家庭礼拝 2013年4月10日 ローマ16章1-27個人的な挨拶
賛美歌328 ハレルヤ、ハレルヤ聖書朗読 祈り 奨励説教 一分黙想 全員祈り 主の祈り 賛美歌430 とびらの外に
起
この16章は、ローマ人への手紙の最後の章となります。ここでは、パウロの手紙の最後にふさわしく、26人にも達する友人への挨拶が書かれています。パウロがいかに、一人一人との交わりを大切にしているかがわかります。そして、そのような人々に支えられ、助けられて自分の働き、宣教の使命を行う事が出来る事を、感謝しながら挨拶しているのです。その中にはいろいろなところでパウロを支えてきて聖書にも何度も出てくる、プリスカとアキラの夫婦や、イエス様の十字架を背負わされたクレネ人シモンの息子ルフォスや、テモテへの手紙で知られるテモテの名前も載っています。ここには奴隷もいれば、婦人もいれば、ローマの高官と思われる人々もいます。いかにいろいろな人々がパウロを支え、また、パウロの宣教が、人を選ぶことなく全ての人々に述べ伝えられたかが分かるのです。
パウロが、こんなにも多くの人々の名前を挙げて挨拶しているのは、きっと、パウロの日々のとりなしの祈りの中で、毎日その名をあげて感謝と祝福とを祈っていたのではないかと思うのです。自分のためだけでなく、人のために祈る事が、いかに神様に喜ばれるものであり、大切なものであるかを思わされるのです。私も、今年の初めから、祈りのリストを用いて、一人ひとりの名前を挙げて祈るようになりました。すると、自分がいかに多くの人々に支えられて、ここまで歩んで来れたかを実感し神様に感謝し賛美をささげる事が自然と行われ、喜びに満たされたのです。
承
この16章は、読むのにちょっと注意が必要かもしれません。3つほどの注意箇所があります。一つは、この16章がローマの教会にではなくエフェソの教会に宛てて書かれたものが、この手紙に紛れ込んだものとして理解する事が出来るからです。その一番の理由は、パウロがまだ行った事も無く、自分が建てた教会でもないローマの教会に、これだけ多くの親密な友人がいるとは思われない事です。むしろこの友人達は3年間パウロがそこで宣教したエフェソの友人達と考えたほうが自然なのです。そしてそれぞれ紹介している内容から言ってもそのほうが自然なのです。
二つ目は、17節から20節に、最後のあいさつ文にはふさわしくない、激しい語調で、教会を分裂させようとする人々に対する糾弾があります。この内容は、パウロによるローマ人の手紙の一部としては、無理があると考えられています。たぶん、別の手紙の勧告文がここに紛れ込んだのでは無いかと言われています。ですから16節から21節に飛ばして読むほうが自然かもしれません。
三つ目は、最後の神への賛美と言う小見出しに相当する部分は、文体や用語がパウロ的とは言えないため、パウロの筆になるものとは言いかねるのだそうです。後世の牧会書簡が付け加えられたと考えられています。ですが、最後の頌栄は、人々の信仰を鼓舞し、この手紙の締めくくりにふさわしいものとなっています。
きっと、パウロはこの16章に相当する感謝と賛美を、もともとのローマ教会の手紙にも書いていたことでしょう。この三つの点に注意しながら、また、パウロの思いを汲みながら、この最後の章を読んで行きたいと思います。
転
パウロは、16章で多くの人々に支えられて、その宣教を行って来れた事を証しし、感謝と賛美を奉げていますが、最初に書かれているのは、ケンクレアイの教会の奉仕者でもある、「わたしたちの姉妹フェベ」と言う人のことです。この教会はコリントの近くの小さな港にある教会です。パウロはこのとき、コリントにいましたので、いろいろと世話になったのだと思います。この16章での一番の用件は、このフェベを紹介した後、彼女を受け入れ、助けてくださいとお願いしているのです。彼女は多くの人々を助け、特にパウロを助けてくれたからと説明しているのです。そして、その後いろいろな人々に挨拶を送っています。この中では特に、プリスカとアキラの夫婦の事が書かれています。新約聖書の中に何度も出てくる夫婦なので、名前は知っていると思います。この二人の事をパウロは、命がけで私の命を守ってくれたと、紹介しています。パウロ自身が、エフェソでは「耐えられないほどひどく圧迫されて、生きる望みをさえ失ってしまいました。」と第二コリントの1章8節に書いてあります。
プリスカとアキラは最初はローマに住んでいましたが、ローマでユダヤ人追放令にあって、コリントに逃れてきたのです。彼等の職業はパウロと同じ天幕張りだったので、パウロは彼等の家に一緒に住み込んで生活したのです。その後、パウロがエフェソに行ったときには、彼らも一緒に同行して、パウロを支えたのです。そしてエフェソで雄弁な学者アポロが来た時には、彼を招いて、キリストの信仰について詳しく伝えたのです。彼等は、その後またローマに行き、そしてエフェソにまた戻ってきました。彼等の行くところはどこでも彼等の家が教会となったのです。そしてパウロもその教会を拠点に宣教して行ったのです。プリスカとアキラは、決して宣教者として活躍した人ではありませんでした。ですが、宣教者のパウロやアポロのような人々を助け、援助して、その人生を本当に神様にささげた夫婦なのです。これは私達一般信徒の模範となる姿勢として教えられるものがあります。自らは定住せずに、いつも自分の家を開放し、多くの信仰者や宣教師のために奉仕していたのです。
次の人物はルフォスです。この名前は、マルコによる福音書の15章21節に最初に出てきます。
「そこへ、アレクサンドロとルフォスの父でシモンと言うキレネ人が、田舎から出てきて通りかかったので、兵士達はイエスの十字架を無理に担がせた。」と言うふうに書かれています。この通りすがりのシモンの家族には、大変な迷惑だったろうなと思うのですが、実はこの続きがあったのです。このシモンの家族はその後、クリスチャンとなり、教会に連なるものとなっていたのです。ですから、その記述には、仲間であるアレクサンドロとルフォスと言う名前によってその父シモンの事を紹介しているのです。そして、パウロは、16章13節で、その母についても挨拶しているのです。
ロマ 16:13 主に結ばれている選ばれた者ルフォス、およびその母によろしく。彼女はわたしにとっても母なのです。
イエス様の十字架は、通りすがりのシモンを捕らえ、ルフォスの母をも招き、パウロをして彼女は私にとっても母なのですと言わしめているのです。
パウロは最後に賛美します。全ての事は賛美を持って終わるのが美しいのです。物事が善いか悪いかは、私達には最終的な判断は出来ないのです。ただ、私達をいつか善き者としてくださる神様を信じて、賛美する事が私達に確実に出来る事であり、ふさわしい事なのです。
結
私達も、すべてのことを賛美で締めくくりましょう。いろいろ問題があっても、不満があっても、惨めであっても、賛美で締めくくるのがクリスチャンとして一番ふさわしいのです。決して私達の一日を、そして一生を、批判や裁きや惨めさで終わらせてはいけません。私達の気がつかないところで、神様は恵みを与え、祝福してくださっているのですから、そのことを覚えて賛美し感謝をささげるのです。今日で、ローマの信徒への手紙は終わりました。今まで導いてくださいました神様に、感謝し賛美するものです。この知恵ある唯一の神様に、イエス・キリストを通して栄光が世々限りなくありますように、アーメン。
(一分間黙想)(お祈り)
天の父なる神様、このローマ人への手紙を最後まで学ばせてくださり、御言葉の恵を与えてくださいました事に感謝いたします。物事には全て最後があります。どうかその最後にあっては、一人ひとりに感謝し、神様に与えられた恵に感謝し、賛美する事が出来ますように。それが人間的に見て、悲惨なものであり、苦しいものであり、いやなものであったとしても、どうかそれを越えて導いてくださる神様に従うものでありますように。神様のご計画を覚えて、賛美を持って終わらせてください。どうか人々に平安がありますように。救いがありますように。そして神の御国に栄光がありますように。
この祈りを主、イエスキリストの御名によってお祈りいたします。アーメン
<<聖書の箇所(新約聖書:ローマの信徒への手紙)>>
◆個人的な挨拶
ロマ 16:1 ケンクレアイの教会の奉仕者でもある、わたしたちの姉妹フェベを紹介します。
ロマ 16:2 どうか、聖なる者たちにふさわしく、また、主に結ばれている者らしく彼女を迎え入れ、あなたがたの助けを必要とするなら、どんなことでも助けてあげてください。彼女は多くの人々の援助者、特にわたしの援助者です。
ロマ 16:3 キリスト・イエスに結ばれてわたしの協力者となっている、プリスカとアキラによろしく。
ロマ 16:4 命がけでわたしの命を守ってくれたこの人たちに、わたしだけでなく、異邦人のすべての教会が感謝しています。
ロマ 16:5 また、彼らの家に集まる教会の人々にもよろしく伝えてください。わたしの愛するエパイネトによろしく。彼はアジア州でキリストに献げられた初穂です。
ロマ 16:6 あなたがたのために非常に苦労したマリアによろしく。
ロマ 16:7 わたしの同胞で、一緒に捕らわれの身となったことのある、アンドロニコとユニアスによろしく。この二人は使徒たちの中で目立っており、わたしより前にキリストを信じる者になりました。
ロマ 16:8 主に結ばれている愛するアンプリアトによろしく。
ロマ 16:9 わたしたちの協力者としてキリストに仕えているウルバノ、および、わたしの愛するスタキスによろしく。
ロマ 16:10 真のキリスト信者アペレによろしく。アリストブロ家の人々によろしく。
ロマ 16:11 わたしの同胞ヘロディオンによろしく。ナルキソ家の中で主を信じている人々によろしく。
ロマ 16:12 主のために苦労して働いているトリファイナとトリフォサによろしく。主のために非常に苦労した愛するペルシスによろしく。
ロマ 16:13 主に結ばれている選ばれた者ルフォス、およびその母によろしく。彼女はわたしにとっても母なのです。
ロマ 16:14 アシンクリト、フレゴン、ヘルメス、パトロバ、ヘルマス、および彼らと一緒にいる兄弟たちによろしく。
ロマ 16:15 フィロロゴとユリアに、ネレウスとその姉妹、またオリンパ、そして彼らと一緒にいる聖なる者たち一同によろしく。
ロマ 16:16 あなたがたも、聖なる口づけによって互いに挨拶を交わしなさい。キリストのすべての教会があなたがたによろしくと言っています。
ロマ 16:17 兄弟たち、あなたがたに勧めます。あなたがたの学んだ教えに反して、不和やつまずきをもたらす人々を警戒しなさい。彼らから遠ざかりなさい。
ロマ 16:18 こういう人々は、わたしたちの主であるキリストに仕えないで、自分の腹に仕えている。そして、うまい言葉やへつらいの言葉によって純朴な人々の心を欺いているのです。
ロマ 16:19 あなたがたの従順は皆に知られています。だから、わたしはあなたがたのことを喜んでいます。なおその上、善にさとく、悪には疎くあることを望みます。
ロマ 16:20 平和の源である神は間もなく、サタンをあなたがたの足の下で打ち砕かれるでしょう。わたしたちの主イエスの恵みが、あなたがたと共にあるように。
ロマ 16:21 わたしの協力者テモテ、また同胞のルキオ、ヤソン、ソシパトロがあなたがたによろしくと言っています。
ロマ 16:22 この手紙を筆記したわたしテルティオが、キリストに結ばれている者として、あなたがたに挨拶いたします。
ロマ 16:23 わたしとこちらの教会全体が世話になっている家の主人ガイオが、よろしくとのことです。市の経理係エラストと兄弟のクアルトが、よろしくと言っています。
†
◆神への賛美
ロマ 16:25 神は、わたしの福音すなわちイエス・キリストについての宣教によって、あなたがたを強めることがおできになります。この福音は、世々にわたって隠されていた、秘められた計画を啓示するものです。
ロマ 16:26 その計画は今や現されて、永遠の神の命令のままに、預言者たちの書き物を通して、信仰による従順に導くため、すべての異邦人に知られるようになりました。
ロマ 16:27 この知恵ある唯一の神に、イエス・キリストを通して栄光が世々限りなくありますように、アーメン。
底本に節が欠けている個所の異本による訳文
<16:24> わたしたちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがた一同と共にあるように。