家庭礼拝 2017年11月1日ルカ21章1‐19 やもめの献金
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起
今日の聖書の箇所は、大きく二つに分かれています。最初はやもめの献金の話で、これは、先週の律法学者を非難する話と次の神殿の崩壊を予告するに挟まれていますが、それらと対照的な話として、やもめの献金は語られているのです。すなわち、律法学者は自分を偉いものに見せようとするために、長い衣をまとって歩き回り、広場であいさつされることや会堂では上席、宴会では上座に座ることを好む人です。これは、あの人は立派だすばらしいと言われることに価値を置いているのですが、神様はそのような事には誤魔化されません、このような者たちは人一倍厳しい裁きを受けることになるとイエス様は言いました。もう一つの神殿の崩壊の話も、弟子たちがその神殿の立派な事に驚いて、心を奪われている時のことでした。弟子たちにとってもユダヤ人たちにとっても神殿が立派であると言う事は神様の栄光を現すものであり、神様が立派だからという思いにとらわれているのです。すなわち先ほどの律法学者の話と同じように、神殿を立派に見せて、神様は立派なんだと言おうとしているのですが、神様はそんなことには捉われていない、きっとこの見せかけだけの神殿は律法学者のように厳しい裁きを受けることになると言う事を、イエス様は、一つの石も崩されずに他の石の上に残る事のない日が来る、と言ったのです。
そしてこの言葉をきっかけに後半の二つ目の話に入ります。それはイエス様の終末予言と言う事です。小見出しでは、今日学ぶ終末の徴、の後の小見出しで、「エルサレムの滅亡を予告する」や、「人の子が来る」や、「イチジクの木のたとえ」や、「目を覚ましていなさい」、という小見出しが続きますが、これらは皆終末予言を語っているのです。この22章は、その終末に至る話が中心で、その終末を迎えるにあたって、いくら見かけを飾ったとしても、そんなものは何の役にも立たないことを語ろうとしているのです。むしろ寡婦の信仰のように、素朴に神様を信頼することが大切であることが語られているのです。
承
それではやもめの献金の話を見てみましょう。1節から4節です。
ルカ
21:1 イエスは目を上げて、金持ちたちが賽銭箱に献金を入れるのを見ておられた。
ルカ
21:2 そして、ある貧しいやもめがレプトン銅貨二枚を入れるのを見て、
ルカ
21:3 言われた。「確かに言っておくが、この貧しいやもめは、だれよりもたくさん入れた。
ルカ
21:4 あの金持ちたちは皆、有り余る中から献金したが、この人は、乏しい中から持っている生活費を全部入れたからである。」
イエス様はなぜ突然このやもめの献金の話をされたのでしょうか。どこかで休んでいて、この献金している人たちをのんびり見ていたのでしょうか。そうではありません。この話をしたのは律法学者を非難し弟子たちに、律法学者に気をつけなさいと言う話をしていた時に寡婦の献金が目についたのです。律法学者は見せかけばかりを気にして偉そうにし、人から尊敬されることを好むような人たちだったので、そんな人になってはいけないと言う事を言っていた時、さい銭箱に金持ちたちが献金を入れているのが見え、その中で寡婦がレプトン銅貨2枚を入れるのが見えたのです。その時、イエス様は、弟子たちに律法学者のように、人から尊敬を受けようとするのではなく、この寡婦のように、誰にも知られずに、自分のもてる全てのものを捧げるもののようになりなさい、と言う事を言おうとして、この話をしたのです。
レプトン銅貨と言うのは当時の貨幣の一番小さな単位です。ですから、今の日本だと20円を賽銭箱に入れたという風に考えてもいいかもしれません。ですがそれが彼女の全財産であり、生活費全部なのです。彼女は自分の生活費全部を投げ入れることに悲壮な気持ちで入れたでしょうか。身を切られる思いで入れたのでしょうか。私はそうは思わないのです。きっとこの寡婦の女の人はいつも、自分の全財産を神様にささげても、不思議に、恵みが与えられて、救われていたのだと思います。いつも神様に信頼して、全財産を生活費全部を捧げることに喜びを感じていたのではないかと思うのです。そうでなければ、そんなに簡単にできることではないのです。私達は生活費全部を捧げることができるでしょうか、せめて200円は残しておきたいとは思わないでしょうか。それはその200円を頼りにしたいと思っているからです。ですが、神様を信頼する人はその全部を捧げてもきっと神様が何とかしてくれるという信頼があるのです。イエス様は、弟子たちにそのように神様を信頼することを教え、人から称賛を受けることに信頼を置いてはいけないと言う事を言ったのだと思います。
そのあと神殿の崩壊を予告する話が始まりますが、これも律法学者の話と同じように、人から褒められるようなことに信頼を置いてはいけないと言う事なのです。その様なものはいつか崩れ去るのです。5節と6節です。
ルカ
21:5 ある人たちが、神殿が見事な石と奉納物で飾られていることを話していると、イエスは言われた。
ルカ
21:6 「あなたがたはこれらの物に見とれているが、一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない日が来る。」
この神殿はヘロデ大王が建て始めてから46年たったその時でもまだ作り続けているような、壮麗な建物でした。ユダヤ人たちにとって、これは誇りであり、神様の栄光を現すものとして、彼等の自信のもとにもなっていたのです。ですから、弟子たちがその建物を見て、その素晴らしさに見とれ、互いにその事をほめそやしていたのです。するとイエス様が、「あなたがたはこれらの物に見とれているが、一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない日が来る。」と言いました。どんな立派な神殿もいつか終わりの時が来るのであって、そのようなものに信を置くべきではないことを言っているのです。それよりも、貧しいやもめのように、ただ神様を信頼し全てを委ねて生きることの方が大切であることを言っているのです。実際、エルサレム神殿はこの40年後紀元70年にローマとの戦争によって崩壊するのです。
転
この神殿崩壊の話は、弟子たちにとってとてもショッキングな話でした。神殿が崩壊するとは、ほとんど神様が死んでしまうと同じくらい衝撃的な事だったのです。普通の人だったらイエス様のその様な話がとても信じられなくて、神殿を侮辱するものとして訴えるでしょう。実際にイエス様はその事で訴えられたのです。弟子たちは、イエス様の話を真実な事として受け入れて、イエス様にこのように尋ねました。7節から9節です。
ルカ 21:7 そこで、彼らはイエスに尋ねた。「先生、では、そのことはいつ起こるのですか。また、そのことが起こるときには、どんな徴があるのですか。」
ルカ 21:8 イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがそれだ』とか、『時が近づいた』とか言うが、ついて行ってはならない。
ルカ 21:9 戦争とか暴動のことを聞いても、おびえてはならない。こういうことがまず起こるに決まっているが、世の終わりはすぐには来ないからである。」
弟子たちはそのこと、すなわち神殿崩壊はいつ起こるのか、それが起こる前には徴があるのか、と訊ねました。イエス様がそれに答えますが、イエス様の答えは神殿崩壊ではなくて、世の終わりの事でした。でもそれは同じことかもしれません。人々は神殿は崩壊するはずがないと考えていましたが、神殿だけどころか、この世さえも崩壊するのです。弟子たちが訊ねたのは、そのことがいつ起こるのか、その前兆はあるのかと言う事でしたが、イエス様が答えたのは、まず、惑わされないように気をつけなさいと言う事でした。それは戦争とか暴動とかの社会不安が起こった時に、自分がメシアだと名乗るものが大勢出てくると言うのです。でもその様な者について行ってはいけないとイエス様は警告したのです。何故なら、世の終わりはすぐには来ないからだと言うのです。その前に、あなた方には大きな試練が起こるからだと言うのです。イエス様は続けてこう言ったのです。10節から13節です。
ルカ 21:10 そして更に、言われた。「民は民に、国は国に敵対して立ち上がる。
ルカ 21:11 そして、大きな地震があり、方々に飢饉や疫病が起こり、恐ろしい現象や著しい徴が天に現れる。
ルカ 21:12 しかし、これらのことがすべて起こる前に、人々はあなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張って行く。
ルカ 21:13 それはあなたがたにとって証しをする機会となる。
イエス様は、暴動や戦争などの社会不安だけではなく、大きな地震や、飢饉や疫病さえも起こり、恐ろしい現象や著しい徴が天に現れると言いました。ですがこれらの事がすべて起こる前に、あなた方に対する迫害が起こると言ったのです。すなわちイエス様は世の終わりの時には必ず、あなた方に対する迫害が起こるから、それに注意しなさい備えなさいと言っているのです。それはイエス様の名を信じるために起こる迫害であり、そのために会堂や牢に引き渡され、王や総督の前に引き出されると言うのです。ですがそれは単に迫害に会うだけではなく、イエス・キリストを証する大きな機会となると言うのです。その迫害を、イエス・キリストを証しし告白する大切な機会と考えなさいと言う事なのです。その迫害さえも前向きに捕えなさいと言うのです。
イエス様はその時に大切なことをこの様に弟子たちに教えました。14節から19節です。
ルカ 21:14 だから、前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。
ルカ 21:15 どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである。
ルカ 21:16 あなたがたは親、兄弟、親族、友人にまで裏切られる。中には殺される者もいる。
ルカ 21:17 また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。
ルカ 21:18 しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。
ルカ 21:19 忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」
イエス様は、イエス様を信じてついて行くとよいことがあるよと教えたのではなくて、迫害にあって、苦難と試練に遭遇すると言っているのです。ですがその時には、心配していろいろ考え、言い訳をしようなどと考えないと心に決めなさいと言いました。なぜならば、どんな反対者に対しても、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、あなた方に授けるからだと言うのです。これはイエス様の弟子たちが苦難や試練の中で、聖霊によって満たされて語った言葉の数々が証明しています。聖霊に委ねることによって、聖霊が語って下さるのです。それには誰も対抗できないと言っているのです。
その迫害の中では、外部のものだけではなく、親、兄弟、親族、友人の様な身内のものにまで裏切られると言います。中には殺される者もいると言います。イエス様を信じるために、あなた方はすべての人に憎まれると言うのです。この様な事を言うのはふつう信じられないことです。私を信じ私についてきなさいと言うならば、どんなすばらしいことが待っているのかと思ってついて行くはずです。偽預言者たちはそのような言葉で多くの人を引き付けようとするので、そのような者達にはついて行くなとイエス様は言ったのです。それとは反対に、イエス様は、私についてくるものは迫害に会い、多くの苦しみと試練に会い、身内の者からまでも裏切られ、全ての者から憎まれると言うのです。信じてついて行けば、こんな大変なことが起こると言われているのについて行く人がいるのでしょうか。イエス様は、この事を正直に語ったのです。決して、私について来れば、素晴らしい事だけが起こるとは言わなかったのです。でもイエス様が最後にこう言ったのです。「しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」これはいったいどういう事でしょうか。イエス様の言っているのは、あなた方は私を信じてついてきたために、この世では迫害に会い裏切られ、死ぬかもしれないが、忍耐して私を信じてついてくるならば、あなた方は永遠の命を勝ち取り、髪の毛一本さえも失うことはない、と言う事を言っているのです。たとえこの世の苦しみを受けても、私を信じる者は永遠の命にあずかることが出来ると言う事を語ったのです。だから、この世の終わりなど恐れることなく私についてきなさいと言う事なのです。これが信仰なのです。この世の幸せだけを願うならば、私たちは本当の信仰を得る事は出来ないでしょう。イエス様の与えて下さる本当の命は、永遠の命なのです。イエス様は身をもってそれを実証するために、十字架の上での死の道を歩まれたのです。
結
イエス様は、やもめの捧げる献金を見て、あのように、全てを神様に委ねて信頼して捧げるものとなりなさいと私たちに教えてくださいました。そうすればたとえ生活費全部を捧げたとしても恐れることはないことを教えてくれたのです。そして、神殿のように如何に堅固に見える壮麗な物でも、この世の物はすべて、崩壊するものであり、その時が必ずやってくることを語りました。終末の時です。その時には私たちクリスチャンには大きな試練が起こりますが、忍耐してイエス様を信じ従って行くならば、私たちはたとえ命を失っても永遠の命を得ることができるとイエス様は約束してくださったのです。この約束に生きるものこそが信仰者なのです。この約束を信じて、どれほどの人がイエス様に命を捧げて行ったでしょうか。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、私たちが、見かけの信仰者になることなく、あなたにすべてを委ね信頼する信仰者となることが出来ますように。そして、たとえ多くの試練と苦しみに遭遇したとしても、あなたの約束してくださった永遠の命を信じて、忍耐してあなたに従って行くことが出来ますように。あなたはこの世の命ではなく、永遠の命を約束してくださる方であることをしっかりと受け止めていくことが出来ますように。この祈りを主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(新約聖書:◇ルカによる福音書)>>
◆やもめの献金
ルカ 21:1 イエスは目を上げて、金持ちたちが賽銭箱に献金を入れるのを見ておられた。
ルカ 21:2 そして、ある貧しいやもめがレプトン銅貨二枚を入れるのを見て、
ルカ 21:3 言われた。「確かに言っておくが、この貧しいやもめは、だれよりもたくさん入れた。
ルカ 21:4 あの金持ちたちは皆、有り余る中から献金したが、この人は、乏しい中から持っている生活費を全部入れたからである。」
◆神殿の崩壊を予告する
ルカ 21:5 ある人たちが、神殿が見事な石と奉納物で飾られていることを話していると、イエスは言われた。
ルカ 21:6 「あなたがたはこれらの物に見とれているが、一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない日が来る。」
◆終末の徴
ルカ 21:7 そこで、彼らはイエスに尋ねた。「先生、では、そのことはいつ起こるのですか。また、そのことが起こるときには、どんな徴があるのですか。」
ルカ 21:8 イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがそれだ』とか、『時が近づいた』とか言うが、ついて行ってはならない。
ルカ 21:9 戦争とか暴動のことを聞いても、おびえてはならない。こういうことがまず起こるに決まっているが、世の終わりはすぐには来ないからである。」
ルカ 21:10 そして更に、言われた。「民は民に、国は国に敵対して立ち上がる。
ルカ 21:11 そして、大きな地震があり、方々に飢饉や疫病が起こり、恐ろしい現象や著しい徴が天に現れる。
ルカ 21:12 しかし、これらのことがすべて起こる前に、人々はあなたがたに手を下して迫害し、会堂や牢に引き渡し、わたしの名のために王や総督の前に引っ張って行く。
ルカ 21:13 それはあなたがたにとって証しをする機会となる。
ルカ 21:14 だから、前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい。
ルカ 21:15 どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるからである。
ルカ 21:16 あなたがたは親、兄弟、親族、友人にまで裏切られる。中には殺される者もいる。
ルカ 21:17 また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。
ルカ 21:18 しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。
ルカ 21:19 忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」