土地の娘の中からあんなヘト人の娘をめとったら、わたしは生きているかいがありません。」

創 28:1 イサクはヤコブを呼び寄せて祝福して、命じた。「お前はカナンの娘の中から妻を迎えてはいけない。

創 28:2 ここをたって、パダン・アラムのベトエルおじいさんの家に行き、そこでラバン伯父さんの娘の中から結婚相手を見つけなさい。

創 28:3 どうか、全能の神がお前を祝福して繁栄させ、お前を増やして多くの民の群れとしてくださるように。

創 28:4 どうか、アブラハムの祝福がお前とその子孫に及び、神がアブラハムに与えられた土地、お前が寄留しているこの土地を受け継ぐことができるように。」

創 28:5 ヤコブはイサクに送り出されて、パダン・アラムのラバンの所へ旅立った。ラバンはアラム人ベトエルの息子で、ヤコブとエサウの母リベカの兄であった。

◆エサウの別の妻

創 28:6 エサウは、イサクがヤコブを祝福し、パダン・アラムへ送り出し、そこから妻を迎えさせようとしたこと、しかも彼を祝福したとき、「カナンの娘の中から妻を迎えてはいけない」と命じたこと、

創 28:7 そして、ヤコブが父と母の命令に従ってパダン・アラムへ旅立ったことなどを知った。

創 28:8 エサウは、カナンの娘たちが父イサクの気に入らないことを知って、

創 28:9 イシュマエルのところへ行き、既にいる妻のほかにもう一人、アブラハムの息子イシュマエルの娘で、ネバヨトの妹に当たるマハラトを妻とした。

◆ヤコブの夢

創 28:10 ヤコブはベエル・シェバを立ってハランへ向かった。

創 28:11 とある場所に来たとき、日が沈んだので、そこで一夜を過ごすことにした。ヤコブはその場所にあった石を一つ取って枕にして、その場所に横たわった。

創 28:12 すると、彼は夢を見た。先端が天まで達する階段が地に向かって伸びており、しかも、神の御使いたちがそれを上ったり下ったりしていた。

創 28:13 見よ、主が傍らに立って言われた。「わたしは、あなたの父祖アブラハムの神、イサクの神、主である。あなたが今横たわっているこの土地を、あなたとあなたの子孫に与える。

創 28:14 あなたの子孫は大地の砂粒のように多くなり、西へ、東へ、北へ、南へと広がっていくであろう。地上の氏族はすべて、あなたとあなたの子孫によって祝福に入る。

創 28:15 見よ、わたしはあなたと共にいる。あなたがどこへ行っても、わたしはあなたを守り、必ずこの土地に連れ帰る。わたしは、あなたに約束したことを果たすまで決して見捨てない。」

創 28:16 ヤコブは眠りから覚めて言った。「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった。」

創 28:17 そして、恐れおののいて言った。「ここは、なんと畏れ多い場所だろう。これはまさしく神の家である。そうだ、ここは天の門だ。」

創 28:18 ヤコブは次の朝早く起きて、枕にしていた石を取り、それを記念碑として立て、先端に油を注いで、

創 28:19 その場所をベテル(神の家)と名付けた。ちなみに、その町の名はかつてルズと呼ばれていた。

創 28:20 ヤコブはまた、誓願を立てて言った。「神がわたしと共におられ、わたしが歩むこの旅路を守り、食べ物、着る物を与え、

創 28:21 無事に父の家に帰らせてくださり、主がわたしの神となられるなら、

創 28:22 わたしが記念碑として立てたこの石を神の家とし、すべて、あなたがわたしに与えられるものの十分の一をささげます。」