家庭礼拝 2020年2月12日 創世記 19:23-38 ソドムの滅亡(後半)
起
今日の話もロトの話が続きます。アブラハムの血縁として、ロトは生き延びることができました。そのあとロトとロトの子孫がどうなっていくかということを語っているのが今日の個所です。アブラハムの方は、この聖書で語られているように、その子孫がユダの国やイスラエルの国を作って、繁栄し滅びていくことが語られています。一方ロトの子孫も滅びるわけではなくそのあとその子孫たちは自分たちの子孫を増やし今も生き延びているのです。ですからこの子孫もユダヤ人たちと親戚関係にあると言えます。この子孫とはモアブ人とアンモン人と呼ばれています。聖書の中では何度も出てくる民族です。モアブ人は死海の東側の方に住む民族となり、アンモン人は今のヨルダンの首都、アンマンの周辺一帯に住む民族です。アンマンという町の名前もアンモン人が住んでいたからだと思います。このように、ロトの子孫はユダヤ人たちの国の周りにずっと住んでいたのです。それでは、ロトがその後どのように生き延びそして子孫を残したのかを聖書から読んでみましょう。
承
聖書は23節から26節です。
創
19:23 太陽が地上に昇ったとき、ロトはツォアルに着いた。
創
19:24 主はソドムとゴモラの上に天から、主のもとから硫黄の火を降らせ、
創
19:25 これらの町と低地一帯を、町の全住民、地の草木もろとも滅ぼした。
創
19:26 ロトの妻は後ろを振り向いたので、塩の柱になった。
ロトとその家族は夜の間中、神様が命じられたように山の上に逃れようとしました。ところがロトがとてもそこまではいけないと言って、ツォアルという町に逃れていくことを許されました。そして残ったロトと妻と二人の娘は何とか逃げおおせ、太陽が出てくるころにツォアルについたとき、妻は振り返ってはいけないと神様に命じられていたのに、振り返ったために、塩の柱となってしまいました。どうして振り返ったのでしょうか。その時には既に神様はソドムとゴモラに天から硫黄の火を降らせて、滅ぼしていたのです。これらの町と低地一帯の町の住民は、草木もろとも滅ぼされたのです。その時の轟音や悲鳴が聞こえたのかもしれません。そこには黙々と煙が立ち上っていました。ロトの妻は、長年住んだ町の滅びることに、心を引かれて、振り返って、悲しんだのかもしれません。ですがそれは神様に禁じられた振り返ることをしてしまったのです。神様を目指して進むものは、昔のこの世的な生活をなつかしんだり悲しんだりして振り返ってはいけないのです。ロトの妻は心を神様に向けるのではなく、滅びようとしていた、低地の町に心を向けたので、塩の柱にされてしまったのです。このようにして、罪深い街、ソドムとゴモラは神様によって滅ぼされ、今はその周辺に硫黄とアスファルトの荒れた地が残されているのです。
転
さて、ロトと二人の娘はその後どうしたでしょうか。しばらくは3人で生活していました。30節です。
創
19:30 ロトはツォアルを出て、二人の娘と山の中に住んだ。ツォアルに住むのを恐れたからである。彼は洞穴に二人の娘と住んだ。
ロトは、その逃れて行ったツォアルを出て、二人の娘と山の中に住んだと言います。この低地に住んでいたら、また硫黄の火が降って来て、殺されてしまうと思ったのかもしれません。それで、もともと神様が逃げなさいと言っていた、山の中に住むことにしたのです。それも山の中の洞穴に二人の娘と一緒に住んだのです。家を作ったのではなく、洞穴に住んでいたというのは、人に見つかることをも恐れて隠れるようにしていたのかもしれません。どうしてまたアブラハムを頼って行かなかったのかが不思議です。
子の洞穴の中で、このロトの家族は滅んでいくのかと思われましたが、この二人の娘は大胆なことを考え、実行したのです。それが31節から35節です。
創
19:31 姉は妹に言った。「父も年老いてきました。この辺りには、世のしきたりに従って、わたしたちのところへ来てくれる男の人はいません。
創
19:32 さあ、父にぶどう酒を飲ませ、床を共にし、父から子種を受けましょう。」
創
19:33 娘たちはその夜、父親にぶどう酒を飲ませ、姉がまず、父親のところへ入って寝た。父親は、娘が寝に来たのも立ち去ったのも気がつかなかった。
創
19:34 あくる日、姉は妹に言った。「わたしは夕べ父と寝ました。今晩も父にぶどう酒を飲ませて、あなたが行って父と床を共にし、父から子種をいただきましょう。」
創
19:35 娘たちはその夜もまた、父親にぶどう酒を飲ませ、妹が父親のところへ行って寝た。父親は、娘が寝に来たのも立ち去ったのも気がつかなかった。
その洞穴での生活が続いた後で、姉は妹にこう言ったのです。「父も年老いてきました。この辺りには、世のしきたりに従って、わたしたちのところへ来てくれる男の人はいません。さあ、父にぶどう酒を飲ませ、床を共にし、父から子種を受けましょう。」と言ったのです。この洞穴で生活しているところに、婿が来るはずもないから、このままでは子孫がなくなってしまうと心配し、ただ一人の男である父親から子種をもらおうという相談を妹としたのです。そしてその夜に、娘たちは父親に葡萄酒を飲ませ、姉がまず父親のところに入って寝たのです。そして父親の子種を得たのです。父親は葡萄酒で酔っていたので、娘が寝に来たのも立ち去ったのも気が付きませんでした。次の日には、今晩もまた父に葡萄酒を飲ませて、今度は妹が父と床を共にして、子種をもらいましょう、と言ってその様にしたのです。今度も父親のロトは妹が寝に来たのも立ち去ったのも気が付きませんでした。このようにして二人の姉妹は父親の子種を受けて、その子供を育てようとしたのです。とてもたくましい姉妹です。結局この企ては成功したのでしょうか。
その結果は、36節から38節にこう書かれています。
創
19:36 このようにして、ロトの二人の娘は父の子を身ごもり、
創
19:37 やがて、姉は男の子を産み、モアブ(父親より)と名付けた。彼は今日のモアブ人の先祖である。
創
19:38 妹もまた男の子を産み、ベン・アミ(わたしの肉親の子)と名付けた。彼は今日のアンモンの人々の先祖である。
この二人の娘は、見事に身ごもったのです。そして両方とも男の子を生みました。姉の方は、その男の子にモアブという名前を付けました。その意味は父親よりという意味で、父親の子供であるという名前にしたのです。そしてこの子孫はその後繁栄して、モアブ人として、一つの民族を形作ったのです。この人々は、ソドムとゴモラのあった周辺の死海の東側の方に住む部族となりました。ルツ記で有名なナオミが飢饉のために夫と息子二人でベツレヘムから逃れたのがモアブの野で、そこで息子たちに、モアブの女である、ルツとオルパという娘を嫁にもらったのです。息子たちが死んでしまった後、ナオミは二人の嫁に、自分の国に帰るように言ったのですが、ルツはナオミからは離れないと言ってついていきベツレヘムまで行くのです。そこでボアズと結婚し、子供を産み、ダビデやソロモンやイエス様の先祖となったのです。ですから、ダビデやイエス様はアブラハムの子孫でもあるし、ロトの子孫でもあるのです。
妹の男の子は、ベン・アミという名前で、その意味は私の肉親の子という意味です。これもまた、父親の子であることを意味しているのです。そしてその子孫たちは増えて、アンモン族を形作っていくのです。アンモン族は今のヨルダンの首都のアンマンを中心に増えて行って、イスラエルの北側に位置する部族になって行ったのです。このようにロトもまた神様から祝福されたのですが、娘しかいなかったので、父親の種で生まれた部族を形作って、今でも滅びずに残っているのです。これもまた、ロトに対する神様の祝福なのです。そしてまた、その祝福はアブラハムの祝福が分かち与えられたものなのです。
結
アブラハムはとても神様に愛された人でした。それはアブラハムが神様に対して忠実で、すべてを受け入れて信じたからです。そのことによって、アブラハムから生まれた側室の子イシュマエルも祝福され、その子孫は繁栄し、アブラハムの正室の子イサクももちろん祝福されてユダヤ民族を形作るのです。それだけでなく、アブラハムの甥であるロトも、アブラハムの執り成しのおかげで、祝福されるものとなり、滅んでしまってもおかしくない状態になりつつも、その子孫は娘によって受け継がれ、モアブ人とアンモン人として残っていくことができたのです。すべてこれらの子孫が繁栄したのはただ一人のアブラハムの信仰によって、その家族親族が繁栄したのです。ですから、たとえ私たちの家族親族が、信仰において、不十分であっても、たった一人の人の信仰が神様に受け入れられると、その家族親族もまた救われるのです。ですから、何よりもまず、私たち自身が主に喜ばれるものとしての歩みをすることが大切になります。そして、私たちはたった一人の、神様に愛された神の子イエスキリストの祝福によって、生かされているのです。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様。あなたは一人の人の信仰を認めて、その人に従う多くの者を救ってくださる方です。アブラハムの親族はアブラハムの信仰によって救われ、私たちはイエスキリストの信仰によって救われています。アブラハムがソドムとゴモラのためにとりなしたように、イエス様はすべての人類のためにとりなしてくださいました。そのおかげで、私たちはロトと同じように救われています。このことを覚えて、神様に感謝いたします。私たちがただ一人の人の信仰によって救われていることをいつも覚えつつ、この人生を歩んでいくことができますように。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇創世記)>>
創
19:23 太陽が地上に昇ったとき、ロトはツォアルに着いた。
創
19:24 主はソドムとゴモラの上に天から、主のもとから硫黄の火を降らせ、
創
19:25 これらの町と低地一帯を、町の全住民、地の草木もろとも滅ぼした。
創
19:26 ロトの妻は後ろを振り向いたので、塩の柱になった。
創
19:27 アブラハムは、その朝早く起きて、さきに主と対面した場所へ行き、
創
19:28 ソドムとゴモラ、および低地一帯を見下ろすと、炉の煙のように地面から煙が立ち上っていた。
創
19:29 こうして、ロトの住んでいた低地の町々は滅ぼされたが、神はアブラハムを御心に留め、ロトを破滅のただ中から救い出された。
◆ロトの娘たち
創
19:30 ロトはツォアルを出て、二人の娘と山の中に住んだ。ツォアルに住むのを恐れたからである。彼は洞穴に二人の娘と住んだ。
創
19:31 姉は妹に言った。「父も年老いてきました。この辺りには、世のしきたりに従って、わたしたちのところへ来てくれる男の人はいません。
創
19:32 さあ、父にぶどう酒を飲ませ、床を共にし、父から子種を受けましょう。」
創
19:33 娘たちはその夜、父親にぶどう酒を飲ませ、姉がまず、父親のところへ入って寝た。父親は、娘が寝に来たのも立ち去ったのも気がつかなかった。
創
19:34 あくる日、姉は妹に言った。「わたしは夕べ父と寝ました。今晩も父にぶどう酒を飲ませて、あなたが行って父と床を共にし、父から子種をいただきましょう。」
創
19:35 娘たちはその夜もまた、父親にぶどう酒を飲ませ、妹が父親のところへ行って寝た。父親は、娘が寝に来たのも立ち去ったのも気がつかなかった。
創
19:36 このようにして、ロトの二人の娘は父の子を身ごもり、
創
19:37 やがて、姉は男の子を産み、モアブ(父親より)と名付けた。彼は今日のモアブ人の先祖である。
創
19:38 妹もまた男の子を産み、ベン・アミ(わたしの肉親の子)と名付けた。彼は今日のアンモンの人々の先祖である。