家庭礼拝 2019年12月4日 創世記 13:1-18ロトとの別れ
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起
今日の聖書の箇所は、先週の箇所のエジプトで、サライがアブラムの妻であることがわかってしまって、ファラオからエジプトを追放されてからの話です。アブラムたちはエジプトに来る前は飢饉で多くの財産を失って、やっとエジプトにやってきたのだと思いますが、エジプトから帰ってきたときには多くの財産を持っていました。エジプトでヒツジや牛を飼って財産を増やしたこともあったろうし、ファラオからもらった財産もあったのかもしれません。それまでは仲良くアブラムとサライ、そして甥のロトと一緒に暮らしてきたのですが、財産は災いのもとです。ロトはこの財産のことでアブラムと争うことになってしまったのです。
アブラムたちが戻ってきたのは、エジプトに行く前にいたネゲブ地方です。そこからまた、前に来た道を戻って、べテルに向かい、べテルとアイの間の以前に祭壇を最初に築いたところまで戻ってきました。そこでロトとの争いが起こったのです。というのは、その時ロトもアブラムもたくさんの牛や羊を持っていて、そこで一緒に暮らすにはその土地が狭すぎたのです。今までは甥のロトは、アブラムに対して世話になっているばかりだったのでアブラムに対しては従順に従ってどこへでも一緒に行ったのですが、いつの間にか自分も成長し、財産も手に入れるようになると、少し偉くなった気になって、アブラムとその土地のことで争うようになってきたのです。たぶんロトの財産もアブラムのおかげで増えたのだと思うのですが、自分の財産と思うところからいろいろな争いや問題が起こります。ですから下手に財産などはないほうがいいのかもしれません。このことがもとで、アブラムとロトはずっと一緒に旅をしてきたのですが、ここで別々の道を行くことになるのです。今日の物語はそのような話ですが、ここで神様はどのようにされるのでしょうか。どのような決着がつくのでしょうか。それを聞いてみましょう。
承
まず、聖書は1節から4節です。
創
13:1 アブラムは、妻と共に、すべての持ち物を携え、エジプトを出て再びネゲブ地方へ上った。ロトも一緒であった。
創
13:2 アブラムは非常に多くの家畜や金銀を持っていた。
創
13:3 ネゲブ地方から更に、ベテルに向かって旅を続け、ベテルとアイとの間の、以前に天幕を張った所まで来た。
創
13:4 そこは、彼が最初に祭壇を築いて、主の御名を呼んだ場所であった。
ここに書かれているように、エジプトを追放されたアブラムたちは甥のロトも一緒に、また元の道を帰ってネゲブ地方まで行き、さらにべテルに向かい、べテルとアイとの間の以前に天幕を張ったところまで来ました。そこはアブラムが、主に祭壇を築いて、礼拝したところでした。ここの箇所ではそこがアブラムが最初に祭壇を築いたところと書いてありますが、11章の7節と8節には最初に祭壇を築いたのはシケムの聖所、モレの樫の木のところであり、そこで神様がアブラムに現れて、あなたの子孫にこの土地を与える、と約束した場所なのです。それはアブラハムにとって約束の地であり、ユダヤ人たち全体にとっても約束の地なのです。そしてそこから少し離れたべテルとアイの間にあるところで天幕を張って2つ目の祭壇を築いて、主の名を呼んだのです。いずれにしてもアブラムはエジプトでの失敗の後このカナンの地に戻ってきたのです。どうしてでしょうか。アブラムは神様との約束を思い出したのです。信仰に立つことを決心したのです。エジプトでは現実の不安と恐れのために、神様が約束してくださったことを忘れて、自分で策を練り、自分の妻を妹だといって、神様の約束にたがうようなことをしてしまったのです。そのためにエジプトを追放されたのですが、そこでアブラムは神様の約束を思い出し、自分が神様に守られているならば、エジプトで死ぬはずはなかったし、自分の子孫が海の砂のごとく、星のごとく多くできるということをもう一度確認するために、この地に戻ってきたのです。
ですが、戻ってきたときには非常に多くの金銀や家畜を持っていたと書かれています。エジプトにいたのはわずかな期間でしたから、このような財産を持つことができたのは、きっと、サライをめとるためにファラオがアブラムに与えた、羊の群れや牛の群れ、ロバや男女の奴隷、雌ロバ、ラクダなどを持って帰ったのではないかと思います。
ところがそこで問題が起こりました。なんと今まで従順に叔父のアブラムに従ってきた炉とロトとの間に争いが起こったのです。5節から7節です。
創
13:5 アブラムと共に旅をしていたロトもまた、羊や牛の群れを飼い、たくさんの天幕を持っていた。
創
13:6 その土地は、彼らが一緒に住むには十分ではなかった。彼らの財産が多すぎたから、一緒に住むことができなかったのである。
創
13:7 アブラムの家畜を飼う者たちと、ロトの家畜を飼う者たちとの間に争いが起きた。そのころ、その地方にはカナン人もペリジ人も住んでいた。
アブラムが大変な財産を持っていただけでなく、ロトもまた、羊や牛の群れを飼っており、たくさんの天幕を持っていた、とあります。ロトの父親はアブラムの弟でカルデアのウルの地で若くして死にましたが、ロトはその財産を受け継いでアブラムに従ってきたので、それなりの財産があったのです。彼はたくさんの天幕を持っていたというのですから、きっとたくさんの使用人や奴隷を持っていたのです。アブラムはそれ以上のたくさんの天幕を持っていたでしょうから、まるで一つの街ができるくらいだったのかもしれません。このように多くの人と家畜が一緒に住むにはその土地は狭かったのです。そこでアブラムの家畜を飼う者たちと、ロトの家畜を飼う者たちとの間に争いが起こってしまいました。アブラムとロトの直接の争いはありませんでしたが、その使用人たちの間に争いが起こったのです。それぞれ、家畜を飼うためのエサとなる牧草や水を手に入れなければならないので、そのために争ったのだと思います。さらにこの地方にはアブラムたちだけではなく、カナン人もペリジ人も住んでいたので、ますますそのような争いが起こりやすかったのです。とにかく、よそ者が来て、自分たちの牧草を荒らしていると思われたかもしれません。
さてアブラムはどうしたでしょうか。8節から11節です。
創
13:8 アブラムはロトに言った。「わたしたちは親類どうしだ。わたしとあなたの間ではもちろん、お互いの羊飼いの間でも争うのはやめよう。
創
13:9 あなたの前には幾らでも土地があるのだから、ここで別れようではないか。あなたが左に行くなら、わたしは右に行こう。あなたが右に行くなら、わたしは左に行こう。」
創
13:10 ロトが目を上げて眺めると、ヨルダン川流域の低地一帯は、主がソドムとゴモラを滅ぼす前であったので、ツォアルに至るまで、主の園のように、エジプトの国のように、見渡すかぎりよく潤っていた。
創
13:11 ロトはヨルダン川流域の低地一帯を選んで、東へ移って行った。こうして彼らは、左右に別れた。
家畜を飼うために、このような使用人同士の争いの起こったことから、アブラムはロトにこう言いました。「わたしたちは親類どうしだ。わたしとあなたの間ではもちろん、お互いの羊飼いの間でも争うのはやめよう。あなたの前には幾らでも土地があるのだから、ここで別れようではないか。あなたが左に行くなら、わたしは右に行こう。あなたが右に行くなら、わたしは左に行こう。」そう言ったのでした。アブラムはとにかく身内で争うことはしたくありませんでした。ですから一緒にいないで別れて生活することを提案したのです。そうすればそんなに窮屈な思いをせずに済むからです。ですがどこを選ぶかということは第一の優先権は叔父であるアブラムにあったはずなのです。それなのに、アブラムは、謙遜にも、ロトに先に選ぶ権利を与えて、自分は残りでいいといったのです。アブラムには神様がきっと自分の行く先を祝福してくださるに違いないという信仰があったのです。
ロトは周りを見渡しました。そしてヨルダン川流域の低地一帯は水が豊かだったので、まるで天国の園のように、エジプトの国のようによく潤っていたのです。ロトは、そのヨルダン川流域の低地一帯を選んで東に移っていきました。そこにはまだ滅びる前のソドムやゴモラという大きな町もありました。そしてアブラムはその反対の左側の山側のほうに行ったのです。このようにして、アブラムとロトとは別々の道を行くことになったのです。ロトは自分の判断に従い、アブラムは神様の導きに委ねたのです。
転
さてそのあと二人はどうなるでしょうか。12節から18節です。
創
13:12 アブラムはカナン地方に住み、ロトは低地の町々に住んだが、彼はソドムまで天幕を移した。
創
13:13 ソドムの住民は邪悪で、主に対して多くの罪を犯していた。
創
13:14 主は、ロトが別れて行った後、アブラムに言われた。「さあ、目を上げて、あなたがいる場所から東西南北を見渡しなさい。
創
13:15 見えるかぎりの土地をすべて、わたしは永久にあなたとあなたの子孫に与える。
創
13:16 あなたの子孫を大地の砂粒のようにする。大地の砂粒が数えきれないように、あなたの子孫も数えきれないであろう。
創
13:17 さあ、この土地を縦横に歩き回るがよい。わたしはそれをあなたに与えるから。」
創
13:18 アブラムは天幕を移し、ヘブロンにあるマムレの樫の木のところに来て住み、そこに主のために祭壇を築いた。
二人は右と左に分かれたのですが、まずロトはどうしたでしょうか。ロトはヨルダン川流域の水で潤った低地にすみました。そこはヒツジや牛を飼うには都合の良い場所だったのです。そしてその近くの大きな町のソドムまで天幕を移していきました。ところがこのソドムは繁栄はしていたのですが、その住民は邪悪で、主に対して多くの罪を犯していたといいます。その罪は、人間の欲望のままにわがままな、無慈悲な生き方をしていたのです。神様などはとても信じる気もないし、むしろ神様に逆らうようなことをしていました。この町に近づいたことがこの後、ロトにも災いとして降りかかってくるのです。ロトは見かけの良さに惑わされたのです。
もう一方のアブラムはどうしたでしょうか。アブラムはロトと反対の山の多いカナン地方に住みました。すると神様はロトがいなくなると、アブラムにこう言われました。「さあ、目を上げて、あなたがいる場所から東西南北を見渡しなさい。見えるかぎりの土地をすべて、わたしは永久にあなたとあなたの子孫に与える。あなたの子孫を大地の砂粒のようにする。大地の砂粒が数えきれないように、あなたの子孫も数えきれないであろう。さあ、この土地を縦横に歩き回るがよい。わたしはそれをあなたに与えるから。」といったのです。神様のアブラムに対する祝福と契約はこれで3回目です。最初は12章の1節で、「あなたは生まれ故郷父の家を離れて、私が示す地に行きなさい。私はあなたを大いなる国民にし、あなたを祝福し、あなたの名を高める祝福の源となるように。」と言った事です。次は、アブラムがカナンに着いたとき、「あなたの子孫にこの土地を与える」と約束されて、アブラムは主のために祭壇を築きました。そして、3回目が、今回の「見えるかぎりの土地をすべて、わたしは永久にあなたとあなたの子孫に与える。」と約束されたことです。アブラムが生きている間にこの約束は実現しませんでしたが、その子孫のモーセはこの言葉を信じて、エジプトから、ユダヤ人たちを解放して、この地に戻ってきたのです。戦後、イスラエルという国が、国連の手によってここに作られた時から、この地はユダヤ人たちとパレスチナ人たちの争いの地となってしまいました。ユダヤ人たちは2千数百年前から神様によって、この地を与えられて、住んでいたといい、パレスチナ人たちは、エルサレムがローマによって滅ぼされた時から、ずっとここに住んでいました。ユダヤ人たちは世界中に離散して、もうこのカナンの地にはほとんど住んでいなかったのです。ところがイスラエルという国ができたために、それまで住んでいたパレスチナ人たちは追い出されてしまいましたが、今に至るまで、この土地はパレスチナ人がずっと住んでいた土地であり、ユダヤ人たちが住んでいた土地ではないと争いが起こっているのです。
とにかくアブラムには約束の土地が示されたのです。まだ自分の土地にはなっていませんが、ここが神様が約束された土地だということが、ずっとユダヤ人たちに伝えられたのです。アブラム達は天幕を移し、ヘブロンにあるマムレの樫の木のところに来て住み、そこに主のために祭壇を築いた、とあります。前にも似たような樫の木のことが書かれていましたが、それは、シケムの聖所、モレの樫の木、のことが最初にカナンに来た時に描かれており、そこでも祭壇が築かれたので、同じものかとも思ってしまいますが、シケムとヘブロンは離れているために別のものです。この地にはこのような樫の木がところどころにあったようです。このシケムもヘブロンもエルサレムのある場所からはそれほど遠くはなく同じカナンの高地にあるのです。
結
ロトとの争いの後、やはり神様はアブラムに現れて、祝福され、約束の地を示されました。それはまだ実現はしていないので、自分のものではありませんでした。でも、アブラムは神様の祝福がいつも自分と共にあることを信じていたので、迷いはありませんでした。一方ロトは、見栄えの良い現実を選びました。自分ではよいと思って選んだ、ヨルダン川流域の低地には罪深い人々が住んでいました。人間にはよいか悪いかはわからないのです。良いと思ったものが悪くなり、悪いと思ったものが祝福されるのです。ですから神様にゆだねるのが一番安心な選びです。私たちもまた、神様に委ねていくことができますように。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、アブラムはエジプトでの失敗から、神様に信頼することの大切さを教えられました。そしてまた約束の地に戻った時に、神様から、再度その詳しい約束を与えられました。ロトに自分の好きな場所を選ばせても、それもまた神様のなせる業でした。アブラムは神様が約束された土地を与えられたのです。神様に信頼していれば、自分であれがいい、これがいいと考えることなく、一番良いものが与えられます。アブラムはそのように生きました。私たちもアブラムに倣って、神様に信頼し、自分で思い煩うことなく、安心して従っていくことができますように。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(旧約聖書:◇創世記)>>
◆ロトとの別れ
創
13:1 アブラムは、妻と共に、すべての持ち物を携え、エジプトを出て再びネゲブ地方へ上った。ロトも一緒であった。
創
13:2 アブラムは非常に多くの家畜や金銀を持っていた。
創
13:3 ネゲブ地方から更に、ベテルに向かって旅を続け、ベテルとアイとの間の、以前に天幕を張った所まで来た。
創
13:4 そこは、彼が最初に祭壇を築いて、主の御名を呼んだ場所であった。
創
13:5 アブラムと共に旅をしていたロトもまた、羊や牛の群れを飼い、たくさんの天幕を持っていた。
創 13:6 その土地は、彼らが一緒に住むには十分ではなかった。彼らの財産が多すぎたから、一緒に住むことができなかったのである。
創 13:7 アブラムの家畜を飼う者たちと、ロトの家畜を飼う者たちとの間に争いが起きた。そのころ、その地方にはカナン人もペリジ人も住んでいた。
創 13:8 アブラムはロトに言った。「わたしたちは親類どうしだ。わたしとあなたの間ではもちろん、お互いの羊飼いの間でも争うのはやめよう。
創 13:9 あなたの前には幾らでも土地があるのだから、ここで別れようではないか。あなたが左に行くなら、わたしは右に行こう。あなたが右に行くなら、わたしは左に行こう。」
創 13:10 ロトが目を上げて眺めると、ヨルダン川流域の低地一帯は、主がソドムとゴモラを滅ぼす前であったので、ツォアルに至るまで、主の園のように、エジプトの国のように、見渡すかぎりよく潤っていた。
創 13:11 ロトはヨルダン川流域の低地一帯を選んで、東へ移って行った。こうして彼らは、左右に別れた。
創 13:12 アブラムはカナン地方に住み、ロトは低地の町々に住んだが、彼はソドムまで天幕を移した。
創 13:13 ソドムの住民は邪悪で、主に対して多くの罪を犯していた。
創 13:14 主は、ロトが別れて行った後、アブラムに言われた。「さあ、目を上げて、あなたがいる場所から東西南北を見渡しなさい。
創 13:15 見えるかぎりの土地をすべて、わたしは永久にあなたとあなたの子孫に与える。
創 13:16 あなたの子孫を大地の砂粒のようにする。大地の砂粒が数えきれないように、あなたの子孫も数えきれないであろう。
創 13:17 さあ、この土地を縦横に歩き回るがよい。わたしはそれをあなたに与えるから。」
創 13:18 アブラムは天幕を移し、ヘブロンにあるマムレの樫の木のところに来て住み、そこに主のために祭壇を築いた。