家庭礼拝 2020年1月8日 創世記 17:1-14契約と割礼(前半)
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起
いよいよ神様とアブラムとの契約がなされます。いったいどんな契約がなされたのでしょうか。その前になされた契約はノアとの契約でした。その時は空に虹をかけるというのが契約のサインでした。今度の新しい契約では、割礼という、体に傷をつける契約のしるしです。すなわち割礼というのは単にユダヤ人の伝統的なしるしということではなくて、神様が一人一人の人間に契約のハンコを押した印なのです。ですから割礼を受けていないものは神の民とはみなされなかったのです。契約の民とはされなかったのです。
この契約はいつなされたのでしょうか。それはアブラムが99歳の時です。そしてその契約のもとに100歳でイサクが生まれるのです。先週の話ではハガルとの間の子、イシュマエルが生まれたのが86歳でしたから、それから13年もたっているのです。それでは、最初に神様がアブラムに約束されたのは何歳の時でしょうか。アブラムが神様からの最初の召命を与えられたのは、ハランにいた時で75歳でした。「あなたは生まれ故郷父の家を離れて、私が示す地に行きなさい。私はあなたを大いなる国民にし、あなたを祝福し、あなたの名を高める。」この約束から、25年たって、やっとその国民の元となる一人息子が与えられるのです。なんと気の遠くなるような神様の約束の実現でしょうか。この約束は途中でもう一度確認されています。それはメレキゼデクの祝福を与えられてからのことですが、その時には神様は、「天を仰いで、星を数えることができるなら、数えてみるがよい。あなたの子孫はこのようになる。」と約束されたのです。そしてその時にはそこの土地カナンの土地をもあなたに与え継がせると約束したのです。その時は神様は二つに割かれた、動物の間を通って、その契約を結んだのです。ですが、その約束の土地が与えられるのは400年後でした。このように神様はアブラムと何度も契約を結び、その子孫とも割礼という形で、契約を結び続けているのです。そしてその契約は必ず実現するというのがユダヤ人たちの信仰なのです。
この17章は少し長いので今回は、前半の神様とアブラムに関する約束の話だけをして、後半ではサライとイシュマエルに関する約束の話をしたいと思っています。
承
アブラムが99歳になった時神様はアブラムに現れ、こういいました。1節と2節です。
創
17:1 アブラムが九十九歳になったとき、主はアブラムに現れて言われた。「わたしは全能の神である。あなたはわたしに従って歩み、全き者となりなさい。
創
17:2 わたしは、あなたとの間にわたしの契約を立て、あなたをますます増やすであろう。」
アブラムが99歳になった時、神様がアブラムに現れました。そしてその時最初に言った言葉は、私は全能の神である、ということです。この神様はすべてのことができるということです。この全能の神様を信じるのが一神教の特徴です。多神教の神様は、海の神様とか山の神様とか、その力が一部のことに限定されているのです。一番強い神様はいても全能の神様はいないのです。ですがアブラムに現れた神様は、自ら、私は全能の神であると宣言しているのです。その全能なる神様がアブラムに言った言葉は、あなたは私に従って歩み、全き物となりなさい、ということでした。たとえ神様が言った言葉であっても、あなたは完全なものとなりなさいと言われても、普通はどんなに頑張っても完全なものにはなれません、というのが結論でしょう。信仰者の中には頑張って頑張って、信仰の高みに、完全への高みに行こうとする人もいるでしょう。ですがどんなに頑張っても完全なものとはなれないのです。ですがこの全能なる神様は、あなたは私に従って歩み、全き物となりなさい、と言われました。これは自分の力では全き物、完全なものにはなれないけれども、全能の神様にゆだねて従っていくならば、完全なものになれるということです。ですから、神様にすべてをゆだねて、完全なものとなりなさいと言われていることであって、委ねていくことならできるのです。それで、全き者とならなかったのなら神様の責任です。自分の責任ではありません。アブラムはこの全き者になることを信じたのです。
そして神様が言ったことは、その全き者となるアブラムと、神様との間に契約を建て、あなたをますます増やすだろう、ということです。すなわちアブラムを祝福するということです。
アブラムはその言葉に恐れを感じて、ひれ伏しました。すると神様は二つの契約について語りだしました。何でしょうか。3節から8節です。
創
17:3 アブラムはひれ伏した。神は更に、語りかけて言われた。
創
17:4 「これがあなたと結ぶわたしの契約である。あなたは多くの国民の父となる。
創
17:5 あなたは、もはやアブラムではなく、アブラハムと名乗りなさい。あなたを多くの国民の父とするからである。
創
17:6 わたしは、あなたをますます繁栄させ、諸国民の父とする。王となる者たちがあなたから出るであろう。
創
17:7 わたしは、あなたとの間に、また後に続く子孫との間に契約を立て、それを永遠の契約とする。そして、あなたとあなたの子孫の神となる。
創 17:8 わたしは、あなたが滞在しているこのカナンのすべての土地を、あなたとその子孫に、永久の所有地として与える。わたしは彼らの神となる。」
神様がアブラムに語った最初の契約は、「あなたは多くの国民の父となる」ということでした。すなわちアブラムの子孫が増えて、一つの国を作るほどになるというのです。まだ子供が一人もいないのに、神様はそのような契約を結ぶのです。そして、名前も変えなさいと言いました。そしてアブラムではなく、アブラハムと名乗りなさいと言いました。アブラムとアブラハムでは何が違うのでしょうか。アブラムとは「高いところにいる父」という意味ですが、アブラハムとは「多くの民の父」という意味になります。神様は、あなたを多くの国民の父とするから、アブラハムと名乗りなさいと言ったのです。そして、「わたしは、あなたをますます繁栄させ、諸国民の父とする。王となる者たちがあなたから出るであろう。」と言いました。その子孫は王国の王となるというのです。そしてその子孫に対しても、「わたしは、あなたとの間に、また後に続く子孫との間に契約を立て、それを永遠の契約とする。そして、あなたとあなたの子孫の神となる。」この神様の契約は、アブラハムと契約するだけでなく、その子孫の間にも契約し、永遠の契約とするというのです。これがユダヤ人たちの選民思想です。ユダヤ人たちは自分たちはアブラハムの子孫で、生まれた時から、神様に選ばれた素晴らしい民族であるという誇りを持ち続けたのです。
もう一つの二つ目の契約とは土地に関することです。神様は、あなたが滞在しているこのカナンのすべての土地を、あなたとその子孫に、永久の所有地として与える、と言ったのです。アブラムの子孫は飢饉があった時に、このカナンの地を捨てて、エジプトに移住し、そこで、奴隷になってしまいますが、400年の後にモーセに率いられて、又カナンの地へと戻ってくるのです。でもユダヤ人たちはその神様との契約を忘れなかったのです。そしてそのカナンの土地に住むことになりますが、その土地もまた、ローマに滅ぼされてから、ユダヤ人たちは世界中に散らされてしまい、第二次世界大戦の時にはヒットラーにホロコースト大量虐殺に会い、多くのユダヤ人たちが死んだのです。ですが、不思議なことに、戦争が終わった時に、このカナンの地に、国連によってイスラエルの国が与えられ、また国が復活するのです。本当に不思議な国ですが、その国の成り立ちには無理があるので、今でも先住民族のパレスチナ人との間に紛争があるのです。
転
契約というのはお互いに権利と義務を明確にした約束です。今までは神様の側からアブラハムとその子孫に約束をしましたが、今度はアブラハムとその子孫が守るべき契約について語られます。9節から14節です。
創
17:9 神はまた、アブラハムに言われた。「だからあなたも、わたしの契約を守りなさい、あなたも後に続く子孫も。
創
17:10 あなたたち、およびあなたの後に続く子孫と、わたしとの間で守るべき契約はこれである。すなわち、あなたたちの男子はすべて、割礼を受ける。
創
17:11 包皮の部分を切り取りなさい。これが、わたしとあなたたちとの間の契約のしるしとなる。
創
17:12 いつの時代でも、あなたたちの男子はすべて、直系の子孫はもちろんのこと、家で生まれた奴隷も、外国人から買い取った奴隷であなたの子孫でない者も皆、生まれてから八日目に割礼を受けなければならない。
創
17:13 あなたの家で生まれた奴隷も、買い取った奴隷も、必ず割礼を受けなければならない。それによって、わたしの契約はあなたの体に記されて永遠の契約となる。
創
17:14 包皮の部分を切り取らない無割礼の男がいたなら、その人は民の間から断たれる。わたしの契約を破ったからである。」
神様が、アブラハムとその子孫たちが神様との間で守るべき契約はこれであると言っていったことは、「あなたたちの男子はすべて、割礼を受ける。」ということでした。割礼というのは男性性器の一番先端の包皮を切り取るということです。すなわち、神様の民としてのしるしを体に傷つけるということです。この傷のある人は神様の民であると認められるのです。ですから割礼は体につけられた契約のしるしのハンコみたいなものです。この割礼は男子ならばすべて直系の子孫も、家で生まれた奴隷も、外国人から買い取った奴隷で子孫でないものも皆、生まれてから8日目に割礼を受けなければならないということです。すなわちユダヤ人に属するものは奴隷も含めて、皆割礼を受けなければならないし、もし割礼を受けていなければ、その者はユダヤ人の間から断たれなければならないという厳しいものです。
この契約はとても厳しいものでしたので、イエス様が現れて、その教えが外国人たちに伝えられた時、この割礼はキリスト教であっても受けなければならないというユダヤ人たちがたくさんいたのです。原始キリスト教時代は、キリスト教というのはユダヤ教の一教派のような感じだったのでそのような傾向が強くありました。ですが、パウロたちの異邦人宣教が広く行われる中で、体にあるしるしが大切なのではなく、聖霊によって、新しく生きる方が大切なのであるという教えとなり、キリスト教はユダヤ教からは完全に離れることができるようになったのです。
ですが、この割礼を行うことによって、ユダヤ人たちは自分たちを神様に捧げ、神様との特別の契約にある民族であることを強く意識するようになったのです。そして、世界にも類を見ない、一神教の宗教を確立していくのです。神様はこの割礼を守るものには、私はあなたの神となると約束してくださったからです。
結
99歳のアブラムに、神様は現れ、全き者となれと言いました。それは自分の力で努力するのではなく、ただ全能の神様を信じて、全き者とさせていただくのです。努力するクリスチャンというのは本物ではありません。努力させていただくクリスチャンが本物なのです。全き者となったクリスチャンが本物ではありません、全き者とさせていただいたクリスチャンが本物なのです。アブラムは神様を信じてゆだね、神様との契約を結ぶものとなりました。それはまだ一人も子供がいないのに、あなたの子孫は王国を作り、王となるというようなものでした。そしてこのカナンの地もあなたに与えるという約束でした。その代りアブラハムとその子孫が守らなければならないことは割礼を受けることでした。それは自分たちは神様に捧げられたものであるということを強く意識させられるものでした。そしてこのたった一人の人から、ユダヤ民族が生まれ、ずっとこの神様との契約を今でも守り続けているのです。これは人の努力でできるものではありません。神様にゆだねたものに与えられる祝福です。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、あなたはアブラハムと契約を結び、ユダヤ人たちの神様となりました。ユダヤ人たちはこの契約をしっかりと守り、あなたによって、守られ生かされていることを信じて歩みました。時によってあなたから離れると国は滅ぼされ、また信仰に立ち戻って、あなたによって祝福を与えられるという民族でしたが、私たちに多くのことを教えてくれています。何よりも、あなたを神としてあがめることの大切さです。アブラハムがあなたを信じあがめたように、どうか私たちの信仰をもあなたを第一とするものでありますように導いてください。あなたの御名があがめられますように。あなたの栄光があらわされますように。この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇創世記)>>
◆契約と割礼
創
17:1 アブラムが九十九歳になったとき、主はアブラムに現れて言われた。「わたしは全能の神である。あなたはわたしに従って歩み、全き者となりなさい。
創
17:2 わたしは、あなたとの間にわたしの契約を立て、あなたをますます増やすであろう。」
創
17:3 アブラムはひれ伏した。神は更に、語りかけて言われた。
創
17:4 「これがあなたと結ぶわたしの契約である。あなたは多くの国民の父となる。
創
17:5 あなたは、もはやアブラムではなく、アブラハムと名乗りなさい。あなたを多くの国民の父とするからである。
創
17:6 わたしは、あなたをますます繁栄させ、諸国民の父とする。王となる者たちがあなたから出るであろう。
創
17:7 わたしは、あなたとの間に、また後に続く子孫との間に契約を立て、それを永遠の契約とする。そして、あなたとあなたの子孫の神となる。
創
17:8 わたしは、あなたが滞在しているこのカナンのすべての土地を、あなたとその子孫に、永久の所有地として与える。わたしは彼らの神となる。」
創
17:9 神はまた、アブラハムに言われた。「だからあなたも、わたしの契約を守りなさい、あなたも後に続く子孫も。
創
17:10 あなたたち、およびあなたの後に続く子孫と、わたしとの間で守るべき契約はこれである。すなわち、あなたたちの男子はすべて、割礼を受ける。
創
17:11 包皮の部分を切り取りなさい。これが、わたしとあなたたちとの間の契約のしるしとなる。
創
17:12 いつの時代でも、あなたたちの男子はすべて、直系の子孫はもちろんのこと、家で生まれた奴隷も、外国人から買い取った奴隷であなたの子孫でない者も皆、生まれてから八日目に割礼を受けなければならない。
創
17:13 あなたの家で生まれた奴隷も、買い取った奴隷も、必ず割礼を受けなければならない。それによって、わたしの契約はあなたの体に記されて永遠の契約となる。
創
17:14 包皮の部分を切り取らない無割礼の男がいたなら、その人は民の間から断たれる。わたしの契約を破ったからである。」