家庭礼拝 2014年8月13日ペトロ第二2章1-22 偽教師についての警告
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起
今日の聖書の箇所は、偽教師について、偽預言者について、痛烈な批判を行っています。目下の最大の敵は、この偽預言者であると言った風なのです。このペトロ第二の手紙はもともと、この偽預言者を教会から排除するために書かれたのです。
ローマの迫害や異教徒による迫害が外の敵だとすれば、この偽預言者、偽教師たちは内なる敵なのです。敵であると分かる姿で来るならば闘いようもあるのですが、さも仲間の一人であるような顔をして、皆の喜ぶようなことを言って、間違った教えを人々の間に広め、本来のイエス・キリストの教えから遠ざけようとする人々なのです。この人々は異端者とも言われています。
本当の預言者に対し、この偽預言者たちの特徴は、明らかです。それは、人々の耳に心地よい、喜ぶようなことだけを言うのです。すなわち人気取りの預言者なのです。ですからその行うことは、すべてこの世的なのです。この世の快楽や、利益や、評判を求めて行うのです。本当の預言者は、人々が聞きたくないと思っているような、苦しい言葉でも語り、どんなにさげすまれても、神の義を語り、人に良しとされるよりも、神様に義とされることを求めて行うのです。
今日の箇所のペトロの語り口はとても激しいものです。憤っていると言っても良いほどです。それはこの偽預言者たちが、イエス様が約束されたものを、もう実現しないと言ってみたり、苦しむことよりももっと楽な楽しいことを選ぶように言ったり、異邦人たちからも、軽べつされたりさげすまれたりするような、利己的な生活、快楽の生活をするように信者たちに進めたりしているからでした。まず、このような者たちから、教会を守っていかなければ、とても外の敵に対しても戦っていくことはできたいと言う思いで、ペトロはその批判を行っているのです。
承
さて、ペトロは2章1節と2節でこう言いました。
2ペト 2:1 かつて、民の中に偽預言者がいました。同じように、あなたがたの中にも偽教師が現れるにちがいありません。彼らは、滅びをもたらす異端をひそかに持ち込み、自分たちを贖ってくださった主を拒否しました。自分の身に速やかな滅びを招いており、
2ペト 2:2 しかも、多くの人が彼らのみだらな楽しみを見倣っています。彼らのために真理の道はそしられるのです。
ペトロは、今までも人々の中には偽預言者がいつもいました、と言いました。だから、同じように今も、あなた方の中に偽教師が現れるに違いありません、と言っています。これは、ペトロは既に偽教師が教会の中にいることを知っているのですが、教会の中にいる人々は、偽教師を偽教師と気づかずに、彼らを見習おうとしている人々がいるので、直接的な非難はしなかったのです。ですから、偽教師が現れるに違いありません、と言ったのです。
その偽教師たちは、滅びをもたらす異端を秘かに持ち込み、だれにも気づかれないようにして、自分たちを贖ってくださった主を、拒否しているのだと言っているのです。これはイエス様の再臨は、もはや現実的なものではないとしてみたり、イエス様は人間であり神ではないと言ってみたり、守るのが困難な教えを自分勝手に解釈したりして、イエス様の教えを否定しようとしているのです。そして偽教師たちは、自分勝手なみだらな楽しみを行うようになり、それを教会の人々も見習ってしまって、真剣に真理の道を求めようとしている人々から批判されているのだと言うのです。
ペトロは、このような不信仰なものや、神様の教えに背くものを、神様がどのように裁いてきたかを、三つの例を用いて説明しました。
一つ目は、罪を犯した天使達です。これは私たちにはあまりなじみがないのですが、ユダヤ人たちにとっては、だれでも知っているような話なのです。元の物語は、創世記6章1節から6節にありますが、天使たちが、人の娘たちのところに入って生ませた、人間たちがいたのです。その人間たちは巨人たちであり、彼らによって、悪が地に満ちるようになったと言うのです。神様は、罪を犯した天使たちを容赦せず、暗闇という縄で縛って地獄に引き渡し、裁きのために閉じ込められたと、ペトロは語っています。たとえ天使であっても、このように、罪を犯すものは裁かれたと言うことです。
二つ目は、それに続く話で、地上で人間が、常に悪い事ばかり心に思い計っているので、神様は地上に人間を作ったことを後悔し、これらを地上から拭い去ろうと決心されたのです。すなわち二つ目は、不信心な者たちの世界に洪水を引き起こして滅ぼし去り、義を説いていたノアたち八人のみを、保護なさったのです、と言いました。神様の御心を行っていたものだけが救われたのです。すなわち神様は、悪を行うならば、たとえ全世界の人々でも滅ぼしてしまうのです。
三つめは、ソドムとゴモラの町を灰にしてしまった話です。この話は有名ですが、この町にはアブラハムの甥のロトの家族が住んでいました。この町の住人たちは、邪悪で多くの罪を求めて生きていました。ロトのもとに来た神様の使いに対してすら、邪悪な事を求めたために、ロトの家族以外のものは滅ぼされたのです。神様は、不道徳な者たちのみだらな言動によって悩まされていた正しい人ロトを、助け出されたのです。
ペトロはこの三つの例を挙げて、偽預言者や偽教師、不信仰な者たちはいつの時代にもいたが、神様はこのように、容赦なく滅ぼされたのですと、語ったのです。だから、あなたたちの中にもいるかもしれない、そのような偽預言者や偽教師の言葉に惑わされて、快楽や利益を求めて、滅ぼされる人々になってはいけないと言っているのです。
転
そしてペトロの矛先は、このような不義を行う者たちに鋭くむけられていきます。そしてこのような者たちを、「捕らえられ、殺されるために生まれてきた理性のない動物と同じだ、」と言い、また、「不義を行う者は、不義にふさわしい報いを受けるだろう、」と言い、また、「その心は強欲におぼれ、呪いの子になっている」と、最大限の厳しい裁きが与えられるだろうと言うことを言っているのです。そこには憎しみと呪いとさえ感じられるような激しい言葉です。そのような者たちに、教会がどれだけ苦しめられていたのかを思わせられます。そしてそのような邪悪な人たちを、ペトロは預言者バラムに例えているのです。
この予言者バラムの話は、民数記22章から26章にわたって書かれていますが、私たちの目にはそれほど邪悪な預言者のようには思えません。そこにはモアブの王バラクがエジプトから出てきたイスラエル人の前進を何とか食い止めようとして、預言者バラムに頼んでイスラエル人を呪ってくれるように何度も頼んだのです。それには、多くの良い条件を出して繰り返し頼んだのです。しかしバラムはそれに屈することなく、私は、神が私の口に授けられる言葉だけを告げねばなりませんと言って、イスラエル人を呪うどころか、反対に祝福したのです。これだけですとむしろ、誉められていい預言者のような気もするのですが、ここにはいろいろな伝承もあったようです。預言者バラムは、モアブの王からいろいろな優遇される条件を提示される中で、貪欲になり、王から提示された多大な報酬を欲しいと思うようになったと言う理解がされているのです。そして、バラムはだんだんと人々を間違った導きをする預言者の典型となったと言うのです。そのように欲に目のくらんだバラムは、その道の先に天使が剣を抜いてバラムを殺そう止まっている姿が見えず、むしろロバが恐れて前に進まず、最後にはロバが人の言葉を語って、バラムに警告したと言う話が民数記に書かれているのです。このような事からバラムは邪悪な預言者の典型として描かれるようになりました。ペトロもまた、その例としてあげたのです。
この様なバラムも含めて、ペトロはこのような貪欲に溺れている人々を「この者たちは、干上がった泉、嵐に吹き払われる霧であって、彼らには深い暗闇が用意されているのです。」と痛烈に非難しているのです。そして19節で、こう言ったのです。これは深い意味の言葉です。こうなります。
2ペト 2:19 その人たちに自由を与えると約束しながら、自分自身は滅亡の奴隷です。人は、自分を打ち負かした者に服従するものです。
この偽預言者たちは、人々の耳に心地よいことを言って人気を取り、この世での成功を収めようとしていたのです。そして、人々には、自由を与える、平和を与える、平安を与える、恵みを与えると言って喜ばしているのです。ですがペトロの理解は、これは神様から出てきた言葉ではなく、滅びゆくこの世の霊から来たものであると言うことなのです。ペトロは言いました。人は自分を打ち負かしたものに服従するものだと。イエス様に打ち負かされた者はイエス様に服従する奴隷となり、この世の欲に打ち負かされた者は、この世の欲の奴隷となって滅びるのです。この偽預言者たちは、この世の欲の奴隷となっていることに気づかず、滅びに至ることを知らないで、人々に自由を与えるなどと言って喜ばしているのだと言っているのです。彼らはもともと、イエス様を信じていたのですが、待ちきれなくなって、自分勝手な解釈を始めた人々なのです。ですからペトロは21節でこう言いました。
2ペト 2:21 義の道を知っていながら、自分たちに伝えられた聖なる掟から離れ去るよりは、義の道を知らなかった方が、彼らのためによかったであろうに。
義の道を知らないで罪を犯すものよりも、義の道を知っていながら、そこから離れ、罪を犯すものの罪はもっと大きいのです。そのことをペトロは警告しました。
結
ペトロはこのように、偽預言者や偽教師に従わないように言いました。そしてイエス様の教えを捨ててそのような者たちに従うものには大きな裁きと滅びがやって来ることを知りなさいと教えているのです。このような偽預言者や偽教師は気づかれないように秘かにいつの間にかやって来て、この世的な生き方を選ばせようとするのです。外の敵は気がつきやすいですが、内なる敵はなかなか気がつかないのです。むしろ人々から誉れを受けていることもあるのです。それをまねしようとさえしているのです。ですから気を付けなければなりません。私たちの心の中にすでに、秘かにこの偽預言者、偽教師の種がまかれているかもしれないからです。これに気がつく一番の判別法は、それらの教えが、この世的かどうかと言うことです。この世の利益、欲望、都合を優先するものかどうかと言うことです。本物の信仰は、この世のものではなくもっと霊的なものです。この世の事よりも神の義を優先させるものです。この世においては不利益であり、苦しみがあったとしても、神の義を優先するのが信仰に生きる者の歩みなのです。この事を忘れずに歩みたいと思います。
(一分間黙想)(お祈り)
天にいます父なる神様。私たちはこの世の誘惑に惑わされて、自分たちの都合がよいように、イエス様から教えられた、いろいろな事を変えてしまおうとしてしまいます。ですがそれは、この世の欲に打ち負かされ、この世の奴隷になってしまったことです。どうか、私たちが主の御心によって打ち負かされた者であり、イエス様の奴隷となって、御心を行うものでありますように導いてください。この世のものは滅びに至ります。そのことを心静かにそして確かに受け止めていくことが出来ますように。そして永遠のものを受け継ぐことが出来ますように導いてください。
この祈りを、主イエス・キリストの御名によってお祈りいたします。 アーメン
<<聖書の箇所(新約聖書:ペトロ第二の手紙)>>
◆偽教師についての警告
2ペト 2:1 かつて、民の中に偽預言者がいました。同じように、あなたがたの中にも偽教師が現れるにちがいありません。彼らは、滅びをもたらす異端をひそかに持ち込み、自分たちを贖ってくださった主を拒否しました。自分の身に速やかな滅びを招いており、
2ペト 2:2 しかも、多くの人が彼らのみだらな楽しみを見倣っています。彼らのために真理の道はそしられるのです。
2ペト 2:3 彼らは欲が深く、うそ偽りであなたがたを食い物にします。このような者たちに対する裁きは、昔から怠りなくなされていて、彼らの滅びも滞ることはありません。
2ペト 2:4 神は、罪を犯した天使たちを容赦せず、暗闇という縄で縛って地獄に引き渡し、裁きのために閉じ込められました。
2ペト 2:5 また、神は昔の人々を容赦しないで、不信心な者たちの世界に洪水を引き起こし、義を説いていたノアたち八人を保護なさったのです。
2ペト 2:6 また、神はソドムとゴモラの町を灰にし、滅ぼし尽くして罰し、それから後の不信心な者たちへの見せしめとなさいました。
2ペト 2:7 しかし神は、不道徳な者たちのみだらな言動によって悩まされていた正しい人ロトを、助け出されました。
2ペト 2:8 なぜなら、この正しい人は、彼らの中で生活していたとき、毎日よこしまな行為を見聞きして正しい心を痛めていたからです。
2ペト 2:9 主は、信仰のあつい人を試練から救い出す一方、正しくない者たちを罰し、裁きの日まで閉じ込めておくべきだと考えておられます。
2ペト 2:10 特に、汚れた情欲の赴くままに肉に従って歩み、権威を侮る者たちを、そのように扱われるのです。彼らは、厚かましく、わがままで、栄光ある者たちをそしってはばかりません。
2ペト 2:11 天使たちは、力も権能もはるかにまさっているにもかかわらず、主の御前で彼らをそしったり訴え出たりはしません。
2ペト 2:12 この者たちは、捕らえられ、殺されるために生まれてきた理性のない動物と同じで、知りもしないことをそしるのです。そういった動物が滅びるように、彼らも滅んでしまいます。
2ペト 2:13 不義を行う者は、不義にふさわしい報いを受けます。彼らは、昼間から享楽にふけるのを楽しみにしています。彼らは汚れやきずのようなもので、あなたがたと宴席に連なるとき、はめを外して騒ぎます。
2ペト 2:14 その目は絶えず姦通の相手を求め、飽くことなく罪を重ねています。彼らは心の定まらない人々を誘惑し、その心は強欲におぼれ、呪いの子になっています。
2ペト 2:15 彼らは、正しい道から離れてさまよい歩き、ボソルの子バラムが歩んだ道をたどったのです。バラムは不義のもうけを好み、
2ペト 2:16 それで、その過ちに対するとがめを受けました。ものを言えないろばが人間の声で話して、この預言者の常軌を逸した行いをやめさせたのです。
2ペト 2:17 この者たちは、干上がった泉、嵐に吹き払われる霧であって、彼らには深い暗闇が用意されているのです。
2ペト 2:18 彼らは、無意味な大言壮語をします。また、迷いの生活からやっと抜け出て来た人たちを、肉の欲やみだらな楽しみで誘惑するのです。
2ペト 2:19 その人たちに自由を与えると約束しながら、自分自身は滅亡の奴隷です。人は、自分を打ち負かした者に服従するものです。
2ペト 2:20 わたしたちの主、救い主イエス・キリストを深く知って世の汚れから逃れても、それに再び巻き込まれて打ち負かされるなら、そのような者たちの後の状態は、前よりずっと悪くなります。
2ペト 2:21 義の道を知っていながら、自分たちに伝えられた聖なる掟から離れ去るよりは、義の道を知らなかった方が、彼らのためによかったであろうに。
2ペト 2:22 ことわざに、/「犬は、自分の吐いた物のところへ戻って来る」また、/「豚は、体を洗って、また、泥の中を転げ回る」と言われているとおりのことが彼らの身に起こっているのです。