家庭礼拝 2020年3月18日 創世記 23:1-20 サラの死と埋葬

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起 

 先週のイサクを生贄としてささげようとした話から、次に続くイサクの話は、24章のイサクとリベカの結婚の話です。その間に挟まれた話が、先週の話の終わりに付け足しの様に語られているナホルの子孫の話と、今日ここで取り上げる、サラの死と埋葬の話です。ナホルの子孫の話では、アブラハムの弟のナホルが子供をもうけ、8人目の息子のベトエルがリベカと言う娘を作った、と言う話が書かれていました。このリベカがイサクと結婚をするいきさつが書かれているのが24章のイサクとリベカの結婚の話です。

 今日の話では、長年連れ添ってきたアブラハムの妻サラが127歳で亡くなります。旧約聖書の中には誰が何歳で亡くなったかと言うことがたくさん書かれています。でもそれはすべて男性なのです。ですが、聖書の中の女性で、サラだけが何歳で亡くなったかが書かれているのです。ちなみに、アブラハムは175歳で亡くなり、イサクは180歳で亡くなりました。その子ヤコブは147歳で、さらにその子ヨセフは110歳で亡くなっているのです。

 そしてこれらのアブラハムの子孫たちはアブラハムと同じ墓に入るのです。ヤコブはなくなるとき、このように遺言するのです。49章の29節から33節です。

創 49:29 ヤコブは息子たちに命じた。「間もなくわたしは、先祖の列に加えられる。わたしをヘト人エフロンの畑にある洞穴に、先祖たちと共に葬ってほしい。

創 49:30 それはカナン地方のマムレの前のマクペラの畑にある洞穴で、アブラハムがヘト人エフロンから買い取り、墓地として所有するようになった。

創 49:31 そこに、アブラハムと妻サラが葬られている。そこに、イサクと妻リベカも葬られている。そこに、わたしもレアを葬った。

創 49:32 あの畑とあそこにある洞穴は、ヘトの人たちから買い取ったものだ。」

創 49:33 ヤコブは、息子たちに命じ終えると、寝床の上に足をそろえ、息を引き取り、先祖の列に加えられた。

 ここにはアブラハム夫婦、イサク夫婦、が葬られており、ヤコブもすでに葬られている妻のレアと一緒に葬られることを命じて死ぬのです。ここはアブラハムが長い間住んだことのマレムの樫木の近くであり、思い出の地なのです。

それでは聖書を読んでみましょう。1節と2節です。

創 23:1 サラの生涯は百二十七年であった。これがサラの生きた年数である。

創 23:2 サラは、カナン地方のキルヤト・アルバ、すなわちヘブロンで死んだ。アブラハムは、サラのために胸を打ち、嘆き悲しんだ。

 サラの生涯は127年であったと書かれていますが、女性の寿命が書かれているのは非常に珍しいことなのです。聖書ではサラだけです。それだけサラがアブラハムの妻として尊ばれていたことを語っています。サラは信仰的であったでしょうか。サラが祈る姿を見たことがあるでしょうか。必ずしもそうではないのです。むしろサラが嫉妬したハガルの方が、苦しみの中で何度も神様に祈り、神様に出合い、神様の導きを受けているのです。サラはむしろ、アブラハムの豊かさに浸りきった、お嬢様的な人だったと思います。それでもサラが尊ばれるのは自分の信仰のためではなく、アブラハムの妻として、最後までアブラハムに愛されて共に生きたことから来るのではないでしょうか。私たちの信仰も、私たちが信仰深いからではなく、神様が私たちを愛してくださるから、尊ばれるのです。

サラはヘブロンで死んだ、と書かれています。このヘブロンと言うのが、サラの墓を作った場所であり、マレムの樫木のあるところであり、アブラハム、イサク、ヤコブもそこに入る墓のあるところなのです。ですから、ヘブロンはユダヤ人たちにとってとても大切な聖地なのです。アブラハムはサラを失って、胸を打ち、嘆き悲しみました。それだけサラを愛し大切にしていたのです。イサクを生贄に捧げようとするときにはそのような感情の動揺を示さなかったアブラハムも、サラの時には大いに悲しんだのです。

アブラハムは遊牧民なので、自分の土地を持っていませんでした。サラが亡くなっても、サラを入れてやる墓がなかったのです。それでアブラハムは土地を持っているヘト人に頼んだのです。3節から6節です。

創 23:3 アブラハムは遺体の傍らから立ち上がり、ヘトの人々に頼んだ。

創 23:4 「わたしは、あなたがたのところに一時滞在する寄留者ですが、あなたがたが所有する墓地を譲ってくださいませんか。亡くなった妻を葬ってやりたいのです。」

創 23:5 ヘトの人々はアブラハムに答えた。「どうか、

創 23:6 御主人、お聞きください。あなたは、わたしどもの中で神に選ばれた方です。どうぞ、わたしどもの最も良い墓地を選んで、亡くなられた方を葬ってください。わたしどもの中には墓地の提供を拒んで、亡くなられた方を葬らせない者など、一人もいません。」

 アブラハムはサラが亡くなったことをいつまでも嘆いてばかりはいられませんでした。一刻も早くサラを納める墓を見つけなければなりませんでした。それでその一帯を所有しているヘト人たちに頼みました。アブラハムはこう言ったのです。「わたしは、あなたがたのところに一時滞在する寄留者ですが、あなたがたが所有する墓地を譲ってくださいませんか。亡くなった妻を葬ってやりたいのです。」アブラハムは力も財産もある、豪族のようなものでしたが、非常に謙遜にこう頼んだのです。するとヘト人たちはアブラハムにこう答えたのです。「どうか、御主人、お聞きください。あなたは、わたしどもの中で神に選ばれた方です。どうぞ、わたしどもの最も良い墓地を選んで、亡くなられた方を葬ってください。わたしどもの中には墓地の提供を拒んで、亡くなられた方を葬らせない者など、一人もいません。」こう言いました。ヘト人たちはアブラハムが、5人の王たちがソドムが襲い、ロトたちが連れ去られたときに、5人の王たちと戦って連れ戻してきた話や、メレキゼデクの祝福を受けた話、またアビメレクと契約を結んで、大きな国と対等に交渉した話などを知っていたに違いありません。そしてそのような大きなことができるのは神様に選ばれ祝福された人だからだと信じていたのだと思います。ですからヘト人たちは、どうぞ、わたしどもの最も良い墓地を選んで、亡くなられた方を葬ってください、と言って心からその墓地を無償で提供することを申し出たのでした。

アブラハムはヘト人と墓の譲渡の交渉をして、譲ってもらえることを確認した後、正式にその契約をしました。アブラハムは好意でその土地を無償で譲ってもらうことを善しとはせず、正式に代価を払って買い取ることにしたのです。この当時の売買契約の様子が、ここに詳しく語られています。7節から16節です。

創 23:7 アブラハムは改めて国の民であるヘトの人々に挨拶をし、

創 23:8 頼んだ。「もし、亡くなった妻を葬ることをお許しいただけるなら、ぜひ、わたしの願いを聞いてください。ツォハルの子、エフロンにお願いして、

創 23:9 あの方の畑の端にあるマクペラの洞穴を譲っていただきたいのです。十分な銀をお支払いしますから、皆様方の間に墓地を所有させてください。」

創 23:10 エフロンはそのとき、ヘトの人々の間に座っていた。ヘトの人エフロンは、町の門の広場に集まって来たすべてのヘトの人々が聞いているところで、アブラハムに答えた。

創 23:11 「どうか、御主人、お聞きください。あの畑は差し上げます。あそこにある洞穴も差し上げます。わたしの一族が立ち会っているところで、あなたに差し上げますから、早速、亡くなられた方を葬ってください。」

創 23:12 アブラハムは国の民の前で挨拶をし、

創 23:13 国の民の聞いているところで、エフロンに頼んだ。「わたしの願いを聞き入れてくださるなら、どうか、畑の代金を払わせてください。どうぞ、受け取ってください。そうすれば、亡くなった妻をあそこに葬ってやれます。」

創 23:14 エフロンはアブラハムに答えた。「どうか、

創 23:15 御主人、お聞きください。あの土地は銀四百シェケルのものです。それがあなたとわたしの間で、どれほどのことでしょう。早速、亡くなられた方を葬ってください。」

創 23:16 アブラハムはこのエフロンの言葉を聞き入れ、エフロンがヘトの人々が聞いているところで言った値段、銀四百シェケルを商人の通用銀の重さで量り、エフロンに渡した。

墓の場所を正式に譲ってもらうための契約は、まずその証人となる人々に集まってもらい、当事者同士で行った、その契約を多くの証人に確認してもらうことでした。それで改めて、証人となるヘト人の人々と、ツォハルの子、エフロンに集まってもらい、アブラハムはこのように切り出したのです。「もし、亡くなった妻を葬ることをお許しいただけるなら、ぜひ、わたしの願いを聞いてください。ツォハルの子、エフロンにお願いして、あの方の畑の端にあるマクペラの洞穴を譲っていただきたいのです。十分な銀をお支払いしますから、皆様方の間に墓地を所有させてください。」と言いました。それは町の広場で、大勢のヘト人が集まっている中で公開で行われたのです。そこにはそのエフロンもいて、その願いを聞いて、こう答えました。「どうか、御主人、お聞きください。あの畑は差し上げます。あそこにある洞穴も差し上げます。わたしの一族が立ち会っているところで、あなたに差し上げますから、早速、亡くなられた方を葬ってください。」と言いました。アブラハムは十分な銀をお支払いすると言い、エフロンはあの畑は差し上げます、洞穴も差し上げます、と言ったのです。お互いの信頼関係が十分にあったのです。

それなのに、アブラハムはまたもう一度、国の民すなわちヘト人の前に挨拶をして、同じようなことを言うのです。アブラハムはこれで3回もヘト人たちにお願いしているのですがどうしてでしょうか。何か違いがあるのでしょうか。これは当時の契約を結ぶ時の手順を表しているのだと思います。まず最初にお願いしたのは、ヘト人たちに自分がサラの墓をヘト人たちの土地の中に購入したいという希望を述べました。そこで、その希望を受け入れられたアブラハムは、二回目にその持ち主である、エフロンにお願いして、その交渉をしても良いかと言う許可を得るためのお願いをしているのです。そして3回目にいよいよエフロンとの契約の交渉をするという、3段階のステップを踏んでいるのです。同じようなことを繰り返しているようですが、その都度、許可される内容が違うのです。そしていよいよ最終回の当事者同士の交渉では、公式に、国の民の証人のいる前で、エフロンにこう頼んだのです。「わたしの願いを聞き入れてくださるなら、どうか、畑の代金を払わせてください。どうぞ、受け取ってください。そうすれば、亡くなった妻をあそこに葬ってやれます。」これは今までもアブラハムはすでに話している内容ですが、今回は説明ではなく一種の契約の言葉なのです。するとエフロンはこう答えました。「どうか、御主人、お聞きください。あの土地は銀四百シェケルのものです。それがあなたとわたしの間で、どれほどのことでしょう。早速、亡くなられた方を葬ってください。」と言いました。2段階目の時にはエフロンがその畑と洞穴は差し上げますといったのですが、アブラハムは正式に買い取ることを希望したので、3回目の正式の契約の時には銀4百シュケルと言うことで、譲ることにしたのです。ですが、エフロンもそんな値段はどうでもよいということも言っており、それよりも早く葬ってくださいと親切に答えているのです。アブラハムはこのエフロンの言葉を聞き入れて、エフロンがヘトの人々が聞いているところで言った値段、銀四百シェケルを商人の通用銀の重さで量り、エフロンに渡したのです。これで正式に証人の前で、買い取ったことが証明されるのです。銀4百シュケルとは銀が4.5kgほどの量です。今の銀の相場が1g60円ほどですから、4.5㎏で27万円ほどです。現代と当時とは単純に比較はできませんが、びっくりするほど高いものではないようです。銀は一見高そうですが、金の百分の一の値段です。

このようにして、アブラハムは正式にサラを葬る墓を手に入れたのです。そしてこの墓は代々の墓となります。17節から20節です。

創 23:17 こうして、マムレの前のマクペラにあるエフロンの畑は、土地とそこの洞穴と、その周囲の境界内に生えている木を含め、

創 23:18 町の門の広場に来ていたすべてのヘトの人々の立ち会いのもとに、アブラハムの所有となった。

創 23:19 その後アブラハムは、カナン地方のヘブロンにあるマムレの前のマクペラの畑の洞穴に妻のサラを葬った。

創 23:20 その畑とそこの洞穴は、こうして、ヘトの人々からアブラハムが買い取り、墓地として所有することになった。

 アブラハムが正式に得た土地は、以前にアブラハムたちが住んでいたマレムの前のマクペラにあるエフロンの畑で、土地とそこの洞穴と、その周囲の木を含めて、アブラハムの物になったのです。そしてアブラハムはその洞穴にサラを葬ったのですが、その次にはアブラハムもここに葬られ、その息子のイサクと嫁のリベカが葬られ、その孫のヤコブと妻レアもそこに葬られるという先祖代々の墓となるのです。

アブラハムはヘト人たちに誠実にお願いして、エフロンの畑を譲ってもらい、正式に契約して、売り渡してもらいました。ですから、そのあとそこでは何のトラブルもなく、イサクもヤコブもそこに葬られたのです。このように、穏やかに正式にお互いの了解が得られなかったら、きっとその墓はヘト人たちに荒らされてしまったかもしれません。アブラハムが信仰を持って、正式に契約したことによるものであり、ヘト人たちもアブラハムの神様のことをよく知っており、尊敬していたことから、このような穏やかな約束が子孫代々続いたのです。

 

(一分間黙想)(お祈り)

天の父なる神様、アブラハムは武力も財力もありましたが、謙遜にヘト人たちにお願いして、正式な手続きを踏んで、後ろ指をさされないように、きちんと契約を結びました。ヘト人たちもアブラハムの誠実な態度に、感銘を受けて、無償で提供することを申し出ましたが、アブラハムは必要な代価を支払いました。このようにして、サラはアブラハムによって葬られましたが、アブラハムの柔和で謙遜な態度が光ります。私たちもアブラハムに倣うものとして、その信仰から来る、柔和で謙遜な態度を守り続けることができますように導いてください。そして、世の人々といつまでも良い関係を続けることができますようにお守りください。この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン


<<聖書の箇所(旧約聖書:◇創世記)>>  

◆サラの死と埋葬

創 23:1 サラの生涯は百二十七年であった。これがサラの生きた年数である。

創 23:2 サラは、カナン地方のキルヤト・アルバ、すなわちヘブロンで死んだ。アブラハムは、サラのために胸を打ち、嘆き悲しんだ。

創 23:3 アブラハムは遺体の傍らから立ち上がり、ヘトの人々に頼んだ。

創 23:4 「わたしは、あなたがたのところに一時滞在する寄留者ですが、あなたがたが所有する墓地を譲ってくださいませんか。亡くなった妻を葬ってやりたいのです。」

創 23:5 ヘトの人々はアブラハムに答えた。「どうか、

創 23:6 御主人、お聞きください。あなたは、わたしどもの中で神に選ばれた方です。どうぞ、わたしどもの最も良い墓地を選んで、亡くなられた方を葬ってください。わたしどもの中には墓地の提供を拒んで、亡くなられた方を葬らせない者など、一人もいません。」

創 23:7 アブラハムは改めて国の民であるヘトの人々に挨拶をし、

創 23:8 頼んだ。「もし、亡くなった妻を葬ることをお許しいただけるなら、ぜひ、わたしの願いを聞いてください。ツォハルの子、エフロンにお願いして、

創 23:9 あの方の畑の端にあるマクペラの洞穴を譲っていただきたいのです。十分な銀をお支払いしますから、皆様方の間に墓地を所有させてください。」

創 23:10 エフロンはそのとき、ヘトの人々の間に座っていた。ヘトの人エフロンは、町の門の広場に集まって来たすべてのヘトの人々が聞いているところで、アブラハムに答えた。

創 23:11 「どうか、御主人、お聞きください。あの畑は差し上げます。あそこにある洞穴も差し上げます。わたしの一族が立ち会っているところで、あなたに差し上げますから、早速、亡くなられた方を葬ってください。」

創 23:12 アブラハムは国の民の前で挨拶をし、

創 23:13 国の民の聞いているところで、エフロンに頼んだ。「わたしの願いを聞き入れてくださるなら、どうか、畑の代金を払わせてください。どうぞ、受け取ってください。そうすれば、亡くなった妻をあそこに葬ってやれます。」

創 23:14 エフロンはアブラハムに答えた。「どうか、

創 23:15 御主人、お聞きください。あの土地は銀四百シェケルのものです。それがあなたとわたしの間で、どれほどのことでしょう。早速、亡くなられた方を葬ってください。」

創 23:16 アブラハムはこのエフロンの言葉を聞き入れ、エフロンがヘトの人々が聞いているところで言った値段、銀四百シェケルを商人の通用銀の重さで量り、エフロンに渡した。

創 23:17 こうして、マムレの前のマクペラにあるエフロンの畑は、土地とそこの洞穴と、その周囲の境界内に生えている木を含め、

創 23:18 町の門の広場に来ていたすべてのヘトの人々の立ち会いのもとに、アブラハムの所有となった。

創 23:19 その後アブラハムは、カナン地方のヘブロンにあるマムレの前のマクペラの畑の洞穴に妻のサラを葬った。

創 23:20 その畑とそこの洞穴は、こうして、ヘトの人々からアブラハムが買い取り、墓地として所有することになった。